求められる一層の透明性 野洲市協議会が9日に特養整備業者決定へ

■平成30年8月9日(木) 第18189号

=特養とデイサービスの複合型に異論も=

菫会が運営予定の「デイサービスしのはら」

 【野洲】 野洲市は特別養護老人ホーム(特養)100床の整備を予定し、事業者の公募(プロポーザル方式)を5月15日から6月25日まで実施して、社会福祉法人「しあわせ会」(草津市)と社会福祉法人「すみれ厚生会」(栗東市)の2グループが応募した。今月9日には審査を担当する同市介護保険運営協議会が業者を決定するが、“出来レース”のそしりを受けないためにも透明性が求められる。(石川政実)

 同協議会は先月17日、2グループによる業務提案のヒヤリングを行い、今月9日には事業者を決定する。市の計画では、来年(2019年)度に着工し、20年4月開設の予定である。
 このような中、「すみれ厚生会」の提案について地元関係者から疑問視する声が出ている。
 すみれ厚生会の提案は、土地、建物とも市の所有で、民間の野洲病院が運営してきた「デイサービスしのはら」(同市大篠原)を取り壊して5〜6階程度の複合施設を建設し、そこに特養をつくり、デイサービスを移設しようとするものとみられる。
 片や「しあわせ会」の事業提案では、同市井口の民地6800平方メートルに2階建てを建設するとしている。
 現・野洲病院(特定医療法人社団御上会)は来年6月をもって、同病院の機能を(21年春に開業予定の)野洲市病院事業に承継し、法人として解散する。
 これにより御上会が運営してきた「デイサービスしのはら」は、来年4月から御上会から医療法人「菫(すみれ)会」に承継されることが3月に決まった。
 特養の公募の最中の5月25日、市は菫会から「公募中の特養の整備事業者に当会グループが選定されたら、デイサービスと特養の複合型の施設の改築・整備するに足る期間等の契約に更改するよう依頼する」という要望があったことを報告。
 そして市は「(菫会グループに)決定された場合に限り(期間延長など)現行契約の更改に応じていく方向」とした。まさにお墨付きを与えたと言えるかも知れない。
 地元の関係者は(1)デイサービスセンターの施設は市の普通財産だが、介護の重要な施設だけに解体するなら市議会へも事前説明が必要だ(2)デイサービスセンターは来年4月より、菫会が御上会から承継して運営することが決まったばかりなのに、たとえ同じグループとはいえ、すみれ厚生会が建物を解体する計画を提出することは妥当か(3)デイサービスの敷地面積が2300平方メートルに過ぎず、そこに5〜6階の複合施設は困難では――などの疑問を投げかけている。
 市の駒井文昭・高齢福祉課長は「プロポーザルの中身については一切お話しできない。9日に決定した業者名だけ公表する。5月25日の報告は、菫会グループが整備選定事業者に決定された場合、期間延長することを担保しただけで、“出来レース”ではない」とそっけない。いずれにせよ、9日の業者決定には一層の透明性が求められるところだ。


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