滋賀報知新聞(ニュース)平成13年1月17日(水)第12532号

八日市飛行場の最後

機関誌「蒲生野」(第32号)に詳述

炎上する日本軍機など
=エピソード交え終戦を紹介=

(湖東・八日市市)
 八日市郷土文化研究会(出目弘会長)が発行した機関誌「蒲生野」(第三十二号)に、編集に携わる中島伸男氏が入手した八日市飛行場の最後を告げる貴重な写真が紹介されている。


黒煙をあげ炎上する日本軍飛行機
 ―朝日新聞八日市支局の石田記者が撮影―

 写真は、終戦直後の昭和二十一年二月に朝日新聞八日市支局の石田記者が撮影したもので、ジープに乗ったアメリカ軍が炎上する日本軍飛行機の焼却処分を見守り、胴体に日の丸をつけた飛行機は野積みにされ黒煙を上げている。後方の山は瓦屋寺から太郎坊にかけての稜線で、明らかに八日市飛行場であることがわかる。

 飛行場に近い神崎農業会で獣医として農家の家畜指導をしていた室谷野昌夫さん(京都市在住)が、懇意にしていた石田記者から「この写真は珍しいから一枚あげよう」と手渡されという。「八日市飛行場の最後を物語る貴重な歴史的資料」と、中島氏は写真の入手を喜ぶ。

 このほか、蒲生野三十二号(A5判、九十九ページ)には、福原進氏の「沿革史(一九)」とともに、中島氏が「八日市飛行場の最後」と題し、第八航空教育隊に所属していた二人の証言をもとに、終戦前後の模様をエピソードを交え書き記している。

 八日市飛行場は大正三年十月二十二日、翦風号に乗って荻田常三郎が沖野ヶ原の空を飛び、日本初の民間飛行場としてスタートした。同十年には陸軍第三航空大隊が各務原から移され、終戦を迎えるまで八日市は飛行場の町として栄えた。

 これら八日市飛行場などを掲載した機関誌「蒲生野」の頒布希望者は、二千円(十二年度分会費)を沿え、事務局担当の中島伸男さん(TEL0748-23―2255)へ申し込む。


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社会現象、校則、まちづくり

今年の議論も消化不良

=八日市青少年フォーラム=


昨年に続きディスカッションまでには至らず
“意見発表”に終わったフォーラム
(八日市市役所別館大ホールで)

(湖東・八日市市)
 中学生をはじめ若者の本音を討論を通じて理解しようと、「八日市青少年フォーラム」が十四日市役所別館大ホールで開かれたが、対立意見で激論を交すまでには至らず、本音の深層を探り出すことはできなかった。

 神戸で起きた中学生による小学生殺傷事件をきっかけに、中学生と大人が本音で議論し、互いの理解を深めようと市子どもセンターと市青少年育成市民会議が「ようかいち中学生フォーラム」としてスタート。

 今回は「八日市青少年フォーラム」として開催、前回まで四人ずつ出席していた市内各中学校からの代表を一人ずつの三人に、青年代表(高校・大学生)も四人から三人に、大人代表も四人から二人になり、八人(前回二十人)によるパネルディスカッション形式での意見交換となった。これまで大人の代表に加わっていたPTA代表は入っていない。

 会場には、一般中学生十三人、一般市民や教育関係者、市議ら約四十人(前回までの約半分)も出席して、パネラーの意見に耳を傾け、時には意見を発表した。テーマとなったのは、青少年による凶悪事件や成人式での乱行など「社会現象」、「キレル、むかつく、いじめ」、「校則」、自然を生かした「まちづくり」。

 参加者からは「勉強より様々な体験から教えられることのほうが大きい」「体験の機会をわざわざつくらなければならないのは残念」「親の善悪の判断や、家庭、地域、学校でのコミュニケーション」「夢や希望、目的意識をもって一生懸命やること」「しんどいこと、辛いことはチャンスと、前向きに考える」などの意見が出た。

 茶髪の問題については、「人に迷惑をかけない」「個性(ファッション)として」という肯定意見が青少年や大人(教諭を含む)からも多かったが、「茶髪は個性ではなく単なるブーム。子ども達が抱えているストレスをしっかり見つめていかなければならない。人の意見を聞き、自分の意見を言える環境をつくることが大切」という教諭の意見もあった。

