滋賀報知新聞(ニュース)平成12年11月2日(木)第12448号

ズサンな 新幹線 栗東新駅分岐案

滋賀県など四府県の三重・畿央新都構想

=米原・八日市・畿央新線急浮上=

(全 県)
 滋賀県から三重県にかけての「畿央高原」が、首都機能移転三候補地のひとつとして検討されているが、滋賀県など関係四府県は新都構想のなかで、誘致中の栗東新駅から新幹線を新設し東京と新都を結ぶとした。

 これに対して民間研究会からは、米原からの新幹線在来線併用路線が提案され、四府県の栗東新駅分岐案に疑問符が投げかけられた。


 国会等移転審議会が「三重・畿央地域」を三つの首都機能移転候補地として選定したのは昨年十二月。この十月二十三日、関係府県や関西の経済団体は「三重畿央新都推進協議会」の設立総会を開き、席上、四府県から交通や機能配置について具体案が発表された。

 これによると国会や政府などが置かれる国会都市は三重県阿山町を中心に甲南町などにかけて配置される。畿央地域の弱点は東京との交通だが、四府県案では東京と大阪間を一時間で詰ぶリニア新幹線の名古屋・大阪間を先行開業させるとともに、誘致中の東海道新幹線栗東新駅から新幹線を畿央まで引くとしている。

 一方、同月十五日に開かれた「『畿央高原』に国会等移転を推進する議員連盟」(中山正暉会長)総会では、畿央高原への首都移転を最初に提案した専門家による民間研究会(NPO)の「首都機能移転構想研究会」(座長=端信行・国立民族学博物館教授)から緊急提言がなされた。この中で米原町で東海道新幹線と分岐させ、近江鉄道沿線に沿って八日市から甲賀郡を通り畿央に抜ける「畿央新幹線」が提案された。この新線は北陸新幹線と接続するとともに、びわこ空港予定地を通過させることも可能であり、さらに関西国際空港とも結び、西日本とは草津線複線化で対応するとしている。

四府県案のアクセス時間

 ちなみに四府県案では、栗東・畿央新幹線が東海道新幹線と直行運転されるものか乗り換えなのか具体案には触れていないが、東京との所要時間(四府県案の表参照)を東京・京都間と同じ百三十五分としていることから、直通運転させる意図のようだ。

 だが東京方面からの列車が畿央へ向かうとすれば、大津市南部を大きく迂回することとなり、距離も時間も伸びて、東京から二時間以内という条件からかなり離れる。また、この新線を関西国際空港との連絡にも使うとしているが、直通運転とすれば今度は大きく野洲方面へ迂回せざるを得ず、東京方面からとは別の路線を二重にとることになると鉄道関係者は疑問視する。

 また乗り換えの場合では、東京から栗東新駅まで「のぞみ」を停車させたとしても百三十分。乗り換え時間を十分として、新駅から畿央までが十五分とすると百五十五分もかかるなど、栗東新駅案に疑問符がつく。さらにリニア新幹線についてJR東海関係者らは、部分開通はあり得ないという。

 NPOによる米原町からの分岐案は、東京と二時間程度で結ぶことは可能であるほか、山形新幹線方式と呼ばれる在来線との併用路線とすることで、生活路線としても活用できるとしている。今後、畿央など三候補地の比較が二年程度行われ、その後に東京残留か移転かの決断がなされるが、全国的な支持を集めるには、栗東新駅の例のような既存プロジェクトの寄せ集めでない説得力ある構想が求められる。


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新たな環境影響予測評価も

大阪五輪・伊庭内湖の計画図

=能登川町役場で閲覧始まる=

(湖東・能登川町)
 大阪市が二〇〇八年の招致開催を目指している夏季オリンピックで、能登川町伊庭内湖のボート会場をはじめとする県内三会場の計画図や環境影響予測調査の結果がこのほど公表され、関係書類の閲覧が二十一日まで県庁や能登川町役場などで行われている。

 大阪市はオリンピックの招致にあたり「三つの柱」として▽簡素で無理のないオリンピックが実現できる、快適で活力あふれる都市大阪▽充実した既存施設の活用と環境保全技術の積極的な導入による、環境への影響を抑えたオリンピックの開催▽スポーツと環境との共生を目指した先駆的な取り組み・・を挙げ、二つ目の項目についてはさらに「環境と共生するスポーツインフラ」や「スポーツを通した環境保全意識の普及」などを強調している。

 伊庭内湖に建設されるボート会場は、コース全長二千二百二十メートル、全幅百六十二メートルで、仮設を含む建築面積は六千五百平方メートル、述べ床面積八千平方メートル、高さ十二メートルで、観客席一万席が設けられる計画。

 ところが伊庭内湖には、県の条例で指定されているヨシ保全地域が含まれていることから、県内の環境団体からは計画撤回の声が上がるなど、特に生態系への影響が指摘されている。

