滋賀報知新(ニュース)平成14年1月17日(木)第12944号

自治会のオンブズ結成へ

大津市の比叡平と堅田の住民合流して準備会
風穴開けた加藤さんの逆転勝訴

=歪む滋賀の地域コミュニティー13=

大津市内で開かれた結成準備会(向かって右から2人目が岡田さん、5人目が加藤さん)
(湖西・大津市)
 「広報紙を配るのに、自治会報償金などいらへん。お金が絡むから、いやらしくなる。ボランティアですべきや」「自治会は地域コミュニティーとして必要やけれど、もっと民主的に運営せんといかんわ」「警察は、自治会のお金が横領されている疑いがあっても、民事不介入か、横領の額が小さいからか知らんけど、あんまり積極的でないのはちょっとおかしい」||正月気分がまだ抜けきらない十二日、大津市内のピアザ淡海では、全国でも初めてといえる“自治会をチェックする”市民オンブズパーソンの結成準備会が開かれ、カンカンガクガクの議論が交わされていた。       【石川政実】


 準備会に集まったのは、大津市比叡平の「比叡平を明るくする会」(代表=加藤英子さん)とその支援グループ、同市今堅田二丁目自治会場外馬券売場建設反対委員会のメンバーら約十人。自治会問題に立ち上がった市民たちである。

 その一人に、自治会問題で逆転勝訴を勝ち取った主婦の加藤英子さんがいる。自治会の会員資格を取り消されるなど名誉を傷つけられたとして、加藤さんが自治会長を相手に慰謝料二百万円を求めた訴訟の控訴審が昨年十二月七日、大阪高裁であった。

 根本真裁判長は、加藤さんが敗訴した一審判決(大津地裁)を取り消し、「自治会の会則や慣例にもない」と会員資格を取り消した会長に慰謝料十万円と訴訟費用の十分の一の支払いを言い渡した。

 根本裁判長は会長による会員資格の取り消しを「自治会会則や慣例にもない」と認定。さらに会長が自治会から除名する文書を配布したことに対し「自治連合会の経理に疑問を抱き、ただそうとする加藤さんに対し、嫌悪の措置に出た疑いも払拭できない」とした上で、慰謝料十万円の支払いを命じた。

 そもそも、ことの発端は市が交付している自治会報償金にまつわる経理問題だった。平成十一年四月十二日、加藤さんは自治会の総会に組長として出席し、自治会長が会長を兼ねていた上部団体の比叡平学区自治連合会の決算を質問したところ、自治会長らはその場で回答をしなかった。加藤さんは解明を求めて、会費支払いと徴収を三カ月間保留したところ、七月一日付けで組長を解任するとともに、自治会からも除名するとした文書が周囲に配布された。

 加藤さんは一昨年一月十一日、自治会長によって名誉を傷つけられたとして大津地裁に提訴。しかし大津地裁は昨年四月十三日、訴えを棄却した。このため同日に大阪高裁に控訴し、加藤さんの逆転勝訴となった。大阪高裁の判決は、『地縁による任意団体』としての自治会の性格を考えれば除名の慣例はないと踏み込んでおり、自治会問題に風穴を開ける逆転勝訴だった。

 準備会に参加した今堅田二丁目自治会の場外馬券売場建設反対委員会副委員長の岡田真悟さんらも、反対運動に取り組む過程で、市から交付されている自治会報償金が長年にわたり自治会会計に計上されていないことを知り、現在も事実究明を続けている。

 加藤さんと岡田さんは「自治会を民主的なものに変えるためにも、ネットワークを広げながら、自治会のオンブズパーソンを出来るだけ早く立ちあげたい」と話している。

 なお、今堅田二丁目自治会場外馬券売場建設反対委員会のホームページは、http://www.learnjoy.com/hantai/
 


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甲西・石部町が急接近

甲賀郡の合併問題

石部は議会での動き本格化
=合併期限 両町で温度差あり =

甲賀地域合併検討協議会の第1回会議(9日)
(湖南・甲賀郡)
 「(合併論議をするのに)全く白紙でない。議員同士の協議会もある。早く体制をつくりたい」。石部町の西岡種夫町長は、古くから生活圏をとともにしてきたことや、地縁・血縁関係の濃さを挙げ、甲西町との合併が「望ましい」と、持論を展開する。

 甲西町を挟んで同郡最西端に位置する同町は、甲西町不参加のまま水口町など五町と合併すれば「飛び地」になるため、これを懸念して協議会に参加しなかった。また、両町の通勤・通学および商圏が、水口町を中心にまとまる五町に対し、湖南地域へ向いていることも歩調が合った背景といえる。

 甲西町との合併をにらみ同町議会では昨年の十二月、それまであった町村合併研究会を格上げし、町村合併特別委員会を立ち上げた。町職員による事務レベルでの検討に先立ち、民意を問いながら両町議会の議員同士で議論し、話し合いへの道筋をつけたい考えだ。

 この一方で、甲西町の関治夫町長は、市町村合併に対しては明言を避けてきたが、水口町などでつくる協議会への不参加表明で、「歴史や行政課題などが共通する町との連携を考える。石部町との(合併の)可能性を考えるのが自然の流れ」と、将来的には石部町との合併が必要と示唆した。

 ただし、合併特例法の法期限(平成十七年三月)内での合併に関しては、両町長で隔たりがある。慎重派の関・甲西町長は、十二月議会で「今、合併することが甲西町にとって必ずしも得策ではない」ときっぱり。

