滋賀報知新聞(ニュース)平成15年11月25日第13649号


一般財源 ゼロシーリング

八日市市新年度予算編成方針

新市に引く継ぐ最後の予算
=市民協働 市政50周年で積極性も=

(湖東・八日市市)
 平成十六年度の予算編成に取り組む八日市市は、景気の大幅な回復が見込めない中で税収の伸びが期待できず、政府方針「三位一体の改革」によって地方交付税や国庫補助負担金などの大幅な削減が見込まれ、新年度の歳入総額の圧縮を余儀なくされている。政策的新規事業へ充当する一般財源の確保が困難なことから、基金繰り入れや市債の発行を免れない財政事情を示している。
 
 この状況下でも、中村功一市長は「新年度は市政五十周年を迎える記念すべき年であり、一市四町の合併を実現する年でもある。八日市市として最後の予算であるとともに、新市へつながりのある予算にしたい」と、積極性も視野に入れた編成方針を打ち出した。

 その上で、職員一人ひとりに資質、能力の向上を求め、市民ニーズの動向を的確に把握しながら、市民とのパートナーシップによるまちづくりの推進に力を入れ、新総合計画に添った予算編成を促している。

 今回打ち出した予算見積り額は、十五年度当初予算(百四十二億円)以下とした上で、一般財源の総額を特定経費(人件費・扶助費・公債費の義務的経費)を除き、自然増減を加味した額「ゼロシーリング」としていることから、新予算の一般会計は百四十億円程度の規模になるものとみられる。

 IT関連企業の業績が回復しているものの、景気低迷による法人税の減収とともに、地方贈与税や地方交付税、国庫補助負担金の削減で、一般財源は本年度より減収することが確実となり、義務的経費を除いた経費の徹底見直しを行い、事業費のねん出を求めている。

 市の財政状況は極めて厳しく、一般財源の不足から毎年、基金の取り崩しや市債の発行で切り抜け、かろうじて予算編成にこぎ着けているのが現状で、こうした慢性的な財源不足に頭を抱えている。本年度も、財政調整基金と公共施設整備基金から七億円を取り崩し、十四億円の市債発行とともに急場をしのいでいる。

 このような状況の中で事業の選択について、新総合計画に沿って市民ニーズの動向を把握し、優先度の高い事業から予算を見積り、市民との協働による課題解決を求めている。このほか事務事業評価システムを積極的に活用し、効率的な行政推進への取り組みを促している。

 来年八月十五日に市政五十周年を迎え、合併という新たな飛躍のベースとするため、新年度の重点施策のテーマを「五〇年 未来につなぐ 元気都市」に置いた。歩んできた歴史を検証し課題を整理するほか、時代に即したまちづくりを新年度予算に求めている。

 今月二十八日までに予算要求を締め切り、これに基づき各課のヒヤリングを年内中に終える。来年に入って一月中旬に査定結果を内示し、これを受けて部長折衝を同月中に行い、市長の最終査定を済ませ、二月初めには十六年度の予算案をまとめる。

 八日市市は、財政再建準用団体(昭和三十五年)に陥る苦難の時代を乗り越え、インターチェンジ開設(同三十九年)を機に工場誘致が進み、地域経済の発展、雇用の創出、財政基盤の安定が図られるようになった。

 その後、広域行政の推進、体育・文化・教育施設、地区公民館、福祉施設ほか、上・下水道、駅前開発、道路整備など都市基盤の整備も進み、近年では緑の湖(うみ)づくりなど環境へも配慮し、高齢者を中心とした福祉施設の充実、大凧や市民協働を生かしたまちづくりに重点を置き、東近江地域における中心都市の地位を確保してきた。


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もりもり仲間の手づくり人形劇

食事と健康 楽しく理解

=玉緒公民館で初上演 上々のでき=

健康推進員の手づくりで上演された人形劇
(湖東・八日市市)
 日常生活にとって大切な食事や生活習慣などのあり方をより楽しく理解してもらおうと、八日市市玉緒地区の健康推進員十人で結成する「もりもり仲間」による人形劇「参観日の帰り道」が、このほど市立玉緒公民館で開かれている中高年者を対象にした生涯学習講座の一環として、受講生ら約百人を前に初上演された。

 もりもり仲間は日頃から、地域の人々にどのようにすれば健康についての理解をより深めてもらえるかを追及しており、一昨年前から寸劇などに取り組み、大きな成果をあげている。

