滋賀報知新聞(ニュース)平成15年11月5日第13632号


終盤の衆院選

各候補ラストスパート

=個人演説会で熱弁=

(湖東・広域)
 終盤を迎えた衆議院議員選挙は、九日の投票日に向けてラストスパートをかけている。東近江と甲賀郡の第四区では、自民党前職の岩永峯一候補(62)=党副幹事長=、民主党新人の奥村展三候補(59)=元参院議員=、共産党新人の坪田五久男候補(44)=党湖東地区委員長=の三候補がしのぎを削っており、神崎郡内における各候補の個人演説会を取材した。

 ●岩永候補
 自民党の岩永候補は、東近江と甲賀郡の二市十四町を細かく動き、一日のミニ集会は一町当たり四〜七件、夜の個人演説会は連日四会場という力の入れよう。
 三十日に開かれた五個荘農村改善センターでの個人演説会では、満席の八十人余りが集まり、総括責任の大谷元太郎県議、小杉武志県議、北川弥助元県議らが応援演説を行った。
 このなかで大谷県議は「町議からたたき上げた政治家であり、地方の問題を理解し、その声を実行に移せる人だ。また、安部晋三幹事長を支える自民党にとってなくてはならない人」と、与党として国のパイプを強調した。

 地元・信楽町の今井惠之助町長も駆け付け「(岩永候補は)長靴を履いて現場を歩くことが好きで、町の奉仕作業には毎年欠かさず出席するなど決して地域を忘れない情熱がある。きっと皆の力になる、支援を頂きたい」と頭を下げた。

 岩永候補は「現場で喜怒哀楽を共にし、それぞれが抱える問題を解決するのが政治家であり、私の使命だと考える。三期目への挑戦といえども東近江内では新人同様。厳しい選挙戦だが、地方主体の国家づくりとして東近江と甲賀二市十四町のために力を尽くしたい」と熱意を語った。

 ●奥村候補
 民主党新人の奥村候補は、選挙区内全域に選挙カーを走らせると共に、菅直人代表と武村正義元大蔵大臣が同伴する街頭演説を展開。官僚組織に支配される自民党政治に終止符を打ち、国民が報われる改革を訴えるほか、地元市町議とともに地域に密着した話題を盛り込む。

 永源寺町産業会館で開かれた一日の個人演説会では、約三十人が集まり、谷田市郎・西澤和子町議や飯尾文右衛門元町議らが参席。奥村候補の地元・甲西町からも谷康彦県議、福島清彦町議らが駆け付け、奥村候補の人となりなどを語った。

 谷県議は、自民党との政権交代について「収賄容疑で県議三人が逮捕されたが、当時の県警本部長が「これは根が深い」と発言するなど私は氷山の一角と思う。これは、政官財癒着の地方版であり、国会ではさらに恐ろしいことになるだろう。澱んだ水は入れ替えなければならない、腐敗構造にもまれない奥村候補をぜひ国政に上げて欲しい」と話した。

 奥村候補は「国民が汗して納めた税金が無駄に使われており、この政官業の癒着構造を打破しないと日本はダメになる。一人ひとり暮らしのため、子供たち・孫たちのためにも全身全霊力を注ぎたい。みなさんともに日本の政治を変えたい」と熱く訴えた。

 ●坪田候補
 共産党新人の坪田候補は、地元・安土町をはじめとする東近江を重点に一日二十カ所にものぼる街頭演説を展開し、教師生活十年で得た人脈も生かされ、選挙事務所には教え子たちの応援も目立つ。

 三日に開かれた能登川町勤労者会館での個人演説会には、元同僚や地域住民など約四十人が集まり、元県議で滋賀第一法律事務所の吉原稔弁護士、県労連顧問で滋賀民主県政の会の谷本善弘会長が応援演説を行った。谷本氏は、自民・民主が打ち出す消費税の増税と憲法改定を批判し「国民が主人公とする政治への転換には共産党・坪田しかいない」と話した。

