滋賀報知新(ニュース)平成14年5月27日(月)第13092号

合併後1年7カ月の在任案

議員任期 結論まとまらず

=議員「妥当」 民間「考え甘い」=

議員の任期などを協議する第5回協議会
(湖東・広域)
 安土町、五個荘町、能登川町の三町合併を検討する法定合併協議会(会長=小串勲五個荘町長)の第五回協議会が二十四日、能登川町やわらぎホールで開かれた。現町議の任期を合併後一年七カ月間新市議として在任する案が協議されたが、意見が対立し、次回への継続協議となった。

 三町の現議員は計四十八人。地方自治法による議員定数は最大二十六人となるが、合併事務局では特例法の一つを使った一年七カ月間(最長二年)の在任を適用し、新市の初回予算から決算までを扱う市議会議員として留めるもの。

 安土町の本間小一郎委員は「新市の財政負担を軽減するため、地方自治法に基づき、首長選と同様に合併後五十日以内に市議選を実施すべき」と異論を唱えた。

 これについて能登川町議の宇賀武委員は「議員が不在すると行政の停滞・混乱を誘う恐れがある」と事務局案を支持したが、能登川町の森野欣治委員は「市政を進めるのは職員である。行政をチェックする側の議員がそのような甘ったれた考え・態度はいかがなものか」と厳しく指摘した。

 これについて宇賀委員は「合併の是非を議会で最終決定するのは現議員であり、新市の成り行きを見届ける責任がある。決算の認定もあり、一年七ヶ月は妥当」と、民間と議会選出委員の意見が対立した。

 現行の議会議員報酬月額は、安土町が十六人で三百八万円、五個荘町が十四人で二百七十四万八千円、能登川町が十八人で四百二十五万二千円となっており、三町議会を合わせると一千八万円の報酬を支払っている。

 傍聴にきた能登川町の男性(63)は「本来なら(地方自治法)二十六人のところを、新市議四十八人分。報酬調整は行われるそうだが、一年七カ月間は長い。他の委員と同じように、私も財政負担だと思う」と話した。

 次回の第六回合併協議会は、六月二十八日午後二時から安土町防災センターで開かれ、一般職員と特別職の身分の取扱いなどが協議される。


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繖山大火災から1年

焦土の27ヘクタール視察

県・町・町議が尾根歩き

=緑化復旧と山火事防御対策へ=

土砂の流出防止工事を見る五個荘町職員
(湖東・広域)
 繖山の森林大火災から一年。五日間燃え続けた炎は約二十七ヘクタールを焼き、今も焦土と化した山肌をさらけ出している。五個荘町はこのほど、緑化復旧と火災防御の山林対策につなげようと、焼け跡から三町を見る「きぬがさ山の尾根歩き」を行った。

 昨年五月十九日、安土マリエート裏の中腹遊歩道付近から出火し、吹き上げる風にあおられて安土・五個荘・能登川方面へと尾根をまたいで延焼拡大。二市七町の消防署員、団員、職員をはじめ、滋賀・岐阜・三重・福井・奈良の各県防災ヘリと陸上自衛隊ヘリによる消火活動が行われたが鎮火せず、五日間で延べ二七・〇一ヘクタールの森林を焼失した。

 五個荘町では、消防活動を初めとする教訓から火災防御の山林対策を講じようと、東近江地域振興局森林整備課職員と同町職員、町会議員の計三十八人で同山に入り、本格的に始まった土砂流出防止林造成工事と緑化を図る復旧治山工事(五カ年計画、五億八千四百万円を算出)を視察。また、三町合併の中心点となることからも、同山を取り巻く施策検討も兼ねた。

 まず、きぬがさトンネル管理棟前を出発した三十八人は、息も絶え絶えの地獄越えを通り、焦土と化した尾根を眺望。火災跡のすさまじさを見、何往復も行き来した決死の消火活動に感謝した。

 山肌を眺めていた東近江地域振興局森林整備課職員は「土砂の流出防止や緑化復旧工事は始まったばかり、元の姿に戻るには何百年、いや、何千年と掛かるだろう。山火事対策を強固にする広島県のように、火が燃え広がらない山林整備が必要だ」と話し、芽吹き始めた草花に目をやった。


