滋賀報知新(ニュース)平成14年4月18日(木)第13048号

同時多発 住民監査請求へ

湖南中部浄化センターの迷惑料

栗東、草津市の住民ら返還求める

=歪む滋賀の地域コミュニティー(16)=

(全 県)
 県の琵琶湖流域下水道処理施設「湖南中部浄化センター」(草津市矢橋町)の設置に伴い、県や同センターで下水処理を行っている六市十三町は、周辺地域の自治会で構成する矢橋帰帆島対策協議会(草川満治会長)に毎年、迷惑料として二千万円の「環境対策負担金」を支払っているが、栗東市や草津市の住民は公金の不当支出として近く、県知事や各市町の首長に負担金の返還を求める住民監査請求を一斉に行う構えだ。
(石川政実)


 湖南中部浄化センターは、琵琶湖を埋め立てて人工島をつくったもので、昭和四十八年から工事に着手し、同六十一年に竣工した。住民の反対運動も起こり、周辺地域の四自治会で構成する矢橋帰帆島対策協議会と県、草津市は昭和四十八年、覚書を締結した。覚書に基づき、県は迷惑料として昭和四十八、四十九年度、「地域振興費」三億二千万円を対策協議会に支払った。

 それにもかかわらず、県や大津市、草津市、栗東市など同センターで供用している市町で構成している「湖南中部地域下水道推進連絡協議会」(会長=甲斐道清・守山市長)は毎年、「環境対策負担金」の名目で迷惑料を支払っている。負担金は昭和四十九年度から、三年ごとに県、草津市、対策協議会の三者で協議し、更新が行われてきた。更新に当たって三者は、契約書すら交わしたことがない。負担金の総額は、昭和四十九年度から平成十三年度までで四億二百五十万円にのぼる。ちなみに十三年度の負担金は二千万円で、 内訳は県が八百万円、大津市百四十七万円、草津市百四十八万円、守山市八十九万円、栗東市百二十二万円などとなっている。

 栗東市の住民の一人は「県には湖南中部、湖西、高島、東北部の四つの下水浄化センターがあるが、いまも迷惑料が支払われているのは湖南中部のみだ。また負担金の積算根拠も明確でない」と近く猪飼峯隆市長を相手取って住民監査請求に踏み切る。

さらに県は、地元雇用対策の名目で、昭和五十八年から現在まで、対策協議会に対し浄化センター内に設けられたキャンプ場、芝生広場などの維持管理業務の委託を、県下水道公社を通じて実施している。十三年度の委託料は、公園管理五百十六万円、キャンプ場運営管理四百十五万円、芝生広場運営管理八千八十五万円の計九千十七万円にのぼる。

 は対策協議会の十三年度歳入・歳出予算書だが、丸印は芝生広場運営管理委託料八千八十五万円の約一割の千万円を、あらかじめ収益として見込んで歳出の事業費に充当したもの。負担金と委託料の収益金は、いったん対策協議会に入り、負担金二千万円のうち千二百五十万円が四町に配分されるが、利益(余剰金)が発生した場合は、次年度に四町へ追加配分される。

 草津市の住民の一人も「県が対策協議会と随契を続けたり、委託料の一割が頭から対策協議会の粗利として見込まれているのはおかしい。追加配分の金について、矢橋町では一般会員に周知徹底されてこなかったという。これからも市が負担金を支出するなら、下水道料金の不払い運動も起こす」とし、古川研二市長に監査請求を行う構えだ。

矢橋町の田村平一・自治会長は本紙に対し「七、八年前から追加配分の余剰金を特別会計に計上し、役員で管理してきた。今年度から、一般会計に計上する。自治会はあくまで任意団体であり、取材は拒否する」と話したが、ことは血税の使途問題だけに堂々と取材に応じるべきだろう。いずれにせよ各市で“同時多発住民監査請求”が始まりそうだ。


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毎土曜日と第3日曜日

県立施設を無料開放

=安土城考古博物館など6施設 =

(全 県)
 県では、家族のふれあいの促進や子どもたちの体験活動の推進に資するため、毎月第3日曜日の「家族ふれあいサンデー」および学校休業日である土曜日の「体験学習の日」(第2・4土曜日)に県立施設を無料開放を行っているが、4月から完全学校週5日制が実施され、すべての土曜日が学校休業日となることから、子どもたちの学校外での活動をより一層推進するため、すべての土曜日を「体験学習の日」と位置付けることにした。

