滋賀報知新聞(ニュース)平成13年1月11日(木)第12525号

環境共生の新都構想

国会は三重・滋賀県境に

首都機能移転候補地の三重・畿央

(全 県)
 「三重・畿央新都」が大きく動き出した・・。首都機能移転の三候補地の一つである「三重・畿央」地域に関係する京都、滋賀、奈良、三重の四府県は昨年十月二十三日、他の二候補地に先駆け「新都構想」をぶち上げたのがそれだ。同構想は、小さな都市をぶどうの房のように分散してつくる「クラスター方式」が特徴で、環境共生の観点からも高い評価を得ている。ところが泣き所の高速交通網の整備については、まだ問題が解決されたとはいえない。そこで同構想の明暗を検証しながら、併せて東近江地域のポテンシャルも展望してみた。         

 「岐阜・愛知地域」「栃木・福島地域」を加えた三候補地の中で、具体的な新都建設構想を示したのは三重・畿央が初めてだった。この構想は、小さな都市を分散してつくり、ネットワークすることで全体を機能させる「クラスター方式」を採用。効率性、経済性に配慮したコンパクトな都市づくりを目指している。

三重・畿央地域における検討地域

 具体的には、水口町などからなる「畿央1」地域に司法関係機関を移し、信楽町などの「畿央2」地域に国会など立法関係機能や中央省庁の政策企画部門を移転する。

 京都府南山城村などの「畿央3」地域には国際交流施設など外交関係機能を予定している。

 今回の構想は「クラスター方式で自然との共生が図れる」と多くの国会議員から好感を持って迎えられた。

 この流れを受け四府県の連絡会議の事務局を担当している三重県総合企画局首都機能推進室の大津春久主幹は「新都構想を理解してもらおうと、昨年十月から四府県の三役が手分けして西日本の二十二県を回っている」と総力戦の構えだ。

 滋賀県企画課首都機能移転対策担当の深尾善通参事も「県民への啓発活動を強化するため、昨年七月に開催した県民フォーラムを来年度も継続する。また扇千景国土交通相発言などで首都機能移転が悪しき公共工事と受け取られかねないだけに、四府県で調整し国民向けに何らかのアピールをしたい」と意欲を見せる。

 また甲賀郡内の各町長や商工会などで構成する三重・畿央地域首都機能移転甲賀・東近江推進委員会事務局担当の山村重和氏は「昨年からホームページの開設や若者の討論を行ったが、今年は郡民向けに大討論会を開催したい」と新都構想の盛り上げに躍起だ。

 今後のスケジュールは、国会で二年程度を目途に三候補地を一つにする絞り込みが行われ、その後に東京残留か移転かの決断がなされると見られる。それだけに今年は、四府県にとって正念場になりそうだ。


米原・八日市・畿央新線浮上

三重・畿央でNPOが新幹線構想提言

現実的な米原分岐案
=栗東分岐案は2時間程度が困難!? =

NPOの提案した米原分起案

 「三重・畿央」地域の最大の泣き所は交通問題である。首都機能の移転の受け皿となるためには、東京から二時間程度で新幹線で結ばれるなど全国各地から便利で、国際空港が四十分以内になくてはならないという条件が法律に基づいて定められているからだ。

 先の四府県の新都構想では、東京と大阪間を一時間で結ぶリニア新幹線の名古屋・大阪間を先行開業させるとともに、誘致中の東海道新幹線栗東新駅(仮称)から新幹線を畿央まで引くとしている。

 ところが実際に試算してみると、東京から二時間程度は現実問題として至難なことが判り、かねてから民間研究機関が提案していた「米原・八日市・畿央新幹線」構想が俄然脚光を集めている。

 四府県の新都構想では、栗東・畿央新幹線が東海道新幹線と直行運転されるものか、乗り換えなのか具体案には触れていないが、東京との所要時間を東京・京都間と同じ百三十五分としていることから、直通運転させる意図のようだ。だが東京方面からの列車が畿央に向かうとすれば、大津市南部大きく迂回することとなり、距離も時間も伸びて東京から二時間以内という条件からかなり離れてしまう。また、この新線を関西国際空港との連絡にも使おうとしているが、直通運転とすれば、今度は大きく野洲方面へ迂回せざるを得ず、東京方面からとは別の路線を二重に取ることになると鉄道関係者は疑問視している。