 環境への影響について予測評価書では▽護岸工事などにおいては、汚濁防止膜等によって水質の影響を最小限に抑える▽底泥については除去により水質改善に寄与でき、生息域拡大の観点から有効▽動植物や生態系への影響は、繁殖期の工事の一時停止で回避できる▽ヨシなど水性植物の消失がある場合は代替、復元措置を講じる・・などとしている。

 なお、予測評価書への意見書および提案書も合わせて募集している。受付は閲覧同様、二十一日まで。詳しい問い合わせは能登川町役場総合企画課(TEL0748-42-9922)へ。


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情報・伝承・創造・交流の拠点

のびのび空間 ゆうがくの郷

=愛知川町 来月12日オープン=


図書館、びんてまりの館、やすらぎ公園からなる
生涯学習施設「ゆうがくの郷」

(湖東・愛知川町)
 愛知川町が同町市に建設していた総合生涯学習施設「ゆうがくの郷」が完成し、三日竣工式が行われる。

 「図書館」を中心に、町の伝承工芸“びん細工てまり”をテーマにした常設展示施設「びんてまりの館」、二百インチの大画面が使える「視聴覚室」などの施設からなり、屋外にはビオトープの小川や遊具など子どもたちがのびのび遊べる「やすらぎ公園」がある複合型施設。

 鉄筋コンクリート、一部鉄骨造、一部二階建ての外観は、中山道の町並みに配慮して配色や瓦、蔵風の造りなどを取り入れ、周囲の景観に違和感なく溶け込んでいる。施設内部は木材を多く取り入れ、自然光を利用したぬくもりのある空間を造り出している。

 どこからでも自由に入れる開放感に満ちたこの施設に入ると、明るく広々とした空間が広がる。いすやベンチがいたるところにあり、ゆったりと読書を楽しみ、展示などを見学することができる。また、施設と施設の間には中庭、回廊が配置され、ベンチやテーブルが並び、ヨーロッパのテラスを思わせる空間がつくられ、屋外には四阿(東屋)もある。また、それらの空間は屋内の通路を含めて、コンサートや展示など、自由に演出できる空間にもなっている。

 これまでの図書館が貸し出し型であるとするなら、この図書館は滞在型ということになり、「自分の本棚」だった図書館が「自分の部屋」になった。お年寄りは中庭や外の景色を楽しみながら掘りごたつ式の畳の上でくつろいで読書、子どもたちは天井に星が瞬く部屋でお話しを聞く、若者はビデオやCD、DVDの視聴などそれぞれのスタイルでさまざまな文化とのふれあい、出会いを楽しむことができる。ホテルのロビーを思わせる雑誌・新聞コーナーなどもある。

 また、世界から町内各字にいたるまでの情報をはじめ、利用者からのさまざまな情報も集めてつくっていく地域・行政コーナー、寄贈書や専門書籍なども自由に閲覧できる開架書庫の開設など、利用者の便宜、交流を図るコーナーを随所に設けたのもこの図書館の自慢のひとつ。

 このほかにも、大人と子どもが一緒に楽しめる「ことな室」や、視覚障害者のための録音朗読室、創作交流室、国際交流室、住民から寄贈された蝶の標本展示コーナーなどもあり、住民への情報提供サービスの充実を図っている。また、開架室の書棚は、車いすの利用者や子どもたちが好きな本に手が届くよう、低く設定している。

 ハードとしての施設は総事業費約十四億八千万円を投じて完成した。あとは住民が、どのように有効利用・活用して生涯学習の拠点施設として育てていくかにかかっている。開館は十二月十二日。


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広がる環境問題の学習機会

学識者から出来ることを学ぶ

=環境自治推進リーダー養成講座 =


市文化会館で開講した養成講座

(湖東・近江八幡市)
 環境の保全と問題解決を目指す住民活動のリーダーを育てる「環境自治推進リーダー養成講座」が、近江八幡市文化会館で開講した。

 近江八幡市と安土町でつくる長命寺湾・西の湖環境保全協議会(会長・川端五兵衞市長)が、環境問題に詳しい学識者を講師に呼び、いま琵琶湖やそれを取り巻く自然の中で何が起きているのか、そしてそれが市民生活にどのように影響するのか、またしているのかを学んで見近な環境問題への見識を深め、地域活動の先導役を担ってもらうことがねらい。

 講座は、来年2月まで毎月1回の計5回開講される。10月30日の初日には、両市町から43人が受講。この日は、井手慎司県立大助教授が「今の環境、何が問題?」と題して講演した。井手助教授は講演の中で「これまでの風水害や公害などの環境問題は、加害者が自然や企業に特定され、被害地域も限定されて発生していたが、現在は、地球規模の広域的な発生となり、その加害者も人間総体に拡大化している。迎える21世紀は、様々な危険をはらんだリスク社会になっていく」と力説。そのリスクを少なくしていくためには「人と人とのつながりが大切である」と訴え、受講生の関心を集めた。


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