滋賀報知新聞(ニュース)平成12年5月18日()第12256号


アフリカの人々に「命の毛布」
県内で収集活動展開

ことしはシングル千枚目標

=6月4日は近江八幡市役所駐車場で一斉引き取り=


アフリカの人々に届けられている毛布

(湖東・広域)
 近江八幡市白鳥町にある「アフリカへ毛布をおくる運動推進委員会滋賀県事務局」は、今年も干ばつや内戦で困窮生活を送っているエチオピア、エリトリアなどに送る毛布の収集活動を全国展開と歩調を合わせ、一日から展開している。

 アフリカへ毛布をおくる運動は、一九八四年、未曾有の大干ばつに見舞われたアフリカの人々を救おうと各国でスタート。同年、アフリカの角といわれるエチオピアだけでも百万を超す人々が尊い命を落とした。

こうした危機的状況を救おうと当時、ユニセフのグラント事務局長が全世界に対して毛布二百万枚を緊急支援するアピールを行い、これを受けて日本政府は百万枚の毛布を援助することを表明。当時の外務省中近東アフリカ局が中心となって官民合同の支援活動「アフリカヘ毛布をおくる運動」が始まった。初年度は、俳優の森繁久弥氏が会長を務めた「アフリカヘ毛布を送る会」が活動の軸となり、計一七一万枚をアフリカ八か国に送り、運動の実績をあげた。

 目標の百万枚を大幅に上回ったことをもって、翌年七月に同送る会は解散したが、アフリカ各地において毛布の二ーズがまだまだ高いことから、その後もいくつかの団体が合同プロジェクトを組織して「毛布をおくる運動」を継続している。これまでに約二六三万枚の毛布が送られている。

 同事務局でもアフリカ諸国に毛布を送る活動を通じて、彼らの苦境を少しでも和らげる支援と自らが使用している毛布がアフリカの人々に活用されることによって国際交流の意義や大切さを見直す機会につなげていければと、活動を続け、今年で十六年目を迎える。

 毛布の収集は、提供の申し出があった家庭や人々のもとへ引き取りに行く方法と県内の公共施設で日程を決めて一斉引き取りを行う方法で展開。今年は昨年の九百枚を百枚上回る千枚を目標にしている。

 今回、毛布を送るアフリカ北東部は、二千メートル級の高地で昼間は摂氏四十度を超え、夜間は反対にマイナス十度以下に冷え込む厳しい気象環境の地域。その中で飢餓と戦いながら生きる被災民や難民らにとって毛布は、照りつける日差しから身を守る日除けテントになったり、夜間は寒さをしのぐ寝具として役立っている。

 収集活動では、穴の空いているものや破れているもの、アフリカの気象に合わない綿毛布や利用価値が低いベビー毛布、ダブルサイズは引き取りをしていない。事務局では「使用済みのものは、洗濯をしてほしい。シングルサイズがベスト」と話している。

 公共施設での収集は、六月四日(日)に近江八幡市役所前駐車場で午前九時から午後三時まで一斉引き取りを行い、一般市民からの持ち込みを歓迎する。日野町役場では同月十一日、八日市市役所でも同月二十五日に一斉引き取りを行う。

 収集活動は同月三十日までの予定で、全国各地のものを集めて海路で輸送。九月ごろに現地の港に陸揚げし、十月ごろから人々に配布する予定。輸送協力金として一枚五百円(実費は九百円かかる)の寄付も呼びかけている。毛布の提供の申し出と問い合わせは同滋賀県事務局(TEL 0748-32-8832)へ。

 アフリカへ毛布をおくる運動推進委員会のホームページはhttp://www.kosei-kai.or.jp/blanket/


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教委・消防・警察合同で

防火設備や消火体制を再確認

=重要文化財の特別査察実施=


本堂内の点検を行う関係者
(八日市市下羽田町の光明寺で)

(湖東・八日市市)
 九日未明に発生した京都市右京区大原の寂光院での火災による本堂全焼と重要文化財「木造地蔵菩薩立像」焼損を受け、県教委から県下各市町村教委に文化財の防火防犯が通知され、東近江地域二市七町の教委と東近江行政組合消防本部、八日市・近江八幡・日野の各警察署合同による管内の国指定重要文化財などの特別査察が、十一日から十六日まで行われた。

 対象となったのは、地域内にある国指定重要文化財百五十六件、県指定重要文化財五十八件と、それらが保管されている建物など。
 特別査察では、文化財所有者や管理責任者の立ち合いのもと、火災報知器など防火設備、消火器や消火栓など消火設備などを一つひとつチェックしたほか、火災が発生した場合の消火活動組織や体制、建物や保管場所周辺の防火対策などについても念入りに点検した。

 最後に、消防署員から「火災や災害発生時の早期通報と初期消火」について確認が行われた。
 県内では、平成十年十二月から翌年一月にかけて野洲郡と甲賀郡内の神社仏閣で国宝本殿への放火など三件、昨年九月には近江八幡市で県指定文化財の西川家住宅の塀(へい)や軒下の一部を焼く火災が発生している。


