滋賀報知新(ニュース)平成14年8月16日(金)第13185号

戦跡巡拝慰霊やひもじく、苦しかった青少年時代

戦争の悲惨さと平和の尊さ伝えたい

=八日市市 いま子どもたちに語り継ごう=

少年時代の生活の様子を子どもたちに語る中村市長
(湖東・八日市市)
 子どもたちに戦争の悲惨さと平和の尊さを語り継ごうという催しが、このほど開催された八日市市平和祈念展のなかで開かれた。

 会場となった本町商店街にある八日市まちかど情報館には、南部学童保育所に通う小学四年生から六年生の児童十六人と、先月、八日市市遺族会が行ったサイパン・グアム戦跡巡拝慰霊に参加した人達ら、合わせて約四十人が参加した。

 山田利治会長は、今も残る戦車や大砲を見てはじめて、五十数年前の戦争を実感したことに触れ、「当時、一週間で今の八日市市の人口と同じだけの人達が全部亡くなってしまった。戦争の悲惨さや空しさを感じて帰ってきました」と、今回の巡杯慰霊で感じたことを話すとともに、平和への願いを伝えた。

 中村功一市長は、この日すいとんの試食を体験した子どもたちに、「すいとんなんて、なかなか食べられなかった」と戦争中の中学生時代を振り返った。戦争のため不自由な生活を強いられ、ひもじく、苦しい生活の思い出に、「あのような生活は二度といやです」と述べ、「戦争のない、平和で、立派に生きていける世の中をつくって下さい。そのためにも、思いやりのある、やさしい気持ちを大事にしてください」と、子どもたちへメッセージを送った。

 このほか、出席者から貴重な戦争体験や今回の慰霊団に参加した感想などが発表され、なかでも、八日市飛行場に務め、特攻隊員の世話をした女性の声をつまらせながらの話に、子どもたちは心打たれた。

 次の日に特攻隊員として八日市飛行場を発つという十六・七歳の少年飛行兵や二十一・二歳の学徒出陣の兵士を囲んだ会の中で何を話してよいのかわからず、みんなで笑顔をつくって歌を一緒に歌ったこと。「さびしくもない、こわくもない、国のために行ってきます」と残した言葉。「白いハンカチを振らないでくれ」と言われて、仕事をしている振りをしながら見送る自分たちの上を、彼らの戦闘機が旋回し、翼を上下に振りながら戦場に向かって行った光景。家族への手紙(遺書)を託され、郵便局に投函しに行ったこと。戦死広報で沖縄の海に突っ込んだことを知った時の胸中。――など切々と語った。そして自身も、昭和二十年七月の八日市大空襲の際に、上官からいざという時のために青酸カリを手渡されたことを振り返り、「あの時代を思い出すと、体が震える」と、戦争の中で過ごした青春時代の悲痛な思いで、子どもたちには決して経験させたくないという願いを込めた。


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4年に1度のご開帳
16、17日 極楽と地獄を一遍に!
=日野町鎌掛の光明寺と誓敬寺=

誓敬寺の絵図「異相智光曼荼羅」
(湖東・日野町)
 日野町鎌掛にある光明寺(中野次雄住職)の「地獄絵図」と誓敬寺(山下登道住職)の「極楽絵図」が、四年に一度の虫干しをかねて十六、十七日の二日間、一般公開される。入場無料。