 今年六月からは、「食生活と健康」をテーマにした人形劇に取り組み、二十体の人形から小道具まですべて手づくりで準備を進め、このほどようやく完成、初舞台となった。

 物語は、授業参観を終えたお母さんたちが子どもの食生活について話し合っているなかで、子どもの成長だけでなく大人の健康にとっても朝食が大切であること、三食をきちんとバランス良く食べること、間食をしないなどを、見る人にも共感してもらえる場面設定で進めていく。

 基本的な台本はあるものの、小学生からお年寄りまで、上演対象者によってその都度アレンジされ、小道具や工夫が加えられ、アドリブも入り、「笑うことも健康に通じる」とユーモアも随所に散りばめられていて、見る人を飽きさせない。

 初演を終えたメンバーは「一二○%良くできた」と目を輝かせ、次回の上演に意欲を燃やしていた。すでに、来年一月に子どもを対象に、九月にお年寄りを対象に上演が決まっている。


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好きだから残したい

「町並み・景観百選」投票受付中

=日野の町並みと景観を考える会=

日野町役場1階ロビーに設置されている候補地の写真一覧と投票箱
(湖東・日野町)
 心和ます自然とともに、戦国武将・蒲生氏郷公のふるさとして、また近江日野商人の発祥の地として古い町並みや城下町当時の街路が残存し、脈々と続く歴史文化を偲ばせる町家がたたずむ日野町。こうした自然・歴史遺産を時代に合った形で残し次世代へ継承する活動に取り組んでいる日野の町並みと景観を考える会(谷口忠臣座長)が、「町並み・景観百選」の選定のための投票を呼び掛けている。

 同会は、住民と行政、専門家が一体となって日野町の町並み・景観について見つめ直し日野のまちづくりを考えようと、平成十一年に発足した。町内の観光資源調査や先進地視察などを行い、自主的な取り組みを続けている。

 今年度に入り、さらなる活動の推進を図るため、二カ月に一度の定例会議と、企画広報・歴史検証・イベント・政策研究の四部会を新たに設け、会員が興味のある分野を掘り下げて探究できる環境を整えた。

 今回の「町並み・景観百選」は、日頃見逃しているような埋もれた景観や日野らしい町並みなどを、住民の視点で掘り起こし、町の魅力を再認識してもらおうと企画。七月から八月までの約一カ月にわたり、各地区公民館と役場一階ロビーに投函箱を設置し、「この町並みを残したい」や「この風景が好き」といった視点で町並みと景観の二部門に分けて百選の候補地を募った。

 寄せられた候補地の中から、旧正野薬店付近の町並みや佐久良川の桜並木、白鬚神社、熊野の滝、鎌掛宿(御代参街道)、別所の芭蕉句碑周辺、山本地先からの夕焼けなど約百五十個所に集約した。

 町内に全戸配布済みの投票用紙には、日野・東桜谷・西桜谷・西大路・鎌掛・南比都佐・必佐の七地区ごとに、町並みと建物、景観の三つに分けて候補地の一覧を掲載している。候補地の写真を役場一階ロビーと各地区公民館、わたむきホール虹に今月一日から掲示し、投票箱を設置して三十日まで投票を受け付けている。

 十二月初旬に集計を行い、今年度中に結果を発表する予定。詳しくは、同会事務局の町産業経済課(電話0748―52―6562)へ。


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鏡地区の歴史知る

大型紙芝居「義経」を上演

絵本を読む会・ぽえむ
=竜王西小で=

竜王西小学校絵本を読む会「ぽえむ」の大型紙芝居に釘付けとなる児童ら
(湖東・竜王町)
 竜王西小学校絵本を読む会「ぽえむ」(大橋裕子代表)はこのほど、西小まつりで大型紙芝居「義経」を全校児童を前に上演した。

 同会は、絵本の読み語りや地元に伝わる民話を子どもたちに紹介しようと、平成十三年九月にPTAが中心となって結成。メンバー約十五人がそれぞれ担当クラスを持ち、毎月二回、朝の自習時間や昼休みを利用して、教室などで絵本の読み聞かせを行っている。

 また、竜王に伝わる昔話や民話を題材に、スライドを使った大型紙芝居を手作りし、臨場感あふれる音響効果など趣向を凝らした演出で、子どもたちの人気を集めている。

 「比良八荒」と「人食い鬼」に続き同会の三作目となった「義経」は、義経の父で源氏の義朝が平家の平清盛との戦いに破れたところから始まる。母と田舎へ逃げ、鞍馬の寺に預けられた幼少時代、父の敵討ちを心に誓い、鞍馬の天狗に剣を習い、学問に励む牛若丸(義経の幼少時代の名前)。京の都の五条大橋で通りがかりの人々の剣を奪う弁慶をこらしめ家来にして、商人と連れ立って源氏の味方をしてくれる藤原秀衡に会いに奥州へと向かう。