 これを受けて土曜日における県立施設の無料開放日を毎曜日に拡大することとし、県立施設の無料開放を下記のとおり実施する。

【無料開放の対象となる県立施設および使用料】
(1)近代美術館常設展示の観覧料(2)琵琶湖博物館常設展示の観覧料(3)陶芸の森陶芸館常設展示および企画展示の観覧料(4)醒井養鱒場入場料(5)安土城考古博物館常設展示の観覧料(6)琵琶湖文化館入館料

【無料開放の対象者】
「家族ふれあいサンデー」は、県内に在住し、親子・家族連れで来館する人。「体験学習の日」は、県内に在住し、または県内の幼稚園・小学校・中学校・高等学校・障害児教育諸学校に在学(園)している園児・児童・生徒(就学前児も可)。

【無料開放の対象日】
「家族ふれあいサンデー」は、毎月第3日曜日、「体験学習の日」は毎週土曜日。

【無料開放にあたっての確認方法】
「スマイルカード」(「滋賀プラスワン」の4月号・9月号に掲載)または県広報紙「滋賀プラスワン」に提示する。


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深刻な暴力被害が浮き彫りに!!

県の「DVに関する調査」結果

6割の女性が誰にも相談せず

=相談窓口の設置を要望=

(全 県)
 県健康福祉部児童家庭課は、「日常生活における男女の意識と実態に関する調査―ドメスティック・バイオレンスに関する調査―」の結果をまとめ、このほど発表した。

 これは、近年夫婦や恋人などの間で生じる問題が単なる個人や家庭内だけでなく、社会的な問題となっていることから、県民の意識、被害経験の態様、関係する機関や団体の対応の実態を把握し、総合的な被害者支援対策を検討をすることが狙い。

 調査は、昨年7月16日〜8月10日に県内に居住する20歳以上の男女各1千人を対象としたアンケート調査を実施した。アンケート調査の回収率は、男性49・7%、女性57・0%だった。

 アンケートの結果では、暴力の加害や被害経験について、妻やパートナー対して男性の加害経験で“何度もあった”“1、2度あった”を合わせて、「何を言っても無視し続けた」「命令するような口調でものを言った」が50%を超えた。また、「平手で打った」(19・5%)や「あざができるほど殴った」(3・9%)との経験を持っていることが明らかになった。

 女性の夫やパートナーからの被害経験では、“何度もあった”と“1、2度あった”を合わせて、「命令するような口調でものを言われた」が53・3%、「何を言っても無視し続けられた」が40・7%で、次いで「気がすすまないのに性行為をされた」が35・9%との順になった。また、「殴るそぶりやものを投げるふりをしておどかされた」が22・5%、「平手で打たれた」が15・7%、「あきれるほど殴られた」が7・3%、「骨折したり、鼓膜が破れるほどの暴力をふるわれた」が1・8%という深刻な暴力被害も見られる。

 暴力行為があったあとに「別れることを考えた、離婚や別居を考えた」女性が不安に感じたことでは、「子どもやその他の家族の将来の不安」が62・5%、次いで「経済的不安」が55・6%で、「もっとひどい暴力の仕返し」を心配する人が15・3%だった。さらに、暴力行為の家族への影響で、最も多かったのが「子どもが心配したり、おびえるようになった」で50・8%に上った。

 暴力行為について誰かに相談したのは男性が6・9%、女性が36・2%で、一方「相談しなかった」が男性で93・1%、女性で63・8%に達した。相談しなかった女性の理由では、「相談するほどのことでもないと思った」が69・0%、次いで「相談してもムダだと思った」が23・5%となっている。