 また、乗り換えの場合では、東京から栗東新駅まで「のぞみ」を停車させたとしても百三十分。乗り換え時間を十分として、新駅から畿央までが十五分とすると百五十五分もかかるなど、栗東新駅案に疑問符がつく。さらにリニア新幹線についてJR東海道関係者らは、部分開通はあり得ないという。つまり絵に描いた餅なのだ。

 このようななかで、畿央地域を首都機能移転地として最初に提唱した民間研究グループ「首都機能移転構想研究会」(座長=端信行・国立民族学博物館教授)が、米原町で東海道新幹線と分岐させ、近江鉄道沿線に沿って八日市市など湖東地方を通って畿央地域へ向かう新幹線を提案し注目を集めている。これならば東京と二時間程度で結ぶのは可能だ。また、この線は北陸新幹線とも直結され、沿線の交通事情改良と都市開発を同時に進めるために、山形新幹線のようにローカル電車と同じ軌道を併用する計画になっている。

 つまり湖西線のように特急が走ると同時に通勤電車も走るというわけだ。この線は、びわこ空港が実現すればそこへ乗り入れるほか、そのまま関西国際空港へ直行し、将来は、四国や九州にも延伸される。県内にびわこ空港ないし、それに替わる空港が設けられたとしても、国際便の発着は難しい。むしろ関西国際空港と鉄道で直結して機能分担するほうがよいというのが同研究会の提案だ。長く陸の孤島であった湖東内陸部が、首都機能移転を機会に、東京と新首都を結び、さらには、日本海側と南西日本を貫く新しい国土軸を担うという二十一世紀の初夢である。


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第16回びわ湖新年互礼会

21世紀湖国の発展を誓う

=ミシガン船上に各界トップ集い=


県内各界のトップが出席して開かれたびわ湖新年互礼会(琵琶湖汽船ミシガン船上で)

(湖東・広域)
 記念すべき二十一世紀最初の新年を母なる湖“琵琶湖”の湖上で迎え、今年一年の隆昌を祈願する「第十六回びわ湖新年互礼会」(滋賀報知新聞社主催)が、九日湖上を遊覧する観光船ミシガンの船上で盛大に開かれた。

 毎年、東近江地域をはじめ、県内の行政、政治、経済、文化など、各界のトップが出席して、新年を祝い、その年の抱負を誓う恒例の行事で、今回も約百人が顔をそろえ、賀詞交換や交歓会などが行われた。
 船内では、市神神社(八日市市)の中嶋高名宮司による隆昌祈願祭、湖国の発展と出席者の幸せを願う神事や、お神楽「豊栄舞」の奉納、破魔矢進上などが厳かに執り行われ、互礼会に移った。

 深田正治滋賀報知新聞社代表取締役は新年のあいさつで「びわこ空港を飛び立つまで(周辺二市九町が)しっかり手を組んで」と、びわこ空港実現への熱意を強調した。

 人と自然が共生できる琵琶湖を中心とした「小宇宙」の形成、湖国二十一世紀事業、世界湖沼会議、地方分権や市町村合併など、当面するテーマや課題とともに、魅力的な滋賀を県民とともに築いていこうとうい國松善次県知事の新年のメッセージを携えてあいさつに立った山川明子県出納長は、「昨年の年明けは雪不足で夏の渇水が心配されたが、年頭に湖上で祈願したおかげで渇水を回避することができた」と感謝の気持ちを表わすとともに、「新世紀も豊かな水の恵みを」と願いを込めた。

 続いて、中村功一八日市市長が新しい時代の到来を天(分権改革)、地(地域の文化や自然の活用)、人(人と人、地域、行政、文化、自然との輪)で表現し、「二十世紀に感謝しながら、二十一世紀に希望をもって生きていこう」とあいさつ。川端五兵衞近江八幡市長は、「ものの時代から心の時代」「地方分権」の言葉が長く使われてきたのはそれが今だに実現できていないからで、「びわこ空港」の言葉がいつまでも語られてはならないと、びわこ空港の早期実現についての思いを新年のあいさつに込めた。北川弥助県議も半世紀以上に及ぶ県議としての半生を振り返りながら新世紀の幕開けを祝った。

 このあと、吉川勉県スポーツ振興事業団理事長の、「高校サッカー全国大会で準優勝に輝いた草津東の高校生に負けないよう、私たちもがんばりましょう」という乾杯の音頭で和やかな交歓会に入った。


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景気づけに太鼓をドドーン!

