滋賀報知新聞(ニュース)平成15年10月23日第13621号


予断許さない展開

衆院選 滋賀選挙区動向(4)

投票率52%で五万票の攻防か
=宇野に肉迫の三日月、健闘する石堂=

【 3 区 】

(全 県)
 県警は九月三十日、土木工事業の「近江工業」(草津市)の元取締役らを建設業法違反の疑いで逮捕した。湖国政界では「県警は、衆院選後に、湖南など県南部で大捕り物に乗り出す」との噂が飛び交う中、湖国では事実上の衆院選が行われている。
 ●評価分かれる予備選
 自民党県連は二月二十三日、新3区の候補者となる支部長を選ぶ全国で初の予備選挙を行った。宇野治(56)、吹田市の元市議の生野秀昭、元衆院議員秘書の武村展英の三人で予備選が行われ、宇野が圧勝した。しかし、古参の宇野支持者は「民主の公募に応募した1区・上野賢一郎(38)は予備選を行わずに、宇野宗佑元総理の娘婿(むこ)で、県議三期の宇野には予備選をさせた河本英典県連会長ら県連幹部の真意が分からない。武村が、草津市に帰って本格的な政治活動に入ると聞くが、複雑な思いだ」と不信感を募らせるなど、河本の親心が誤解を招くことも。

 ●小泉「改革」の皮肉
 今月十七日、茶番劇とも言える日本道路公団の藤井治芳総裁の聴聞が行われていた。石原伸晃国交相は、二十六日にも藤井総裁を解任する見通しだが、後任にはJR西日本相談役の井手正敬が有力視されている。この井手は、民主の三日月大造(32)がJR西日本を退社し、松下政経塾に入塾の折りも世話を焼いたとされている。もし井手が小泉首相の「改革」の切り札として日本道路公団総裁に就けば、その秘蔵っ子が自民候補予定者に牙をむくというアイロニー(皮肉)だ。

 ●エンジン全開へ
 草津、守山の市議選の影響で、解散までは宇野の動きが鈍かった。さらに選対組織は、総括責任者が黒川治県議、選対本部長が三浦治雄県議など、山下元利元防衛庁長官派らで占められ、その下に宇野宗佑の元秘書らがはりつく布陣だけに、双方が遠慮をする局面も。また後援会づくりもやや立ち遅れており、草津市は市議頼りだ。しかしここにきて守山市の若手の後援会「治友会」が草津、栗東市を必死に回り、女性組織「すずらんの会」も活発に動き出した。二十一日に草津市で行われた「集い」に続き、二十四日に守山市民ホールで総決起集会、二十七日にはJR守山駅で演説会を開きエンジン全開へ。

 ●女性票獲得に躍起
 三日月は十七日、「元気集会」を栗東市さきら大ホールで開催したが、会場は人で溢(あふ)れ、JR西労組の底力を印象づけた。この集会には、宇野宗佑の大番頭だった小島幸雄元県議の姿もあった。ところでJRの現職は県内には約千人いるが、うち三区は三百人程度。ここへ鉄道OB会も加わり、野洲町などでフル稼動中だ。十九日には、藤井裕久前自由党幹事長が訪れ、旧自由党票の吸引に力を注いだ。また草津市内の保育所前で、三日月がぬいぐるみ人形と一緒に立つなど、女性票の掘り起こしに躍起。

 ●消費税増税にノー
 選挙区の区割りが変更されたため、共産党の湖南地区委員会の一部(甲賀郡)が新4区に移ったことから、陣容が手薄になっている。このため新3区の市町村議員九人が、総動員態勢にある。石堂晋子(26)は二十四日、草津市のアミカホールで決起大会を開き、夕刻には1区で比例重複の川内卓と連動して街頭演説も行う。二十九日には、大津駅前で志位和夫委員長の応援演説が予定され、一気に盛り上げへ。政策面では、女性にターゲットをあて、消費税増税反対を訴えていく。