 今後のドメスティック・バイオレンス対策への要望として、男女ともに「専門の相談窓口を作る」という意見が半数を超えた。

 この4月には「配偶者からの暴力の防止および被害者の保護に関する法律」が成立し、県でも夫やパートナーからの暴力行為の禁止を盛り込んだ「県男女共同参画推進条例」を施行した。県では、昨年度から継続して相談機関や一時保護施設の充実や、法律についてのPRを実施する。さらに今年度は、新たに各地域振興局単位でDV関係の各種団体のネットワークづくりを実施するほか、草津市の中央子ども家庭センターでの夜間の保護業務相談員を1人から常時2人へ、そして大津・彦根にある母子生活支援施設への一時保護委託、加害者側の相談窓口の充実を図るために女性相談員や家庭相談員など既存の相談員の研修会などを行うことにしている。


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障害のある子どもと写真で交流

=成安造形大写真クラスの3人 =

中西さん、田尻さん、宮野さん
(湖西・大津市)
 「がんばって生きている障害のある子どもの姿を、少しでも多くの人に知ってほしい」と語るのは、成安造形大学デザイン科写真クラスの田尻香菜美さん(22)、宮野純子さん(21)、中西麻友さん(21)。 

 田尻さんは、高校の授業の一環で養護施設へ訪問したことをきっかけに、大学に入ってから月に一度、障害を持った子どもたちが楽しいひとときを過ごす大津市障害児ホリデースクールのボランティアを始めた。「障害を持った子どもの世界は自分とは違う世界だという先入観がはじめはあったが、みんな一緒だということに気づいた」とこの一年半を振り返る。まっすぐすぎるほど素直な気持ち、くったくのない笑顔に引き込まれ、精一杯に自己表現している子どもたちの懸命に生きる姿をレンズで追い続けた。

 他の人と関わる機会の少ない子どもたちへの理解を深めてもらおうと、先月、ジャスコ西大津店で写真展「生きるということ」を開いた。気持ちよさそうな寝顔や窓越しの少年、絵本を読んでいる後ろ姿など約二十点の展示作品は子どもたちが見せる一瞬の素顔をとらえ、訪れた人は足を止め見入っていた。

 この写真展は、田尻さんが一人で創り上げたものではなく、信頼し合う仲間の協力があったからこそ実現したものだった。サポート役をかってでた宮野さんは「田尻さんの作品に込められた思いをいかに伝えるか、お互いに意見をぶつけ合った。展示場との交渉など裏方の役割を経験し社会との関わりが持てた」、中西さんは「作品の見せ方に興味があった。ポスターや決算書の作成など大学とは違い、社会の動きや人とのつながりを実感した。芸術は特別なものではなく、作家が一般の人々へ歩み寄り、興味の入り口を作る重要性を感じた」と、それぞれ社会の中での体験を通して、互いに支え合って生きていくことの大切さを肌で感じていた。

 こうした経験をもとに、三人は、昨年十月に大津市障害児サマースクールの保護者とともに「障害のある子どもたちと交流する会」を設立した。障害のあるなしに関わらず、写真を媒体として自らが表現する喜びを感じてもらおうと、撮影会や展覧会を企画し、今年度から大津市内を中心に本格的な活動に取り組むことにしている。


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イギリス陶芸の巨匠

「ルーシー・リー展」

=陶芸の森で開催中 =

(湖南・信楽町)
 イギリス陶芸の巨匠ルーシー・リーの生誕百年を記念し「ルーシー・リー展〜静寂の美へ」が、県立陶芸の森陶芸館で開催されている。 

 ルーシー・リーは明治三十五年にオーストリアに生まれ、ウィーン工業美術学校で陶芸を学んだ。そして、ナチスに追われ新天地を求めイギリスへ渡り本格的に陶芸活動を始める。生地と釉薬、焼成にわたる奥深い陶芸の可能性を選び取るルーシーの作品は、静寂が宿る美の形象を生み出した。

 同展では、“すべての新しい作品は、新たな始まりである”と語ったルーシーの精神に触れ、陶芸に生涯をかけた彼女自身に迫る。展示されている作品は、オーストリアのウィーンで制作されたものから、最後の窯とされる平成二年の作品に至るまでを網羅し、アメリカ在住の収集家によるコレクションと日本で収集されてきた約百点。簡明で繊細な器の造形が、ヨーロッパの洗練されたデザインの系譜を思い起こさせる。

 会期は六月三十日まで。詳しくは、同森(電話0748―83―0909)へ。


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