滋賀報知新聞(ニュース)平成15年6月12日第13501号


味噌汁にプラスチック破片

栗東市の小学校給食で異物混入

一日遅れで保護者にお詫び文書
=「子どもの安全なおざり」と父母ら憤慨=

プラスチックふたが混入したかくはん機
(湖南・栗東市)
 二年前に大阪教育大付属池田小学校で起きた児童殺傷事件を機に、教育委員会の危機管理体制が厳しく問われている。このような中、栗東市教育委員会ではさきごろ、小学校給食の味噌汁の中にプラスチックふたのかけらが混入する事故があったのに、各小学校に対し児童や父母へ緊急連絡する指示を出さず、翌日になって、お詫びの文書を児童に手渡すのんきな対応ぶりだった。これには保護者の間から「大事な子どもの安全がなおざりにされた」と怒りの声があがっている。  
 【石川政実、高山周治】

 ●市教委の不手際   市学校給食共同調理場(芝原信男所長)は、市内の八小学校、八保育園などに給食約五千食を供給している。五月二十一日午後〇時五十分、葉山東小学校から、児童が味噌汁を口に含んでプラスチックの破片を発見した、との第一報が調理場に寄せられた。この間にも、他の小学校から連絡が次々と入った。

 異物は、味噌汁の調理作業中、かくはん機(ミキサー)にプラスチック製のふたの破片(五センチ角)が混入し、それが細かな形状に砕かれたもので、金勝、治田、治田東、葉山、大宝、大宝西の六小学校で、味噌汁に混入していたのが発見された。午後一時過ぎに調理場は市教委に連絡、一時半になって千代彰・市教委総務課長が各学校に事実確認し、二時半に里内勝・市教育長に報告して協議した。

 千代課長は「三時過ぎに各小学校の校長に電話やメールで事情説明し、保護者への対応を要請するとともに、子どもらの健康状態を一週間、注意するよう求めた」としている。しかし大半の小学校では、すでに児童らは下校しており、加えて学校に電話回線が二本しかなかったという理由だけで、保護者に連絡がされなかったという。

 ようやく翌日の二十二日になって、里内教育長名で、保護者へのお詫びの文書が各学校に配られた。もっと市教委が迅速に対応していれば、下校時までに児童に経過説明して、保護者に伝えられたはずである。さらに市教委が学校に対し、事故当日、保護者に連絡するよう指示をしなかったのは、危機管理意識の欠落といえる。市教委の対応には、現場レベルも混乱した。

 もっとも大宝西小学校の白井安夫校長のように「三年、六年の学級でプラスチックの破片が見つかった。市教委の判断を仰いだところ、文書配付は翌日配付と知らされ唖(あ)然とさせられた。子どもの命に関わることであり、私の判断で児童らを全員待機させ、担任教諭から異物混入を保護者に伝えるよう説明させた」と機転を利かせたところもあった。

 ●いまさらの改善策
 芝原・調理場所長は「今回の不祥事を教訓に、調理器具にはプラスチックを使わずステンレスに切り替えたほか、機械の点検を徹底して記録も残すようにした」と改善策を説明した。しかし、このような改善策は、もっと早くから取り組まれて然るべきだろう。

 里内教育長は「事故当日に、学校が保護者に電話連絡をしているものと思っていた。当然、きちんと事実を知らせるべきだった。これからは、市が認証取得したISO14001(国際標準化機構)の中に、緊急対応をマニュアル化して組み込んでいく」としている。

 しかし保護者の一人は「子どもたちが知らずに異物を飲み込んでいれば、大事故を招いていたかも知れない。事故発生から一日以上も保護者に連絡しない学校や市教委の姿勢には、怒りを感じる。教育長は、責任を取るべきだ」と憤慨していた。


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栗東歴史民俗博物館

「金勝寺圏の仏像展」

=地域との関わり紹介=

会場で展示されている仏像
(湖南・栗東市)
 「近江の彫刻 参詣道と金勝寺文化圏の諸像展」が、栗東歴史民俗博物館で開かれている。同市南部の山中に位置する金勝寺(荒張)は、奈良時代に興福寺の末寺として開かれた。同展は、同寺と地域とのつながり、仏像を生み出した背景を紹介するもので、会場には絵図や仏像など三十二点が展示されている。二十九日まで。

 第一部では、寺周辺を描いた古絵図を紹介。最古の「金勝寺四至絵図」(慶長年間成立)は、十世紀末の官文書をもとに描かれたもの。紫香楽宮の造営や南都仏教の勢力が強かったことから、現在と反対側の南(信楽町方面)に参詣道があったことが分かる。

 第二部では、金勝寺やその周辺寺院の仏像を展示。金龍寺に伝来した菩薩形坐像は、金勝谷ゆかりの仏像のなかでも最古で、九世紀に製作されたとされる。京都・奈良の仏師が手掛けたように完成度が高く、寺院勢力の隆盛を語っている。