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伝統の3D 園田円恵つまみ絵展

額から飛び出す?カニやアジサイ

=八日市まちかど情報館 季節の作品20点=

伝統の業のすばらしさに魅せられる見学者
(湖東・八日市市)
 八日市駅前の本町通商店街内にある八日市まちかど情報館で、サロン・ド・まちかど「園田円恵 つまみ絵展」が開かれている。六月二日まで。

 近江八幡市馬渕町に住む若葉流つまみ絵作家の園田円恵さんが、薄い絹の布を巧みに造形して立体的に作り上げた、日本画風の竜をはじめ、今にも動きそうなカニ、華やかな花車、かわいい地蔵さん、本物そっくりのツクシ、レンゲ、アサガオ、アヤメなどの花や生き物、また、シルクスクリーン画やパステル画のようなタッチの傘をさす子どもたちやアジサイなど、ちょうど今の季節にぴったりの色紙や短冊の作品、約二十点を展示する。

 それぞれの作品は立体作品であるため、正面からだけでなく、横から、斜めから、いろんな角度から作品の面白さを楽しむことができる。

 つまみ絵は万葉の時代から親しまれ、花ぐし、かんざしなどにもさかんに用いられた。その技術が明治以降、芸術として新たな発展を遂げ日本伝統美術工芸として注目され、家庭内のインテリアやアクセサリー、店内のディスプレイなどによく用いられるようになってきた。

 園田さんは、平和堂近江八幡店や五個荘町内で教室も開いている。問い合わせは、園田さん(TEL090―4288―7312)へ。

 八日市まちかど情報館は入場無料。月曜日休館。開館時間は午前十時から午後六時まで。


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地域防災・水防の計画や現状

市の安全への備え再点検

=八日市市 体制と任務分担確認=

現地踏査を行う防災会議出席者
(湖東・八日市市)
 八日市市の今年度防災会議がこのほど市役所会議室で開かれ、「市地域防災計画」「市水防計画」などをもとに地域防災について再確認を行った。

 会議には中村功一市長はじめ市幹部と関係職員、東近江地域振興局、警察、消防、自治会、NTT、関西電力など関係機関からも担当者が参加した。

 地域防災については、市の防災体制、災害発生時の職員の初動体制と災害対策本部の任務分担、災害用備蓄などを、また、水防計画では市内を流れる愛知川、蛇砂川、筏川、布引川、御沢川、江岸川についての市内七水防団の担当区域、水防倉庫の備蓄資材機具、輸送・通信の確保、通行規制区間、予報・警報体制、標識・警鐘・サイレン、避難体制、組織体制、任務分担などを、それぞれ再点検した。

 また、平内文明八日市消防署長から十九日に瓦屋寺山で実施した林野火災防御訓練の結果が、また、宇川惠三市消防団長から十一日に野洲川で行われた県の水防演習について、それぞれ報告を受けた。

 会議終了後には、これからの雨期を控えて決壊の恐れが最も大きいとされている市内今堀町地先の蛇砂川地蔵橋付近で視察を行い、市担当課から水防対策、地域振興局河川砂防課から蛇砂川の改修工事の進捗状況などについて説明を受けた。


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先人の苦労と大自然に接し

肌で感じる山への感謝

=八風峠への登山=

八風峠山頂にまつられた木の鳥居前で登山記念撮影
(湖東・八日市市)
 大型連休の最終日、5月6日に八風峠に登った。

 八風峠は、国道421号の石榑峠より南に位置する峠で、本市の「市庭(場)」とも関わりが深く中世以降、伊勢から海草、塩干魚、美濃紙などが、この峠を越えて市に並べられたと聞く。

 また、永禄2年(1559年)織田信長は、上洛して将軍足利義輝に謁見した後、京都から守山、永源寺を経てこの峠を越えて清洲に帰城したと記録されている。こうした古くからの重要な通商・軍事路であった街道を歩き、昔の面影を肌で感じ、平行して走る国道421号の重要性を認識し、事業促進に役立てばとの思いを持っていたからである。

