滋賀報知新(ニュース)平成14年3月19日(火)第13013号

またもや 八身で不祥事発覚

売掛金未回収1700万円

ワンマン経営時代のズサン取り引き
=詐欺告訴も 相手方倒産で回収不能に陥る=

(湖東・八日市市)
 八日市市林田町の社会福祉法人八身福祉会(松下修治理事長)が運営する身体障害者通所授産施設「八身共同印刷」で、自己破産した取引業者の売掛金約千七百万円が回収不能になっていることが分かった。以前にも無認可施設(共同作業所)「八身ワークキャンパス」で不正繰越金(八千六百万円)が発覚するなど、自立を目指す障害者をないがしろにした問題施設との烙印が押されている。今回の不祥事は、認可施設で発生していることから、県も指導に乗り出す一方、詐欺的要素が強いとして県警に告訴の手続きを進めている。

 回収不能になった取り引きは、森田印刷(蒲生町)が倒産した直後の平成十二年九月にさかのぼり、紙の仕入れで取引のあった株式会社JCP(岐阜市、松野喜運社長)と、広告代理店の有限会社テレマ東海(岐阜市、村瀬雅路社長)の両社長が、問題の八身共同印刷を訪れたことに端を発する。

 テレマ東海は、岐阜県内の東濃・飛騨地方に所在する市町村内の商工業者がスポンサーとなって、同地域の全家庭に電話帳を配布する広告代理店だが、校正刷り(スポンサー渡し分)と本刷り(家庭配布分)を巧みに使い分け発注していることから、双方の思い違いが今回の巨額未収に結び付いた。

 当時の施設長はO氏だったが、テレマ東海からの申し出(契約時)に同席させてもらえず、印刷営業担当職員のK氏と前施設長(現在は相談員)の本多伊久雄氏の独断で、契約書を交わすことなくことが運んだという。その後は、本多氏のお墨付きをもらったK氏の業務委託が一方的に進められていた。

 印刷受注は、十二年十月初めから十四年一月にかけて三十五回、金額にして千九百四十四万円にも及んでいる。このうち入金になったのは、本刷り発注の百十九万七千円(十三年四月入金、墨俣町電話帳)と、請求催促の一部五十万円(同十月)に過ぎない。

 この間に受注した印刷は、京都市のヤマト印刷株式会社に下請け発注し、その代金千五百八十六万円(消費税込み)を全額支払っている。受注と下請け発注の差額約五百万円は、製本と耳きりを担当する八身共同印刷の利益になるはずだったが、無駄な仕事をさせられた通所仲間三十人にも損害を与える結果となった。

 昨年七月に県が行った定期監査で授産会計売掛未収金(当時約六百八十七万円)の指導(回収指示)を受けたにもかかわらず、テレマ東海に関しては、その後の受注も相手の口車(近く入金する)に乗せられ三倍近くに達している。

 こうした経過の中で昨年十一月、テレマ東海から念書「売掛総額の半分を十二月二十五日に入金する。残金は向う一年で支払い、今後は現金引換えで納品」を取り付け入金を待ったが、日延べに明け暮れる相手の言うがまま、なすすべもなく年越しを余儀なくされた。

 年明け早々から毎日のごとく松下理事長(十三年三月就任)や小林優施設長(十三年二月就任)らの督促もむなしく、万事休すの感が八身施設内に走る。今年一月末、相手方弁護士から「自己破産の申し立て準備のため債権確認をしたい」との通知を受け、回収不能が現実のものとなった。

 これを受け県は、内部調査による全容解明や法的手段も考慮した債権回収、経営者(理事)責任追及、保護者と通所者への事実説明を義務付けた指導(二月二十日付)を行っている。 同時に、授産事業による収益は「すべてを利用者の賃金として支給することが義務付けられ、未収金の発生は賃金の低下を招き、利用者の生活を脅かしかねない」として、県内の関係法人などに対し適正管理を通達(三月五日付)を出している。

 八身福祉会は、今回の未収に至った経緯について、詐欺的要素が強いことなどから、三月四日付けで相手方の村瀬社長を刑事告訴(詐欺利得罪)している。所轄の八日市署の捜査で立件の判断は下されるが、立件がかなっても「無いところから金は取れない」ことに心しておくべきだ。


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元市幹部らの意見聴く

市町村合併枠組みで八日市市

議長経験者8人も出席
=「東近江は一つ」は理想 =

市町村合併で八日市市が開いた元幹部らとの懇談会
(湖東・八日市市)
 八日市市はこのほど、東近江地域の市町村合併問題で現在取り組んでいる枠組みを中心に、これまで行政にかかわってきた元幹部や議長経験者の考えを聴く懇談会を庁舎内で開いた。

 懇談会には、元市長2人はじめ元助役3人、元教育長1人、議長経験者(市議現職を除く)8人を招き、市側から中村功一市長、海外友之進助役、奥善夫収入役、志井弘議長、高村与吉合併検討特別委員長が出席した。

 同市は現在、蒲生・日野・永源寺の1市3町による合併協議会設立に向け、開会中の3月定例市議会で(賛成か反対かの)議決を得るため、設立規約を柱にした議案を提出している。

 東近江地域での合併枠組みでは、すでに3町(安土・五個荘・能登川)が法定協議会を立ち上げ、準備を進める八日市市を中心とした1市3町に対し、残る近江八幡市と竜王町ほか、愛東・湖東両町が参入を要請している。

