滋賀報知新(ニュース)平成14年12月5日(木)第13312号


市民病院は当面、不要

草津市長選に出馬予定の古川市長に聞く
市民とパートナーシップで市民自治へ

=湖南の市町村合併を再び呼びかける=

3選目指す古川氏
(湖南・草津市)
 任期満了(来年二月二十五日)に伴う草津市長選は、来年二月二日に告示、九日に投開票されるが、すでに現職の古川研二市長(70)=二期=と新人の芥川正次県議(44)=自民党=の二人が出馬表明しており、事実上、両氏の一騎討ちの公算が強まっている。古川市長は本紙インタビューで「(芥川氏が公約にかかげている)市民病院の新設は、当面、必要がない」と真っ向否定した。  
                            

【石川政実】



-----普通会計の市債残高は、十三年度決算で四百四十三億円に達しているが、行財政改革については。

 古川 昨年度から行政評価システムに取り組み、全事業の見直しを行っているところだ。この成果は来年度予算に反映できるはずだ。また審議会などを来年度から設けて市政構造改革プログラム(五カ年計画)も策定していきたい。併せて意識改革を図るため、組織・機構の見直しも進めていく。

-----市民自治への取り組みは。

 古川 今年七月から「市立まちづくりセンター」がオープンしたが、ここを活動拠点にボランティア団体などが活発な活動を続けられている。これらの市民団体と行政とがパートナーシップによって、新しいコミュニティーづくりに取り組んでいきたい。また五年前から子どもを学校と家庭と地域の三者一体で育てようと「地域協働合校」をつくってきたが、さらなる充実を図っていく。

-----環境問題については。

 古川 烏丸半島に風力発電をいち早く設置したが、さらにクリーンエネルギーに取り組もうと、さきごろ草津小学校に太陽光発電を設置したが、他の学校にも広げていきたい。なお現在、クリーンエネルギーについては、全体計画を策定しているところだ。また重要課題である最終処分場の整備にも全力投球する。

-----中小企業の活性化や商業の振興策は。

 古川 国が法制化を目指している構造改革特区構想の取り組みを具体化させながら、立命館大学と連携してベンチャーを中心とした大学発のリサーチパーク、いわゆる大学の研究成果を事業化し、ベンチャー企業の拠点整備を進めていく。

-----市町村合併と新幹線栗東新駅の建設費負担問題については。

 古川 市町村合併は、栗東市の市制施行に伴い、湖南三市二町の特例法期限内の合併は困難と判断して、やむなく断念したが、将来の湖南地域における戦略的都市づくりを進める上で、とりわけ新幹線新駅の費用負担問題などの解決に合併は避けて通れない。とくに当市は、歴史的、地理的にも、栗東市とは連携を欠くことはできない。幸い栗東市の国松正一新市長が広域合併に積極的なだけに、再度、合併協議会などの設置に向けて、先導的な役割を果たしていきたい。

-----芥川県議は公約に、PFIなどによる市民病院の新設をかかげているが。

 古川 いま全国に公立病院を有する自治体は七百六十二市町村にのぼっている
が、うち七一%が累積赤字(平成十二年度決算)となっている。市内には、緊急医療機関として、すでに三病院があり、さらに今後、一病院が整備される。また近隣には、済生会滋賀病院、県成人病センター、滋賀医科大学付属病院があり、新たに公的病院をつくる必要性は当面ない。また市民病院の新設経費として、約二百億円から三百億円にのぼる財政負担は、市の財政基盤を損なう。例えPFI手法でも、償還などの財政負担は変わらない。

-----先月六日の自民党草津市連協役員会で、古川市長は老上支部から、芥川県議は志津支部からそれぞれ推薦要請があがり、採決の結果、芥川県議を推薦することになったが。