飛鼓 始業式会場で叩き初め

=五個荘小学校の仲間励ます=


全校児童を前に演奏を披露する
「てんびん太鼓・飛鼓」

(湖東・五個荘町)
 五個荘町内の小学四・五年生のみで組織する創作太鼓グループ「てんびん太鼓・飛鼓(ぴこ)」が九日、在学中の五個荘小学校の始業式会場で演奏を披露し、いよいよ始まる新たな学期に向けて仲間たちを励ました。

 新しい年の幕開けとともに始まる三学期の始業式。今年は二十一世紀最初の年でもあり、同校は景気付けの意味も込めて「何か特徴ある式典はできないか」と考え、飛鼓に出演を依頼。今回の演奏が実現した。

 例年通りの始業式が行われたあと、いよいよ飛鼓の登場。ステージ上、降りたままとなっていた幕がゆっくりと上がると、大小さまざまな太鼓を前に凛々しいはっぴ姿で立つ飛鼓のメンバー十四人の姿が現われた。

 大勢の友だちに拍手で迎えられ、少々恥ずかしげな表情を浮かべながらも、飛鼓メンバーは昨年十一月の初舞台で披露したデビュー曲「きぬがさ」を力いっぱいの迫力あるバチさばきで聴かせ、演奏後は会場いっぱいに割れんばかりの拍手が響いていた。


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多彩なヘビを一堂に紹介

迎春展「日野の蛇」

=近江日野商人館で開催中=


蛇の郷土玩具を見入る入館者

(湖東・日野町)
 日野町大窪の近江日野商人館(正野雄三館長)は、今年の干支である「ヘビ」をテーマにした巳年・迎春展「日野の蛇」を開いている。二月二十八日まで。

 一般的にヘビは、気持ち悪い生き物として受け取られる一方、古くから水神や山神として豊作や福徳をもたらす動物として信仰されてきた。同展は日野町を中心に、ヘビにまつわる信仰や伝説、神事、郷土玩具などを取り上げ、あらためて郷土の歴史・文化を見直そうと企画された。 

 展示では、町内でヘビを祭った祠(稲田大明神、一本松の白竜、屋敷神)をはじめ、ヘビの伝説(大蛇が池、太田屋敷の白蛇、美女になった蛇)や郷土玩具などを紹介している。

 国道477号線沿いの同町村井、綿向神社裏手の太田屋敷跡には、戦国時代に蒲生氏の分家・蒲生高郷(氏郷の祖父)に滅ぼされた蒲生宗家の家老、太田左衛門尉に由来する白蛇伝説が残る。

 事件が起こったのは、四百八十年前の大永元年(一五二一年)八月十一日の夜。宗家のっとりを企む高郷が、宗家家老で実力者の太田左衛門尉の屋敷を火攻めにし、一族を皆殺しにしたという。

 その後、雑草生い茂る屋敷跡には、不思議な蛇が出没するという噂がたち、高郷の身のまわりでも不幸なことが起こるようになった。そこで高郷は、太田一族の霊を鎮めようと、蒲生家菩提寺の信楽院(しんぎょういん)と綿向神社に頼んで供養するようになった。今でも太田左衛門尉の命日、八月十一日には、追善供養が屋敷跡でしめやかに営まれている。

 正野館長は、「蛇は身近な動物だけに祭られ方は多彩で、昔の人の生活と密着していたことが分かる。展示を通じてふるさとの歴史・文化を知るとともに、蛇のイメージを見直すきっかけになるのでは」と話している。


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