滋賀報知新聞(ニュース)平成16年1月29日第13703号


波高し『目片丸』の船出

大津市長選を振り返る記者座談会

自制できるか、与党会派の政新会
=民主、連合にはボディーブロー!?=

初当選し万歳をする目片氏(右から2人目)
(湖西・大津市)
 大津市長選は二十五日投開票され、元衆院議員の目片信氏(62)が二万八千七百六十六票を獲得し、初当選を果した。前大津市民病院長の木津稔氏(61)、元通産省課長の八幡和郎氏(52)、前県議の藤崎ヨシヲ氏(64)=共産推薦=、元市会議長の竹内照夫氏(47)、自営業の田中敏雄氏(62)は涙を飲んだ。市長選を記者座談会で振り返りながら、今後の大津市政を展望してみた。   

 【石川政実】


 ----戦後最多の六人が立候補した大津市長選は、目片氏が制したが、想像以上に自民票をまとめたね。

 A 従来型の選挙活動を目片氏は展開したのに対し、木津氏や八幡氏には不本意な戦いしかできなかった。最大会派の自民党系の政新会などが昨年十二月の総会で目片氏の推薦を決めたにもかかわらず、告示直前の同党大津支部連協では、目片氏の推薦を見送り、これに反発した市議が本気になった。それに比叡山高校の同窓生、市南部の自治会などがフル稼動した。木津氏は、推薦団体の連合組織が頼りだったが、「なんで木津氏なのか」という説明不足が最後までたたった。八幡氏は、組織がなく、勝手連的な選挙運動を展開しただけに、選対本部が混乱し、勝機をみすみす逃がしてしまった。また公明党の支援を、十分に活かしきれなかった。

  藤崎氏の一万三千四百四票は、大健闘だ。「女性市長の誕生を」という訴えは、有権者の心をつかんだ。竹内氏は、約一万票と見られていたが、六千七百五十八票と、伸び悩んだ。二千五十一票を獲得した田中氏は、意地をみせたといえる。

 ----民主、社民系の市議会会派のネット21が、政新会に木津氏を打診し、話がまとまらなかったのに、なぜ民主や連合滋賀などは木津氏の担ぎ出しに乗ったのだろう。

 A この夏の参院選や次期衆院選をにらむなら、民主党にとって最悪のケースは、自民党員の目片氏が市長になることだった。自民との相乗り候補としては、温厚な木津氏が有力だったが、自民との全面対決に様相が変わった時点では、浮動票がとれる八幡氏を支持する方法が唯一の選択肢であったと思う。

  やはり昨年の衆議院選での大勝によるおごりだろう。今回、自民党の目片氏と竹内氏の得票の合計は、三万五千五百票にのぼっており、自民の力は決して侮れるものではなかった。次期衆院選の出馬が予定されている民主の川端達夫衆院議員にとって、お膝元で自民党籍の首長が誕生したことは、ボディーブローになって効いてくるはずだ。また八幡氏の応援に回った公明党との関係を修復できるかも焦点だ。このように民主党と連合滋賀は、「パンドラの箱」を開けてしまった。

  でも勝った目片氏の自民党の方も、問題を残したよ。国会議員・県議と、市議との深刻な亀裂がそれだ。夏の参院選にも影響が出ると思う。

 ----目片丸が船出するわけだが。

 A 基本的には、山田豊三郎前市政を継承した手堅い運営になりそうだ。ただ市の負債が一般会計で千二百億円にのぼるだけに、行財政改革は避けて通れない。その一方で、支持母体に建設業協会など各種団体が控えており、どれだけ改革が断行できるかだ。また自治会問題も、支援を受けただけにメスを入れることができるか疑問。さらに与党会派の政新会の要望活動も今後活発になると予想されるだけに、「波高し」には違いない。

  県内の八市の中で、草津市の芥川正次市長に続いて、大津市にも自民党籍の首長が誕生したことは、同党にとって参院選への弾みになりそうだね。


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特別支援教育の拠点、充実へ

甲西町の県立三雲養護学校

高等部への進学希望者増加で
=増改築に向けて県教委と協議=

県立三雲養護学校
(湖南・甲西町)
 甲西町柑子袋の県立三雲養護学校は、児童・生徒の増加に伴う増改築に向けて県教育委員会と協議を重ねている。学習障害(LD)や注意欠損多動性障害(ADHD)など、従来の特殊教育では対象外だった障害へのきめ細かい対応が課題になっている。このため、郡内小中学校との連携強化など、地域の特別支援教育の拠点としての施設充実が求められている。

 最も古い校舎は昭和五十四年二月に完成し、当時、郡内から小中学部に約百人が通学した。その後、宅地開発による人口増加に伴って児童・生徒数が増えたことや、高等部の新設で、校舎の増改築を行なってきた。現在の規模は、敷地面積約二万五千二百平方メートルに、小中学部・管理棟、高等部の新旧棟、体育館棟となっている。

 近年、児童生徒数は少子化の影響で小中学部は減ったが、高等部への進学希望者が増加。現在、小中高で百六十九人が在籍している。このため、教室不足を補うため、職員室・児童生徒会室を普通教室として使っている。

 さらに、一昨年には高等部生徒の急増で運営計画の見直しに迫られ、郡内小中学校の特殊学級から同校高等部への進学希望者を調査。その結果、今後も増加傾向が続くことが見込まれ、現在の施設では対応が難しい判断した。