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八日市市 自治連合 熊木会長を選出
平成12年度総会を開く

末端の民意を市政に反映

=各自治会代表 課題解決を支援=

(湖東・八日市市)
 八日市市自治連合会の平成十二年度通常総会は、十三日にウエルネス八日市(勤労者総合福祉センター)で開かれ、会長に八日市地区選出の熊木喜一自治会長が就任したほか、本年度に取り組む事業や予算などを決めた。

 自治連は、市内八地区の自治会長百八十人で構成され、行政と地域住民とのパイプ役を務める。前年度は、地区別に研修会を開き市政について勉強したほか、、防犯灯を六十四か所に設置し、市内の家庭ごみ排出状況実態調査にも乗り出している。

 一方、県自治連合会連絡協議会や同和教育研究会、まちづくりフォーラムなどに参加し、自治活動について
熊木喜一会長
の先進地(津山市など)を視察するなどして、まちづくり施策や連合町内会の活動などについても学んだ。

 本年度は、各地区が抱える諸問題を調査研究し、新自治会長らによる地区別市政研修会を六月までに開き、行政側に要望などを行う。自治連役員は、各自治会で組織する各自治会長の代表8人で、市議会議員よりも身近な存在として知られ、末端民意を行政に反映させる力を持つ。

 総会では、来賓の中村功一市長や高村与吉議長らがあいさつ。選出された熊木会長は「元気都市ようかいちの実現に向け、市の課題解決に協力していきたい」と抱負を述べた。

 続いて開かれた研修会では、市幹部から本年度に取り組む施策の概要などの説明を受け、八日市警察署の樋口隆夫交通課長が事故防止に向けた「地域(自治体)と交通安全」についての講演を行った。選出された新役員は次のみなさん。カッコ内の数字は各地区自治会数。

【会長】熊木喜一(八日市57)【副会長】西村宏一郎(市辺14)小林貞造(玉緒17)【幹事】野村林作(建部20)西村寿男(中野27)中江泰次(南部14)【会計監事】中西佐喜夫(平田12)山田幸平(御園19)


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『合同個人演説会』を申し入れ

市民団体が山田市長に再アタック
八幡、佐藤両氏が大規模施設優先を批判

=『商店主はもっと気概を』と山田氏が苦言=

(湖西・大津市)
 市民団体が大津市長選(二十一日告示、二十八日投開票)の告示前に開催を呼びかけていた公開討論会に対し、山田豊三郎大津市長(77)は八日、市民団体の代表と面会し、「私の政策は市政報告会に聞きに来てほしい」と出席を拒否した。「公開討論会を理解して頂けずに残念だ」と市民団体は大きなショックを受けた。本紙では山田市政が抱える問題点を検証して、三人の立候補予定者の政策を比較してみた。(石川政実記者)                      

●公開討論会拒否

 「大津で公開討論会を実現する市民の会」(西尾久美子代表)は先月末、大津市長選に立候補予定の山田市長と、新顔で元通産省情報管理課長の八幡和郎氏(48)、候補者擁立の調整を続けていた共産党の三陣営に対し出席を要請したが、山田市長のみが「(討論会実施日の)十六日は臨時市議会が予定されている」などと不参加の回答。

「市民の会」では二十日への日程変更を申し入れると、山田市長は「告示前夜は出席しない」と答えた。「市民の会」は十五日、他の二陣営だけで予定していた二十日の公開討論会を取り止め、日程、時間などすべての条件を山田市長に一任する形で、告示後に「合同個人演説会」を開催するよう再度、同市長に申し入れた。“市民とのパートナーシップ”が問われる場面だ。

●解決されない交通渋滞

 ところで山田市政の課題を見ると、ひとつに道路問題がある。例えば市内への交通が国道1号、県道大津草津線の湖岸通りに集中し、深刻な交通渋滞を引き起こしている。交通問題について山田氏は「第二名神道路など広域交通の確保や中央幹線道路などの整備」、八幡氏は「道路や鉄道の整備だけでなく、流入規制や新しい交通システムなどの導入」、共産推薦の佐藤氏(45)は「路面電車などを生かした交通網整備や低額で利用できるミニ循環バス」をそれぞれ挙げている。

●衰退する中心商店街

 市は巨費を投じて浜大津などの再開発事業を行ってきたが、中心部の商店街はさびれる一方だ。商店街の振興について、山田氏は「市街地の中心部を再開発して活力を取り戻させたい。また商店主には、もっと気概を持ってもらわないと困る」と苦言を呈した。これに対し八幡氏は「県庁所在地にふさわしい風格があって、高齢者に優しく若者にも喜ばれる歩いて楽しいまちとすることが商店街活性化の決め手」、佐藤氏は「商店街を大事にする政策を取らなかったことが山田市政の誤り。今後は商店主らと振興策について議論したい」と両者とも大型施設優先の施策をむしろ批判。