 去る4月21日、チャレンジ国道421号ウォークが開催され、私も参加したが、大雨となり今回も天候を心配したが、当日は雲一つない晴天に恵まれた。日頃の山好きのメンバーに声を掛け、20名を越える大パーティとなった。東近江地域振興局の大伴局長をはじめ県職員の皆さんも多数参加していただいた。

 朝8時30分に八日市市役所を車で出発し、国道421号を東上した。

 約40分程度走ったところで八風谷にかかると谷が開けて明るくなり、鮮やかな新緑が目にとび込んできた。ここから国道と分かれ、谷に沿って林道を登った。林道の途中で八風街道は谷の右岸に渡っているが、我々は林道の終点まで車でむかった。

 9時40分頃、車を降り全員で元気よく登りはじめ、緩やかな下り坂を歩くと仙香谷に出合った。あたりは10坪ほどの湿原となっており、水ゴケが一面を被っている。季節によっては貴重な植物が見られるかもしれない。

 この谷を横断してさらに南下を続け、小さな峠を越えると約10分程度で赤坂谷に出た。仙香谷の支流であるが、水量は豊富で釈迦ケ岳まで突上がっている。この谷を渡り稜線まで登り尾根づたいに北上し、八風峠へ出ることにした。地元の職員の道案内で、このコースが景色も美しく比較的なだらかであるからである。

 しばらくすると、造林事業の基地となっていた県造林公社の小屋の前に出た。小屋付近は標高600mの鈴鹿の山の中にいることを忘れさせてくれるような広い台地となっている。赤坂谷は、透明な水、花崗岩の岩、山と谷の織りなす一体感が美しい谷である。

 ベニドウダン、シロヤシロ、サラサドウダン、アカヤシオ、オオイワカガミなど、植物に詳しいメンバーが説明をしてくれる。ところどころに早咲きのシャクナゲがきれいな花をつけていた。背丈を優に超える古木のベニドウダン、サラサドウダンの群生は一見に値する。背の高いツツジ類の間を縫って一気に稜線に出た。尾根を堺に伊勢湾に向かって一気に落ちている断層の様子が良くわかる。眼下には、大安町、四日市のコンビナート、桑名、伊勢湾が広がっている。残念ながら春独特の霞のかかった状態で、遠望はきかなかった。右に伊勢湾をのぞみながら尾根づたいに上り下りを繰り返しながら50分間の縦走を楽しみ八風峠に着いた。到着は午後1時近くになっており、すっかり空腹となっていた。

 標高938mの峠の頂上には木の鳥居と八風大明神の碑があり、古くから伊勢・近江両側の村人から神聖視されていたことがうかがわれる。

 参加者の一人から、「八風の名称の由来は、永源寺の高僧の命名や八方より風が吹くなどがあるが、峠から見える八つの峰からきているとも考えられるのでは」と説明を受け、全員が納得した。

 帰りは八風街道の脇道である中峠から仙香谷を下って林道の終点まで向かった。すでに、みんなの心は冷えたビールと岩魚の待っているふもとに飛んでおり、淵あり、滝ありの岩盤が挟まる仙香谷を1時間半で踏破した。全長13km、所要時間6時間の山旅であった。

 毎年、時間を見つけて鈴鹿の山々をたずねているが、八風街道、千草街道は「山越え」とよばれるように急峻な街道である。山越え商人の苦労を偲びながら、当時のような活発な交流が再び起こるためにも、国道421号石榑峠のトンネル化が1日も早く進むことを願った。

 そして、“母なる琵琶湖”と、人はみな言うが滋賀県民はもとより、京阪神、淀川流域に生きる全ての人々が、琵琶湖の水源地とも言えるこの大自然に心を配る一日が、年に一度はあってもよいのではないか、林道1mがどんな難工事であるのか、間伐や枝打ち作業にどれくらい手間が要るのか、そんな思いを持ちながら、また今年もこの機会を作ってくれた同行の人たちに感謝しながら自宅にたどりついた充実した一日であった。
八日市市長 中村功一


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