 古川 芥川氏は先の出馬表明の記者会見で、どこからも推薦はもらわないと発言されたと聞いていただけに、正直、意外だった。


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難病患者 地域で生活サポート

水口保健所の在宅支援構想

県内初の医療・福祉ネット
=来年度から3カ年で策定=

(湖南・水口町)
 水口保健所は、難病患者に住み慣れた地域で快適に暮らしてもらおうと、甲賀郡を対象に医療・福祉の両面から生活をサポートする在宅支援システムを構想している。これまで医療面でのサポートは個々に実施されてきたが、福祉面までカバーする総合的な仕組みはなかった。同システムが実現すれば、全県のモデルケースとして注目されそうだ。

【高山周治】


 難病とは、(1)治療方法が未確立(2)後遺症の可能性がある(3)経過が慢性にわたる│とされ、現在のところ百十九疾患が認められている。このうち国主導で治療研究が重点的に進められている特定疾患(パーキンソン病など四十六疾病)については介護保険制度の対象になっているものの、そのほかの七十三疾患は受け皿がない。

 また、難病への理解はまだ低く、患者や家族が社会から孤立しがちで、社会全体で支援する体制が未整備のまま。病状が目まぐるしく変化する場合もあり、本人が定職に就きにくく、介護のため家庭(経済・精神)の負担も重いのが現状だ。

 これまで同保健所では、独自に相談業務や難病チーム訪問などを実施し、医療対応を重点的に実施してきた。ところが、患者の中には体が不自由な人も多いため、生活面の支援も不可欠と判断した。例えば、人工呼吸器を付けている重症患者は、停電すれば生命の危機にさらされた場合、医療だけなく電力会社との連携も必要になるためだ。

 この在宅支援システムは、患者と病院、行政、介護サービス、福祉を包括的にネットワークで結ぶもので、平成十五年度から三カ年計画で構築したいとしている。具体的には、▽難病への理解を求める啓発▽個別的な医療支援▽その他の生活を支えるケアシステム----の三本柱となる。

 検討している甲賀郡難病対策検討会議では、医師会や難病医療協力病院、自治体担当者、郡ケアマネ協議会のほか、難病患者代表として大島晃司・滋賀県難病連絡協議会理事長も参加。来春以降に本格的な議論に入る見通しで、生活関連業者にも理解と協力を求める方針だ。

 大島晃司・滋賀県難病連絡協議会理事長は同構想について、「患者は生活の中で発病することを恐れ、患者同士の助け合いで終止し、他のネットワークをもっていなかった。甲賀郡だけでなく、県内全域にも同様の取り組みが広がればうれしい」と話している。


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栗東文化芸術会館さきら

「ニューイヤーコンサート」

=県ゆかりの音楽家らと迎春=

(湖南・栗東市)
 ブラームスホール協会は来年一月十日、栗東芸術文化会館さきら(栗東市)で「ニューイヤーコンサートin滋賀2003」を開催する。県ゆかりの音楽家と県民で、「新年を共に祝おう!」というもの。ステージで歌ったり、演奏も洋楽・邦楽を織り交ぜて新年を祝う「お祭り」で、出演は音楽家倶楽部MAPのメンバー。

 出演者は▽箏=岩城るみ、麻植美弥子、株本勝恵、藤井涼子▽十七絃=大町あかね、折本慶太、浜地さとえ▽尺八=阪口夕山、濱田大洋▽ピアノ=大西善子、川嶋美紀、菊地真紀、北川恵美、阪本民絵、杉下純子、武田優美、長谷川貴子、船橋美穂▽声楽=ウッド久恵、尾形光雄、北島都也、高橋旬子、林育子、藤岡由紀子、山本久代▽ヴァイオリン=阿部京子、岡田英治、近藤昌子、竹村美香、南條聖子、前田和美▽チェロ=松崎安里子▽コントラバス=廣嶋嘉人▽フルート=井伊亮子、吉岡由美▽オーボエ=渡邊潤也▽クラリネット=山川すみ男▽ファゴット=光永武夫▽ホルン=野々口義典▽司会=中島武彦、荻野美智子――の各氏。 
 入場料は一般二千五百円、高校生以下千円。詳しくは、同協会(電話077―511―2244)へ。

 