 鞍馬寺をこっそりと抜け出し、追っ手が迫る中、一日目に近江の国の鏡の宿・白木屋に宿泊。追っ手の目を避けるため、鏡の地で子どもから大人になるため前髪を切る儀式(元服)を行うことを決める。烏帽子折りの五郎太夫を訪ね、平家の習わし左折りではなく右折りの烏帽子の製作を頼む。出来上がった烏帽子を松に掛け、池からたらいで水をくみ前髪を切り落とし、晴れて大人の武将の仲間入りを果たした牛若丸は源九郎義経と名を改め、源氏を再び興すことを鏡神社で決意。

 その後、奥州へ辿り着き、兄・頼朝とともに平家一家を滅ぼすものの、義経の人柄や実力を恐れた兄からうとましく思われ、藤原氏に身を寄せるものの最後には自害し、三十一年の短い生涯を閉じたというストーリー。

 義経が前髪を落とした元服池やたらい、白木屋跡、五郎太夫屋敷跡など鏡地区に残存する史跡も登場し、先人たちが築き上げてきた歴史文化が分かりやすく紹介された。

 児童らは、真っ暗になった体育館で、ステージ上のスクリーンに写し出された大型紙芝居にじっと目を凝らし、メンバーの語りに集中して聞き入っていた。


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2町基軸は 撤回、白紙から検討

安土町合併調査特別委員会

1市2町か1市1町の現実論
=合併の方向性、近く結論=

18日に開かれた安土町議会の合併調査特別委員会
(湖東・安土町)
 能登川町が、八日市市を中心とする1市4町の合併協議に参画を申し入れることを決めたことから合併の枠組みの見直しに迫られている安土町。合併の方向性をどのようにまとめていくのかを話し合う合併調査特別委員会が18日、町役場で開かれた。

 今回の委員会は、11日に開かれた全員協議会で、津村孝司町長が「能登川町から八日市市を中心とした1市4町の合併をめざすことの報告を受け、今後、安土町としてどのような合併の方向性を打ち出したらいいのか、議会としての考えを聞きたい」と意見を求めたのを受けて、まず、同委員会としての意見を統一するために開かれた。

 午後1時半から開かれた委員会には、正副議長も参加し、周辺市町の取り組みの状況や議会のこれまでの経過などの報告と情報交換が行われ、安土町として今後考えられる方向性を探った。

 まず、能登川町が1市4町への参入を決定したことから7月3日の全員協議会で意見統一した「能登川町との2町を基軸にした合併推進」を取り消し、白紙の状態で考え直すことで合意。町当局の方針が示されることが大切とし、町長のリーダーリップを求めていくことと同時に、議会としても町当局側と協議しながら一定の方向性を決めていかなければならないとの認識で一致した。

 新しい合併の枠組みについての議論では、「能登川町がまだ、1市4町に正式参入できたわけではないことから1市2町(近江八幡、安土、能登川)を諦めることはない」や「(町が広域合併を目指すなら)近江八幡市と蒲生郡の1市4町も考えられる」、「(すでに協議が進んでいる)蒲生、日野町を除き、まだ、協議に入っていない竜王町を含めた1市2町も考えられる」などの意見が出た。

 これに対し「今から蒲生、日野町に合併を呼びかけると両町に戸惑いを招く心配があるのではないか」や「竜王町は、『今は合併は考えない』との姿勢を堅守していることから呼びかけてもムダではないか」などの現実論も出された。

 結局、この日の会議では、委員会としての明確な方向性はまとまらなかったが、近江八幡市との合併を進めていく方向では、異論は出なかった。ただ、これまで信頼を深めてきた能登川町が、仮に1市4町側に参入出来なかった場合は、改めて近江八幡市と一緒の合併を呼びかけていくことでも反論は無かった。また、竜王町に合併の機運が生まれてくる可能性に期待する認識も示された。

 議会として住民への説明責任を果たすことも肝要との観点から、2町合併の見送りからこれまでの取り組みの経過や考え方をまとめた「合併だより」を配布することでも合意した。

 今後は、議会と町当局が両輪となって合併を進めていくことが重要な見地に立って、町側と協議を進めて方向性をまとめ、全員協議会で提案して結論を求めていくことにした。

 枠組みの議論の中に八日市市を中心とした1市4町側に能登川町と一緒に参画する意見もあったが、1市4町側はすでに7割近くの合併協議が終わり、安土町のまちづくりへの思いがどれだけ組み入れてもらえるかに懸念があることや、誘う町がある能登川町とは参入の事情が違うことなどもあって、積極的に推す意見は無かった。

(畑 多喜男) 

 


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