滋賀報知新聞(ニュース)平成12年3月19日()第12187号

姿消す日本の風景記録

野口輝雄遺作展

=日野町で未発表作品を公開=



四季の山村を撮影した作品を展示

(湖東・日野町)
 富士フィルム営業写真コンテスト金賞など数々の賞を受けた日野町の写真家、故・野口輝雄氏の遺作展が、わたむきホール虹(松尾)で二十七日まで開かれている。

 同展では、主な受賞作品と、近年撮り続けてきた永源寺町の茅葺き屋根の民家の風景写真の計三十点を展示している。
 人物写真に定評があった同氏は、晩年になって風景写真に没頭。自然豊かな永源寺町へ足繁く通って、四季の風景に溶け込む山村の風景を撮り続けたが、作品発表の思いを遂げずに平成十年二月に七十七歳で永眠した。

 このことから、長男の進、次男の幸雄両氏が中心になって、日の目を見なかった作品を知ってもらおうと今回の遺作展を開いた。
 同町で写真館を営む次男の幸雄氏は、「都会に行かずに地方で写真を撮り続けてきた父は、姿を消していく山村の茅葺き民家と自分の人生を重ねていたのでは。また、カメラマンとして、日本で少なくなった風景を記録に残す責任感みたいなものもあったと思う」と回想している。

 また人物写真としては、最後の受賞作品(フィレンツェ芸術大賞・一九九六年)となった「風の如く去りし私のはかない恋よ」を展示。女性の肖像を題材とした同作品では、被写体から溢れ出る情感を引き出し、文学的表現を追及している。

 同氏は、大正九年一月に日野町大窪に生まれ、昭和十四年に東京オリエンタル写真学校を卒業、同三十六年に町内で独立開業した。フランス国際写真サロン入選、フジフィルム営業写真コンテスト金賞など国内外のコンテストで活躍する一方、同町の写真教室の講師を務めるなど地域の文化振興にも尽力した。


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八幡商人でもあった

画家・山中東江

左義長まつりなど29点紹介
=かわらミュージアム=



かわらミュージアムで開かれている「山中東江展」

(湖東・近江八幡市)
 幕末から明治にかけて活躍した近江八幡市出身の画家で近江商人でもあった山中東江(やまなか とうこう)の作品を紹介する「山中東江展」が市内多賀町のかわらミュージアムで開かれている。

 東江は1824年、八幡町永原で蚊帳を商う「山中屋(信濃屋)」の3男として誕生したが、兄たちが幼少時に亡くなったため21歳で山中屋の7代目を継いだ。15歳の時、京都画壇で活躍していた岸派の岸順堂に師事して絵を学び、20歳で順堂の推挙によって岸派3代目・岸連山の門弟になり、人々の生活や伝統行事など、数多くの作品を残している。

 同展では、東江が残した作品の中から「左義長まつり」や「加茂競馬(足伏の走馬)などのスケッチ画や使用した画具などを山中家の協力を得て紹介展示している。絵は写真複写のものを含め29点、道具類は67点を出品している。5月14日まで。入館料大人300円、小・中学生200円。月曜と祝日の翌日は休館。


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介護が必要ない暮らし

独居老人を地域でサポート

八幡学区で家庭訪問



お年寄り宅を訪れ、励ますまちづくり推進委員。

(湖東・近江八幡市)
 4月から介護保険がスタートするが、介護保険でサポートされない元気なお年寄りを精神的に支援していこうと八幡学区のふれあいまちづくり推進委員会が、老人宅を訪問して話し相手になったり、相談に乗ったりする支援運動を始めた。

 介護保険サービスを受けないですむ元気な老人の輪を広げ、健康維持と病気の予防につなげることがねらい。家庭訪問では、2人の委員がペアーとなって「何か困ったことがあれば遠慮なく言って下さい」や「いつまでの元気でいて下さい」などと声をかけ、いつでも連絡が取れる安心感と信頼感を深めている。訪問を受けたお年寄りからは「いつも声を掛けていただいて、ありがたいです」と感謝していた。

 地域のコミュニケーションが薄らいで行く中で、家族同様に相手を思いやる心の灯が、街角に広がっている。同委員会では、今月末までに約200人の独居老人家庭を訪れ、元気づけるとともに心のネットワークを広げていくことにしている。


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金堂町並み保存会が熱烈アピール

お願いばかりですみません

五個荘町で「知事と気軽にトーク」



和やかなムードで行われた「知事と気軽にトーク」

(湖東・五個荘町)
 県民主役の湖国づくりを進めるため、知事が県内各地に出かけて地域づくりやユニークな活動に取り組む人たちと対話する「知事と気軽にトーク」が、十五日に五個荘町金堂の近江商人屋敷・旧外村繁家で開かれた。「知事と気軽にトーク」の開催は今回で二十回目。

 この日トークに参加したのは、文化的価値の高い金堂地区(伝建地区)の町並み保存に取り組む「金堂町並み保存会」(西村實会長)のメンバーをはじめ、同地区の区民ら十八人。國松善次知事と直接対話できるとあって、参加者らは時間前から続々と会場に詰めかけ、落ち着かない様子で知事の登場を待った。

 いよいよ始まったフリートークでは、参加者それぞれ県政に対して数々の質問もあるものの、一時間余りの限られた機会とあって、質問は五個荘町民あるいは区民の立場からの意見や要望に集中。
 「区内の水路のニシキゴイを増やしたいが助けてもらえないか」「看板イベントの『ぶらりまちかど』にぜひ来て」との心和む質問・意見から「近江商人の研究施設を五個荘町に」「伝建地区同士の横のつながりを県の協力で」など伝統を守るための新しい提案まで、多様ながら町への思いの深さを前面に押し出した熱烈なアピール攻撃となった。 

 一方、國松知事は参加者の思いに「地道な活動と区民の熱意を知って率直にうれしい。この美しい町並みは県の誇る財産」と満面の笑み。一つ一つの質問にも丁寧に回答し、それぞれに通じるものとして「県民主役のまちづくりに一定の援助を行う県の『二十一世紀記念事業』が行われます。登録・審査の上ではあるが、ぜひ手を挙げて大いにこの町をPRしてほしい。きっと力になれるはず」と呼びかけ、今後のより一層の活躍にエールを送った。


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