滋賀報知新聞(ニュース)平成12年1月5日()第12103号

地域戦略プラン

活力とゆとり、心豊かな生活空間

=東近江17事業に66億円を投入=

(湖東・広域)
 二十一世紀の地域づくり、人づくりをめざす地域戦略プランは、空間のゆとりと心の豊かさを求め、五年間に総額四兆三十一億円が投じられる。昨年スタートした戦略プランには、地域の創意工夫が盛り込まれ、五年先の成果に期待がかかる。

 これからは地域間競争が激化し、淘汰(とうた)される時代といわれるが、むしろ地域連携を強化し共生する時代でもある。地域の得意な分野で他の地域に役立ちながら共生する社会の形成こそが、ゆとりと心の豊かさの時代に必要だ。自らがテーマを選び、活力とゆとり、うるおいのある生活空間を創造するため、市町の連携をもとに向こう五年間を視野において、総合的に策定されたのが地域戦略プランである。

地域戦略プランの一つ・森林観察デッキ
=ふるさといきものふれあいの里(八日市市)=



 全国四百六十か所で五年間(11―15年度)に四兆円規模の事業に取り組む地域戦略プラン・・。県内では、七プランの九十事業に四百十億円が投入される。大津・志賀および六県事務所管内の七地域が連携して策定し、子供対策や快適住環境、広域交流、環境保全、都市・農村調和、歴史・文化回廊づくり、観光交流に取り組む。

 東近江地域(二市七町)は、田園・森林空間の拡大をテーマに、東近江「水と緑がおりなす環境整備プラン」に組み込んだ十七事業(総額六十六億円)を展開する。地域全体に「のどかさ」「ゆとり」「うるおい」「ひろがり」「やさしさ」を生みだそうというものだ。

 自然環境や歴史資源を生かした居住環境の創出により、生活の質向上と誇りの持てる地域づくりを目指す。一方、交通アクセスや道路整備を行い、圏域全体の調和の取れた交通体系を整備し、五年間で広域交流の促進を図る。

 東近江以外は▽大津・志賀「子ども生き生き」地域戦略プラン(十一事業・八十八億円)▽湖南地域やすらぎとふれあいの皆楽合(みらい)づくりプラン(十四事業・八十三億円)▽甲賀広域交流空間整備プラン(七事業・四十三億円)▽湖東みらいアメニティプラン(十二事業・五十一億円)▽北近江田園見遊知会夢(ミュージアム)プラン(二十三事業・五十四億円)▽森と湖と人々が織りなす活力ある観光・交流ゾーン湖西創出プラン(六事業・二十四億円)

東近江での事業

【八日市市】河辺いきものの森(実施設計・用地造成・駐車場・ネイチャーセンター・ビオトープ・森林観察デッキ・林内歩道など)七億一千万円

【安土町】西の湖(河川浄化)五億円▽県道改築(下豊浦大江橋など)十六億円

【竜王町】道の駅「鏡の里」(観光案内・休憩所・公園整備)五億円▽田園空間整備(コミュニティ施設・環境保全・農道)一億五千万円▽農村総合整備(防火水槽・集落道)四億円(蒲生町と合算)

【蒲生町】農村総合整備(農道・集落道・集落排水・農業体験実習館用地整備)四億円(竜王町と合算)▽基盤整備促進(農道)五千万円▽老人保健施設(雪野会・入所五十人、通所三十人)七億六千万円

【日野町】国道307号施設整備(松尾北交差点改良)六億円▽森林空間整備(枝打ち・林道・渓流路)一億八千万円

【永源寺町】中山間地域総合整備(活性化施設・生産基盤)三億円

【五個荘町】金堂地区建造物群保存(指定二百九十六件のうち約三十件)一億五千万円

【能登川町】JR能登川駅改築(自由通路)六億七千万円


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3月4日 オープンに向け工事進む
コミュニティーハウスに再生

