滋賀報知新(ニュース)平成15年1月5日第13344号


あす6日から外来診療開始

県立成人病センター新病棟

11階に展望浴室やレストラン
=待ち時間短縮・日帰り手術=

あす6日から外来診療が始まる新病棟
(湖南・守山市)
 昨秋に第一期整備工事が完成した県立成人病センター(守山市)の新病棟での外来診療が六日から始まる。

 先月十四、十五日に行われた一般見学会には医療関係者や一般県民など合わせて約二千人もの見学者が訪れ、新しい病院施設に関心が寄せられた。

 成人病センター整備事業は、近年の人口の高齢化、疾病構造の変化や医学・医療技術の進歩などにより、高度化かつ多様化した県民の医療ニーズに対応する拠点病院として院内の機能・施設を整備充実するもので、診療体制を充実強化するとともに、アメニティの改善を図ることを目的に病院全体の近代化を目指している。

 新しく病院施設の核施設となる新病棟は、約一七二億円を投じて建設されてもので、 一〜二階の外来診療部門には、診療科別に七つのブロックに分割した開放的な空間を取り入れ、診療案内が患者に分かり易く、待ち時間の短縮とプライバシーに配慮した設計を盛り込んだ。

 三階の手術部門には九室の手術室を設け、清潔、不潔ゾーンを明確にしたワンウェイ方式の院内感染防止対策を施した。また、入院の必要ない日帰り手術等に対応するため、二室の外来手術室を新設したのも特徴となっている。

 五〜九階の一般病棟では、直接西日が当たる病室を無くした三角病棟を採用。病室は個室と四床室の広い空間を確保し、個室率を二○%(各病棟十室)に高めた。また、全室にトイレを設置するとともに、各階に病棟食堂やディコーナーを設けた。十階の緩和ケア病棟には、全室個室(二十室)とし終末期医療にも取り組む体制を整えた。

 外来から病棟までの各階に患者や来院者に対して安らぎの空間を演出する院内アートを設け、病院の冷たいイメージを変える癒しのスペースも設けた。

 十一階には、独浴可能な患者が利用できる展望浴室やレストラン、コインランドリー、理髪室などを設け、生活情報の収集や交流の場とし、日常生活の感覚が取り戻せる機能を整備した。

 このほか、広域災害や大規模地震などの際にも適切な医療を提供できるよう、免震構造やヘリポートを設置した。また、電力と廃熱利用による熱エネルギーを同時に供給できるコージェネレーションシステムを採用し省エネルギーと経費節減を図るエコシステムも導入した。

 医療器械の整備面では、県内では初めて、従来に比べより患者への放射線の被ばく線量を少なくし、高密度で高品質な画像が得られるエックス線コンピュータ断層撮影装置で、主に胸部や腹部の撮影に使用し急患への対応など迅速な撮影を可能にする「マルチスライス型CT」を導入した。また、超伝導磁気による撮影のためエックス線の被ばくが無く、頭部や脊髄など骨内の撮影が可能な。「MR(全身用磁気共鳴断層撮影装置)」を一台増設した。さらに放射線画像診断の精度向上や効率化のため、全ての放射線画像のデジタル化を図り情報管理する県内最大規模級の放射線情報管理システムも稼動させる。


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愛知川宿まちかど博物館

=老舗14店 お宝公開=

まちかど博物館を示す浮世絵
(湖東・愛知川町)
 昨年十月、愛知川町で開かれた第十六回中山道宿場会議愛知川大会をきっかけに、愛知川宿にかつてのにぎわいを取り戻し、町の活性化につなげようと、中山道沿いの商店でつくる「愛盛会」の老舗十四店が立ち上がり、「愛知川宿 まちかど博物館」をオープンさせた。

 スタジオタカダを経営する世話役の高田久良会長を中心に、「愛知川宿の良さを知ってもらうために、まず中山道を歩いてもらおう」、「そのためには、その人達を引き付けるものを」と、渡部幹雄町立図書館長にも助言を受けながら、「それでは、各店にあるお宝を展示してみては」ということになり、会員に協力を求めたところ、十四店の賛同を得ることができた。

 各店には開業当時のものなどが大切に保管されており、百年以上前のものや、明治、大正、昭和のそれぞれの時代の社会を振り返ることができる貴重な品々、マニアにとってはのどから手が出るほどの珍品など、自慢の品が常設展示されている。

 また、町観光協会の愛知川駅ギャラリーるーぶる愛知川とのタイアップによる企画展も計画されており、二月には、志賀町在住の書家、森本叶さんの作品を各店でも展示する。

 高田会長は、「まちかど博物館は生まれたばかり。これからいろいろなアイデアを出し合って、より多くの人達に愛知川宿に足を運んでもらえるような運営に努めたい」と、意気込みを見せた。