 坪田候補は「消費税導入から十五年が経ち、その額は百三十六兆円にもなる。だが、搾り取られた消費税は法人税の穴埋めに使われ、目的である社会保障や年金に充てられるかは疑問だ。なぜ、百三十一兆円もの法人税が減ったか、金で政治を買収する企業献金が背景にある」と政官財の癒着構造を批判し、自民・民主の政権交代をナンセンスとした。

 また「戦争はしないとする憲法9条を改悪しようとする財界主役の政治は許さない。今回の選挙は、暮らしと日本の未来を変える大事な選挙であり、本物の改革「国民が主人公」を貫く共産党・坪田に力を貸して欲しい」と熱弁した。


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初優勝 伴谷が強豪制す

少年野球 第15回1・1・3平成杯

準優勝に上位常連の綾野が食い込む
=八日市勢 ふがいなくも2回戦で敗退=

優勝記念メダルを贈る吉澤澄雄大会長
(湖東・八日市市)
 第十五回1・1・3平成杯争奪秋季少年野球大会(吉澤澄雄大会長)の決勝戦は三日、雨にたたられた八日市市立長山公園グラウンドで行われ、実力伯仲の強豪を抑え、混戦から抜け出した伴谷スポーツ少年団が初優勝を果した。

 県下最大を誇る三十二チームが参加して開かれた一日の開会式では、後援する滋賀報知新聞社の冨田正敏社長ほか、来賓の海外友之進助役や畑博夫副議長、中村文幸教育長はじめ小寺裕雄県議らから激励を受け、八日市ビクトリーの和田涼主将が「これまで学んできたプレーを出し切る」との選手宣誓を行い、汗ばむ陽気に恵まれた平成杯は開幕した。

 地元八日市からは玉緒レッドスターズ、八日市ニューエンゼルス、八日市ビクトリー、御園スカイラーク、八日市北スポーツ少年団、中野チビッ子クラブの六チームが出場したが、玉緒とビクトリーを除き他の四チームは初戦を突破できなかった。

 大会二日目(二日)でも、玉緒が秦荘スポーツ少年団に2対0と敗れ、三雲スポーツ少年団と対戦したビクトリーも8対0の完敗を喫し、いずれも準々決勝への進出を阻まれ、八日市勢の不がいなさが目立つ大会に終った。

 準決勝は、今シーズンの総括となる混戦を抜け出した彦根勢と水口勢の対決となり、綾野ガッツが旭森スポーツ少年団を7対0で下し、これまで苦戦を強いられてきた伴谷スポーツ少年団が金城スポーツ少年団に1対1の抽選勝ちし、決勝戦は水口対決にもつれ込んだ。

 両チームとも死力を出し切り臨んだ決勝戦では、幸運に恵まれ勝ち進んできた伴谷の勢いは衰えず、上位常連の綾野を6対2で退け初優勝を飾った。彦根同士の戦いとなった三位決定戦は、金城を10対1で下した旭森が制したものの、上位四チームの実力は伯仲し、どのチームが優勝しても不思議ではないとの感動をスタンドに伝えた。吉澤大会長も「すべてが優勝チーム」と大会最終日を振り返った。

 表彰式では、上位三チーム各選手の首に記念メダルが掛けられ、決勝戦で活躍の二人に最高殊勲選手賞を贈ったほか、チームに貢献した二十五人に優秀選手賞、十人に敢闘賞が手渡された。それぞれの名前が読み上げられるたびに歓声が沸き、緊張の糸が切れた少年の顔にあどけなさが戻った。

 1・1・3平成杯は、少年野球のシーズン開幕を告げる春の「長山杯」(姉妹大会)ととともに、シーズン終わりを告げる県下最大の出場チーム数を誇り、これまで勝利を目指し頑張ってきた六年生の健闘をたたえるほか、残る五年生以下の選手を励ます大会でもある。最後に、吉澤大会長は「少年野球で培った努力を生かし、中学校に行っても野球を続けて欲しい」と願った。


