滋賀報知新(ニュース)平成14年1月18日(金)第12945号

深田正治氏 逝く

滋賀報知新聞社代表取締役会長兼社長
惜しまれるゴッドファーザーの死

=偉大な人物として後世に名を残す=

数々の功績を残し夢を与えた深田正治社長
(湖東・八日市市)
 我が滋賀報知新聞社の深田正治代表取締役会長兼社長は、十二日未明に帰らぬ人となった。惜しまれつつこの世を去った深田社長に捧げる言葉さえみつからない。人を愛し、正義を貫く姿が人々の共感を呼び、献身的な努力で、滋賀県内だけでなく、東京に本部を置く全国地方新聞協会の会長にまで上りつめたことが、その偉大さを如実に物語る。ゴッドファーザーとして親しまれた人物だけに、突如のこととはいえ、亡き社長の密葬儀をお知らせできなかったこと、紙面でお詫び申し上げ、家族や親族に深い理解をお示し願いたい。本社謹告の通り、親交の深かった皆様と別れを告げる関連グループ合同社葬は、二月七日午後一時から八日市市立布引運動公園体育館で営まれる。

 半世紀近く前、八日市市に産声を上げた滋賀報知新聞社。当時の深田正治社長は若干三十五歳の若さだった。青年団活動に青春をかけ、法律の勉学にいそしむ青年も、太平洋戦争に駆り出され、裁判官や検事を夢みていた前途が断ち切られたという。実弟の豊治氏が戦死したことも拍車をかけ、世界中から「見ず知らずの人と人とが殺し合う戦争」を無くすことを訴え続けてきた。

 その意志は亡くなるまで朽ちることはなく、戦争遺族の英霊にこたえる会の中心的な役割を買って出て、靖国神社に弱腰の日本遺族会に同調することなく、政府関係者が胸を張って公式参拝できる、憲法に抵触しない全宗教・宗派を乗り越えた「国立英霊奉安殿」の創設を提唱している。

 このように、目に見えない大きな力に挑戦し、信念を貫く姿勢が代表主幹として日々書き続けてきた社説が読者の目を引き付けていたことは確かだ。机上の空論でなく、足しげく東京に出向き、政府や関係省庁との折衝から、中央の空気を地域発展に結び付けようと努力する姿が昨日のように思えてならない。

 多くの政治家を育てた中で、八日市が生んだ武村正義元大蔵大臣もその一人だ。自治省の官僚だった武村氏を八日市市長に、さらに滋賀県知事に、国政に送り込んだ深田社長の功績は計り知れないものがある。これだけでなく、県議や各市町長、議員に至るまで分け隔てなく相談に応じていた。

 特に、青春時代を送った八日市市民には愛着を示し、街をよくする会を運営し住民の要望を市政に反映する努力も惜しまなかった。対立的なオンブズマン組織でなく、行政と市民との調整役を務め、絶大な力を持ち合わせながらも「私にはそんな力はありまへんがな」と、 物腰の低さが深田ファンの輪を広げ、ゴッドファーザーとして敬われる存在となっていく。

 政治だけでなくスポーツ、文化、観光、福祉、商工発展などにも力を注ぐ。少年野球やサッカー、ママさんバレーの各大会を主催するほか、滋賀報知新聞文化振興事業団を設立し、市民の歌まつりや漢字読み書き大会、青少年主張大会、第九in八日市を開くなど、青少年育成や婦人活動、文化の向上に尽力してきた。

 このほか、七年前の阪神大震災には、いち早く社会福祉事業団を立ち上げ、地域住民に支援を訴え、復興に励む被災者の救援に取り組んでいる。観光面でも、江州音頭、花火大会に止まらず、蒲生野万葉まつりや大空フェスタを創設し、八日市市の一大イベントに築き上げた。産業フェアを立ち上げたのも深田社長の力によるところが大きい。

 人には到底及ばない功績を残しながらも、人をかき分け前に出ることなく「気配りに富んだ人物」と、深田社長をよく知る人は振り返る。強きを倒し弱きを助ける社長の精神こそ、肉体が朽ちても「滋賀報知新聞に宿っている」との温かい励ましを肝に銘じ、街をよくすることを第一に市民と手を携え、ともに歩んでいくことを亡き社長にお誓い申し上げる。

 深田社長は大正十二年、神崎郡能登川町に生まれる。昭和二十二年から読売新聞社の記者として八日市通信部などで活躍。三十二年に友人とともに滋賀報知新聞社を設立し、代表取締役会長兼社長として現在に至る。この間、日本地方新聞協会会長、滋賀県新聞連盟代表理事、八日市市観光協会会長、県観光連盟理事などを務めた。地域とともに生きる地方新聞を目指し、全国地方紙の地位向上にも力を注いだ。七十九歳。
 


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近江の奇祭「西市辺裸まつり」

良縁長寿の「繭玉」争奪

=飛び交う下帯姿の若者たち=

下帯姿の男たちが「繭玉」の争奪戦を繰り広げた西市辺裸まつり――市辺薬師堂で――
(湖東・八日市市)
 八日市市市辺町の市辺薬師堂で十三日夜、下帯姿の若者たちが「チョーライ(頂礼)、チョーライ」と唱えながら天井に飾られた「繭玉(まゆたま)」を奪い合う、県無形民俗文化財「西市辺裸まつり」が行われた。

 五穀豊穰、町内安全を祈願して行われる伝統のまつりは、近江の奇祭として知られ、毎年、県外や国外からカメラマンや見物客が大勢訪れる。
 午後八時半過ぎ、身を清め、羽織はかま姿となった薬師堂向かいにある若宮神社氏子の若連中(町内の十五歳以上の独身長男)二十五人は、入り口で「お十二灯(オジュニトウ)」と言いながら秘仏の木造薬師如来立像の前に灯された十二本のロウソク目がけてさい銭を投げ込み、次々と薬師堂に入ってくる。

