滋賀報知新聞(ニュース)平成16年1月4日第13681号


特別養護老人ホーム

こぼしの家

八日市市市辺町にオープン
=すべて個室 ゆったりムード=

自立生活の支援環境を整える10人家族のユニットケア方式
(湖東・八日市市)
 社会福祉法人「八幸会」(山口信一郎理事長)は、八日市市市辺町に特別養護老人ホーム「こぼしの家」をオープンさせる。十日に開所式を行い、十六日から入所が始まる。すべて個室の十人が一家族を構成し、ゆったりとくつろいながら助け合い、自立できる生活環境を支援するユニットケア方式を導入しているのが特徴で、小泉百合子施設長は「寄り添いのケア」と、家庭的な雰囲気づくりに気を配る。

 同市内で青葉病院や青葉メディカルを経営する医療法人社団「幸信会」(山口信一郎理事長)が設立した八幸会は、同市立勤労青少年ホームグラウンド北側の敷地七千二百平方メートルに鉄筋コンクリート造り平屋延べ三千四百平方メートルの特養ホーム「こぼしの家」を建設した。
 特養ホーム(五十人)はじめ短期入所(ショートステイ十人)、通所介護(デイサービス二十人)ほか、高齢者を抱える家族の相談に応じる在宅介護支援センターなどを併設し、地域で支える居宅介護の支援にも力を注ぐ。小泉施設長は「管理面を重視するのでなく、入所者一人ひとりに目が行き届く家庭的な施設を目指したい」と話す。

 一室に複数の人が生活する従来の特養ホーム(病院方式)とは違って、一人ひとりのプライバシーが確保される個室をすべてに採り入れている。十室ごとに一ユニット(家族)を構成し、その世帯の共有スペースとして食堂、談話室などをユニット内に設けるなど、国が積極的に進める新型「ユニットケア方式」の居住福祉型介護施設となる。

 一ユニット(十室)全体の大きさは約三百平方メートルで、バス・トイレ付き一室、トイレ付き四室、収納庫だけの五室に分けた。重度と軽度の高齢者が助け合って生活できるよう、一ユニットそれぞれに食堂兼グループリビング(八十六平方メートル)を設けているほか、入所者全員が利用できる浴室、トイレもある。

 さらに、寝たきりに陥りやすい骨折を防ごうと、全館二重床工法による転倒事故防止対策を強化し、クッション方式による骨折防止を確保している点が注目される。また、リビングや廊下などには、やさしい自然の光が入るサンルーフが明るい雰囲気を醸し出している。

 このほか、施設内には地域交流スペース(九十六平方メートル)、ボランティア活動室(四十四平方メートル)、在宅介護相談室(三十平方メートル)、在宅復帰訓練室(百五十三平方メートル)、デイサービス室(二百七十六平方メートル)、在宅機器展示コーナー(六十八平方メートル)、調理室(百二十平方メートル)などがあり、環境緑地帯(千九百メートル)や駐車場(千六百平方メートル)も設けた。総事業費約十億円。

 入所者の世話をするユニットケアに六十人、デイサービスを担当する三十人のほか、管理運営の職員四十人が従事する。入所費は、部屋代や食費、光熱費が自己負担となることから、介護費を含め一人当たり約十一万円(月額)程度になる。

 施設名称「こぼしの家」の由来は、天正三年(一五七五)にさかのぼる。滋賀県市町村沿革史によると、市辺村は保内下郷の破塚(こぼしずか)といわれ、元禄十年(一六九七)に東西古保志塚村の名で新開墾された田地が記されている。明治七年五月二日には東と西の古保志塚村が合併し市辺村と呼ぶようになったという。このことから、地域に根付いた名前を施設に付けた。


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愛知川町の「(仮称)東部地域公園」

ワークショップで構想ふくらむ

=住民に愛され親しまれる公園づくり=

熱心に話し合う参加者
(湖東・愛知川町)
 愛知川町川久保地先に整備が計画されている「(仮称)東部地域公園」が住民に愛され親しまれる公園となるよう、住民の意見を設計に盛り込むためのワークショップが開かれ、参加者による熱心な議論が続いている。

