滋賀報知新聞(ニュース)平成15年9月12日第13586号


蒲生野万葉まつり

あす 万葉の森船岡山で開催

いにしえのロマンに酔う
=かがり火が舞う「能」の世界=

(湖東・八日市市)
 第二十一回蒲生野万葉まつり(実行委主催)は、十三日に八日市市野口、糠塚両町に広がる万葉の森船岡山で盛大に催される。蒲生野を照らすいにしえの月と戯れ、かがり火が映し出す能の世界を楽しんでもらおうと、午後三時から同八時半まで開かれる。

 万葉の地に息づくいにしえの文化に触れ、新しい文化の創造や郷土文化の振興に寄与するとともに、万葉ロマンが薫る蒲生野を内外に紹介するなど、万葉の里のイメージアップと観光PRを目的に催す。昨年は三千人が訪れ、ロマン漂うまつりを楽しんだ。

 昨年の蒲生野短歌会の大賞作品を刻んだ歌碑の除幕式は、三時から船岡山散策道で行われる。高さ一メートル、幅六十五センチ、奥行き三十センチの歌碑には、寺村享子さん(彦根市)の作品「蒲生野を君と並びて歩み行く朝露青くわれを清くす」が刻まれている。今回で九基目。

 「いにしえの万葉ロマンが、今蘇る…蒲生野で」をキャッチフレーズに、あかね合唱団と八日市ばやしがオープニングを飾り、万葉を「味わう」「文化に触れる」「調べを楽しむ」の三テーマに分けイベントを行う。

 なお、観光ボランティアガイドのメンバーが万葉の森船岡山を無料で案内(一時二十分―二時五十分)してくれるほか、会場近くの万葉の郷ぬかづかでは、減農薬の新米や米粉パン・煎餅の試食、ジャージ牛乳の試飲、新鮮野菜、ソフトクリーム、ポン菓子などの販売を行う。テーマ別のイベントは次の通り。

 【万葉の文化に触れる】蒲生野短歌会表彰式(15時30分)▽万葉講演会(作家・畑裕子さん「額田王を巡る謎の恋歌」(16時30分)▽万葉集朗詠(17時30分)

 【万葉を味わう】万葉茶会(二席)▽万葉の宴(万葉食「蒲生野弁当・酒付き」の販売)▽蒲生野万葉コーナー(蒲生野うどん、やきとり、蒲生野や紫草にちなんだ物産販売)

 【万葉の調べを楽しむ】能楽会「観世流能楽師・田茂井廣道氏」(18時40分)月の夜、万葉の森船岡山をバックに繰り広げられる幽玄の能の世界

 なお、雨天の場合は、短歌会表彰式と能楽会のみを五時から船岡中学校体育館で行うが、テレホンサービス(TEL24―1241・2)は午前九時から。

蒲生野短歌会

大賞に細田さん

全国から235人が応募


 蒲生野万葉まつりに向け募集していた蒲生野短歌会の選考会がこのほど開かれ、細田惠貢子さん(彦根市高宮町)の作品「レリーフをぬけ出し紫草摘む王に白き朝露玉とこぼるる」が蒲生野大賞を獲得した。

 全国各地の二百三十五人(市内二十八人、県内百十一人、県外九十六人)から四百七十七首の作品が寄せられ、続く紫野賞に田附孝子さん(能登川町山路)の作品「篝火に出を待つシテのゆらめけりさやかに月の上る蒲生野」と、標野賞に中村理以知さん(八日市市大森町)の作品「百畳大凧無事に揚がれる嬉びをかみしめながら綱引き締める」が選ばれた。

 選者を務めた歌人の中野照子さんが厳選した特選(七首)、佳作(十首)ととに万葉まつり会場で表彰を受ける。なお、細田さんの大賞作品は、来年の同まつりで歌碑建立される。


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名神名阪連絡道路

新たな南北軸形成を!!