=新駅舎 るーぶる愛知川=


愛知川新駅舎の完成予想図

(湖東・愛知川町)
 中山道第六十六番の宿場として栄えた愛知川町の玄関口となる近江鉄道愛知川駅が今春、愛知川駅コミュニティーハウス「るーぶる愛知川」としてリニューアルオープンする。

 明治三十一年建築以来、町民や通勤、通学客に百年以上にわたって親しまれてきた旧駅舎も老朽化が進み、駅周辺での下水道の供用が開始されることもあって、また、びわこ京阪奈線構想(仮称)、近江歴史回廊構想、近江鉄道近代化構想など将来を展望しながら、さらに愛着ある駅舎に新改築している。

 新しくなる駅舎は、町のイメージアップ、伝統工芸「びん細工手まり」や中山道愛知川宿をコンセプトに整備。駅ギャラリーを設けて観光客や住民の情報交換、コミュニケーションの拠点施設として位置付けられ、町の活性化への貢献を見込んだ大きな期待が寄せられている。

 延床面積約二百四十六平方メートルの建物は、宿場町のイメージにぴったりの和風建築。駅務室のほか、著名作家や新鋭作家の作品を紹介する駅ギャラリー、観光案内所や地域情報を提供する情報交換スペース、郷土特産品を紹介する展示スペース、売店などが設けられる。

愛称の「るーぶる愛知川」は昨年末に全国から寄せられた二百十九点の作品の中から決定したもので、「見る」「遊ぶ」「食べる」という旅の出発点と、ギャラリーを連想するものとなった。
 二月中頃には建設工事も完了し、三月四日竣工と同時にオープンする。


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学ぶ・集う・憩う文化活動拠点

永源寺町立図書館

=今秋、教育・文化ゾーンにオープン=


永源寺町立図書館完成予想図

(湖東・永源寺町)
 永源寺町は、町民待望の町立図書館の建設に昨年十月着工し、今年十月末のオープンに向けてサービス内容の検討など着々と準備を進めている。広域に集落が点在していることや高い高齢化率などから、移動図書館やインターネット使ったサービス網の充実に力を入れる一方、周辺地域の図書館からの情報をもとに、より快適で多彩な館内づくりに努めていく。

 図書館は、町民グラウンドや体育館、山村開発センターなどが集まる同町山上の教育・文化ゾーンに位置し、全体の敷地面積は五千九百八十九平方メートル。建物の延床面積は千五百平方メートルで、鉄筋コンクリート平屋建て。蔵書収容力は約十万冊で、基本計画ではオープン当初三万五千冊からスタートし、年間七千冊を購入して十年後に十万冊に達する見込み。

 館内は主に▽一般開架室▽子ども開架室▽雑誌・新聞コーナー▽和室▽大会議室▽井戸端コーナー(喫茶)▽ギャラリー▽書庫▽印刷作業室▽多目的室││の十スペースに分かれ、一般開架室に設置予定の木地師資料をはじめとする郷土資料の特設コーナーやメイン通路を利用したギャラリーが特徴的。

 また、導入するコンピューターシステムは、町内の小・中学校図書室や県立図書館、近隣図書館ともネットワークを構成するため、全ての図書室および図書館の蔵書を調べることができるほか、情報交換や学習支援にも活用。世界の情報に触れるインターネット専用の端末機も数台導入する。
 また、将来的には個人端末からの検索も可能にする予定で、千〜千五百冊を積載した移動図書館車もオープンと同時に運行を開始、山間地域や各学校へのきめ細かな貸し出しサービスを展開していく。


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日野町 近江商人の町並み保存へ

松尾・大窪・西大路・村井の4地域
地域住民の5割が「協力」姿勢

=望まれる住民・行政協同のまちづくり=


昨年11月に開かれた運動グループの設立総会

((湖東・日野町)
 城下町の街路、辻の地蔵、武家・町家・商家が複合し、塀には特徴的な桟敷窓が独特の風情を醸し出す。戦国の武将蒲生氏郷のふるさと、近江日野商人発祥の地である日野町は、年を経るごとに失われ行く古き町並みを守ろうと昨年十一月より、本格的な保存運動に動き出した。

