県でも障害者雇用で不適切な取り扱い

■平成30年8月30日(木) 第18207号

=障害者手帳を確認せずに雇用を更新=

会見で謝罪した県人事課と県教委の担当者

 【県】 中央省庁が障害者雇用数の水増しを行っていた問題を受け、県でも障害者雇用状況の調査を行ったところ、障害者として雇用登録されている職員のうち、知事部局と企業庁、病院事業庁で5人、公立学校で19人が身体障害者手帳や療育手帳を所持していないことが判明した。
 27日、県人事課と県教育委員会が記者会見で発表した。両部署は、今月22日〜24日にかけて、障害者を対象とした採用試験などで任用した職員と通常の採用試験などで採用された後に何らかの障害が判明したとして申告のあった職員の計221人に対し、手帳の写しの提出や所属長が手帳の現物を確認する調査を行った。
 その結果、身体障害者として登録している正職員のうち本庁舎で1人、出先機関で4人、公立小学校で7人(大津市1人、草津市1人、守山市1人、甲賀市2人、近江八幡市1人、多賀町1人)、公立中学校で6人(東近江市2人、守山市1人、近江八幡市1人、彦根市1人、長浜市1人)、県立高校で3人、県立特別支援学校で3人が障害者手帳を所持していないことが判明した。また、その内4人がすでに障害者手帳を返却していることも分かった。
 県や教委では、2005年に厚生労働省が策定した「プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドライン」に則り、障害の種別や等級について所属長が把握するための自己申告書や調査票の提出により、障害者雇用の状況を毎年確認してきたとしているが、手帳の写しの提出や現認は行っておらず、一度、障害があると確認された書類をそのまま次年度や異動部署へも適用していた。
 この調査の結果により、当初、障害者雇用率を県では2・60%としていたが2・52%(法定雇用率2・50%)に、県教委では2・32%としていたが2・06%(同2・40%)に修正した。
 会見で両部署の担当者は「不適切な取り扱いがあったこと深くお詫びする」と謝罪した。その上で、「手帳の確認をするというガイドラインの認識が不足していた」とし、該当する職員は、実際に業務において一定の配慮が必要であり、またはかつて手帳を有していたという事実から「意図的な雇用数の水増しではない」と説明した。
 今後、県と教委はそれぞれ、障害の等級変更や手帳の返却等の異動がないかなど、ガイドラインに基づき個別に確認を行うことにより、情報の更新を徹底するとしている。
 また、三日月大造知事は調査に先立って行われた21日の定例会見では「県内には、今のところ中央省庁のような事例はないと認識している」と述べていたが、調査後に行われた28日の会見では「お詫びとともに遺憾である旨を申し上げる」と見解を改め、「再発防止と障害の有無に関わらず共に働く職場環境作りに向け、条例や制度のあり方も含めてしっかりと議論をしていく」と述べた。


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