 出された意見に対して司会者が解説を加える形で行われたこともあって、ディスカッションと言うよりは意見発表会のようになり、途中、「司会を入れないで議論を」と言う声も参加者からあがったが、聞き入れられることはなかった。

 ディスカッション全体に対立意見も少なかったこともあり、最後まで徹底的に議論をかみ合わせることもなく、昨年までと同じ議論の繰り返しで、どのテーマについても成果に乏しく、消化不良のまま途中で切り上げられ、低調なものになってしまった。二年前のような白熱した真剣な自由討論の復活を期待する。


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文挙の屏風をはじめ伊万里も

新春企画 『商家の美術5』

近江商人博物館で開催中
=五個荘町=


展示されている野村文挙の
「阿部仲麻呂望郷図」

(湖東・五個荘町)
 五個荘町てんびんの里文化学習センター三階、近江商人博物館で、恒例の新春企画展「商家の美術5」が開催されている。二十八日まで。

 近江商人の本宅が多く残る同町内には、豪商たちの財力と文化水準の高さを物語る貴重な美術品が納められた蔵が、今だ数多く存在している。
 そうした秘蔵の美術品を所有者の協力のもと一般公開する「商家の美術シリーズ」は今回で第五回を迎え、今会場には昨年とはまた一味も、二味も違った貴重な品々約八十点がずらり展示されている。

 入り口を入って正面に大きく広がるのは、五個荘町宮荘出身の日本画家野村文挙(1854〜1911)の初期大作「阿部仲麻呂望郷図(あべのなかまろぼうきょうず)」(1878年、六曲一双)。
 百人一首にもある「天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山に出し月かも」という仲麻呂が望郷の想いを歌った和歌を題材にして作成された作品で、墨で描かれたモノクロの風景の中、月の周りだけがぼんやりと藍で彩色されているのが印象的。

 このほか、軸「岩に松図」(一幅)や「雪中滝山水図」(双幅)など文挙の弟子・春挙(1871〜1933)による作品も数多く展示されており、師弟の作品を一度に目にすることができる。松村呉春(1752〜1811)、松村景文(1779〜1843)などの作品も。

 また、今回は「蛸唐草文蓋付茶碗(たこからくさもんふたつきちゃわん)」「染付兎文図深鉢(そめつけうさぎもんずふかばち)」などの伊万里焼はじめ、湖東焼、九谷などの食器類、情緒あふれる花と鳥をテーマに一枚一枚絵柄を変えた二十枚一組の塗物膳「蒔絵研出吸物善(まきえとぎだしすいものぜん)」など、日常に、あるいは来客用に大切に使われていた調度品も併せて紹介されており、長閑な水田村落に居ながらも研ぎ澄まされた近江商人の感性、美意識の高さをうかがい知ることができる。

 入場料は大人二百円、小人百円で月曜日休館。問い合わせは同館(TEL0748-48-7100)へ。


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『近江の発掘ベスト10展』

=24日まで 能登川町で開催中=

(湖東・能登川町)
 昨年、文化財保護法五十年記念および湖国二十一世紀記念事業として県下一円で実施された「近江発掘ベスト10投票」において、十傑入りした遺跡を写真パネルで紹介する巡回展が、二十四日まで能登川町立博物館で開催されている。

 近江を代表する遺跡に選ばれたのは、下記の十遺跡。

▽粟津湖底遺跡(大津市晴嵐一丁目)
▽守山市域弥生遺跡群(守山市下ノ郷町ほか)
▽雪野山古墳(八日市市上羽田町ほか)
▽紫香楽宮関連遺跡群(紫香楽宮跡・宮町遺跡、信楽町牧・黄瀬・宮町)
▽古谷城跡(湖北町伊部・郡上)
▽葛籠尾崎湖底遺跡(東浅井郡湖北町尾上・今西・延勝寺)
▽大岩山銅鐸出土地(野洲郡野洲町小篠原)
▽近江大津宮関連遺跡群(近江大津宮錦織遺跡・南滋賀町廃寺跡・崇福寺跡・穴太廃寺 跡、大津市錦織から穴太一帯)
▽近江国庁関連遺跡群(近江国庁跡・惣山遺跡・青江遺跡・唐橋遺跡、大津市大江・三大寺一帯)
▽安土城跡(安土町下豊浦・能登川町きぬがさ)

 会場には選ばれた遺跡以外にも著名なもの合わせ、計二十七の遺跡写真パネルが展示されている。問い合わせは同館(TEL0748-42-7007)へ。


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