滋賀報知新聞(ニュース)平成12年8月31日(木)第12376号

参院補選の事前運動の疑い!?

新旭町の饗庭野分屯基地の納涼大会で

清水県議が山下氏連れ挨拶回り
=地元住民から批判の声も=

▲清水氏

▲山下氏

(湖西・新旭町)
奥村展三前参院議員の辞職により、先の衆院選挙後初の国政選挙として、十月五日告示、同二十二日に投開票が行われる参院滋賀選挙区補選(定数一)は、自民党が元銀行員で故山下元利・元防衛庁長官の長男の山下英利氏(47)、民主党が同党県副代表で龍谷大学社会学部教授(情報工学)の法雲俊邑(しゅんゆう)氏(52)、共産党が党県常任委員の川内卓氏(44)の公認を決めており、三つ巴になる公算が高まっている。このような中、高島郡新旭町の航空自衛隊饗庭野分屯基地での納涼大会で事前運動の疑いが持たれる政治活動があり、町民からひんしゅくを買っている。【石川政実】

 新旭町の住民らは、饗庭野にある航空自衛隊饗庭野分屯基地の隊員らと交流を図ろうと、毎年、八月に基地内で饗親(あいしん)会主催による納涼大会を開催している。この饗親会は地元住民や企業らで構成され、現在、町民ら一般会員二百人(年会費千五百円)、法人関係八十人(同三千円以上)が加盟している。

 八月二十五日午後五時から五時四十分まで、饗親会の総会が開催されたが、六時からは基地の駐車場で納涼大会が繰り広げられた。会場には饗親会の会員を始めとする地元住民、自衛隊員ら約六百人が詰めかけ、残り少ない“真夏の夜”を満喫した。会場中央には、やぐらの舞台が組まれ、その周りには自衛隊員による飲食物のバザーが軒を連ね、子どもたちは福引きやビンゴゲームを楽しんだ。

 ところで、この納涼大会の数日前、饗親会の役員には、山下氏から総会や納涼大会に出席したいとの連絡が届た。そして二十五日の当日、同会会長の大藤辰雄氏に対し、ある同町町議が「やぐら舞台の上からでも、“元防衛庁官の息子である山下氏は参院補選に出馬することになり、宜しくお願いしたい”との旨の紹介や本人による挨拶をやらせて欲しい」と要請したが、「いろんな政党支持者がいる中で、それは認められない。ただ、たまたま納涼大会に出席した格好にして、各テーブルを回るのは問題はない」と大藤氏は諭した。

 このため同会の会員であり、総会の来賓でもあった県議の清水克実氏と同町議会副議長の伊妻三恵子氏は、納涼大会に一時間ほど遅れて駆けつけた山下氏を連れて、会場をくまなく挨拶して回った。
 会場に居合わせた町民からは「どうごまかしても参院補選のための事前運動であり公職選挙法に抵触する恐れがある」とひんしゅくを買った。 

 公職選挙法の第百二十九条では、選挙運動は、各選挙につき、立候補の届出を終えた後でなければすることができないとされている。すなわち、立候補の届出前の選挙運動、いわゆる事前運動が一切禁止されている。このように事前運動が禁止されたのは、各候補者の選挙運動を可能な限り同時にスタートさせて無用の競争を避けるとともに、選挙運動資金の増加を抑制し、金のかからない選挙を実現しようとするものである。もちろん、ある行為が選挙運動と認められるかどうかは、その行為のなされる時期、場所、方法、対象などについて、総合的に実態を把握して判断される。

 ちなみに、一般的に事前運動と解されていない代表的な事例としては、自己の政見その他を選挙民に周知させる「地盤培養行為」、「社交的行為」などがあるが、今回の場合は、選挙の時期が切迫しており、事前運動の疑いが強いといえる。  自民党有力県議も「功を焦るのは分かるが、これでは贔屓(ひいき)の引き倒しになりかねない」と清水県議らの動きに神経を尖らせている。


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11月3日オープン

県アイスアリーナ記念行事決まる

=京滋初の公立スケートリンク=


伊藤みどりさんなど豪華メンバー

(湖西・大津市)
 京滋初の公立スケートリンク『滋賀県立アイスアリーナ』(大津市瀬田大江町)が十一月三日にオープン。開館を記念するアイスショーがこのほど決まり、プロスケーターの伊藤みどりさんらが出演する「プリンスアイスワールド大津公演・レッツ エンジョイ スケーティング」が開催される。

 アイスショーは、十一月十一、十二日の両日午前十一時と午後三時から計四回開かれる。元五輪選手の伊藤みどり氏をメインキャラクターに、銀盤の貴公子・松村充氏や八木沼純子氏のほか、佐藤紀子&高橋忠之ペア、今年の世界プロフィギュア選手権で優勝したレオーノワ&コワルコペア、ロシアのアクロバットチーム、プリンスアイスワールドチームが出演する。

