泥沼化する野洲市民病院問題(5)

■平成29年8月17日(木) 第17887号

=論議呼ぶ住民投票の動き=

◇野洲
 6月29日の野洲市議会で、市民病院計画に反対の稲垣誠亮市議が「市長は信任を問い直す覚悟で住民投票に臨むこと」との付帯決議を提案し可決された。山仲善彰市長は病院予算案が否決なら住民投票で信を問うとしていたが、「付帯決議は住民投票の趣旨に反する」と実施を見送った。しかし反対派議員らは8月市議会に住民投票の議員提案をする動きにあり、再び論議を呼びそうだ。(石川政実)

 最大会派の野洲政風会と市民病院予算案に反対している議員らが先月25日に集まり、病院建設の是非を問う住民投票の実施を今月30日開会予定の8月定例市議会冒頭に議員提案する方針を固めたと見られている。住民投票が提案されれば可決される見通しで、山仲市長は予算措置し、請求から30日〜90日以内に実施することになる。
 市選管事務局は「住民投票用紙の発注や投票所の会場確保などが必要で、10月15日告示、22日投開票の『市議選』前に“住民投票”を実施するのは厳しい。11月中旬ごろになるのでは」としている。
 病院賛成派の岩井智惠子議員(リベラル野洲代表)は「市議選で市民の審判が下るのに、なぜ約1700万円も使って、その前後に住民投票をするのか。『病院問題を問う住民投票をする』を大義名分に、市議選で病院問題を争点から隠すのが狙いだろう。当選したら、また議会で市民病院つぶしをする可能性もある」と警戒する。
 これに対し反対派の北村五十鈴議員(じみんやす)は「病院問題だけが市政の課題でないため、市議選とは切り離して住民投票をしようとするものだ。また住民投票は市議選前の10月初旬に実施されるべき。反対派も住民投票の結果には従う」と反論している。

●反対派も対案探る!?

 6月市議会直後の取材では野洲政風会会長の立入三千男議員は「政風会は野洲病院を建て替え、運営を独立行政法人か民営にするべきと一貫して主張しており、6月市議会で病院予算案を否決した。8月市議会でも市が同様の予算案を出せば6度目の否決になろう」と語った。=表参照=
 稲垣議員も「反対派の私たちも病院は欲しい。ただ公営でなく非公務員型で推進すべきと主張している。場所は駅南口以外で、現地での改築がベターだ。8月市議会も6回目の否決の公算大だけに、個人的には対案を出すべきと思う」と話す。
 北村議員は「私は一番最初に市が示した病院建設費56億円をベースに総事業費が70億円(市の現在の総事業費は101億円)で駅前全体のグラウンドデザインを描いた対案を、17日の会派代表者会議後に賛成派議員らにも示したい。また(反対派の)丸山敬二市議も独自の対案を出す予定だ。反対するなら対案を示せと言う市民の声に応えるもの」と言う。
 反対派による住民投票提案の動きや対案の中身が注目される。


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