 十四日午後一時半から展示説明会を開く。なお、入場は大人二百円、高校・大学生百五十円、小中学生百円となっている。問い合わせは同博物館(電話077-554-2733)まで。


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栗東のRD産廃問題

=住民が知事へ要望書=

要望書を受け取る知事(左)
(湖南・栗東市)
 栗東市小野のRD社産廃処分場問題で、周辺住民でつくる産廃処理問題合同対策委員会はこのほど県庁を訪ね、問題の早期改善を訴える要望書を、国松善次知事に提出した。

 要望書の内容は、▽RD社に対する改善命令の進ちょく状態と問題点の説明▽環境基準を超える総水銀の原因特定・除去│などで、受け取った国松知事は「RD社は計画を詰めている段階と聞いている。県として早くとりかかりたい」と現状を説明し、積極解決の姿勢を示した。

 この中で八木一男代表は、「RD社は三月に工事に着手する予定だったのに、今だに実行されていない。予定通りに工事が行なわれるのか心配」と周辺住民の懸念を説明した。

 これに対して国松知事は、「有害物質を動かす意志がないのではない。責任をもって企業に工事を実施させたい」と、あらためて理解を求めた。

 


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甲西・石部町の合併

新市名「湖南」

=湖南地域で困惑=

新市名称で投票する委員
(湖南・甲賀郡)
 甲西・石部合併協議会が五日、甲西町の柑子袋公民館で開かれ、合併後の新名称を「湖南市(こなんし)」に決めた。選定の理由は、▽二町は県南部に位置する▽甲西町内にある湖南工業団地のPRになる▽琵琶湖に関連して全国的に分りやすい│としている。

 委員による名称決定の無記名投票では、「阿星」七票、「湖南」十五票、「南近江」四票、「南びわこ」一票、「美松(みまつ)」一票となった。ところがトップの名称「湖南」の得票が、この段階で全体の三分の二に達しなかったため、当初の取り決め通り上位二点で決戦投票を行なわれ、「湖南」十九票、「阿星」九票で決定した。

 甲西・石部町の新名称「湖南市」については、甲賀郡五町では織り込みずみと大きな波紋は広がらなかったが、将来の合併が検討課題にのぼっている湖南地域では困惑の声が広がっている。

 石部町に隣接する栗東市の国松正一市長は、「栗東市では今、広域合併について情報提供と市民の議論を換気しようとしている段階であり、合併の新市名をどうするか考える状況でない。ただ、湖南市という市名がひとつの案になりえたと思う」とコメントしている。 


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まちの映画の灯、再び

滋賀会館シネマ復活

=「夜を賭けて」の金監督がエール=

熱い思いを語る金監督
(湖西・大津市)
 公設民営館として再生した滋賀会館シネマホール(大津市京町三丁目)の上映が、四日から本格的に始まった。当日のオープニングセレモニーでは、初回上映作品「夜を賭けて」(日韓)の金守珍(キムスジン)監督が応援に駆け付け、映画にかける情熱を語った。

 金監督は、「今の僕達にとって、他者に頼らないで、自分の居場所を自分でつくる生きる力が必要。シネマホールも運営を続けることが大事」とエール。日韓関係についても「在日コリアンのふるさとは日本だが、なぜ彼らが戦後朝鮮に渡ったか、韓国人でなければ一体何人なのか考えてほしい。在日文化を日本人とつくれば、必ず日韓は仲良くなる」と希望を語った。

 この作品は、戦後不況の大阪で、在日朝鮮人の若者たちが、悲哀を乗り越えて、たくましく、したたかに生き抜く青春群像を描いたもの。昨年度の日本映画監督協会新人監督賞などを受賞した。

 名作上映で親しまれた同ホールは、県の財政難を理由に今春閉鎖される予定だったが、ファンクラブが運営継続を訴えるとともに企画を提案し、復活した。ファンクラブ代表の中川学氏は、「再生できたのは住民・ファンのお陰。映画館を通じ、活気あるまちづくりをしたい」と話していた。

 入館料金は大人千三百円、学生・シニア・小中千円。ただし、「夜を賭けて」「木曜組曲」のみ大人、学生が四百円増。問い合わせは同ホール(電話077-522-6191)へ。上映作品は次の通り。

 ▽「夜を賭けて」(〜15日、日韓)▽「木曜組曲」(18日〜29日、日)▽「壬生義士伝」(〜15日、日)▽「阿弥陀堂だより」(〜22日、日)▽「さらば、わが愛 覇王別姫」(18日〜22日、香港)▽「君さえいれば金枝玉葉」(25日〜29日、同)▽「花の影」(25日〜29日、同)▽「カルマ」(28日〜29日、同)


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