 一方で積極派の西岡・石部町長は、めどを立てずに協議を長引かせることを避け、「話し合いをやるとなれば、期限があるほうがよい」といい、「ものごとにこだわらず、妥協点を探りたい」と、意欲を示す。

 いまのところ表立った折衝はないが、関係者の中では「今春以降、両町で研究会設立など具体的な動きが出るのでは」と、指摘されている。いずれにせよ、古くからつながりが強い両町の合併は、住民や行政相互のコミュニケーションが従来どおりできるほか、都市範囲が広がらないため日常生活にあった行政サービスが提供できるものになりそうだ。


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中世ヨーロッパの工芸

「染色・金唐皮展」

=甲西町立図書館で開催 =

梅などの模様をあしらった屏風

(湖南・甲西町)
 「京の雅 染色と金唐皮の作品展」が、二十七日まで甲西町立図書館で開かれている。金唐皮は今から五百年前、ヨーロッパで造られていた皮工芸品。薄くなめした皮を金属性の型で強くプレスし、重厚な模様を浮き出させるもの。

 同展には、京都市の染色サークル「とう染ぼ」が、この手法を取り入れて製作した皮屏風など二十五点を展示し、中世ヨーロッパを飾った工芸品を見ることができる。入場は無料。 


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障害者福祉を支える人に贈られる

第5回「糸賀一雄記念賞」

=授賞式が20日にピアザ淡海で =

(全 県)
 日本、東アジア地域、東南アジアおよび西太平洋地域に居住し、長年にわたり障害者福祉の分野で活躍している個人に贈られる「第五回糸賀一雄記念賞」の授賞式が二十日、ピアザ淡海県民交流センターで開催される(参加無料)。主催は、(財)糸賀一雄記念財団(理事長=國松善次県知事)と第五回糸賀一雄記念賞授賞式および関連事業実行委員会。

 今回の受賞者は、フィリピン国際障害者連盟の立て直しを図り、「子どもたちのバリアを取り除く運動」を推進している同連盟会長のヴェナス・M・イラガン氏(43)と、児童精神科医としての医療的役割だけでなく、障害児の教育、職業、家族援助を視野に入れ、特に自閉症において親を共同治療者とした実践を展開している川崎医療福祉大学医療福祉学部医療福祉学科の学科長である佐々木正美教授(66)の二人。 

 糸賀一雄記念賞(注1)は、障害者福祉の先駆者である故糸賀一雄氏の心を今に生かし、障害者福祉にかかわる人材・感性・情報の交流を促すとともに、障害者やその家族が安心して生活できる地域社会づくり実現に寄与することを目的に、平成九年度から実施されている。

 同賞授賞式のあと、受賞者による記念講演と“障害を持つ人たちへの生活支援の在り方”をテーマに研究交流集会が行われる。

 また、前日(十九日)には、授賞式前夜祭として会場全体で受賞者を祝う「音楽祭」がびわ湖ホールで催される(入場無料)。さらに、同日午後六時からは、受賞者を囲んでの「交歓会」が大津プリンスホテルで開かれる(参加費一万円)。

 いずれも事前申し込みが必要。問い合わせは、近江学園内(財)糸賀一雄記念財団事務局(電話・FAX0748―77―0357、Eメールitogamf@mx.biwa.ne.jp)まで。

 〈注1〉糸賀氏は、昭和二十一年に戦後荒廃した日本社会の中で、戦災孤児や精神薄弱児を自分たちの仲間として正しく教育することが祖国の再建につながると考え、知的障害児などの入所、教育、医療を行う「近江学園」を創設する。その後、西日本で最初の重症心身障害児施設設立や「障害の早期発見、早期対応」のための乳幼児検診システムの確立に寄与し、生涯を障害者福祉の基礎づくりに捧げた。糸賀氏は、「この子らに世の光を」ではなく「この子らを世の光に」と唱え、人権を尊重するその精神は現在も受け継がれている。


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滋賀の文化って?

「県民交流会」2会場で開催へ

(全 県)
 県は、「暮らしの中の文化を考える県民交流会〜あなたの一歩が滋賀の文化を創る〜」を、二十六日に大津会場(ピアザ淡海・県民交流センター)、二十七日に米原会場(県立文化産業交流会館)でそれぞれ開催する。入場無料。

 これは、芸術や伝統文化とあわせ、環境や福祉、まちづくりなどの生活文化に至るまで、県民一人ひとりが日々の暮らしの中で文化を創造できる環境づくりを進め、平成十三年度に県が策定した「滋賀らしい文化創造の基本的な考え方」を素材に県民に身近なところから滋賀の文化について語り合ってもらおうと企画されたもの。

 内容的には、「今、なぜ文化か」と題して成安造形大学・木村至宏学長(県文化創造懇談会会長)が基調講演したあと、テーマごとに一テーブル十五〜二十人に分かれ参加者による意見や情報交換が行われる。テーマは、「私たちと芸術文化」、「伝統文化の発掘・再発見」、「暮らしの中の文化」、「文化と産業とのかかわり」、「文化交流の拡大」、「文化を愛する土壌づくり」の六テーマとなっている。

 定員は両会場とも百人。参加希望者は、参加申込書に所定の事項を記入の上、FAXか郵送で申し込む。締め切りは十八日(消印有効)。詳しくは、県企画県民部県民文化課文化振興担当(077―528―4632、FAX077―528―4960)へ。


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