 この状況を説明した上で今後、行政経験豊かな市3役と議長経験者の声を参考に、市が進むべき合併枠組みへの方向に生かしたいとして、出席者の考えを聴いた。主な意見は次の通り。
○法期限等も考え、現在進めている1市3町を軸として進めることに賛成
○住民意向を踏まえ愛東・湖東の参入は真剣に考えてもらいたい
○やはり生活圏域を大切にしていくことが肝要
○今日までの近江八幡・八日市の発展経過を考えると、1つの市域に大きな核が2つあるのは今後のまちづくりの障害にならないか
○今日までの広域行政のつながりも大切にしなければならない。将来的な理想として2市7町、2市9町で進むべき。しかし、法期限を考えると、いくつかの固まりをつくり段階的に考えるのがよい

 懇談会への出席者は次の各氏。敬称略。

 【元市長】山田正次郎、望田宇三郎

 【元助役】直野章、松木陽、西村良三

 【元教育長】雁瀬彦和

 【元議長】西村富弥、瀬貝昌之助、磯部清、武久健三、山田善三、小林優、小森章次、井上孝


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日本の文化財建築守る後継者たち

全国から集まった将来の原皮師

=百済寺で検定 桧皮葺の樹皮採取=

参道に並ぶ大樹を使って行われた検定――百済寺で――
(湖東・愛東町)
 桧皮(ひわだ)や柿(これら)葺など、国宝や国指定の文化財建築の修復に携わる屋根業者でつくる「社団法人 全国社寺等屋根工事技術保存会」(田中敬二会長、事務局・岐阜市加納東丸町)による後継者育成の研修と技術検定が、愛東町の百済(ひゃくさい)寺と引接(いんじょう)寺で、十六・十七日の二日間にわたって行われ、滋賀県の七人を含む全国から集まった経験四年以下の若者たち三十五人が、日頃の修業の成果を披露した。

 樹齢八十年以上の成長期にあるヒノキの立ち木に、ロープ一本で体を支えながら登り、外樹皮をはいでいく専門職人のことを「原皮師(もとかわし)」と呼ぶ。原皮師の高齢化、桧皮を採取できる山林の減少などが問題となり、後継者育成と日本文化の保存継承のため、全国大会やシンポジウム、研修会などが毎年開かれている。

 百済寺参道脇に続くヒノキの大樹を使った検定では、気持ちよさそうに外樹皮がはぎとられ、中の若くて赤いつやつやした内樹皮が見え、大樹が幹元からどんどん若返っていくようにも見える。

 観光客も滅多に見ることができない頭上で行われている作業に、思わず足を止め、若者たちの仕事ぶりを頼もしそうに見上げていた。

 ヒノキの外樹皮は、細胞自体は死んでいるものの、樹脂など防腐や防虫成分が含まれており、さらに、耐久性や加工のしやすさに優れている。定期的に樹皮をはがすことにより、病害虫の防御や樹木の成長にも大きな効果があるとされている。


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市町村合併

織田直文教授迎えパネルディス

竜王町で住民フォーラム
=21日午後7時 町公民館=

(湖東・竜王町)
 竜王町を含む東近江地域で市町村合併の取り組みがめまぐるしく動くなか、同町は今後の方向性を探ろうと、「市町村合併とまちづくりのあり方について」をテーマに、二十一日午後七時から住民フォーラムを同町公民館で開催する。町内で実施された住民懇談会や東近江地域の現状を踏まえ、同町の一定の方向性が示される重要なフォーラムになりそうだ。

 東近江地域では、五個荘、能登川、安土町が先行して三町による新市構想を進めるほか、八日市と永源寺、日野、蒲生の一市三町が四月に法定協議会を設立する見通し。近江八幡市と湖東、愛東町も、八日市市などの一市三町への合併参入を申し入れしている。

 その一方で竜王町は、昨年十二月に東近江地域二市七町による大合併を提案したものの、実現の可能性は不透明なのが現状だ。新たな行政の枠組みが固まりつつある現在、今後も単独行政で進めるか、それとも合併による安定したまちづくりを目指すか、同町にとって将来の選択を考える重要な時期といえる。

 フォーラムでは、町内各地域で開かれた市町村合併懇談会の結果を、「将来の竜王町を考えるまちづくり懇談会」の若井幸雄会長(町議)が報告する。

 続くパネルディスカッションでは、織田直文・京都橘女子大教授がコーディネーターを務め、パネラーの山口喜代治(町議)、若井幸雄(同)、竹山茂(地域代表)、澤徳造(商工)、神田婦さ枝(福祉)、大橋裕子(女性団体)、森島芳晶(青年団)、長谷川まり(若者代表)の各氏が、それぞれの視点から意見交換した後、会場から質疑を受け付ける。

 まとめでは、福島茂町長が、フォーラム全体の意見に応える形でコメントすることにしている。

 同フォーラムの問い合わせは、竜王町企画財政課(0748―58―3701)へ。


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アルミ缶回収の収益金を寄付

老人福祉に役立てて

=八幡中生徒会 =

収益金を贈る八幡中生徒会代表(嶌本千咲子委員長と今井良輔副委員長)
(湖東・近江八幡市)
 八幡中生徒会は、2年生が中心となって取り組んでいるアルミ缶回収で、今年度は換金した2万4、675円を老人福祉事業に役立ててもらおうと15日、市社協に寄付した。

 同校では、平成8年からリサイクル運動の実践活動としてアルミ缶回収に取り組んでおり、収益金で購入した車椅子をこれまでに就学旅行で訪れた長崎の被爆者老人ホームに贈ったり、地雷撤去のNGOに活動資金として寄付を行ってきた。

 今回の取組では、2万3、500個の空き缶を集めて換金、毎年の回収に地域のお年寄りの協力も得ていることから感謝の気持ちを伝えることにした。

 この日、市社協事務局に生徒会文化委員の嶌本千咲子委員長(2年)と今井良輔副委員長(1年)の2人が訪れ「お年寄りのみなさんのために役立てて下さい」と前出博副会長に手渡した。


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