有識者が期待の声「東近江三方よし基金」公益法人化

■平成30年9月5日(水) 第18212号

=市民・企業・行政協働による 地域の課題解決と活性化を後押し=

感謝祭で行われた意見交換(アピアホール)

 【東近江】 「東近江三方よし基金」(事務局・東近江市森と水政策課内)は、経済と人の東京一極集中が進み、地方の衰退が懸念される中、東近江市が今後も住みやすい地域であり続けるため、市民・企業・行政が力をあわせ、地域の課題解決や活性化をめざして、コミュニティビジネスなどを支援する仕組み。同基金が公益認定を受け、2日、これを祝う感謝祭があった。

 公益財団法人の認定を受けると、社会的信頼性が高まるとともに、公益を目的とした事業は非課税に、寄付する個人・団体は税制上の優遇措置を受けられる。
 同基金は昨年6月、一般財団法人として設立され、今年7月に県から公益財団法人に認定された。主な活動は、寄付を基盤に、調査研究・情報収集、相談、公益活動への助成・融資など。
 感謝祭では、基金を今後どう生かすか意見交換が行われ、岩根順子氏(サンライズ出版社長)と池永肇恵氏(元副知事)の同基金の両評議員のほか、「遺贈寄付」の寄付先を紹介したり、相談を受ける全国レガシーギフト協会理事の江波千佳氏(税理士)が登壇した。
 例えば、同基金は市と連携して、市民からの寄付を公益の高い団体に出資するSIB事業を展開。第一期では、一般社団法人「がもう夢工房」に対して、地元農産物を生かすカフェの改装補助金を出した。
 池永氏は「スタートした事業が、目標に向かって進捗しているのか、応援する仕組みも大事」とアドバイスし、岩根氏は「近江商人は『世間よし』がないと商売が成り立たないと考えた。企業もそんな思いでサポートするのが大切」と指摘した。
 また、地域課題があるのに、解決を図る団体がない場合、同基金が関係者を調整して解決へ導き、必要な資金を調達するコレクティブインパクト事業もある。これについては荒廃する森林の再生・保全を考える取り組みが昨年からスタートした。
 一方、近年の人口減に伴って表面化してきたのが空き家問題だ。蒲生地区では、築180年の民家をガリ版文化の発信拠点にしようと、県外の所有者との協議が同基金の仲介で進められている。江波氏は「三方よし基金が、必要としている人にどうマッチングするのか期待している」と注目した。
 また、同基金が取り組む寄付プログラムのひとつに、寄付付き商品の企画・販売・購入がある。江波氏は「垣根が低く、気軽に関われる。市民も勉強して(商品を購入することで社会にどう関われるか)自覚してほしい」と期待した。


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