9日、愛東公民館で住民説明会 西澤市長も出席し理解求める
◇東近江
県は、県民の戦争体験を風化させずに次世代を担う子どもたちに戦争の悲惨さと平和の尊さを学んでもらおうと東近江市に「平和祈念館(仮称)」の整備を計画してきたが、同市は候補地として愛東支所(下中野町)に絞り込んで、この九日に愛東公民館で住民説明会を開く予定だ。同市は地元合意が得られれば県に候補地を推薦し、これを受けて県は平和祈念施設整備基金(約五億円)を活用して整備を行うことになる。
昨年十二月二日に開催された十一月定例県会代表質問で、嘉田知事は「来年度は戦後六十五年を迎えるだけに、東近江市から平和祈念館の候補となる既存施設の推薦が得られれば、施設整備プランを策定し、実施設計や改修工事を行い、一日も早く整備していきたい」と意欲を示した。
同市では(1)八日市南小学校(2)愛東支所(3)能登川博物館―の三つの既存施設の比較検討を重ね、愛東支所に絞り込んだ。この理由として、名神高速道路に近い▽付近に環境学習が出来る「菜の花館」がある▽「道の駅あいとうマーガレットステーション」との相乗効果が図れる―などが挙げられている。
市は昨年十月二十六日、十二月五日の二回にわたり、二十三の地元自治会の会長らに説明。
自治会役員からは「支所が廃止されるのは困る」などの意見が出された。
これに対し同市は、支所を福祉センター「じゅぴあ」に移設する考えを示した。
愛東支所は、敷地面積が八千九百平方メートル、建物延べ床面積三千百平方メートル、鉄骨鉄筋コンクリート造りの二階建てで、「じゅぴあ」はその横に隣接している。
下準備を終えた市はこの九日、西澤久夫市長や県職員も出席して、愛東公民館で住民説明会を開く予定だ。
ちなみに県では、平成五年度から資料収集に着手し、二十年度末現在で戦争当時の資料が二万三千九百五点、体験者の証言が一千二百十二人になっており、大津市内の厚生会館内で仮保管されている。
県遺族会の松井尚之会長は「早期に施設整備に着手して、県民から集めた収集資料が日の目を見るよう願っている」と話している。
市が地元合意を取りつけて既存施設を県に推薦すれば、県は直ちに庁内に検討会議を立ち上げ、一日も早く整備を進めたい意向だけに、住民説明会の動向が注目されるところだ。