 ●年金改悪阻止へ
 無所属新人で元滋賀県職員の西村明夫(55)=野洲町=は解散された十日、立候補を表明した。「国政の失敗を国民に転化する年金改悪を阻止する」としている。
 平成十二年の衆院選は、新3区だけの得票を見ると、投票率六一・七四%で自民の岩永峯一が約五万八千票、民主の奥村展三が約五万二千票、共産の林が約二万二千票で、岩永が六千票差で奥村をくだした。草津市では、岩永と奥村はほぼ互角。三日月が、草津市で宇野に五千票差をつければ勝機も。九月二日現在の3区の有権者数は、二十二万四千四百五十六人。投票率五二%として、五万票の攻防か。宇野に三日月が肉迫し、予断を許さない展開だ。

 【文中敬称略 石川政実】


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滋賀県に住み続けたい75・1%

「第36回滋賀県政世論調査」

今の子供は「幸せでない」47%
=自治会は助け合いと防犯活動を=

(全 県)
 県民の75・1%が滋賀県に住み続けたい。こんな世論調査結果が発表された。
 県が今年7月、県内全域から20歳以上の県民3千人を無作為に抽出し、アンケートに答えてもらう県政世論調査から分かった。
 調査は、県政全体に関する満足度、県政の当面する課題等をテーマに県民の意識・意向を調査し、今後の県政をすすめるうえでの基礎資料とすることを目的に実施。有効回収率57・6%の1、728人から回答を得た。

 主な調査内容は、▼県政全体に関する満足度、▼琵琶湖のレジャー利用▼食と農と環境▼科学技術▼子ども・青少年の健全育成▼まちづくり▼ボランティア・NPO活動などの自主的な社会貢献活動▼県の広報・広聴活動の8項目、36問を提示、回答を求めた。

 その結果、県政全体に関する満足度では、これからも滋賀県に「住み続けたい」が75・1%で最も多く、昨年度より8・0ポイント増加。県政に「関心がある」は63・0%、「関心がない」は29・7%となっている。昨年度より「関心がある」は0・2ポイント増加、「関心がない」は5・6ポイント減少した。

 県の施策に対する満足度は、「琵琶湖などの水環境保全」、「美しい景観づくり」、「歴史文化資産の保存と活用」が上位を占めた一方で、「不満度」は、「雇用の安定確保」、「ごみの散乱防止や廃棄物処理」、「地場産業、商店街の振興」が上位にのぼった。

 県政への要望の高い施策は、「雇用の安定確保」、「ごみの散乱防止や廃棄物処理」、「高齢者福祉の充実」の順。

 琵琶湖のレジャー利用に対する意識では、「ごみが増え、湖岸が汚れている」が65・1%で最も多く「滋賀県琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例」(琵琶湖ルール)を「知っている」は59・8%だった。

 県が進めている環境こだわり農産物認知状況では、「知らなかった」が63・3%で最も多かった。「買ったことがある」や「見かけたことがある」、「名前だけは知っている」などの認知度は35・4%で、野菜の生産地に関する基準は、「国内で生産された野菜をできるだけ購入したい」が58・7%で最も多い結果となった。

 野菜・果物等に関する生産地以外に必要な情報は、「どのように作っているのか」が63・1%で最も多く、野菜・果物等に関する情報提供のあり方は、「商品自体にシールなどで簡単に表示されている」が53・7%で最多だった。
 子ども・青少年の健全育成では、今の子どもたちは幸せだと「思わない」が47・0%で、「思う」の29・3%を上回った。「思わない」理由は、「塾や習い事などが多く、時間のゆとりを持ちにくいから」が64・1%で最も多く、一方「思う」理由は、「食べ物や衣服など、生活に必要なものには不自由しないから」が79.1%で最も多い。

 子どもたちに身につけてほしいことは、「生命を大切にしたり、物事に感動する心」が54・0%で最も多かった。子どもたちの健全な育成のために重要なことは、「大人社会がマナーを向上させ、手本を示せるようにすること」が56・1%でトップ。地域での子どもたちとの関わり方は、「出会った時に、挨拶や声かけをすること」が76・5%を占めた。

 まちづくりでは、自治会活動について、これまで取り組んできたもの上位3項目は「運動会、スポーツ活動」、「お祭り、盆踊り」、「清掃、補修活動」の順。今後取り組むべきもの上位3項目は「高齢者の助け合い活動」、「防犯活動」、「若者の参加促進」だった。

