滋賀報知新(ニュース)平成14年12月31日(火)

★今年下半期の滋賀報知重大ニュース


小野住民  経堂ケ池はノー

栗東市の産廃処分場の硫化水素問題

小野自治会 葉山川などへ放流求める
=いらだち募る北尾自治会 =

茶色く濁った経堂ケ池
(湖南・栗東市) 6/13
栗東市小野の産業廃棄物処分場から硫化水素ガスが発生している問題で、県は処分場を管理している同市小野のRDエンジニアリング(佐野正社長)に対し改善命令を行ったが、「今月末の期限内に同社が改善計画を実施することは難しい」(国松善次知事)状況だ。北尾自治会の住民は「県の改善命令とはこんなにいい加減なものか。もし北尾で有毒ガスによる健康被害が出たら、どうする気だ」と苛立ちが募っている。                    【石川政実】


 周辺住民でつくる産廃処理問題合同対策委員会(八木一男代表)と県の交渉がこの七日、県庁で行われた。住民からは、県がRD社に出した改善命令の期限が今月末なのに、工事が始まらないことへの不満が爆発した。
 県は、改善工事が遅れた原因として▽RD社から改善工事の計画書が提出されたが、中身をキチンとしたものにするよう指示した▽合対委以外の地元合意が得られなかった----などを挙げて弁明した。

そして「RDも悪いが県の見通しも甘かった」と期限内に改善工事ができないことを県は認めた。この言葉の裏には、小野自治会の同意が得られなかったことが隠されていた。

 県は昨年十二月、RD社に対し(1)深堀穴の廃棄物を移動し、浸透水対策を実施する(2)処分場内の汚濁水、および浸透水の水処理を行う(3)北尾地区側の法面を二十メートル後退させる(4)汚濁水の処理を行う沈砂池の設置----の改善命令を出した。しかし同社は、(1)の掘削命令には不服審査を環境省に申し立てを行い、残る(2)〜(4)については三月末に改善計画書を県に提出した。

県は周辺住民の代表として合対委と協議を続けてきたが、三月になって合対委以外の小野自治会と改善計画の説明会を持つことになる。同自治会は四月八日、RDに対し▽産廃処分場から、雨水や浸透水などが、処分場下の経堂ケ池に落とさない方法を検討する▽水処理施設では、COD(化学的酸素要求量)が四〇ppm以下となっているが、二〇ppm以下に再検討を▽北尾団地の生活雑廃水が経堂ケ池に流れないようにする----など六項目を要望した。

 RD社から連休明けに回答が来たが、処分場内の汚濁水は浄化して経堂ケ池に流させて欲しいとの内容だった。同自治会役員会は六月一日、RD社に再検討を促した。ここにきて県やRD社は、役員宅を訪れ、説得を続けているという。しかし処分場の真下にある経堂ケ池は、同自治会の農業用水として利用されているだけに、もうこれ以上、悪質な汚染水を流してほしくないとの住民感情は根強い。

 猪飼勉・同自治会長は「県が改善工事が遅れているのを、当自治会のせいにするなら許せない。処分場内から出る水は、経堂ケ池に入れずに、県道の側溝や葉山川へ直接流して欲しいと要望しているだけだ」と話した。

 同自治会の里内雅次氏は「市調査委員会は昨年三月に経堂ケ池の水で生育した稲を調査し安全宣言を行ったが、地元では出来るだけ野洲川の水を利用しているのが実情だ。将来、処分場の水が葉山川に大量に流れる事態になれば、草津市民にまで問題が拡大する」としている。


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自民政調  強引な手法にクレーム
済生会滋賀県病院の改築計画
黒い噂乱れ飛ぶ8月の入札
=突然の1億円減額に不信の声 =

改築が計画されている済生会病院
(湖南・栗東市)7/18
 済生会滋賀県病院(栗東市、井上四郎院長)はさきごろ、八月十二日に改築工事の一般競争入札を実施すると発表したが、県議会の自民党政調会からは「周辺二市二町がまだ負担金を予算化していない段階で、入札日を一方的に決めるのは、極めて遺憾」とクレームがつき、県医務薬務課は弁明に大わらわだ。                     【石川政実、高山周治】

