漫画で県内ゆかりの能を紹介

■平成30年8月27日(月) 

=滋賀能楽文化を育てる会=

自費出版した「マンガで訪ねる 近江の能」

 【全県】 滋賀能楽文化を育てる会(東近江市垣見町、会長・出路九右衛門)はこのほど、県内が舞台となった能楽作品のストーリーを漫画で分かりやすく紹介した書籍「マンガで訪ねる 近江の能」を発刊した。
 同会は、県内に古くから残る能楽文化を広く知ってもらおうと2005年に同市能登川地域を拠点に活動を始めた。現在、会員は約100人で、能の公演や能面の作品展などを定期的に行っているほか、同市立能登川中学校3年生の前で公演を行うなど、若い世代が日本の伝統芸能文化に触れる機会の創出にも尽力している。
 このたび、「難しそう」「とっつきにくいのでは」と思われがちな能に対し、分かりやすく親しみやすい教材で紹介できないかと3年かけて同書籍を編さんした。
 内容は、近江が舞台となっている「竹生島」や「三井寺」といった室町時代初期から江戸時代初期にかけて作られた能14作品と、番外として長浜市の余呉湖にも同様の伝説が伝わる静岡県を舞台とした「羽衣」を収録。各作品とも、県内在住でイラストを手がけるヤマオカアユミさんが描いた12コマ漫画と文筆家の井上由理子さんによる文章で作品のストーリーを紹介し、さらに、近江の文学道先案内人のいかいゆり子さんによる作品にまつわる史跡や寺社仏閣の案内、同会の伊庭貞一さんが手がけた能面の写真が収められている。漫画はかわいらしい絵柄で、歴史に詳しくなくても作品のストーリーが分かるようになっている。


かわいらしい絵柄で能のストーリーを紹介

 出路会長は「日本の伝統文化である能の舞台となっている場所が県内にもたくさんあることを知ってもらえることに加え、本を手に関連地を巡れるガイドブックにもなる。若い世代が滋賀県の能や県内の魅力を再発見する一助となれば」と期待する。
 同会では今後、県内の全中学校と図書館に数部ずつ寄付する計画を立てている。今回、仮印刷として300部を自費出版で製作。その売上や企業などに呼びかける協賛金を元に増刷をかけ、寄付につなげていく見通し。
 書籍はA5サイズ、フルカラー、128ページ。1部1000円で販売している。書籍の購入や協賛の申し込みなど、問い合わせは同会の事務局がある能登川地区まちづくり協議会(TEL0748・42・3200)へ。


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