【寄稿】参議院議員 小鑓 隆史

■平成30年7月12日(木) 第18165号

=国政刻刻 水道法改正案=

    小鑓氏

 日本では人口減少が大きな社会問題となっていますが、世界の人口は増え続けています。国連の人口推計によれば、2015年時点で世界の人口は約73億5千万人、2050年には約97億3千万人になると予測されています。当然、水需要は増加し続け、ユネスコは2030年には世界人口の47%が水不足になると警鐘を鳴らしています。一方、日本は国土の7割を森林が占めるなど、水資源は比較的豊かなものの、農畜産物の生産は大量の水を必要とすることから(世界の水資源取水量の7割は灌漑用水として使用されている)、現実には、食料輸入という形で大量の水を輸入していることになります。また、渇水期における福岡や四国、首都圏での水不足は記憶に新しいところであります。日本の水道普及率は97.8%、蛇口を開ければすぐ飲める「安全でおいしい水」は、世界に誇る日本の安全シンボルの一つとなっています。しかし、高度成長期に集中的に整備された水道施設が老朽化、40年の法定耐用年数を超えた水道管は2016年度で14.8%ですが、同年の更新率は0.75%に過ぎません。先の大阪北部地震では老朽化した水道管の破裂による断水が問題となりました。人口減少に伴い水需要が減少していく中、水道事業に関わる人材不足も深刻化しており、将来に亘り持続可能な水道とするためには、水道基盤の強化に早急に取り組む必要があります。このような中、今国会において「水道法改正案」が審議されており、国・都道府県・市町村の責務を明確化し、都道府県は広域連携を推進するほか、適切な資産管理を推進、公共施設運営権を民間業者に設定できるなどが主な内容となっています。また、給水人口5千人以下の簡易水道についても(滋賀県の公営簡易水道事業者数は32)、過疎地の水道をどう維持するかが問われています。今後、国も地方も社会動態に合わせ、身の丈にあった社会資本の再整備に取り組む必要に迫られています。


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