 日野町が景観保存の対象として上げている旧市街地は、松尾、大窪、西大路、村井の東西約二キロに連なる四地域で、十六世紀前半に蒲生定秀が中野城を中心に整備された城下町が原形となっており、江戸時代から昭和初期までの商人屋敷二十二棟と武家屋敷三十九棟が現存する。

 県下では同じ近江商人の町である近江八幡市(八幡)と五個荘町(金堂)が熱心な保存運動により国の重要伝統的建造物群保存地区となり、観光地としても大きな成果を上げているが、日野町の場合、前の二地区と違って伝統家屋が分散しているため保存計画を立てるのが困難で、町は「=まちづくりは人づくり=といわれるように、地域の皆さんと話し合いながら文化遺産への意識を高めていければ」と話している。

 昨年七月には対象地域の千百六十四世帯で意識調査を実施。その集計をもとに十一月には文化庁と日本ナショナルトラスト協会(本部・東京都)の指導のもと基本計画を策定し、同月、地元有志による運動グループ「日野の町並みと景観を考える会」(谷口忠臣座長、会員二十一人)の発足と合わせ、事例から学ぶ第一回のワークショップを開催した。計画の概要を次の通り。

【調査・計画期間】3か年

【スケジュール】「発掘編」(平成11年12月〜同12年3月)地域の実情を見直し計画目標を定める▽「展望編」(同12年4月〜同13年3月)将来像を検討しながら情報発信を試みる▽「実践編」(同13年4月〜同14年3月)基本構想を描くとともに実践活動を通じてまちづくりのイメージを確立

【その他】フォーラム開催、まちづくり協定や条例化検討、イベント開催、パンフレット作成など

 助成金など住民の利害が絡む「町並み保存」は、何を置いても住民の理解が第一。アンケートで得た住民の声を大いに生かし、保存運動だけに止まらない“住民・行政一体となった豊かな町づくり”へと発展していくことが期待される。


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ケアセンター蒲生野 10月開所

蒲生・竜王町が建設中の老人保健施設

リハビリで社会生活復帰

=寝たきり予防の拠点施設=


老人保健施設「ケアセンター蒲生野」の完成予想図

(湖東・蒲生町)
 蒲生、竜王両町は、介護の拠点施設として※老人保健施設「ケアセンター蒲生野」を、蒲生町病院隣り(同町桜川西)に十月開所を目指して建設している。

 同センターでは、体の機能が低下したお年寄りが、リハビリに取り組むことで社会復帰できるよう、必要な医療・介護サービスを提供する。ハツラツとした老後を過ごすための施設として、これからますます地域の中心を担いそうだ

 総事業費約八億円を投じて建設する同センターは、鉄骨造り二階建てで、建物面積は約三千二百平方メートルとなっている。
入所受け入れ人数は五十人までで、日帰りでリハビリや食事、入浴を利用するデイサービスは一日三十人まで対応できる。
 一、二階にはそれぞれ、サービステーション、食堂、レクレーションルーム、共同浴室を設ける。

 一階は、リハビリを行う機能訓練室を中心に設計されている。また、デイサービスの利用者に気持ち良く通ってもらえるように、絵画展が開ける広々とした玄関ホール、プライバシーを尊重した浴室など、各所に工夫が凝らされている。
 また、家族ぐるみでお年寄りの社会復帰を手助けできるよう、家族相談室と介護教室を設置し、機能回復だけでなく生活面でもバックアップする。

