滋賀報知新(ニュース)平成15年1月2日(木)号外


大いなる夢あたためて

=西堀榮三郎生誕100年=

(湖東・湖東町)
 一月二十八日、湖東町横溝にそのルーツをもち、第一次南極越冬隊長として知られる故・西堀榮三郎氏の生誕百年を迎える。同町ではこれを記念して、一年を通じて様々な記念行事を予定している。

 それは、十一歳の時に見た白瀬南極探検隊の報告映画からだった。南極への夢は大きくふくらんだ。そして四十年あまりの歳月が過ぎ、五十四歳にしてその夢は現実のものとなった。

 それ以後も探検家としての情熱は冷めることなく、手づくりヨット「ヤルン・カン号」での地球縦回りを計画。実行に移すことこそできなかったものの、その思いが込められた「ヤルン・カン号」(七十一歳の時しゅん工)は、西堀榮三郎記念探検の殿堂(湖東町横溝)に屋外展示され、いつでも見ることができる。

 西堀氏は探検家の他にも、ヒマラヤのヤルン・カン遠征隊長(六十九歳)、チョモランマ(エベレスト)遠征隊長(七十六歳)など登山家としての顔、東海大と京大で教授を務めた科学者としての顔、真空管「ソラ」の発明や原子力船「むつ」建造など技術者としての顔など、多彩な顔をもち、探究心、パイオニア精神、創意工夫で、数々の偉大な業績を残している。

 また趣味も多彩で、動かなかったオートバイを分解修理して乗り回したり、スキーの合宿で仲間とともにつくった歌が今も「雪山賛歌」として親しまれているなど、その例をあげれば枚挙に暇がないほどだ。

 平成元年四月、八十六歳でこの世を去るまで、西堀榮三郎氏は少年のような純粋な心を持ち続け、夢と希望を人々に与えてくれた。生誕百年を迎え、西堀少年が白瀬矗(のぶ)中尉に感化されたように、平成の子どもたちの夢への扉が、たたかれる。

 写真・在りし日の西堀榮三郎氏(西堀榮三郎記念探検の殿堂提供)



記念事業(1―3月)
◯押立山記念登山 1月26日
◯生誕100年記念展「自然を愛した創意の旅人――西堀榮三郎――」 1月29日から
◯記念式典 2月23日 記念公演会、タイムカプセル埋設、雪山賛歌合唱など
◯モチベーション講演会 3月23日(予定) 西堀流探検精神・西堀流仕事の捉え方・西堀榮三郎の魅力
※詳しくは西堀榮三郎記念探検の殿堂(TEL0749―45―0011)へ。


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中高一貫教育で

真の国際人を育てる

4月開校 滋賀学園中学校

1年間の留学で英語力アップ
=中学時代は基礎づくりに全力=

2月完成に向け建設工事が急ピッチで進む校舎と体育館
(湖東・八日市市)
願書受付 試験期日 合格発表
第1次 1月7─10日 1月19日 1月22日
第2次 1月14─20日 1月26日 1月29日
第3次 1月21─27日 2月2日 2月5日

 六年間の中高一貫教育で高校入試の重圧から開放し、留学を中心とした教育で真の国際人を育てる私立中学校「滋賀学園中学校」(清田剛校長)が八日市市に誕生する。学校法人滋賀学園(森美和子理事長)が、現在の高校(同市建部北町)に併設型の新しい中学校を開設しようと準備を進め、昨年十一月に正式認可を受けた。正月明け早々から入学願書を受け付け、二月に完成する校舎は四月開校の第一期生を待ち受ける。

 中高一貫教育は、高等学校に中学校を併設し、六年間の計画的・継続的な学習を通して、学力や生きる力、個性や創造性を伸ばすことを目的に開校される。県内でも県立三高校(河瀬・守山・水口東)が近くの公立中学校の協力を得て、今春開校へ準備を進めている。

 この中で、滋賀学園高校と中学校の一貫教育の特徴に、国際化時代に対応するため「英会話を重視した語学力、一年間の留学を中心としたカリキュラム」と、清田校長は即座に答える。さらに留学は「外国の文化に触れ、人格の形成に大きな影響を与える」と指摘し、留学体験こそ「自分の人生を築いてくれる」との教育方針を語る。