 ステージでは、スピードスケート、ショートトラック、アイスホッケーをテーマにしたエキサイティングステージなど、フィギュアスケートをはじめとした氷上競技の魅力を披露する。

 SS席(指定)六千円、S席(ブロック指定)五千円、A席(自由、大人)四千五百円、A席(自由、子供)二千円。チケット販売は九月一日から。問い合わせはアイスアリーナ(077―547―5566)へ。
 なお、オープン当日の三日は開館記念式展が開かれ、式典終了後は一般入場ができる。


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びわこ空港

環境アセス町長へ一任

日野町野出区が申し入れ

第三者機関の設置が条件
=建設反対への姿勢は維持=

(湖東・日野町)
 びわこ空港問題について日野町と話し合いを続けてきた地権者集落、日野町野出区は二十八日夜、関係者や学識経験者で構成する三者協議機関を設置することを条件に、同区における環境アセスメントの同意を町長の判断に一任するという文書を、奥野弘三町長に手渡した。

 今回の決定は、環境アセスの早期実施を求めた同町の要請(八月七日)を受けたものだが、同区はあくまで空港建設とは切り離し、反対の立場は変わらないとしている。文書を受け取った奥野町長は、三者協議機関が整った段階で、環境アセスの実施を県へ申請したいとしている。

 同区が示した三者協議機関は、中立的立場から県民の民意をくみ取り、話し合いによる解決を図るのが狙い。すでに四月に区から県に対して提案していたものだが、県が「話し合いが難航している蒲生町綺田とアンバランスになる」として七月に人選中止を通知し、とん座していた。任期は一年で、メンバーは同区四人、県二人、町二人、学識経験者ら三人の計十一人。

 環境アセスをかたくなに拒否してきた同区が方針転換した背景には、第七次空港整備計画の期間満了(平成十五年三月末)に焦る県と町、反対・賛成入り乱れた集落の混乱を収拾したい同区の思いが一致したことにあるという。

 今回の決断によってもう一つ気になるのが、同じく反対を表明している地権者集落、蒲生町綺田への影響。一月から戸別訪問を続けている県は、これまで延べ約五百五十戸に足を運んだが、難しい状況には変わりないという。これに並行して同町でも戸別訪問を行っていたが、区内での議論を進めてもらいたいとして四月から中断している。

奥野弘三町長の話「苦渋の選択をしてもらったことに感謝したい。十分協議を重ねて対応していきたい。(条件である)第三者機関ができれば、環境アセスの申し込みを県へ要請したい」。

西川重太郎区長の話「環境アセスに関して町長に一任するとしたが、三者会議が立ち上がってからということなので、先走ってほしくはない」。


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第10回

生態学琵琶湖賞決まる

ダジョン氏 河川生物多様性研究
=汽水域での物質循環を解析 山室氏=

山室真澄氏

デビッド
ダジョン氏

(全 県)
 県琵琶湖環境部はこのほど、第十回生態学琵琶湖賞の受賞者を発表した。この賞は、環境保全に関する役割をより積極的に担い、広く日本や世界に貢献するとともに県民意識の高揚を図るため、県が平成三年度より運営している。

 毎年度、水環境またはこれに関連する分野の生態学研究において、学術的、社会的見地から優れた業績を挙げ、今後の研究の深化が期待される者に対して授与している。

 受賞者は、デビッド・ダジョン氏(44、イギリス)=香港大学生態学・生物多様性学科主任教授と、山室真澄氏(39、日本)=工業技術院地質調査所海洋地質部主任研究官―の二人で、国内外(日本十人、中国五人、台湾一人、香港二人、韓国一人、タイ一人、フィリピン二人、インドネシア一人、マレーシア一人、ロシア二人、ミャンマー四人)計三十人の応募の中から選ばれた。
 授賞式典は、十月十四日午後一時から全国市町村国際文化研究所(JR唐崎駅前)で開かれる。

 ●ダジョン氏
 香港とアジア地域の水生昆虫を中心とした河川生態系研究を行っており、香港大学で生態学と生物多様性学科の主任教授を勤める。同氏の業績は○食物関係を中心とした河川底生動物群集の生態研究○食物網を人為的に操作しての河川生態系機能解析○アジア地域の生物資料を整理した河川生物多様性研究○香港の生物多様性保全に関する研究―など。これらの研究を基礎に、熱帯アジアの生物多様性保全に関する情報発信を通して社会的にも貢献している。

 ●山室氏
 工業技術院地質調査所の主任研究官として、汽水域での物質循環機能解析を中心に研究活動を展開しており、自然界の浄化機能が人工的浄化に優ることを提示。同氏の業績は○島根県宍道湖の二枚貝が物質循環に果たす役割を定量的に評価○宍道湖・中海での潜水性カモ類が水質浄化に果たす役割を明示した○地球温暖化の機構研究に関連して、サンゴ礁が窒素吸収源として機能していることを明らかにした。


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