 二階には、身体機能回復まで生活する入居室が、二十三部屋(一人用十四部屋、四人用九部屋)設けられる。部屋にはそれぞれ、トイレと洗面所を完備.相部屋は、プライバシーを守るため障子で仕切られている。
 とくに、痴呆のお年寄りが生活する部屋は、回復に効果があるとされるグループホーム形式(集団生活)で活動できるよう、グループごとに談話,食事コーナーを設けた。

 ※老人保健施設は、主に疾病治療を目的 とした病院と、常時介護と生活サービスが必要なお年寄りが入所する特別養護老人ホームの中間施設として位置付けられてる。


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新・近江米

ゆめおうみ・秋の詩

=21世紀の生存競争へ=


新近江米「ゆめおうみ」と「秋の詩が」が
産声をあげた農業試験場の水稲世代促進温室

(全 県)
 県農業試験場(安土町大中)が、独自に開発した新品種米「ゆめおうみ」と「秋の詩」の試作段階が終わり、西暦二千年から近江米の代表品種としての本格的な生産への取り組みが始まる。

 近年、消費者の間で栽培法に対する安全性や食味に優れた米への関心が高まる中で、限定地域の銘柄や品種米への偏重が産地間競争を厳しいものにしている。県でも、例外ではなく、これまで主力品種だった「日本晴」が銘柄の見直しに伴い一類品種から二類品種に格下げされたことから、価値とての魅力が薄れ農家の栽培面積が減少、味に定評のある「コシヒカリ」や「キヌヒカリ」などの極早稲米に作付けが移っている。

 作付けが限らた極早稲品種に偏ることは、さらに農繁期の集中化を招き、カントリーエレベーターなど大型農業施設の利用効率を低減させる要因になっていることや台風時期と収穫期が重なることで品質や収量に対するリスクの増大にもつながっている。このため、同試験場が、収穫時期の異なる品種を栽培することで農繁期の分散化を図り、他府県米に負けない食味のよさと品質、さらに病気に対する抵抗力を付けることで農薬の使用を抑え、その結果、水田用水が流れ込むびわ湖の水質浄化につながる一石二鳥以上の良品種米の開発を進めていた。

 一九八五年から開発に取り組んで約十年後の一昨年「ゆめおうみ」と「秋の詩」の二つの新品種を作り上げた。(種苗登録申請済み)昨年には試作に取り組み、八日市市を中心に「ゆめおうみ」を約二百七十九ヘクタール、「秋の詩」は彦根市や守山市などで約二十七ヘクタールの水田で作付けが行われた。収穫米はすでに市場(十キロ四、四八十円前後)に出回っている。

 今年からは量産体制に入り「ゆめおうみ」を昨年より約三倍の七百十八ヘクタール、「秋の詩」は約十倍の二百三十七ヘクタールの作付けが予定されており、湖国の新しいブランド米の地位の確立を目指す。
「ゆめおうみ」は、収穫期がコシヒカリより遅く、日本晴れより早く迎える中間熟成米で、米の持病でもある「いもち病」に強いことから省農薬化が図れ、強いては琵琶湖の水質浄化にもつながるの環境にやさしい米。また、日本晴れよりも風に強く、稲が倒れにくい特徴も兼ね備えている。

 一方、「秋の詩」は、コシヒカリやキヌヒカリと同等の味の良さを保持、粘りが強く、年越しでも味が落ちない食味が自慢。日本晴れに代わる主力米として期待が寄せられている。
 良質多収で、いもち病への抵抗性が高く、安全で安心な近江米の代表銘柄となるよう、広く普及する夢と願いを託した「ゆめおうみ」。成熟期の稲穂が一編の詩のように美しい黄金色に彩られることから名付けられた「秋の詩」。生産者の喜びの詩となるようにとの想いが込められている。

 同試験場が、切磋琢磨の研究開発の末に誕生させた新近江米が厳しい米市場に産声をあげた。既存の良質米との生存競争を勝ち抜きながら、大きく育っていくよう期待が寄せられている。


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