65周年記念 原田観峰の書を辿る

■平成30年7月12日(木) 第18165号

=個性出る44点展示=

中国の展覧会で発表した「四季逍遥 宵山」(左)

 【東近江】 書の文化に触れる博物館「観峰館」(東近江市五個荘竜田町)を運営する公益財団法人日本習字教育財団は、今年9月で創立65周年を迎える。これを記念して同館では、財団を創設した書家で書道教育者の原田観峰の作品44点を展示する企画展「観峰―瞬間(とき)の息吹―」を開催し、自由で多彩な観峰の書の魅力を紹介している。
 観峰(本名・孝太郎)は、「正しい美しい愛の習字」を理念に1953年、福岡県柳川市で習字の通信教育事業を立ち上げるなど、他界する84歳(1995年)までの42年間、書家として筆を走らせる傍ら、習字の教育者として精を尽くしてきた。
 1977年に実技研修場として旧永源寺町に「すめら学園」を開園した縁から、当時の滋賀県議会議員との親交を深め、大正時代から続く「淡海女子専門学校」を引き継ぎ1985年、書道指導者を育てる「淡海書道文化専門学校」を開校。同校に隣接する現在の場所に観峰館を開館(1995年)し、中国書画などの収集家としても活動していた観峰の貴重なコレクションを公開している。


観峰が好んで書いた「鶴舞千年」

 今回の作品展では、生涯にわたって書を愛した観峰の大胆な筆づかいや流れるような書風など、習字手本とは異なる観峰の個性が随所に表れた作品を紹介する。
 展示作品のひとつ「鶴舞千年」は、手本執筆や、その日の腕の調子を整えるために観峰がよく筆でしたためていた文字で、様々な書体で書き残した展示作品3点は貴重な作品となっている。
 そのほかにも、中国西安市で開かれた観峰の作品展での発表作品「四季逍遥 宵山」や、書を襖に仕立てた「葛西家旧蔵 襖」といった大作も展示。若かりし頃の作品も多数並び、観峰が書に没頭した20代から80代までの筆跡の変化も鑑賞することができる。
 また、作品一つひとつに解説パネルが添えられており、書に精通していなくても気軽に鑑賞が楽しめ、同館の古橋慶三学芸員は「習字手本筆者として活動していた観峰の、個性溢れる珍しい作品が並びます。書家としての観峰を見てほしい」と話している。
 9月9日まで開催。入館料は500円、高校生・学生300円、中学生以下無料。月曜日と祝日の翌日が休館。
 問い合わせは、同館(TEL0748―48―4141)へ。


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