 車座になった若連中は、新年のあいさつや儀式を古式にのっとって一時間ほど行うと、太鼓の合図とともに一斉に羽織はかまを脱いで下帯姿になり、いよいよ「繭玉」の争奪戦が始まる。

 「繭玉」は、一斗(約十五キロ)のもちを丸めて長寿の木とされるエゴノキの枝につけ、高さ約三メートルの天井に飾られたもの。これを取った者には良縁と長寿を授かると言い伝えられている。

 「頂礼、頂礼」の掛け声と太鼓が鳴り響く合間に、肩を組む仲間の背中を踏み台にして一人、二人と若連中が梁(はり)への飛び移りを試みる。しかし、先に取られてはなるまいと他の若連中が下から足や下帯を引っぱり引きずり降ろす。その繰り返しがまつりのクライマックス。

 十分ほど争奪戦が繰り広げられた結果、会社員の安田辰博さん(25)が見事「繭玉」にたどり着き、天井から「繭玉」を下ろすと、見物客から大きな拍手が沸き起こった。

 若連中たちはこのあと、「無病息災」「五穀豊穰」などの願い事が込められ、堂内に張り出されていた信者の名前が書かれた紙をはがしていっせいに囲炉裏の中に投げ込むと、その名前を読み上げ、「ヤロジャソドレ」「ヤロンジャエッサオドレ(薬師如来エッサと踊れ)」などと唱えながら、未明まで下帯姿のまま踊り続けた。


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地元愛好家が手塩に

新春「松竹梅」一堂に展示

=ほのかな香り漂う=

梅の香りが漂う近江商人屋敷〈外村宇兵衛家〉の「松竹梅展」

(湖東・五個荘町)
 新春の縁起物・松竹梅を一堂に集めた「松竹梅展」が、五個荘町金堂の近江商人屋敷〈外村宇兵衛家〉で開かれ、日本情緒豊かな風情に来館者が感慨深げに見入っている。梅の見ごろは二月初旬で、ほころび始めたほのかな香りが漂う。 

 地元愛好家(五個荘盆栽愛好会、川並愛郷の会)の協力を得た初の盆栽展であり、「この一年が幸せな年であるように」と歳寒三友として愛でられる松竹梅計五十四鉢を展示する。それぞれには作品名が付けられ、躍動的な「鶴ノ舞」や凛とした「黎明」など四鉢の梅は全て樹齢五十年以上、また、黒竹や黒松「昇竜」等の枝ぶりも見事で、巧緻な技と作者の愛情が伝わってくる。

 開催期間は二月二十四日まで。入場料四百円。月曜と祝日の翌日は休館。問い合わせは町観光協会(TEL0748―48―2100)または近江商人屋敷(TEL0748―48―5676)まで。


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管内の交通事故発生状況
前年を下回る165件
=出会い頭、追突が大半=

(湖東・日野町)
 日野署は、平成十三年中の管内の交通事故発生状況をまとめた。それによると、発生件数は百六十五件(前年比三十二件減)、負傷者は二百二十一人(同四十六人減)と、それぞれ前年と比べて減少したものの、死者は前年を上回る四人(同一人増)だった。死者四人のうち三人が六十五歳以上の高齢者だった。

 また、事故の種類別では、出会い頭事故と追突事故が五割以上を占め、原因については運転者のわき見や、左右の安全確認を怠ったことが原因とみられる。件数では、出会い頭六十件(三六・四%)、追突三十件(一八・二%)、車両単独事故二十五件(一五・二%)、対自転車事故一六件(九・七%)、対歩行者事故九件(五・五%)となっている。

 また、発生時間帯は、通勤・帰宅時間帯に集中しており、午前七―九時に全体の一九・四%に当たる三十二件、午後五―七時に九・一%の十五件となっている。

 路線別では、町道六十二件(三七・六%)が最も多く、国道四十七件(二八・五%)、県道四十七件(二八・五%)、そのほかの道路九件(五・四%)と続く。国道や県道では追突事故が多く発生し、町道では見通しのよい交差点で出会い頭事故が目立つ傾向にある。

 年齢別では、二十五歳未満の若年ドライバーが加害者となった事故が、全体の二三%の三十八件(同二件増)を占め、前年と大差ない。高齢者が関係する交通事故は、二二・四%の三十七件(同三件増)に増加し、高齢者が加害者になるケースも増えつつあるという。

 日野署は、「今後事故分析結果に基づき、交差点の一時不停止や信号無視、シートベルト非着用の取り締まり、また、高齢者に重点をおいた安全教育、交差点やカーブの交通安全施設の整備を推進していきたい」としている。


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首都機能移転啓発ポスター

三重・畿央地域をアピール

=県内の主な鉄道駅などに配布=

(全 県)
 県はこのほど、首都機能移転候補地の一つ、三重・畿央地域のアピールしようと啓発ポスター=写真=を作成し、県内の主な鉄道駅、行政機関、そのほかの関係団体に配布した。

 首都機能移転については、国会における移転候補地の審議が大詰めを迎え、今年五月をめどに「衆議院国会等の移転に関する特別委員会」において、三つの候補地から一つに絞り込まれる。

 ポスターには、「ニッポンの構造改革、首都機能移転! お疲れさま、東京一極集中」とし、キャッチフレーズ「西からの風が日本を変える 新都創生三重畿央」を掲げている。


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