 公園は、川久保保愛館前に広がる宇曽川堤防までの田んぼ約四ヘクタール(四十反)を整備するもので、昨年三月に基本計画を策定、平成十五年度で設計、十六年度に土地の買収、十七・十八年度で建設を進める。

 「住民参加の公園づくり」「特色ある公園づくり」「災害時に対応できる公園づくり」「だれもが利用できる公園づくり」を整備方針に、芝生広場、森、花壇、池・水辺のゾーンがあり、それらが起伏のある木道でつながる。

 ワークショップには、地域住民や緑の少年団の子どもたちなど約四十人が参加。昨年夏休みと十一月の二回のワークショップでは、「つくる」「育てる」「楽しむ」公園をテーマに、現地視察や議論が行われた。

 第一回では大人と子どもが二班ずつに別れて現地視察を行ったあと、どんな公園にしたいか意見を出し合った。大人のグループでは景観や安全、管理、環境づくりなどを中心に、子どものグループでは遊びや活動から発展させた意見が、それぞれ出された。

 第二回は大人と子ども混合でゾーンごと三つのグループで、森の木の種類や遊具、花壇の形や花の種類、池のいきものや植物、また、住民に楽しく活用してもらうためのイベント開催や公園へのかかわり方など、さらに具体的な意見やアイデアを出し合った。

 ワークショップはまだ途中だが、行政や設計会社、学識経験者には見えなかった視点やアイデアがすでにたくさん出されており、これまでの公共施設建設が住民にとって「どんなものができるのか」「完成はしたものの」といった具合で進められてきたのに対し、本来の「使う側の意向」を十分に反映させることができるという点で、一人でも多くの住民が公園づくりにかかわることにより、「住民に愛され、親しまれる公園」がつくられようとしている。設計図の完成が楽しみだ。

 そして、数年後には美しい花や緑で包まれる公園にたくさんの住民が集い、鳥や虫たちの声が聞こえる風景が見られることだろう。


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駅西広場&ロータリー整備

いよいよラスト 駅西土地区画整備事業

景観調和の「能登川モダン」
=水車をモチーフにからくり時計=

駅西土地区画整備の最終事業となる駅西広場とロータリーの完成予想図
(湖東・能登川町)
 平成十年から進められてきたJR能登川駅西土地区画整備事業も今年三月で終わりを迎え、あとは、駅西口前の公開空地とロータリー整備を残すのみとなった。

 水や緑に恵まれる能登川町では、重厚な屋根瓦が続く町並みが見られ、懐かしさと落ち着いた赴きが感じられる。駅西土地区画整備事業は、これらの景観と調和する現代風の町並み構成を目指しており、和風のデザインを取り入れた「能登川モダン」をコンセプトに整備が進む。

 駅西地区は、県の中部地方拠点都市として定住促進地区に指定されるほか、町の総合計画で中心市街地整備ゾーンに位置づけられており、まちの玄関口・能登川駅の改築とともに骨格軸の整備事業が進み、駅東側地区と一体的な商業集積地として商業サービスの機能を充実。また、住商併用地区や一般住宅地区、低層住宅地区を区分し、統一された美しい景観が整う。

 その広さは、垣見〜林〜山路に至る約二十六・九ヘクタールで、まちの中心を通る町道JR西口線はすっかり日常路として定着し、東西を走る県道大津能登川線(県道2号)から駅へのメインストリートとして町内外からも利用されている。

 現在、進められている駅西口前の公開空地整備は、待ち合わせなど人々の憩いの場となるよう噴水とサークルベンチが整備され、直流・傾斜・混合の三パターンを織りなす噴水は、夜のライトアップで幻想的な世界を創り出す。

 また、平行するロータリー整備では、駐車場七台(うち車イス用二台)とバス停を備えたロータリーに日除け・雨よけの屋寝付きシェルターが約七〇メートル設けられ、自動車・バスからの乗降や駅、スーパーへの出入りに便利なように工夫。その中央部の広場には、からくり時計と二連水車のモニュメントが整備される。