検討委員会で道路機能など調査中
=日野町で総会=

日野町ブルーメの丘で行われた総会
(湖東・日野町)
 名神名阪連絡道路整備促進期成同盟会の平成十五年度総会がこのほど、日野町の滋賀農業公園ブルーメの丘で開かれ、三重と滋賀の二十三市町村長や議長、職員、会員、来賓者ら約百二十人が参集した。

 昨年七月に開かれた総会では、三重県伊賀地域と滋賀県甲賀地域、東近江地域の全二十三市町村が同盟会に加盟し、地域高規格道路の調査区間に指定された蒲生町木村地先付近の名神高速道路から三重県伊賀町付近の名阪国道までの三十キロに、三重県側は国道一六五号線まで、滋賀県側は国道八号線まで延長整備が図られるよう要望することで一致した。

 その後、昨年十月に、道路の路線機能や性格、役割、整備効果などを調査検討する「名神名阪連絡道路検討委員会」が学識者と行政機関で立ち上げられ、両県の製造や農業、観光業など企業を対象に道路の必要性に関するヒヤリング調査が実施された。調査結果は、今年度中に同会がまとめ答申として提出する予定になっている。

 今回の総会では、冒頭、奥野弘三副会長(日野町長)が開会宣言し、垂井正会長(伊賀町長)が「活力ある地域づくりを進める上で道路整備は最も重要である。早期実現に向け共にがんばろう」とあいさつ。滋賀国道事務所の板谷勉所長が「公共事業を取り巻く情勢は厳しくなってきている。しかし、地域を活性化させる道路整備は計画的かつ効率的に進めていく」と語り、國松善次県知事の「名神名阪連絡道路は、日本海から琵琶湖そして太平洋へと新たな南北軸を形成し、高規格道路に値するものである。道路公団民営化などが叫ばれているが、一日も早い事業化を目指したい」とのメッセージを県土木交通部の河崎和明部長が代読した。 

 続いて、昨年度の事業・決算報告が行われ、東近江地域から新たに監事を加える規約改正と今年度の事業計画、予算案が満場一致で承認された。任期二年で役員の改選年度となった今回は、新たに蒲生町議会の坂谷清治郎議長を監事として選出した以外は留任となった。

 予算は、昨年より六千円多い二百三十万九千円で、名神名阪連絡道路の早期ルート決定と調査推進、調査区間から整備区間への格上げ、国道八号から国道一六五号までの延長整備を、昨年同様に政府機関などに強く求め、検討委員会の動向を見据え関係資料の収集や調査を進めることにしている。

 なお、役員は次の通り(敬称略)。
【会長】垂井正(伊賀町長)【副会長】今岡睦之(上野市長)下村博幸(土山町長)奥野弘三(日野町長)【監事】森永人三(青山町議会議長)村山善男(甲賀町議会議長)坂谷清治郎(蒲生町議会議長)


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綿向山で救助・搬送訓練

山で知ってるつもりは危険

=県内消防署員ら約90人学ぶ=

教わったロープの結び方を実践する消防署員
(湖東・日野町)
 県山岳遭難防止対策協議会(國松嘉仲会長)は七日、山での救助・搬送技術の習得を目的とした講習会を日野町の綿向山と西大路小学校グランドで行った。 

 県警や日野警察署、東近江・伊香郡・坂田郡・長浜市・大津市・愛知郡・湖南の各消防本部・消防局、日野町消防団、同町役場職員、近畿地区山岳連盟、県山岳連盟など総勢約九十人が参加。自主参加でありながら、過去最高の参加人数にその危機意識の高さがうかがえる。 

 同講習会では、ロープワークや搬送手段など地上での基礎講習に加え、実際に山に登り事故を想定した実地訓練を年に一度実施している。これまでに、志賀町の武奈ケ岳や伊吹町の伊吹山など毎年場所を替えて訓練を重ねてきた。 

