迫る'18年 滋賀県知事選挙(4)

■平成30年6月14日(木) 第18141号

=近藤氏「憲法を生かす政治」を訴えて30余年=

選挙運動で「もう我慢できないアベ政治」と述べる近藤学氏

●国政と知事選のつながりを語る
 【全県】 告示前の5月14日、県内の母親らが政治を身近に考えるために開催している集い「くらしとせいじカフェ」に招かれた無所属新人で滋賀大学名誉教授の近藤学(68)=共産推薦=は、「知事選で国政に対する主張がどこまで県民の理解を得られるか」との意見に対し「社会保障、生活保障、教育などいろんな県政の問題の根本は国政にある」と述べた。
 近藤は「憲法を生かす県政」「国の悪政から県民を守る防壁になれる県知事」を一貫してくり返し主張している。

●三日月県政への評価
 近藤は子ども時代について「母の内職と奨学金制度のおかげで自由に学業に打ち込むことができた」と話す。この経験から、教育を受ける権利を保証する憲法を「自身の原動力」と考えるようになったという。
 1981年に教員となった滋賀大学では琵琶湖が抱える問題を研究テーマにしてきた。その延長線上として、琵琶湖総合開発、栗東新幹線新駅設置などの国が関わる施策に「県民のくらしと環境を守る」として30年以上、住民運動に取り組んできた。「滋賀の歴史の一部を作ってきた」と自負がある。だからこそ、三日月県政について「国の社会保障政策削減を無批判のまま県に持ち込んだり、奨学金制度充実を求める県民の声に背を向けたりしているのは、“憲法を生かせていない”」と強く批判する。

●三日月との対談に不満
 同月19日、同カフェに三日月が呼ばれた際、近藤も主催者の意向で同席した。
 近藤は三日月に直接「最近、憲法やダムに関する話題について言いにくくなってきているのではないか」と質問を投げかけた。三日月は「個人的にはどうかなと思うことはあるが、知事としては、制定された法律を尊重し、擁護して行政を行う」と答弁した。近藤はこの日、自身のツイッターに「率直な質問に答えてもらえてよかったが、本当のところはわからない。政治家としては手強い相手だと思った」と投稿した。
 同月30日、びわ湖放送で行われた討論会で近藤は三日月に同じ質問を投げかけた。三日月は「今後、国民的議論として大いに議論してほしい」と答えるにとどめた。近藤は番組の収録後「今回はちゃんと答えてないと思った。票を得るためにぼかしたな」と不満を漏らした。

●政権へ不満を持つ世論の後押しを狙う
 告示後、近藤は個人演説会で「最近、『三日月さんが自民党にすり寄ったことを知らなかった』と反応があり、手応えを感じている。三日月さんが4年前とは変質したことを知ってもらうことが重要だと思う」と述べた。

●国政批判は有権者の心を打つか
 政党で近藤を推薦とするのは共産党のみ。選挙戦でも反安倍内閣を掲げる同党の色が濃くなっている。来年の参院選や統一地方選に向け、ここで機運を高め一気に倒閣につなげたい同党の方針もある。
 これに対し、「県政と国政は分けて考えるべき」という意見もある。今選挙で三日月を応援すると発表した社民党県本部の幹部は「来年の参院選で国政に何を訴えていくかは別の話」と冷ややかに見ている。(文中敬称略、羽原仁志)


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