 「極楽のご絵さん」として親しまれている誓敬寺の絵図「異相智光曼荼羅(いそうちこうまんだら)」には、右側に大勢至菩薩(だいせいしぼさつ)、正面に阿弥陀如来(あみだにょらい)、左側に観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)の弥陀三尊(みださんぞん)が大きく描かれ、その周りを多数の菩薩が取り囲んでいる。 「智光曼荼羅」は浄土三曼荼羅の一つで、八世紀に南都の元興寺の学僧・智光が感得したといわれ、この曼荼羅を前に観相念仏を行じていた。その後、法然の流れをくむ専修念仏教団が布教の際に浄土や地獄の絵図を用いた絵解き説教を多用し、曼荼羅講説として一般に親しまれていった。当時すでに高い名声を得ていた浄土宗の鎮西派の説教僧・袋中良定が、智光曼荼羅に注目して、その名をかりて浄土曼荼羅を絵師に依頼、智光曼荼羅に手を加わえ完成させたものを「異相智光曼荼羅」と呼んだ。誓敬寺所蔵のものは、この「異相智光曼荼羅」を江戸時代(おそらく後期)に転写したものと考えられている。

地獄絵図を姿勢を正して鑑賞する来訪者ら
 一方、「地獄のご絵さん」として恐れられてきた光明寺の絵図は、音羽の養泉寺より迎え入れられ同寺を継いだ第八世・諦眼(たいげん)が、十数年かけて他図を参考に想を練り、独自の構図を加えて五十歳の時(江戸時代の後期)に全十幅を完成させた。

 大昔より日本人のすべてに強烈な死後の恐怖心を与えた地獄の思想は、一般的には、浄土七高僧の一人である恵心僧都源信(えしんそうずげんしん)が十世紀末に完結させた「往生要集(おうじょうようしゅう)」という、念仏勧奨の書の最初の部分に詳細に書いた地獄描写が始まりとされる。

 源信は、地獄の存在を往生要集の三巻十章の一番最初に詳しく書いた。罪深い人間が行く「六道(ろくどう)」という六つの迷界のうち、地の底深い所にある地獄には、一番軽いとされる等活地獄(とうかつ・殺生をした罪)から順に下方へ、黒縄(こくじょう・盗みをした罪)、衆合(しゅうごう・よこしまな性関係を持った罪)、叫喚(きょうかん・酒を飲んだ罪)、大叫喚(だいきょうかん・嘘をついた罪)、焦熱(しょうねつ・前述の五戒を犯し邪宗へ走る罪)、大焦熱(だいしょうねつ・五戒と邪宗の上に尼僧を犯す罪)、無間(むけん・五戒を犯し親、僧を殺し仏を傷つけるなどの五逆罪を犯した罪)と八つの地獄が続く。いずれも紅蓮(ぐれん)の炎が燃え、生前の罪の軽重によってそれぞれの地獄へ落ちていくのだと説かれた。

 地獄は知っていたものの、その内容までも知らなかった当時の人々は、地獄の様子に恐れおののき、仏への信仰を深めるとともに、説かれた地獄の模様をいましめのため絵に表し、これを「地獄変相図」と名付けた。地獄を厭い、おこないを慎み、阿弥陀如来がいる極楽浄土への往生をひたすら願うようになったという。

 光明寺では、この八大地獄が描かれた「地獄変相図」のほか、閻魔大王が妄者の罪を裁く「閻魔大王庁図」、無間地獄の外側を説明する「無間別処地獄」が保管されている。

 第十五世の中野住職は「人としてずるく生きるのではなく、見えない物でも受け入れ信じた昔の人々の人間像が絵図を通して伝わってくる。先人をしのび、今一度自らの生活を素直な気持ちで見つめ直してほしい」と話している。

 拝観時間は、光明寺が午前八時半〜午後五時、誓敬寺が随時となっている。


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プロジェクト提案募る

夢のある産業おこしへ

=滋賀総研=

(湖西・大津市)
 財団法人滋賀総合研究所(大津市)は九月末まで、県の産業振興指針の改訂版「パブリック・インボルブメントの実施」に伴い、意見やプロジェクトの提案を募集している。

 これは、電子会議室での意見交換や交流などを通じて、県内に産業おこしに向けたヒューマン・ネットワークが形成されることをめざしているもの。

 テーマは「滋賀の魅力を活かした夢のある産業おこし」で、コーディネーターには谷口伸一氏(滋賀大学経済学部助教授)、志賀文昭氏(しがぎん経済文化センター)が予定されている。問い合わせは、滋賀総研(077―525―2871)まで。 


