地域まるごとケアを考える 花戸氏が永源寺地区の活動を著書に

■平成27年4月14日(火) 第17165号

=安心して最期を迎えられるまちへ 本紙読者10人にプレゼント=

「ご飯が食べられなくなったらどうしますか?」を出版した花戸氏

◇東近江
 東近江市永源寺地区で、地域に根ざした「地域包括ケア」や「在宅医療」などを中心に活動し、東近江市永源寺診療所(東近江市山上町)で所長を務める花戸貴司さん(44)の著書「ご飯が食べられなくなったらどうしますか?」がこのほど、一般社団法人農山漁村文化協会から出版された。             (古澤和也)

 外来診察する傍ら、ガンや認知症、寝たきり、老い、難病を抱えた子どもなど、現在、約八十人の在宅診療(往診)を行っている花戸さんは、訪問看護師やケアマネージャー、ヘルパー、薬剤師などのスタッフほか、家族やご近所さん、役所、社協の人たちと連携しながら永源寺地区の医療を支えている。
 永源寺地域は、人口五千八百人、高齢化率は三十パーセントを超える少子高齢化を迎えた山間農村地。在宅死の全国平均が一割強なのに対し、同地域では自宅で命を全うする人が半数にのぼる。
 同書では、様々な形の自宅療養患者と、その最期を迎える人たちと携わってきた花戸さんが、身をもって感じた医師としての考えと、家族などの交流から感じた人としての素直な思いが鮮明に綴られている。
 「病気が治らなくても元気に暮らす人たち」と題された第一章では、高齢化率が高い永源寺地区の現状が伝えられ、第二章「なぜ自分らしい死を迎えられるのか?」と第三章「住み慣れた家で最期を迎えるために」では、病を抱えながらも、自身に合った生活を送っている人たちの生活と、最期を迎える患者やその家族の様子を紹介している。第四章は、誰もが安心して最期まで自分の居場所で暮らせる、医療ケアを通じたまちづくりとして「永源寺の『地域まるごとケア』の歩み」が書き下ろされ、花戸さんが思うこれからの医療や介護に必要なことが記されている。
 また、永源寺地区の風景や人々の生活、花戸さんが住民や患者と触れ合っているモノクロ写真(写真・國森康弘さん)が随所に載せてあり、本文と連動して同書の内容を強く印象づける。
 人生の最期を迎える時に、どのような医療や介護を受けたいのかという希望を踏まえ、外来の高齢者に「ご飯が食べられなくなったらどうしますか?」と、声をかける花戸さん。「日々進歩する医療の一方、遠ざかっている老いや死と向き合うことの大切さ、生を全うするためにも、死をタブーにしない話し合いと、自分がここで生活したいと願えば、それが叶うようなまちづくりが大切」と、同書を綴った思いを語る。
 A5判二百十七ページ。書店やインターネットで購入することができる。価格は、一千八百円(税別)。
 なお、滋賀報知新聞社では、同書を読者十人にプレゼントする。希望者は、(1)『ご飯が食べられなくなったらどうしますか?』希望、(2)郵便番号・住所、(3)氏名・性別、(4)年齢・職業、(5)連絡先(電話番号・メールアドレス)を記入し、滋賀報知新聞社編集局「ご飯が食べられなくなったらどうしますか?」係りへ、はがき(〒527―0015 東近江市中野町1005)かファックス(0748―22―8855)で受け付ける。締め切りは四月二十五日必着。当選者には本社窓口で同書を贈呈する。


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