《特集》頑張ってます!地域おこし協力隊員 空き家の再生「ひだまり学舎」

■平成28年11月14日(月) 

=竜王町・木田 桃子さん(27)

林公民館前の民家を改修して開設された「ひだまり学舎」

 昨年の6月に着任してから1年が過ぎ、この1年を振り返ってみると「竜王町空き家プロジェクト」という事業に重点を置き取り組んできた気がします。
 当初は空き家の調査を行い、空き家バンクや移住定住の窓口をつくることなどを想定していましたが、住めば住むほど、町民が新しい移住者を受け入れることに不安を感じていることがわかってきました。もともと農村地帯で人々の往来が少なかった竜王町では、集落単位での結束がとても強く、町内の他の集落に行くことさえ少し躊躇(ちゅうちょ)するほどです。
 そこで、新しく住んでくれる移住者を探すのではなく、地域の方が主体となり空き家について考えていける仕組みをつくりたいと考えました。竜王町では現在130軒ほどの空き家があると言われていますが、利活用した例が未だにないため、まずは地域おこし協力隊が自らモデルケースをつくり発信していくことにしました。
 昨年の11月から竜王町林地区の空き家を借り、改修を進め、今年の10月29日に協力隊の事務所兼コミュニティースペース「ひだまり学舎」としてオープンを迎えました。経験と知識のない中改修を進めること、地元住民の理解を得ること、資金調達など一筋縄にはいかないことも多々ありましたが、地域の方の多大なる協力を得ることができ、なんとか無事オープンを迎えることができました。
 この1年間を通して、私は地域の方から本当にたくさんのことを学びました。つい50年ほど前までは家を建てる際、簡単な作業は地域の方に手伝っていただいていたという文化的なことから、水道電気の配線や工事などに関する実用的なことまで教えていただきました。昔は地域の方がお互い助け合いながら自分の手でいろいろなものを作っていたからこそ経験や知識が豊富であり、地域の絆も強いことを感じ、「ひだまり学舎」を今後もたくさんのことを体験出来る場として提供していき、文化の継承だけでなく、自ら考え、工夫し、行動できる子どもたちを育てる拠点、そして新たな交流が生まれる場にしていきたいと考えています。
 この1年を通して、地域おこしとはただ単にお金を稼いだり、目に見える変化をおこすことではなく、その地の文化や歴史を紐解き、地元の方々が心からそこで生まれ育ってよかったと思え、訪れた方の心に残るような場所になることだと感じています。私事ではございますが、12月には新しい家族を迎え、母になります。残りの任期は主婦・妻・母という女性の目線から竜王町をより住みやすく、誇れる町となるよう努めていきたいと思います。


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