東近江・湖東
日本の先進例になりうる注目の「東近江モデル」
2010年1月5日(火) 第15536号|東近江・湖東 ニュース

エネルギーで変わる近未来の住環境
集落で取り組む太陽光発電システム構想
◇東近江
電力を消費する工場や企業、ビル、家庭と発電所が情報ネットワークを構築し、消費量に応じて電力を制御する次世代の電力インフラ「スマートグリッド」が世界で注目が高まっている中、日本でも持ち前の技術力を活かして新しい電力環境の構築を目指す方針が打ち出されている。
電気は、あらゆる社会活動や人々の日常生活に大きく貢献している重要な社会インフラであることから、こうした新しい取り組みは、そう遠くない次世代を映す出し鏡となる。
そうした中で、自然エネルギーの活用は、スマートグリッドの大きなステージとして注目されている。中でも太陽光発電システムは、CO2削減の地球環境保全の分野でも大きな貢献が期待されることから国策で普及拡大が図られている。
この太陽発電システムを活用し、地域の電力は地域で賄う取り組みが「東近江モデル」として関心が集まっている。
市民や企業から資金を募って建設する東近江市の「市民共同発電所」は、一月に二号機が設置されて稼働するが、一集落が空き地や住宅の屋根に太陽光発電パネルを設置して、集落ぐるみで地域発発電所を建設する計画が進められている。
集落ぐるみの発電とは、どういうものか。
集落が資金を出して集落の空き地に大規模の太陽光発電システムを設置し、国の余剰電力買取制度に則って売電。その収益金を基金に集落内各戸の屋根に太陽光発電システムを取り付けると、各戸の消費電力分は屋根上の太陽光発電システムで賄うことが可能になる。空き地の発電能力が百戸当たり三百キロワット程度あれば、この構想の実現化は可能になる。
集落全体にこの発電システムが稼働すると、太陽光発電の全発電量が集落内の使用電力を賄う規模になり、電気の自給自足が成り立つ。
また、地方の集落の次世代モデルとして、国や地方自治体の支援を受けながら、「低炭素農村集落」をつくり上げることもできる。
さらに今後、技術開発が進み、コストが下がってより身近になる「電気自動車」を共同購入したカーシェアリングを集落で取り組める環境が整う。
例えば、近所の人が連れ立って「電気自動車」を借りて、スーパーに買い物に行く、各戸所有でないため車の運営経費を太陽光が生み出す基金で負担できることも考えられる。マイカーが電気自動車に替わり、それによってCO2削減につなげる。
さらに発電パネルを増築することで農業分野にも応用できる視野が広がる。
電気で動く農業機械が登場すると動力エネルギーを太陽光発電で賄い、また、燃料がいるものは菜種油や廃食油で作ったBDFで動かすなど、化石燃料を使わない農業に大きく転換することも考えられる。
集落内でソーラーや燃料電池を使って各戸へ給湯し、さらに間伐材を使ったボイラーが稼働できると個人のCO2の排出は実質ゼロになる。
こうした集落ぐるみの取り組みは「東近江モデル」として国が関心を寄せている。東近江が環境にやさしい日本の先進地域として注目される日がやって来るかもしれない。