 からくり時計は、能登川町の顔とも言える水車をデザインした焼き杉の四面時計(直径七〇センチ)で、一段目と二段目の収納扉から舞台がせり出し、音頭師と太鼓のリズムに乗せて七体の踊り子が「江州音頭」を踊る予定。

 二連水車は、焼き杉の木製水車と御影石張りの支柱が融合するモニュメントとなり、豊かな水を湛えながら高さ五メートル六〇センチと三メートル三〇センチの大小水車が回転する。


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本格始動する「エコ村構想」

近江八幡市に先進の未来都市

NPO・エコ村ネットワーキングを軸に
=ワークショップで具体化への議論=

(湖東・近江八幡市)
 近江八幡市小船木町地先の休耕地約十五ヘクタールに「エコ村構想」が持ち上がったのは約一年半前。未来社会のあるべき「まち」のモデルとなるエコ村構想がどこまで進んだのだろうか。

 エコ村は、現代社会が抱えている様々な問題や課題の解決策に個別に取り組んでいくのではなく、衣・食・住をはじめ人の暮らしに関わるいろいろな要件を取り込みながら、人々が共に暮らすコミュニティーの復活や自然環境との共存に軸足を置いたライフスタイルや環境負荷のない地域産業の創出など、多様な目標を同じステージで同時に創り出していこうという新しいプロジェクト。国内の未来社会の先進例として注目されている。

 「小舟木エコ村プロジェクト」と名付けられたこの取り組みが昨年六月に内閣府・都市再生本部の「環境共生まちづくり」のモデル計画に指定され、同九月には「全国都市再生モデル調査」にも選ばれた。

 同プロジェクトは、県立大の仁連孝昭教授を代表とするNPOエコ村ネットワーキング(企業、団体、個人など会員一三○)が核となって活動を開始。昨年四月には地元のまちづくり委員会や農業団体、市、県が参画した「小舟木エコ村推進協議会」も設立され、支援態勢も整っている。

 計画によるとエコ村には▼省エネに着眼したエネルギー供給施設、環境調和型の住宅を建設する住居・コミュニティー施設▼農産品の直売所や菜園などを設けた地域サービス施設▼環境と暮らしを研究する教育、研究施設▼斬新な菓子工房などの産業施設等が予定されている。また、三十の住区には三百戸、約一千人が暮らすコミュニティー社会の構築も目指している。

 こうした計画を推進していくためにエコ村ネットワーキングでは昨年八月に「生活者」、「水」、「エネルギー」、「住環境」の四つのワークショップを立ち上げ、分野別の問題提起や取り組みの手法について議論を重ねてきた。

 エコ村の実現には、建築物、道路、エネルギー利用などに関連する法規制を緩和する必要性や既成概念にとらわれない発想などが求められ、新年度から山積する課題の解決に向けて新たな挑戦が本格化する。 


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私の見た「大中農業王国」の初夢

JAグリーン近江・北部営農振興課・中江吉治課長
大地と空、緑、そして風

「ほんもの農業」の展望
=細工のない自然の魅力を創り出す=

(湖東・近江八幡市)
 県内の最大農産地を誇る大中干拓地には、大空の広さが実感できる自然、電柱がない広大な琵琶湖とつながる田園など、人が小さく見える大中ならではの空間がある。この空間と農業とが、新しい地域興しのヒントにならないか。
 あえて人を集めるものが無いところに本物の自然があり、その本物に人々の足が向く時代。大中そのものが名所になり、人々が集まる一大農業地になる可能性がある。JAグリーン近江・北部営農振興課長・中江吉治さん(44)が語る。

 大中の湖干拓地は一九六六年に国営干拓事業によって干拓造成、農業が開始されて今年で三十八年目を迎える新しい農村地帯であります。その昔、琵琶湖最大の内湖であった中の湖が干拓されて、肥沃な大地が直径約四キロのほぼ円形の状態で姿を現し、一千ヘクタールの新たな農地に近代農業のモデル地域としての展開に夢と希望をもって二一六戸が入植しました。