 「自治会」の必要性については、「自分たちの地域をよくしていくために基本となる自治組織として、自治会は必要なものである」が42・4%と最も多かったが、過半数を割った。

 「自治会」と行政の関わり方では、「自治会活動の自主性を尊重しながら、行政は情報提供や啓発活動等の間接的な支援を行うべきである」が40・8%を占めた。

 ボランティア活動・NPO活動などの自主的な社会貢献活動では、自主的な社会貢献活動への参加状況は、「現在参加している」は18・7%でほぼ5人に1人の割合となっている。


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不審者被害防止のカギは

“地域に開かれた学校”

=安全推進校の瀬田東小を訪問=

あいさつ運動を繰り広げる地域住民
(湖西・大津市)
 青少年を狙った犯罪が全国的に相次ぐなか、地域全体で取り組む防犯が模索されている。不審者の出没地域は広範囲にわたり、監視の目が薄くなりがち。パトロールを二十四時間するのは人的、財政的にも難しいのが現状だ。文部科学省の地域ぐるみの安全推進事業の指定校、大津市立瀬田東小(小松正明校長、児童数七百九十九人)を訪問した。

 瀬田東小学校は、商店街や新興住宅に囲まれた都市部の学校。近くのJR瀬田駅周辺では、ひったくりや車上荒らしのほか、青少年に対するいたずらも多い。京滋バイパスをくぐる地下道など、いわゆる“まちの死角“では、見知らぬ男が子どもの体を触ったり、体の一部を露出するなど不審者被害が多発した。

 これを受け、瀬田東学区では生活環境を改善しようと、数年前から地域挙げての防犯運動がスタート。安全推進委員には、PTA、消防、警察、市教育委員会、子ども安全リーダー、瀬田自治連合会、社協などが名をつらね、地域全体で子どもを見守る体制だ。

 推進協議会は二か月に一度、同小学校で開催し、地域で取り組める防犯活動について話し合う。万が一の場合でもスムーズに「110番の家」へ避難できるよう、「110番の家」六十四カ所を地図上に示したマップを独自に作成し、児童全員に配布した。

 定期パトロールについては、入学したばかりの一年生の安全確保を目的に、数年前から一学期中について毎日実施している。二学期以降は、週数回の割合で巡回している。このほか、個人的に外出した際でも、常に監視の目を光らせるよう要請している。その効果もあって、他学区では増えている不審者被害は、同学区では減少傾向にあるという。

 また、不審者の学校侵入に備え、独自作成の防犯マニュアルを学期ごとに再点検している。万が一、教室に不審者が侵入した場合、児童を速やかに運動場へ避難させるとともに、緊急通報装置の作動で教員五人以上が数秒から約二分で現場へ駆け付け、さらに消防署・警察署も五分以内で到着する体制をとる。

 小松校長は子どもの安全確保について、「学校を閉鎖的にすると逆に危険。開かれた学校が基本。学校と住民が連携し、地域から不審者を生まないまちづくりを進めることが重要だ」と、地域ぐるみの防犯の重要性を強調している。


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栗東市で開催中

「永源寺展」

=歴史美術を紹介=

展示を見入る入館者
(湖南・栗東町)
 特別展「永源寺の歴史と美術」が、栗東歴史民俗博物館で十一月三日まで開かれている。永源寺文書が国の重要文化財に指定されたことを受け、同寺に伝わる寺宝を紹介する。

 永源寺は、大陸に渡って禅の教えを学んだ寂室元光が六角氏の帰依をうけ、康安元年(一三六一年)に開いた。戦国期は六角氏が滅亡したため一時衰退したが、江戸時代に入って一絲文守(いっしもんじゅ)らによって再興された。

 会場には、戦火の中で所領安堵を保障する足利義村将軍の「御判御教書」や、江戸時代に再興された永源寺境内とその周辺を描いた絹本着色「永源寺境致図」など史料百二十件を展示している。

 大津市から訪れた男性は、「永源寺について、これだけまとまった内容で紹介されるのは初めて」と、興味深そうに展示を見入っていた。

 入館は大人二百円、高大生百五十円、小中生百円。問い合わせは同館(電話077-554-2733)へ。 

 


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