 愛知川宿まちかど博物館は入館無料、見学自由。問い合わせは、高田会長(TEL0749―42―2544)へ。
愛知川宿


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有線放送回線活用

先行するインフラ整備

住民のIT能力底上げ

=http://wwwサイバー竜王町=

(湖東・竜王町)
 情報収集の必須アイテムとなったインターネット。利用人口五千五百九十三万人、日本の全人口に占めるネット普及率が四四・〇%(総務省の情報通信白書)にのぼり、高速・大容量・低価格を実現したブロードバンド通信の進展で、ますます利用者は拡大している。しかし、大手通信業者は、需要が低い地域でのブロードバンド整備は後回しにしているのが現状だ。竜王町では、有線放送の回線を利用したADSLを三年前から導入し、ハード面の先行に住民のIT化をいかに追随させるか検討を重ねている。

 住民や企業代表者、専門家ら九人で構成する竜王町ドラゴン情報ハイウェイ整備研究会(大石雄彦会長)はこのほど、同町にふさわしい情報基盤整備について平成十三年七月から続けてきた調査研究の結果を、最終報告書にまとめて福島茂町長へ手渡した。

 最終報告書では、住民のIT化レベルの底上げ▽ITボランティア制度の発足▽サイバー竜王町実現のためのサーバー開放▽防災・農業情報メーリングリストの実施▽個人への補助・助成の六項目を提言した。

 各家庭がホームページを持ち、ネットワーク上に架空の竜王町を作る「サイバー竜王町」構想は、実現するためには個人情報の保護など難問が立ちはだかるが、商業者のページや産直ネットを加えるなど利用方法は無限だ。 

 ITを住民生活の質向上にいかに組み込むか。防災や農業に関する情報を、宛先を登録している人全員に一斉に送る電子手紙方式(メーリングリスト)は、コストがかからず、携帯電話やパソコンでいつでも情報が得られ、住民と行政双方のメリットが大きい。

 画期的なアイデアは次々と生まれるが、住民がITを使いこなす能力を兼ね備えていなければ一方通行のままで終わってしまう。同研究会は、住民の「ITは難しいもの」とのあきらめを払拭し、「わからない」を解消しようと、昨年八月一日〜九月十日までの期間限定で、“パソコンなんでも相談隊”を結成して自宅まで出向き依頼者のパソコン相談に応じる無料サービスを展開し、反響を呼んだ。 利用者のほとんどは講習会などに参加した経験を持つが、自宅のパソコンとの相違や希望する講習内容との食い違いで悩みを解決できずにいたという。

 「インフラ整備を進めても、使う立場の人の能力が見合うものでなければ意味を持たない」と、研究会メンバーはITを使いこなす住民レベルの底上げを最重点課題に掲げ、ITボランティア制度の設置や有料でのIT出前サービス、ITやりたいこと講習会を提案した。

 また、最先端の民間通信業者と同じ環境が有線放送で整っていても、新規加入時の初期費用(約五万円)が高額であるため、新興住宅地や非農家では必要性を感じていない場合が多い。

 住民が負担する費用について、ADSL加入者には町ブロードバンド化促進費用として期間限定で予算化し加入料金の半額月額千円を、有線放送の新規加入者には初期費用二万円の補助を、町の施策に盛り込むよう解決策を打ち出した。

 担当の同町企画財政課では、来年度から防災・農業情報のメーリングリストの実施と、公民館でのIT講習会とリンクさせたITボランティア制度の構築の導入に向け検討している。

 


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今、環境問題に取り組む原点

=東近江水環境自治協議会会長・丹波道明氏=

(湖東・広域)
 長年務めた会社をリタイアし、仕事にもイデオロギーにも拘束されず、自由に使える時間を何に使おうかと、試案の中で、もう一度、本当の幸せとは何かを知りたいと、動き出した丹波道明氏(71)は、今、西の湖を中心とした環境問題に取り組んでいる。ヨシ舟づくりや創作狂言など、ユニークな活動の原点を丹波氏自らが語る。

 新春なのに暗い雰囲気の漂うわが国ですが、新たな日本を作り上げるための
「夜明け前」の暗さであると私は思っています。
 定年で会社勤めを終えた私は数年前に故郷の安土に戻ってきました、久し振りに落ち着いて見た故郷の景色は美しく心和むものがありましたが西の湖の水は汚れ、生き物の数がめっきり少なくなっていることに驚きました。

 このことが環境ボランテア活動をしようとする私のきっかけとなりました。

 環境問題とは人間とその他多くの「いのちあるもの」とが折り合って共に生きる生物多様性の回復と、地球が長い間ため込んできた石炭や石油などのエネルギ−資源や鉱物資源を自分たちの世代で使いきることなく、子々孫々まで残してゆくために、つまりこの地球に長く人類が住み続けていけるよう今の「暮らし」と「仕事」を見直し「持続可能な社会」転換することです。

 暮らしを転換するといっても、今から57年前、わが国が太平洋戦争に破れた時、私達が望んだことは豊かな国になってアメリカのような快適で便利な暮らしがしたいということでした。そして見事にその目標を達成したのです。