 今回は、講師の日本山岳協会の遭難対策常任委員・石田英行さんや県山岳連盟会員らが、まず西大路小学校グランドで立木にロープを巻き付け滑車を取り付ける専門的な手法や即席担架作り、リュックを利用した負傷者搬送方法などを実演した。八日市消防署の丸本慎也さん(25)は「消防署で使うロープと今回訓練で使用している登山用のザイルは性質が異なり結び方も違う。さまざまなロープについての知識を深め、多くのことを習得したい」と教わった結び方をすぐに実践し、参加者らはビデオカメラや写真を撮り記録していた。

 「自分たちの持っているもので救助するしかない。山では特別なルールはないが、知っているつもりでやらないこと」との講師からの教訓を胸に、参加者は綿向山へと向かった。 

 標高一千百十メートルと中高年の登山者でも登りやすい山として人気がある綿向山。参加者は、炎天下の中、七合目まで登り、「五十七歳の会社員が雨ガッパのみの軽装で山頂まで登り、下山途中に道に迷い足を滑らせ谷へ滑落し左膝関節を脱臼して歩行困難となり、天候の悪化で一晩雨にぬれながら過ごし、翌早朝に入山した登山者が沢からのうめき声に気付き通報し救助に入る」との想定で訓練を始めた。

 事前に教わったロープワークを生かして谷底から負傷者を救出し、五合目まで搬送、県防災航空隊がヘリコプターで負傷者を吊り上げ救助する本番さながらの訓練が繰り広げられた。

 同協議会事務局長の竹村喜一郎さんは、「山での事故として、病気に次いで道迷い、滑落・転落が多い。軽い感じで山登りをする人もあり、全国的に見ても年々遭難事故が増加している。こういった訓練を通じて、遭難救助体制の整備強化と啓発を行い、山での遭難事故防止を徹底していきたい」と話していた。 


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14議席を15人で

湖東町議選 後半へ

現職続投で一転選挙戦に突入
=地区推薦12・自立2・共産1=

(湖東・湖東町)
 九日告示された湖東町議会議員選挙は、候補者擁立見送りとみられた地区から現職が再出馬し、現職十二人、新人三人で十四の議席を争う、十三日まで五日間の選挙戦が繰り広げられている。文中敬称略。

 各候補者は選挙カーで勢力的に町内を巡り、稲刈りに精を出す人や、道行く有権者をみつけては声をかけ、すでに動き出している合併をにらんだまちづくりなどを訴え、支持を求める。

 候補者のほとんどが複数の字でつくる地区推薦で立候補、地区推薦を得ないのは初当選以来自立での出馬を続ける加藤勝彦と、今回地元地区から新人が推薦で立候補したため推薦を得られていない青木佐一郎、それに共産の松野幸夫。

 大票田で二人の議席を持つ小田苅では、前回無投票回避で自立で立った西澤英治が今回は推薦を得て、西澤善三とともに地元の票を分けあう。

 北菩提寺・西菩提寺・南菩提寺による地区は、今回も候補者擁立を見送った。横溝・横溝出屋敷・大沢は、推薦は出していないものの自立候補が前回の二人から一人になったこともあり票が地元候補に集まるとみられる。

 小田苅を除く推薦組は、植田勲(北清水・清水中)、小嶋柳太郎(湯屋・中里・僧坊)、森田粂一(南花沢・北花沢・読合堂)、福島與一(勝堂・下一色)、田中佐平(下岸本・中岸本・長)、馬場憲一(平松・下里・中一色)、大橋政善(大清水・南清水)、太田禎彦(平柳・祇園)、中島定一郎(池庄・小池)、青山弘男(小八木・今在家)の各候補。それぞれ地元の地盤を固め、票の上積みを狙う。

 選挙戦は後半戦へ向け、空白区や地縁・血縁を頼っての票取り合戦がさらに激しくなる。


立候補者(定数14―15、届け出順)

松野 幸夫 (56)共現3
西澤 英治 (56)無現4
植田 勲  (61)無現1
小嶋柳太郎 (65)無現2
森田 粂一 (75)無現1
青木佐一郎 (66)無現1
福島 與一 (60)無新
西澤 善三 (49)無現1
田中 佐平 (54)無現2
加藤 勝彦 (59)無現3
馬場 憲一 (56)無新
大橋 政善 (56)無現1
太田 禎彦 (64)無現2
中島定一郎 (63)無新
青山 弘男 (58)無現1