 入植当時のぬかるみの圃場条件に苦労された一世の時代から、今では三十八年目をむかえる地域であります。その昔、琵琶湖最大の内湖であった中の湖が干拓されて、肥沃な大地が直径約四キロのほぼ円形の状態で姿を現し、一千ヘクタールの新たな農地に近代農業のモデル地域としての展開に夢と希望をもって二一六戸が入植しまた。

 入植当時のぬかるみの圃場条件に苦労された一世の時代から、今で三世が大区画の圃場を所狭しと活躍する農場へと移行しつつあります。その間、時々の農業政策や情勢の変化に機敏に対応してきた地域ですが、近年の米価抑制、デフレ下の農産物販売価格の低迷に、現在まで歩んできた複合経営による規模拡大路線の経営も行き詰まりの状況にあるように見受けられます。

 そのような中において、新しい動きもあります。約七年前に湖周道路が大中の湖干拓内を南北に縦断・開通いたしました。今までになかった大きな(交通量)流れが起こったことで、その昔一世をふうびした「大中スイカ」の生産が復興、作付面積が増加すると共に、農産物直売所も立ち並ぶようになってまいりました。一年を通じて開店する直売所、あるいは夏場の一時期に開設する直売所、また農産物の直接販売等々、生産者と消費者の農産物を介した交流の場が湖周道路沿いに形成され、今までにない活気を生み出しています。

 大中の湖地域は「大中西瓜」をはじめとして、「農業のほんまもん」が多く存在する地域です。米・野菜については、琵琶湖や周辺環境に負荷をかけない、県が認証する「環境こだわり農業」に積極的に取り組んでおります。また、畜産の肉牛部門においては、昨年、実質全国第一位に値するような輝かしい賞を大中農家が受賞。近年、本地域から上位入賞が続いており、産地レベルが向上しています。花きでは、全国一を誇る「ストレリチア」の産地が存在し、その他農業においての「ほんまもん」がこの地域にはいっぱい存在します。大中地域は行政区分は三つに分かれておりますが、こと農業生産については、大中一本で知恵を出し、力を結集して、地域や農業を盛り立てています。そういう意味では、本地域を「大中農業王国」とイメージづけできるのではないかと考えております。
 
 私の今年の初夢に「大中農業王国」の情景が現れてまいりました。その内容について、お話しさせていただきます。王国の中心に大型の農産物マーケットが存在し、そのマーケットには、大中で収穫された農産物、加工品などが所狭しと並べられ、国王のスタッフが消費者の方に新鮮で、安全な農産物の紹介をしています。隣接して「自然食レストラン」がにぎわいを見せております。

 また、そのマーケットに貸し自転車が備えられ、それを利用して大中や周辺を散策されています。のんびり回る水車を見たり、安土城趾を見学したり、西の湖でぼんやりしたり、自然の中にとけ込んでのサイクリングです。

 大中内では、いくつもの直売所に立ち寄ったり、牛の様子や野菜が自然に育つ様子を見たり、農家の方との会話も聞こえてきます。一方、空と大地のさえぎるもののない広々とした空間には、ゆったりと気球が浮かび、またパラグライダーを楽しむ情景も見えてまいります。湖周道路両側には菜花・ヒマワリ・コスモス等の四季折々の花が咲き並びフラワーロードを形作っています。その美しさに車のスピードも緩んでいるようです。

 田んぼの方では、どろんこサッカー大会が開催されているようです。にぎやかな歓声とどろんこの顔に笑い声が絶えません。その隣には、ひまわりで作った巨大迷路での歓声や、中学生が農業体験を行っている様子もうかがえます。「ほんまもん」の農業があるゆえに、消費者から見れば大中農業王国全体が一つの「どろんこ農業公園」になったように見受けられるようです。

 大中が持つすばらしいロケーションを活かした取組が展開されていました。そんなような初夢を見させていただきました。農家の笑顔と消費者の笑顔を農産物が取り持つ、そんな「大中農業王国」になればすばらしいと、夢から覚めて感じたしだいです。

 


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