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琵琶湖を守るレジャー規制条例案

水上バイク・外来魚問題

環境団体が素案を発表

すべての条項に罰則規定
=意見募り条例完成へ=

レジャー規制条例案への意見募集を行うHP
(全 県)
 県内の環境団体「びわ湖自然環境ネットワーク」(寺川圧蔵代表)と「緑とやすらぎのある新海浜を守る会」(井上哲也代表)などはこのほど、一部規制区域を設けるなどとした県の「琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例の要綱案」は、対策が不十分だとして、水上バイクの全面禁止等を盛り込んだ「琵琶湖を守るためのレジャー規制条例案(素案)」を発表した。

 同条例案は、漁業者や他の環境団体員らとともに検討作業を進めてきたもので、▽水上バイクの全面禁止▽自然湖岸への車両乗り入れ禁止▽外来魚の密放流の禁止▽プラスチック製釣り用具の使用禁止―などを盛り込み、すべての条項に対して罰則規定(百万円以下の罰金)を設けている。

 一方、県の要綱案は、違法エンジンを積んだ船舶や有害物質の溶出が指摘されるワーム(疑似餌)等を「使用できないレジャー用具」に指定するほか、三年間の有効期限を設けたプレジャーボートの届出制を新たに設けるもので、同届出制によって更新手続き時の船の検査と強制保険を義務づけ、琵琶湖利用税や船舶利用税などの法定外税制を考案するもの。

 水上バイク問題は、排ガスが混じった湖水から発ガン性のベンゼン、発ガン性が疑われるMTBE、肝臓障害をきたすベンゾ(a)ピレン(県の調査では不検出)などの四物質が排出され、近畿千四百万人の水を預かる県として適正な対策が求められるもので、水上バイクのメッカとなる新旭町・安曇川町・能登川町および県内の環境団体らが航行の規制および禁止を訴えてきた。

 海外では既に禁止・規制等の対策が取られ、国内でも富士五湖を持つ山梨県が航行時間の規制対策を行っている。また、能登川町では、水上バイクの進入路を閉鎖する措置を行ったが、根本的解決ではないことから今も爆音を響かせている。

 これらの素案は公開される予定で、作成委員会ホームページで意見の応募もできる。ホームページはhttp:www.biwa.ne.jp/~t-shozo/biwako.htm またはEメールt-shozo@mx.biwa.ne.jp FAX077―524―1633へ。


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介護支援専門員の実務研修受講試験

=30日まで受験申し込み受け付け中=

(全 県)
 県はこのほど、平成十四年度滋賀県介護支援専門員実務研修受講試験の日程を発表した。試験は、十月二十七日午前十時から正午まで、大津市瀬田大江町にある龍谷大学瀬田学舎で行われる。

 受験資格は、保健、医療、福祉の分野において、五年以上または十年以上の実務経験を有する人となっている。受験手数料は、六千円(県収入証紙による)。

 受験希望者は、所定の申込書に必要事項を記入し、県レイカディア推進課介護保険室まで、持参または郵送で提出する。申し込み受付期間は、十九日から三十日(消印有効)まで。

 試験案内および受験申込書は、県レイカディア推進課介護保険室▽各地域振興局総務振興部総務出納課、地域健康福祉部総務調整課▽大津健康福祉センター総務調整課で配布されている。

申し込みおよび問い合わせは、〒520―8577大津市京町四―一―一 県健康福祉部レイカディア推進課介護保険室(電話077―528―3597、FAX077―528―4851)へ。

 ちなみに、県内での過去の介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況は、平成十年度に一千七百七十一人が受験して以来、年々減少している。昨年度は、平成十年度の受験者数の半分にも満たない八百人が受験し、三百二十四人が合格した。 


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