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安土町に都市型選挙の風

手作りの戦いの秘策

協働の喜びを票に
=若い世代の参戦も後押し=

運動最終日の夜、駅南広場で盛り上がった「候補を励ます会」
(湖東・安土町)
 市町村合併の枠組みが大きな争点に一騎打ち戦となった安土町長選は、広域合併を主張した津村孝司氏(54)が現職を破り、当選を果たした。

 前哨戦がスタートしたころから津村候補が強いのではないかとの観測はあったが、 いざ、選挙戦となると町議9人を中心に組織の布陣を敷いた仙波陣営の優勢が目立ち、その組織力に津村陣営は圧倒された。

 初日から危機感が広がった津村氏の選挙事務所には、告示から2日目までは運動員以外の支援者はパラパラの状態で、これで選挙が戦えるのかという不安が広がっていた。そんな中で、投票日2日前から事務所内に優勢のムードが出始めた。

 互角といわれた戦いからどんな戦術で勝利に結びついていったのだろうか。

 津村氏の事務所は、工事現場の事務所として使われる小さなプレハブの建物を本部にして始まった。一方、仙波陣営は、大きな企業ビル1階に事務所を構え、近隣の首長が応援に駆けつけるなど、有権者の目には、選挙体制の違いが鮮明に映っていた。

 組織のない有志が中心となった津村陣営の最大の課題は、組織力のある相手陣営の勢いにどのような方法で追いつき、追い越すのかの秘策だった。

 動員ではなく、自主的に支援者が事務所に集まる雰囲気をどのように作り出すか。それから埋もれた票の掘り起こしと上積みに結びつけていく効果的な戦術は何か。投票率が高く、安定を望む人が多い高齢者の票を組織的に獲得することは相手陣営の戦術の1つでもあり、難しいと判断した津村陣営は、候補者と同年代の支持をどのように広げていくか、とりわけ、近年の選挙戦で勝敗のウエイトを占めている30〜50歳代の女性層の支持拡大と地元票固めにどのように取り込んでいくのかに戦術の焦点を絞った。

 その手段として、当選を祈る「千羽鶴づくり」と勝って祝賀会を盛り上げる「くす玉づくり」への参加を呼びかけ、そして最終日の夜に1千人の参加を目指した駅南広場での「候補者を励ます会」の開催を選挙期間中に決めた。

 支持者らが万票鶴と読んだ千羽鶴は、事務所に来なくても自宅でも折ってもらえる、くす玉づくりは、みんなで作りあげていく目的や楽しみも生まれる。その作業の話題を参加者自信が口コミで浸透して行くことで事務所に足を運んでもらえる人の輪が広がり、支持が拡大していくことに期待した。

 その効果は後半戦に入った3日目の5日から出始めた。事務所周辺や地盤の常楽寺地区から協力者が増え、事務所内は一気に活気づいた。

 陣営では、候補を励ます会には当初200人も来てもらえれば成功と考えていたが、会場にはおよそ500人もの人々が参集した。「これまでの選挙でこんな集まりはなかった」と陣営に大きな自信をもたらした。

 個人演説会での政策論争では、両候補とも地元基盤を除いては、どこの会場も参加者は多いとは言えず、訴えた政策が広く有権者に浸透したかは疑問な面もある。ただ、最大の関心が集まった合併問題については、主張の違いが当初からはっきりしていたことから有権者にとっては、判断がしやすかった。

 1日4会場をこなす時間の制約で縛られた個人演説会で、政策をすべていい尽くすことは難しい。中盤戦から合併問題を人口規模から見た広域合併の必要性を手書きの資料を持って訴え、公用車の見直しやIP電話の導入で財政削減など、分かりやすい主張に絞った津村氏に支持が浸透していった。

(畑 多喜男)

 


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