 一学年は一クラス三十五人の二クラス(定員七十人)でスタートさせ、中学・高校の授業をクリアーしながら、六年間を三期に分け段階的に英会話とともに国際感覚を身に付ける。大学受験に備える特別進学コースも設け、現在でも、同高校が取り組む留学制度を利用し、帰国した生徒の大半が国公立、私立難関大学に進学している。

 英語の授業内容は、中学の段階で英語検定三級を取得し、三か月間の海外研修を終え、同検定準二級の合格を目指す。高校に進むと一年次で一年間の留学を経験し、全員が英語検定二級に挑戦するステップ・アップ方式を採用している。また、大学受験へは、土曜日を有効活用した受験指導を行う。

 留学先は、姉妹校提携を結ぶカナダとニュージーランドの十四校(各国七校)で、英語圏の先進国の中でも治安が良く、自然環境に恵まれている。学校の授業ほか、現地の家庭にホームステイしながらの生活は、英会話を身に付けさせてくれるだけでなく、異文化を理解し日本や自分を考える力を与えてくれる。

 高校旧グラウンドに六教室を備えた校舎(三階建て延べ千九百二十平方メートル)と体育館(千八十平方メートル)、技術家庭室(百二十平方メートル)などが建てられ、北側に移設の新グラウンド(約三万平方メートル)も昨秋に完成させた。

 清田校長は、受験開放が導くゆとりだけでなく「学習とスポーツの両立を図る」という。男子はサッカー、女子はソフトボール、ハンドボールの部活動にも力を入れたいと、早くも滋賀学園中学校への夢を膨らませる。

 入学願書の受け付けは、一次(一月七―十日)、二次(一月十四―二十日)、三次(一月二十一―二十七日)に分かれている。試験も一次(一月十九日)、二次(一月二十六日)、三次(二月二日)の順に行われ、専願は作文と面接(保護者同伴)、併願では国語、算数、理科・社会と面接(同)がある。合格発表は、一次(一月二十二日)、二次(一月二十九日)、三次(二月五日)に分かれ、いずれも本人あて通知される。

 入学金十万円、学費は年額で四十四万六千円(授業料二十九万六千円、教育充実費十五万円)が必要だが、森美和子学園理事長は「六年間の計画的な学習を通して、留学中のホームステイ先で日本文化を理解してもらえる英語基礎づくりに重点を置き、全室冷暖房完備の快適な学舎で充実した学園生活を送ってほしい」と、英語教育に自信をのぞかせる。


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JR能登川駅 新駅舎の骨格完成

いよいよ3月使用開始

念願の西口改札 自由通路で東西つなぐ
=水車型階段で明るくモダンに=

水車をイメージしたJR能登川駅の新駅舎
(湖東・能登川町)
 まちのシンボル―水車をイメージした新能登川駅舎の骨格が姿を表した。完成は三月中で、現在、外装と内装工事が行われている。

 新駅舎は、線路で分断されていた西口と東口をつなぎ、幅五・五メートル、長さ四十四・四メートルの自由通路を通す橋上駅で、東西両口と上下線ホームにはエレベーターとエスカレーターがそれぞれ一基ずつ設置されるほか、自由通路には文化や地域交流を図るギャラリーが設けられる。

 規模は、駅舎が約五百六十平方メートル、自由通路は約七百五十五平方メートル。総事業費は約十六億円で、その内、鉄道施設にJR西日本が約七千六百万円、能登川町が五億九千八百万円を支出するほか、駅構内自由通路(町事業)に九億二千六百万円をかけた。

 能登川駅は、百十四年の歴史の中で様々な事変や産業、交流を見届けてきた。新快速の停車駅となったのは昭和六十年からで、大津駅へは約三十分、京都駅へは約四十分と郊外住宅地として人気が上々。現在では一日当たり約一万五千人が乗降している。

 しかし、老朽化と狭隘化に加えて改札口が一つ(東側)しかなく、東西の地域が同線で分断される問題を抱えていた。勢圏域内の六町(能登川町・五個荘町・愛東町・湖東町・秦荘町・愛知川町)では「能登川駅改築整備促進期成同盟会」を設立して駅舎改築を計画。JR西日本の同意を得、一昨年十一月に随意契約が交わされた。

