【寄稿】滋賀県議会議員 加藤 誠一

■平成30年9月2日(日) 第18210号

=県政NOW 台風シーズンを前に=

    加藤氏

 去る8月27日、環境農水常任委員会で県の造林公社が植林してようやく伐採が始まった甲賀市信楽の黄瀬生産森林組合の山林を調査しました。実に植林から50年です。木材需要が伸びる前提で植林された日本の木材は、生活様式の変化や外国産材によって低迷しています。しかし、災害から、また水源涵養(かんよう)のために山を守ることは何ら変わっていませんし、高価な木のバッグに注文が殺到するなど林産材の新たな活用にも期待が持たれています。ようやく伐採され、集荷される木材の現場にふれ、改めて山の大切さを実感しました。また、植林で針葉樹が増え野生獣が里山に降りてきている現状も事実です。伐採後は広葉樹や実のなる木を育てる方針で、時間はかかりますが、自然との新たな共生の一歩になると思います。また、7月に西日本を襲った豪雨など、未知の気象とも言うべき新たな自然災害との闘いが始まっています。黄瀬の山林の谷間には豪雨から山を守る堰堤(えんてい)が設けられていますが、地滑りや土砂崩れ、土石流など豪雨がもたらす災害への備えのため、ますますこうした治山事業が重要です。また、その下流に行くと、砂防ダムという土砂から下流を守る堰堤があります。豪雨による災害を軽減するためには、山を守る治山事業とともに、土砂を下流に流さないための砂防事業も併せて重要です。今、滋賀県内にはこの砂防関係の施設(堰堤、急傾斜地の擁壁(ようへき)、落石防護柵、地滑り対策施設など)が約5000か所あります。過去、平成15年に、今後維持修繕が必要と判断された個所は施設の半数2500か所にも及んでいました。緊急性の高い個所から順次改修や更新を行っていますが、今日までの改修は、土石流対策261か所など全547か所の21・6%に留まっています。今年、改めて調査をおこない、きちっとした砂防施設の長寿命化計画が策定されますが、一刻も早い対策に県議会としても取り組んでまいります。また、同じ日、県土地改良事業団体連合会の創立60周年記念式典が開催され、全国水土里ねっとの宮崎顧問の記念講演も、災害に備える農業農村整備の今後でした。昨年10月の台風では水口のため池が決壊し大きな被害が出ましたが、ため池は全国で20万か所、滋賀県にも1554か所あります。8月には14年ぶりとなる8個もの台風が襲来しましたが、これからが本番です。本格的な台風シーズンを前に、日頃からの目視による危険個所のチェックなど地域をあげた防災対策をはじめ、計画的な治山、砂防、河川、農業施設などの防災対策事業の推進に取り組む決意を新たにした一日でした。





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