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八日市秋まつり

雨でもどっと市のにぎわい

=農業・物産・健康の催しも=

一時的に雨がやみ、グリーンロードは市民の活気に満ちた
(湖東・八日市市)
 三日開催された「八日市秋まつり」(同実行委員会主催)はあいにくの雨模様にもかかわらず、例年同様、大勢の市民らが市役所駐車場から歩行者天国となっている県立八日市高校前までのグリーンロードに繰り出し、市のにぎわいを見せた。

 グリーンロード一帯では“感動の出会い 夢まつり”をテーマに第二十七回二五八祭が開かれた。市民グループや各種団体などによるフリーマーケット、ステージショーやアトラクション、出会い広場、子どもたちの人気を集めた夢動物園、地元企業の関連商品紹介などが繰り広げられた。また、滋賀文化短大の大学祭も連動して開かれ、若者たちもが両会場を掛け持ちで参加していた。

 開会式典からしばらくして雨があがり、人出もどっと繰り出したものの、昼前から再び雨がきつくなり、フリーマーケットなどでは大幅値下げで投げ売りも行われ、買い物客が販売員と値引きをめぐる駆け引きを楽しんでいた。

 市役所駐車場では、八日市市農業まつり、八日市物産まつり、八日市市健康フェア、近江の畜産まつりが開かれ、農畜産物や手づくり加工品などの試食販売、健康に関するアンケートやクイズ、相談会などに長蛇の列ができた。

 また、夏の開催が雨で延期されていたほない会による「八日市は妖怪地」も秋バージョンで開かれ、参加者はちょっぴり季節はずれのきもだめしを楽しんだ。

 今年はちょうど衆院選の選挙と重なり、立候補者が熱心に選挙活動を展開したり、市選挙管理委員会による啓発活動も行われた。

 このほか、市民とともにまつりを楽しむ国松善次県知事の姿も見られ、八日市の市民パワーを再認識していた。


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初の試み「がまちゃんウォーク」

県内外から332人参加

ふくろう祭りも大盛況
=蒲生町商工会=

午前9時に町民グランドを地図を見ながら出発する参加者ら
(湖東・蒲生町)
 蒲生町商工会(津田久蔵会長)は二日、初企画「がまちゃんウォーク〜古墳を訪ねて〜」を開催し、町内の名所・旧跡を巡る約八・五キロのコースを三百三十二人が歩いた。

 午前九時のスタート時には、家族連れや年配の夫婦、ウォーキング仲間ら参加者二百五十人が参集し、同商工会員らの先導により町民グランドから横山自然公園を目指して一斉に出発。秋風を感じながら、県内最大級の木村古墳群を当時の姿に再現したあかね古墳公園へ向かった。

 公園内では、商工会女性部の手作り炊き込みご飯が振る舞われ、参加者らはシートを広げ昼食を取り、秋の味覚を満喫していた。体力が回復したところで、個々のペースで歩き始め、願成寺や川合石棺仏など歴史文化にも触れた。コース上には数字が書かれた看板が設置され、参加者らは数字を見つけながらビンゴ用のカードを折り曲げ、豪華賞品が当たることを期待しつつゴールを目指した。

 ゴール地点では、社会福祉法人いこい福祉会いこい作業所による「ふくろう祭り」が開かれており、フリーマーケットや同作業所自主製品の展示・販売、おでんや焼き鳥など模擬店、ポン菓子の無料サービス、ステージ発表など、ウォーク参加者や町民が一体となって盛り上がっていた。

 安土町から参加した森昭彦さん(44)は、優衣ちゃん(9)と亮太君(6)と親子揃ってゴールし、「ただ歩くだけではなく、ゲームや記念品があったりと特典が盛り沢山で、子どもたちも喜んでいた。来年も参加したい」と話していた。