 駅舎改築に合わせて、西口の林・山路地区を中心とする駅西区画整理事業が進められ、現在、西口前には平和堂能登川店と県土地改良団体連合会能登川事業所の移築が進むほか、一般住宅やマンション、アパートが次々と建設されている。また、JR能登川駅から県道二号線、町立図書館・博物館へ延びる町道JR西口線も整備され、三月上旬の開通を待つばかりだ。

 新駅の使用開始は三月中で、JRのダイヤ改正に合わせて決められる。

 


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国道421号

佐目バイパスに着手

狭隘問題を解消、3月に一部完成
=クマタカ保護で繁殖期は休止=

ダム湖上を渡る橋と4カ所のトンネル設置となる佐目バイパス道路計画図
(湖東・永源寺町)
 永源寺町相谷から九居瀬地先間の「国道421号線(佐目バイパス)道路改築工事」が着手され、現在、第一段階の佐目付近まで進められている。異常気象時の通行規制や狭隘問題を解消する道路拡幅などで、今年三月に一部完成が予定されている。

 国道421号線は、三重県桑名市から滋賀県近江八幡市までを結ぶ延長六十九キロメートルの幹線道路で、東海環状道路(大安IC)と名神高速道路(八日市IC)を直結するとともに、国道1号線と同21号線を結合。両地域の産業経済や文化振興等に役立てられ、永源寺町においては主要な生活道路として利用されている。

 しかし、山間部では屈曲に加えて道幅が狭く、落石による事故や法面崩壊による通行止め、さらには相谷から九居瀬間では路外逸脱によるダム湖への転落事故が起きるなど、道路に求められる基本「安全な走行」において支障をきたしている。

 佐目バイパスは、道路の安全性・走行性の向上と沿道集落の利便性を確保するためのもので、工事が可能な箇所は現道を拡幅し、それ以外はすべてバイパス化(橋三本とトンネル四カ所を設置)が図られる。

 総事業費は百八十〜百九十億円。このうち、国土交通省(一般国道改修費補助道路改築事業として国庫補助)が五〇%、農水省が残り二分の一を補助し、県としては五十〜五十六億円を負担する。工事区間は相谷、佐目、萱尾および九居瀬までの延長五・六キロメートル。

 また、このうち二・九キロメートルが鈴鹿国定公園の特別地域に含まれるため、平成九年夏から十カ月間、現地に入った環境影響評価が行われた。その結果、第四トンネルの予定地である越渓橋近辺でクマタカが見つかり、工事による間接的な影響があるとして繁殖期(十二月〜翌年四月)の工事を完全休止とするほか、トンネル内での発破薬量を三〇%削減することや低騒音型重機の使用などが講じられた。

バイパスが建設用道路?
第2ダム 反対住民などが危惧


 農林水産省が計画する永源寺第二ダム建設地は同バイパスから約四キロ上流にある。久田元一郎町長がダム容認に転じた背景には、農政局が三つの条件「ダム下流での濁水対策」「下流支援による地域振興」「国道421号が湖上橋(佐目バイパス)として整備されること」を了解したことにあり、住民は、佐目バイパスの着工を手放しに喜べない状況だ。

 その理由として、「永源寺第二ダム反対愛知川の清流を残す三カ字連絡委員会」(小口治衛門委員長)では、「佐目バイパスが第二ダムの建設用道路となる可能性がある。同パイパスは、住民の生活や安全の確保を目的としており、全てにおいて第二ダム建設とセットにしようとする姿勢に納得できない」としている。

 また、予定地は鈴鹿国定公園内にあり、ここでもイヌワシやクマタカ、オオムラサキなどの貴重な動植物が生息する。クマタカは、絶滅危惧種に指定される保護義務種で、豊かな環境を示す指標となっている。このため、徳山ダム(岐阜県)が建設中断となった事例もある。

 計画決定から九年、受益農家の減少や財政状況等からダム需要が変化した。本当に水は必要なのか、公共事業にありがちな硬直体質を見直し、地元要望の強い自然保護、水害防備林など総合的な対策が求められる


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