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緊迫した日露外交浮き彫りに

企画展 「大津事件 その後」

=初公開の文書、サーベルなど=

ニコライ二世の血痕が着いたサーベル、ハンカチ
(湖西・大津市)
 日露戦争前の緊迫した外交関係を検証した企画展「大津事件、その後」が、県立琵琶湖文化館で開催されている。初公開の「永井長助方土地家屋物件買上二関スル顛末(てんまつ)書」など三十一点を通じ、日露戦争開戦前の外交交渉を浮き彫りにしている。二十七日まで。

 明治二十四年(一八九一年)五月十一日、来日中のロシア皇太子ニコライ二世は、大津から京都への帰途、沿道警備してた巡査・津田三蔵に頭部を斬りつけられた。軽傷を負ったニコライ二世は、近くの永井長助宅で応急手当てを受け、この時に残された「血染めのハンカチ」などが同家に記念品として残された。

 その後、対中国政策をめぐって両国の関係悪化が表面化するのに伴い、ロシア海軍兵士が頻繁に永井家を訪問するようになった。当時の県知事は政府に対して、海軍士官バグビーテーフー一行が「血染めのハンカチ」に口づけしたと報告している。

 これを受け、ロシアの動向に神経を尖らせていた政府は明治三十四年、永井長助宅と記念品の買収を決定した。北川良慎滋賀郡長が個人的に買収する形式にし、永井長助は一か月以内の転居を命ぜられた。

 表面的な事情は以上の通りだが、背景にはさらに緊張した状況があった。当時の内務省の内偵報告書によると、スパイ疑惑のあるロシア教会が明治三十一年、教会堂建設のため永井家と記念品買い取りを打診、続いて同教会の意向を受けていると思われる近くの住人・西村末吉、正田文治郎も申し入れたとしている。

 買収から三年後の日露戦争、ロシア革命を経て、管理者の北川は明治四十四年、旧永井家と記念品を日本赤十字社に寄付した。この時の同社社主は、大津事件発生当時の総理大臣・松方正義だった。「公」へ収納されたことで、関連文書には「本件ニ関スル多年ノ係累モコレニ全ク解決ヲ告グルニ至リ候」と、問題から解放された安堵感がにじみ出ている。

 土井通弘学芸員は、「大津事件は皇太子襲撃の犯罪をめぐり、司法と政府が対立した点が注目されがちだが、今回の資料を通じて日露の微妙な交渉もうかがえる」と話している。入場は大人二百五十円、学生二百円、子ども百二十円。問い合わせは同館(電話077-522-8179)へ。


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痴ほう老人ケア考える

=セミナー大津で開催=

(湖西・大津市)
 痴ほう老人の小規模ケアを考える「宅老所・グループホーム+ユニットケアセミナーin近畿」が、十四、十五の両日、大津市のピアザ淡海で開かれる。このセミナーは「宅老所・グループホーム全国ネットワーク」の主催で、実践報告を通じて小規模ケアの意味と方向性を話し合う。

 一日目の基調ディスカッションでは、「おとしより痴ほうと小規模・地域分散・多機能・多方向」をテーマに意見交換する。コーディネーターは山田昇佐野短期大学教授、パネラーには藤本クリニック(滋賀県)の奥村典子デイケア室長、グループホーム清心館(大阪府)の西岡浩二所長、宅老所「ぬくもりの家」(兵庫県)の高木玲子代表、サポーターには高齢者痴呆介護研究・研修東京センターの永田久美子主任研究主幹の五氏。

 これに続いて実践報告「小規模ケアが生み出したユニットケア」、ナイトセッション「ユニットケアからサテライトケアへ」をテーマに議論される。

 二日目は、実践報告「痴呆ケアとこどもと障害者」、特別セッション「共生型街かどケアをどう支援するか」、未来セッション「街かどケアから見えてきた支え合う地域」で情報・意見を交換し、セミナーを締めくくる。

 参加は一般一万二千円、会員一万千円。参加希望者は、所定の用紙に必要事項を記入し、参加費を郵便振込する。問い合わせは同ネットワーク(電話022-719-9248)まで。


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