 初の試みとなった今回は、一番遠い人で奈良県から、県内からでも彦根や長浜市からの参加があり、同商工会は当初の予定三百人を上回る盛況ぶりに来年に向け手ごたえを感じていた。


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ホッとするふるさとの景色

野洲町出身の画家・岩田さん

「近江を描く原画展」
=30日まで 県希望が丘文化公園で=

現場で感じ取った思いや風景を切り取り水彩画で表す岩田さん
(湖南・野洲町)
 近江の地で守り育まれてきた文化や風土、人情を野洲町出身の画家・岩田重義さんが一枚の絵にしたためた「近江を描く原画展」が、県希望が丘文化公園内青年の城中ホールギャラリー一帯で開催されている。会期は三十日まで。

 岩田さん(67)=大阪府高槻市在住=は、野洲町冨波乙の生まれ。高校時代に日本画家でもあった教諭から絵を描く魅力を教わり、京都市立美術大学日本画科へと進学。先輩に誘われ入った学内の劇団アトリエ座で、舞台装置づくりなど一から作り上げていく芝居の楽しさや取り直しがきかず生のまま走る劇場での緊張感を味わい、美大の六年間は演劇活動にエネルギーを注いだ。

 その後、抽象画にものめり込み、才能を開花させた。昭和三十五年には、読売テレビにアートデレクターとして入社し、三十五年間にわたり数々のスタジオセットを手掛けた。中でも、ワイドショー番組「11PM」の時計のシンボルマークは今でも多くの人の記憶に残る大作となった。

 「三上山を見れば帰ってきたなと思い、理屈なしにホッとする」と語る岩田さんは、走り続けてきたテレビ業界を六十歳の定年で離れる時、生まれ育ったふるさとへの思いを強くした。

 「小さい頃の風景がまだ残っているとうれしくなる」。スケッチブックと鉛筆を片手に、湖国を歩き始めた。三年間にわたり写生に没頭した岩田さんは、「車ではなく歩いていると、見えないものが見えてくる。風景との出会いの前に、必ず人との出会いがあることに気付いた。見えている物すべてを描くのではなく、現場で感じ取った思いや風景だけを切り取る」と直感を大切にしながら、十五〜二十分で鉛筆での下絵を完成させるという。

 細密描写ではなく、大胆なタッチで描かれた鉛筆の下絵に、淡く微妙な色合いや現場の雰囲気を水彩絵の具で再現していく。また、風景画でありながら、人物や動物が登場するのが岩田さんの水彩画の特徴でもある。

 ありえない嘘ではなく、もっと本当らしさを表現するための手段として、紅葉の中を歩調を合わせて歩く恋人同士や楼門前にたたずむ行者、自転車に乗ったセーラー服姿の女子高生、ランドルセルを背負った学校帰りの子どもたち、散歩中の犬、空を羽ばたく鳥などを描き、観る人の想像力をかき立てる。

 会場には、蒲生氏郷が築いた城下町「日野」や優美な石塔が立つ「石塔寺」、茅葺き屋根が立派な「苗村神社」、紅葉色に染まる「永源寺」、木造二階建の「近江鉄道新八日市駅舎」、太郎坊宮から望む「蒲生野の眺望」、近江商人の本貫の一つ「五個荘の弘誓寺」など約百点が展示されており、見なれた風景に出会える。

 来場者の中には、「今回の展示作品がまとめられている画文集『近江を描く』(サンライズ出版)を見て県内各地を巡り、岩田さんが描いている風景を見つけ、同じ所でスケッチするのを楽しみにしている」と語る人もいた。

 同展は、入場無料で、チラシ持参で東ゲートから入園の場合は駐車料も無料となる。開園時間は、午前九時から午後五時まで。月曜日休園。詳しくは、同公園(電話077―586―2111)まで。

 


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