 済生会病院の改築工事は、今年九月から平成十六年四月までで、病棟の半数を取り壊し、建物面積四万千平方メートル(現在一万八千平方メートル)に拡張整備するもの。総事業費は百七億円で、うち国が十五億円、県が三十三億円を補助する。これ以外に済生会が各市町に要請している負担金は、湖南地域の二市二町(草津、守山市、野洲、中主町)、甲賀地域の二町(甲西町、石部町)が計二億九千万円、地元の栗東市が二十億円の内訳だ。残る三十六億千万円は、済生会の負担となっている。
すでに県、栗東市、甲西、石部両町では、今年度当初予算として計上されている。しかし栗東市を除く湖南の二市二町では、いまだに負担金の予算措置がされていない。このように周辺市町の足並みが揃っていない中で、県医務薬務課が済生会の改築計画を後押ししただけに、湖南の市町からは「県の手法はあまりにも強引」と不満の声があがっていた。
 県は六月二十五日、県湖南地域振興局に湖南三市二町の担当部長を招集した。席上、済生会から、二市二町に要請した負担金二億九千万円を一億九千万円に減額し、減額分一億円を済生会が負担する妥協案が提示された。栗東市を除く二市二町の担当部長は、それぞれ持ち帰って検討することになった。そして二市二町の首長は七月十一日、湖南地域振興局長にシブシブ内諾したことを伝えたという。
  十二日、自民政調に呼ばれた県担当者は一億円の減額を説明したが、県議らは「負担割合を県議会に相談もなく、県と済生会だけで変更するのは極めて遺憾」と反発した。また二市二町で負担金が予算化されていない段階で、済生会が六月十七日、改築工事の入札日(八月十二日)を決定したことにも疑問の声があがった。入札は二者JV(ゼネコンと県内企業の共同企業体)だが、現職の有力政治家を背景に、某JV名が取り沙汰されている。
 杲(ひので)教順・済生会滋賀県病院事務部次長は「着工時期を考えると八月十二日に入札をぜひともやらせてほしい」と訴えた。
 奥村清・県医務薬務課医療整備担当課長補佐も「国や県から補助金を取り付けるため、済生会が提出した改築工事計画では、全工程の二割を今年度内に実施することなっており、逆算すれば入札は八月中旬」と補足説明した。
湖南二市二町のある担当者は「済生会の事業計画は、三市四町が負担金を予算化するのを前提にしており、県や国もこの前提で補助金を予算化している。しかし各市町の議会が反対した場合、事業の枠組みが根底から崩れるだけに、県や済生会のやり方は強引すぎる。栗東市が単独市制を自分勝手に押し進めたために湖南三市二町の市町村合併はとん座してしまったが、今回の済生会問題も根っこは同じ。今後、破綻した市町村合併の恨みが尾を引きそうだ」と県や栗東市への嫌悪感をあらわにしていた。


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基金の遅れた告訴の謎

外郭団体嘱託職員横領事件

知事選回避との憶測も
=県農水部幹部が関係団体に陳謝 =

嘱託職員が逮捕された農林漁業後継者特別対策基金
(全 県)8/1
 県の外郭団体である農林漁業後継者特別対策基金(理事長=国松善次知事)の事務経費約約六十五万円を着服したとして、県警捜査二課と大津署は七月二十四日、近江八幡市古川町、同基金嘱託職員三ケ月美佐子容疑者(52)=同日付で懲戒解雇=を業務上横領の疑いで逮捕したが、県農政水産部と同基金は先に行われた知事選に配慮し、告訴を遅らさせたのではとの疑いが浮上している。  

【石川政実】



 三ケ月容疑者は、一月から三月の間に、切手の購入や印刷物発注などの名目で、基金名義の預貯金口座から六回、計約六十五万円を引き出し着服した疑いで逮捕された。基金事務局では、同容疑者が、平成十一年度から十四年度にかけて、七百三十五万円を着服したとして大津署に同日告訴した。

  同基金は、農林漁業後継者の結婚対策などのため、県と五十市町村、農業団体などが出資して、昭和五十七年に設立された。基本財産は、五億百万円で、うち二億五千万円を県が出資。 同事務局には、県から下川昴・事務局長、西村誠・調査役が派遣されている。

 基金事務局や県によれば、今年五月、会計処理に不審を感じた西村・調査役が使途不明金を発見したため、十三年度分について、詳細に調査し、六月十八日に同容疑者に確認したところ、着服を認めた。

 浅田博之・県農政水産部長の説明では、同月二十一日に基金事務局が川口半二・県農産流通課長に横領事件を初めて知らせにきたため、浅田部長は県警幹部に相談。これを受け同月二十四日に県農産流通課職員が県警に報告したところ、さらに詳細な調査をするように指導を受けたため、基金事務局は十一年度以降分の調査を実施した。そして七月二十四日、基金事務局は大津署に告訴した。

 五月に基金事務局の調査役が使途不明金を発見し、一カ月以上にわたる詳細な調査を実施して、六月十八日に同容疑者が今年一〜三月分の着服を認めるとともに、十一年度から着服していたことも供述。通常なら、この時点での告訴が可能だった。遅くとも同月二十四日に県職員が県警本部に経過報告した時点で、告訴できたはずである。

 先の知事選は、同二十日告示、七月七日投票だったが、告示前後に同容疑者が業務上横領で逮捕されれば、基金の理事長である国松知事の減点になったことだろう。

県庁内では知事選を配慮し、県農水部幹部が副知事らに相談し、告訴の時期を知事選後に遅らせた県農水産部幹部が国松知事と相談し、前述の措置をとったーーなど、うがった見方も出ている。