 計画案では、会議室兼図書室を普通教室として今春から使えるよう改築し、さらに今年中にはグランドに鉄筋コンクリート造り平屋の音楽室(建築面積百六十平方メートル)を建設する方向で進んでいる。

 武藤敬助校長は、「障害をもつ子どもらの支援拠点として、地域での位置付けがますます重視され、特色ある学校づくりが求められている。今後も児童生徒数の推移を見ながら、施設の改善を含めて、県教委委員会と協議していきたい」と、話している。


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水口町 聖なるカール・ドライヤー監督特集

無声映画の金字塔
「裁かるるジャンヌ」など上映

=生演奏付きによる特別プロジェクトも=

カール・ドライヤー監督
(湖南・水口町)
 北欧デンマークが生んだ二十世紀最大の映画作家、カール・ドライヤー(一八八九〜一九六八年)が監督したサイレント映画の金字塔「裁かるるジャンヌ」が、今月三十一日、二月一日に碧水ホール(水口町)で上映される。昨年十月に東京からスタートした巡回展で、神のみわざとも言われた伝説の長編五作品が公開される。

 これまで国内では、同監督の「ジャンヌ・ダルク」「吸血鬼」などが少ないながらも上映される機会があったが、十六ミリフィルム版であったり、欠落部分が多いなどの難題が多かった。今回は、デンマーク映画協会の協力による美しい三十五ミリフィルムで、現在確認されているもので最も良質とされているもの。

 英仏百年戦争の悲劇のヒロインを描いたこの映画は、ジャンヌ・ダルクが火刑を受ける一四三一年五月三十日のわずか一日に凝縮されている。ドライヤー監督は映画化にあたって、小説よりも古文書を重視し、本物の裁判記録の研究を重ね、一九二七年に初公開した。
「裁かるるジャンヌ」

 上映にあたっては、同会館での特別プログラムとして生演奏付きでの上映と、音をつけないサイレント上映の二方式で行なう。このほか、怪奇映画の傑作「吸血鬼」、中世魔女狩りを題材にした「怒りの日」、信仰の意味を問うた「奇跡」、古典劇のような均整美をたたえた「ゲアトルーズ」のサウンド映画四作が上映される。いずれも白黒。

 入場は、一回五百円、フリーパス前売り千六百円、当日二千円。問い合わせは同会館(0748-3-2006)へ。なお、上映時間は次の通り。

 【1月31日】「怒りの日」(11時半)「吸血鬼」(13時40分)「裁かるるジャンヌ」(15時10分、生演奏付き)

 【2月1日】「裁かるるジャンヌ」(11時半、サイレント上映)「ゲアトルーズ」(13時20分)「奇跡」(15時40分)


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電気事業連パビリオン外壁に

長浜小2年生の絵画採用

=来年3月開催 愛知地球博=

電気事業連パビリオン
(全 県)
 電力会社で構成する電気事業連合会(会長・藤洋作関西電力社長)は、来年三月二十五日から名古屋市で開催される地球博に出展する「ワンダーサーカス電力館」の外壁を飾る絵画三十点を決定し、滋賀県内からは長浜市の新愛弥乃さん(市立長浜小学校二年)の作品を選んだ。

新愛弥乃さんの作品
 この絵画募集は、「わたしたちの夢」「地球の未来」をテーマに、小学生を対象に昨年夏に募集したもので、国内外から五千九百三十三点の作品が寄せられた。採用された作品はそれぞれ縦五メートル、横約七メートルに拡大され、電力館の外壁を飾る。

 「ワンダーサーカス電力館」は、「科学技術」「自然との共生」「人の心」をベースに、「地球と人と夢、こ素晴らしい世界」を表現した八つのシーンを、四両編成二十一人乗りの電車型ライドで、全長三百メートルの軌道を約十分間で巡る。作曲家の三枝茂彰氏が総合アドバイザー兼音楽プロデューサーを務める。


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湖南の大学集積エリアに

新産業創出特区

=県と大津、草津市が申請=

(全 県)
 県は、琵琶湖南部エリアにおける大学の集積を活かし、新産業の創出を促進することを目的に、大津市と草津市と共同で構造改革特別区域法に基づく「琵琶湖南部エリア大学新産業創出特区」を国へ認定申請した。

 対象地域は、大津市瀬田地区、草津市野路地区。同地区は、理工系学部と医学部だけでも一万人以上の学生、教員などの人材が集積し、新事業創出促進法にもとづく高度研究機能集積地区の指定を受けており、各大学にも産学官連携を担う施設が設けられている。また、交通網が発達していることから、県内の基盤的技術産業の五割が集中している。

 具体的には、外国人研究者受け入れ促進事業、特定事業に係る外国人の入国・在留諸申請の優先処理処理事業を盛り込み、国際交流の観点から外国人研究者の受け入れを促進する。

 外国人研究者受け入れ促進事業では、最長在留期間(現行三年)を延長五年に伸ばすほか、研究者の在留資格を変更せずに経営活動が行えるようにする。

 また、特定事業に係る外国人の入国・在留諸申請の優先処理処理事業については、入国、在留に係る申請で、他の案件と区別して優先的に処理する。

 


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