●遅れる産業政策

 現在の産業構造は大手製造業とわずかな地元産業があるだけで、21世紀の活力の維持はできないといえる。産業政策が不在で、産業導入・育成が後手に回ってしまっている。地域経済の活性化では、山田氏は「びわこサイエンスパークなど研究開発拠点の早期整備」、八幡氏は「インターネット・シティづくりや新産業の創出など21世紀型の産業・ビジネス環境を整備する」、佐藤氏は「リストラ・倒産などの失業者の就業援助に力を入れ、福祉職場の拡大を図る」と三者三様の考えだ。

●公募制度に消極的

 この四月からスタートした介護保険制度では、事業計画を策定していく段階で、当初は策定委員会の公募・公開に消極的だった。また女性の就業比率も七市の中で低く、保育所などの子育て支援の整備も遅れている。介護保険について山田氏は「特別養護老人ホームなど介護基盤の整備と自立認定者への支援」、八幡氏は「介護保険運営への市民参加と実状に応じた保険料の減免など柔軟な対処」、佐藤氏は「介護保険の利用料の減額や免除を行い、訪問調査も市独自の対応を行う」としている。

●“成人病”の財政

 市町村別財政状況指数(平成十年度決算)を見ると、経常収支比率は八四・四%(前年度八二・六%)、公債費負担比率は一七・四%(一五・八%)と危険ラインの一五%を突破。地方債残高は千九十五億円(千五十一億円)に対し、積立金残高は三十六億円(四十二億円)と減少。“ハコ物行政”のツケが回ってきている。行財政改革について、山田氏は「費用対効果などをチェックする政策評価システムの導入に取り組む」、八幡氏は「納税者から見て質と効率性に納得のいくものにしたい。行政組織はネットワーク型へ転換させる」、佐藤氏は「職員の首切りよりも、適材適所の職員配置を」と三者ともリストラ策などの明言を避けた。


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市民本位の大津市政へ

「生活と健康」核に根本から改革

佐藤昇氏(45)

=大津市長選の立候補予定者に聞く<下>=

(湖西・大津市)
 五月二十一日告示、二十八日投開票の大津市長選に対し、現職の山田豊三郎市長(77)、評論家で元通産省情報管理課長の八幡和郎氏(48)に続いて、共産党などが推薦する県民主医療機関連合会事務局長の佐藤昇氏(45)が立候補を表明した。そこで本紙では佐藤氏にインタビューし、政策や抱負を聞いてみた。

 …大津駅南や浜大津の再開発が行われたにも関わらず、中心部の商店街は活気がない。空洞化対策について。

 佐藤 集客の流れが湖岸の大型施設へ向いており、既存の商店街を大事にする政策でないのは明白。そこが根本的に誤っている点だ。これを取り戻すのはそう簡単なことではなく、商店街の方たちと具体的な議論を詰める必要がある。もう一つは、高齢者と障害を持つ人たちの生活支援。大津の住宅街は山手に集中しており、中心部まで降りて来られない人々のためにも巡回バスなどの整備が必要。「物」から「人」の時代のなか、活性化につながる施策が急務だ。

 …市街地での混雑や渋滞などの交通問題が深刻化しているが
佐藤昇氏

、道路整備については。

 佐藤 全国的に路面電車を走らせようとする動きがあるなか、大津市には幸いにも路線が残っている。拡張工事や高規格道路新設だけが交通対策ではなく、これを活かした交通網整備が必要。現在、計画に上がっている浜大津駅近くの高架道路や高規格道路建設については頭から反対ではないが、流入が増えるばかりであるなら、まず地元住民の要望をくみ入れて慎重に行うべきだろう。

 また、中心部だけのバス量増加では利用者のことを考えているとは言えず、山手側への運行も必要だ。低額で利用できるミニ巡回バス等など工夫を凝らしたものを考えたい。

 …五期二十年、山田市政の評価をどう捉えているか。

 佐藤 五期は長い。一時は反対する政党もあったが、最終的には顔をねじ曲げて自分の所に付けてしまった。このことからも、長期政権で市民の生の声が届かなくなっている。ゼネコン一直線のバブル時代は過ぎ去り、新しい時代の流れが来ている中で、大型施設建設などに何百億円をかけるのは本来の姿ではない。低額でもソフト面を充実させれば良い施策となるはずだ。

 …借金に当たる市債残高が千百億円にも上っているが、行財政改革について。

 佐藤 行政組織の縮小を目的とした職員の首切りばかりが改革ではない。市民のために仕事をしようとする職員の意欲を活かせるような適材適所の職員配置が大切だ。市債残高が千百億円に上るのは国の補助金に頼り過ぎた結果と考えられ、これは後々市民の負担となる。現に、市の財政に大きな圧迫を与えていることは間違いない。大規模公共開発の優先からソフト重視の市政に切り替えるのが先決だ。

 …出馬表明が遅れた理由は。

 佐藤 現職との調整と了解が併わせて必要であり、なかなか表明できなかった。もともと「福祉畑で若い者を」という方針があって今回の立候補につながった。出遅れの挽回については、「市民の手で民主市政をつくる会」(田村六郎代表)などの各組織がフル稼働することによって、必ず取り戻せると確信している。


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