 国松知事は同月二十六日、定例記者会見で「この件を聞かされたのは、告訴した二十四日の二、三日前」としており、これが本当ならもあり得ようか。逮捕劇の前日に、県農水部幹部は告訴が延びたことを関係者に陳謝したとの情報もある。

 浅田・県農水部長の話「県警から十一年度以降分を調査するように命じられたため、時間を要し二十四日の告訴となった。知事選に立候補していた国松知事のために配慮し、告訴を遅らせたことはない」

 


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土地購入過程が不透明

大津市の志賀児童クラブ用地代で住民監査請求

しが自治会オンブズパーソン市長に返還求める
=歪む滋賀の地域コミュニテイー(19)=

新築移転した市立志賀児童クラブ
(湖西・大津市)10/17
 大津市が昨年十月に市立志賀児童クラブの新築移転のため市土地開発公社に支払った同市錦織二丁目の用地購入代七千八百四十四万円は不当であるとして、「しが自治会オンブズパーソン」はこのほど、山田豊三郎・大津市長に返還を求める住民監査請求を行った。同メンバーの一人は「市と自治会役員との癒着、隠れみのになっている土地開発公社の実態を監査してほしい」と話している。【石川政実】

 平成十二年七月十九日、大津市は滋賀学区社会福祉協議会会長名の要望書を受理した。この要望書は、滋賀学区に社会福祉施設が必要とし、当時の同学区自治連合会長が所有していた土地千八百九十三平方メートルを建設希望地に指定した内容だった。市福祉企画課は同月末に社会福祉施設用地取得事業として九月補正に計上することを決定。八月末に開かれた同公社の理事会で、用地先行取得費が議決された。十月二日に市は公社と用地取得について覚え書きを交わし、昨年三月十三日に土地代金を支払うなど、土地取得の決定や支払いに至る日数が異例に速い用地の先行取得だった。

 自治会オンブズでは、市が要望書受理から三億円の補正予算計上決定までの十日ほどに、どのような協議・検討がなされたのか、その会議名・出席者・議事録などの開示を求めたところ、市からは「文書は存在しない」との回答だった。

 このため自治会オンブズは「協議・検討もせず、要望されるまま三億円もの補正予算を計上したのであれば、公金を預かる行政としては、不適切な対応だ。協議・検討の記録を残さず密室で行ったのであれば、市民の常識に反した自治会役員との癒着ともいえる不正常な関係があったといえる」と住民監査請求を起こしたもの。

 また請求では「補正予算が計上され、公社と覚書を交わした後に不動産鑑定をしているのは、手続き的に不正常だ。公正な協議・検討があればありえない“取得ありき”の決定だ」と指摘。

 さらに「公社は、別法人とはいえ、理事長は大津市長で、土地取得に関して両者で交わした業務依頼書、契約締結依頼書、売買契約書、覚書、請求書などは、いずれも形式的には同一人物であることを避けて作成されているが、実態は自己取り引きであり、隠れみのになっている」と公社の監査も併せて請求している。
 なお志賀児童クラブは、両親が働いているなどの事情から児童を保育する施設で、昨年十二月から今年三月まで、鉄骨平屋建ての建設工事が行われた。


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区委託金は公金の不当支出

今津町民が住民監査請求

区の決算書に掲載せず
=歪む滋賀の地域コミュニティー (20)=

S区の13年度収支報告書にも委託金は計上されていない
(湖西・今津町)11/7
 今津町が昨年度、町内四十五の区(自治会)に支払った自治会連絡事務委託費は不当な公金の支出に当たるとして、同町の元高校教諭の前川文夫さん(65)ら町民二人はこのほど、山口武町長に約八百六十万円の返還を求める住民監査請求を行った。大津市の住民らが市の自治会報奨金や迷惑料の支出に対し監査請求や行政訴訟を起こしているが、その風が今津町にも吹きはじめている。     【石川政実】


 請求書などによると、平成十二年度以前から、町は広報紙配付などで委託金を区(自治会)に対して支払っていたが、その実態は区長(自治会長)手当のように区長個人に現金で手渡されるなど、区民(自治会会員)の知らないところで公金が使われていたという。

 しかし大津市で住民が市の自治会報奨金や迷惑料の支出などに対し監査請求や行政訴訟を起こしていく中、町も十三年度から区との間で自治会連絡事務委託契約を交わし、委託金を「区代表〇〇氏」名義の口座に振り込むようになる。

 ところが前川さんらが十三年度末の各区の決算報告書を調べたところ、各区の決算報告書には、大半のところで委託金が計上されていなかった。これは、町が委託料の本来の主旨を区長に周知徹底しなかったためで、不適切な公金支出にあたるとし、昨年度支出した約八百六九十万円の返還を求めたもの。

 これに対し町では「委託金の主旨は、区長会などで説明している」と反論している。 今回の監査請求は、民主的な自治会のあり方を求めて大津市の住民らが結成した「自治会オンブズパーソン」の潮流が、今津町にも波及したものとして注目されている。


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