滋賀国体 市長から懸念の声相次ぐ「市町の事業に影響」

■平成29年9月7日(木) 第17905号

=主会場整備に国の社会資本整備総合交付金=

懸念の声が相次いだ市長会議(大津市)

◇県
 県はこのほど、膨大な整備費が必要な国体主会場(彦根市)について、国の社会資本整備総合交付金(社資交)を今年度から活用する計画を市長会議で初めて説明した。これについて出席した市長から「市町のパイ(社資交の予算)がなくなる。県の主会場整備に交付金が流れた結果、市町の事業に影響が出る」などと懸念の声が相次いだ。(高山周治)

 社会資本整備総合交付金は、国土交通省が地方公共団体に対して道路や治水、都市公園など個別に配分していた補助金を一括して交付するもの。地方公共団体にとって自由度が高く、創意工夫を生かせる総合的な交付金として2010年度に創設された。
 県都市計画課によると、国体主会場は昨年12月28日の都市計画変更に伴い都市公園となった。社資交を活用した事業計画は、17年度から5年間で、都市公園である国体主会場とびわこ文化公園(大津市)などを対象に、防災機能を備えた都市公園を目指すというもの。交付は年度ごとで、今年度は1億3000万円が決定している。


国体主会場の基本設計

 これについて県市行政会議に出席した市長からは、「市町のパイ(予算枠)がなくなる。県の主会場整備に社資交が流れた結果、市町の事業に影響が出る」(谷畑英吾湖南市長)、「(社資交の予算枠を県が)使い切れば市町に降りてこなくなるのでは。透明性を確保して、市町に分けないと大変な問題」(冨士谷英正近江八幡市長)、「市町の計画も重要と応援してほしい」(宮本和宏守山市長)と、主会場整備への優先配分を懸念する声が相次いだ。
 これに対して県の担当者は「交付金の要望は、県が市町の事業もまとめて国交省に対して行っている。交付金の配分については県全体で一括でなく、県・市町の整備計画に対して別々に国から直接配分される」と説明した。
 また、県が国体主会場を都市公園に変更したのは、交付金を有利に獲得するための「お手盛り」との指摘があったが、県側は「公園全体の配置状況や、国体整備の構想を重ねて検討した結果」と否定した。
 なお会議終了後、市長の1人は「交付金は県と市町の各計画に直接配分されるから公平性が保てるというのは建前。国の社資交に予算枠がある中、県が要望する際に優先順位を国体主会場とすれば、市町への配分に影響が出るのが当然だ」と話していた。


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