 その暮らしを変えようとするわけですから環境問題の重要性は頭でわかっても真剣に取り取り組もうとする人が少ない理由がここにあります。

 しかし、先ず暮らしの見直しについて考えてみましょう、戦前の暮らしも戦中も戦後のそれも皆知っている私は次のような感想を持っているのですが、皆さんはどのように思われるでしょうか。
(1)今の豊かで便利な暮らしに到達してみて感じたことは、達成した満足感というよりもこれがあれほど熱心に追い求めてきたものだったのかというさめた思いであったこと。
(2)貧しい時には今よりもっと助け合う心の優しさがあったし、少しの幸せに感動するという喜びがあったように思うこと。
(3)便利な暮らしとは楽な暮らし、楽な暮らしとは体を使わなくてもよい暮らしです。しかし、人間は動物の仲間ですから、体を使うことを怠けたら、体で憶える事を馬鹿にしたら、ひょっとして人間は滅びるのとちがうかと思っていること。
 このようなことから貧乏のため医者にもいけないとか失業で路頭に迷うような悲劇さえ避ける対応さえあれば物質的に貧しいことはあまり苦にならないと思っているのです。

 次に仕事の見直しについて考えてみましょう、日本が今苦しんでいるのは環境問題に対応するためではなく、殆どの業種が急速な時代の変化に対応出来ず、競争力を失っていることにあります。競争力の回復のため仕事を迅速かつ的確に見直さなくてはならぬのに、過去の成功体験の慣性にひきずられて見直しが遅々として進んでいないことにあります。しかし、特に政府の関与の少ない民間企業は利益をあげるために何をしなければならないかが分かっており、それらの手は着実に打たれつつあります。そして打たれている将来戦略の一つに環境を大きく取り上げていることに希望が持てます。

 しかし、心配なのは、第一次産業の分野です。なかでも林業です、外材との価格競争に破れた林業からは人が去り過疎化が進み山や森林は守る人がなく放置されています。

 票になりませんから政治家も近寄りません。ヨシ原もまた山と同様であり、田畑もそして沖島の漁業もまた同じ道をたどりつつあります。戦争に破れた時、私の目には豊かな山河がありました、まさに、「国に敗れて山河あり」としみじみ感じたものです。

 行政も政治も愛国心を口にします。わが国の山河や田畑、ヨシ原はその中で豊かな生態系を育てることによって、水や空気を浄化します。機械装置や人工のエネルギ−に頼ることなく水や空気を育てます。これらを無策に放置して何が愛国だと思います。

 このように政治からも行政からも見捨てられている重要課題をとりあげ、政治からも宗教からもイデオロギーからも利益からも自由な議論が出来るところにNGO、NPOの活躍の場があります。

 我々の会が所属する東近江環境保全ネットワークはこの3月に東近江環境市民会議を立ち上げ、水の浄化、空気の浄化を図りつつ域内の第一次産業を活性化させ、そこで食べてゆくためには何が必要かを語り合うつもりです。

 日本の夜明けは近いと思っています。ただ新しい夜明けを成り行きに任せることなく、考えを共にする皆さんと一緒に、大好きなこの東近江の地を持続可能な暮らしと、仕事に切り換えるという明治維新以来の改革の実現をめざし、自然豊かで人情が厚く、しかも進取の気性と身に付いた倫理観を失わない人達が住む故郷になるよう出来るところから行動しようと思っています。


丹波 道明氏のプロフィール

1931年 安土町下豊浦(現住所)に生まれる
滋賀大学経済学部卒、東洋レーヨン(現・東レ)入社、勤労部長、事業開拓室長、東レ理事選任、東レ事業開発株式会社社長を経て東レエンジニアリング監査役就任、東レ経営研究所 客員研究員を歴任後、現在、同特別研究員。
99年11月(仮称)長命寺湾・西の湖環境自治協議会設立準備会発足座長となり、翌年7月から東近江水環境自治協議会会長。


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琵琶湖疏水アニメ映画に

故手塚治虫さんの虫プロが製作

世界水フォーラム会場で上映
=水と人の共生の歴史描く=

難工事だった第1トンネル(大津市三井寺町)
(全 県)
 明治期における京都市の一大事業だった琵琶湖疏水建設を取り上げたアニメ映画の製作を、漫画家の故手塚治虫さんが設立したアニメ製作会社「虫プロダクション」(東京都練馬区)が進めている。来年三月の世界水フォーラムに合わせたもので、滋賀、大阪、京都のフォーラム会場で上映した後、学校や公共施設などで自主上映する。

 同映画の原作は、作家の田村喜子さんの小説「京都インクライン物語」で、アニメと実写映像、コンピューターグラフィックを合わせて上映時間七十分を予定。監督・脚本は、日本アニメーションの草分け的存在で「ジャングル大帝」を手がけた山本暎一さん、キャラクターは若い女性に人気の漫画家・内田春菊さんが担当する。

 映画の舞台は、東京遷都で沈みきった明治初期の京都市。当時の知事、北垣国道が街の活気を取り戻すため、大津から京都へ琵琶湖の水を引く「琵琶湖疏水」を計画し、工部大学校(現在の東京大学工学部)を出たばかりの田辺朔朗を時)


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