滋賀報知新聞(ニュース)平成16年2月21日第13723号


ワークショップで現状みつめる

ともに輝く地域づくりへ

=八日市 女性団体と自治会=

ワークショップに取り組む参加者
(湖東・八日市市〕
 八日市市女性団体連絡協議会と同市自治連合会による男女共生フォーラムが、「ともに 輝くために 今 自分にできること〜出逢う・関わる・学びあう 広げる・つなげる・紡ぎあう〜」をテーマに、両会の役員ら約七十人が参加して、八日市市役所別館大ホールで開催された。

 昨年十月の第一回開催を受けて、二回目の開催。今回も、で・き・たねプロジェクトの神阪登茂子さんを講師に招いて、ワークショップ形式で、男女共生に向けた地域活動のあり方などを考えた。

 社会に存在する多様な価値観を認識し、“対話できる関係”による、次世代につなげて行くら旋型の地域づくりには何が必要なのかを、現在の自治会活動から探った。

 各班ごとに、自分たちの自治会で「していること」「したいこと」「していると思うこと」「してほしいと思うこと」を、一人ひとりカードに書いて模造紙に貼って行き、それぞれを評価、検討しながら、地域でいま必要なものは何かの発見、提案をまとめ、二分で発表した。

 各班からは、「声かけや防犯運動を継続的実施で安心・安全なまち」「環境改善が防犯につながる」「独居老人対策や子育てを含めた地域コミュニケーション」「無関心、子どもの不参加、女性の参画など改善へ人材育成」「行事や市からの仕事が多い」「ペット問題」「婦人会存続問題」など、たくさんの課題や提案が提起された。

 出席者は今回のワークショップでの成果を地域に持ち帰り、男女共生の地域づくりへの実践につなげることにしている。


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まずは相手を知り策を練る

「野生獣による農作物被害防止対策研修会」

サルやイノシシが食い荒らす田畑
=人間が知恵を絞っていかに守るか=

サル被害の多い日野町の獣害対策を報告する岡崎主任
(湖東・八日市市)
 中山間地域で農家が頭を抱えるイノシシやニホンジカ、サルなどの野生獣による農作物被害。野生獣の生態や行動、防除技術、防除施設に関する知識と情報の不足が、十分な被害防止対策が図られない状況を生み出す要因の一つになっている。そのため、県と県農作物野生獣被害防止対策連絡会議は、野生獣による農作物被害に関する知識を深め、適切な防止対策を広めようと「野生獣による農作物被害防止対策研修会」を、八日市市勤労福祉会館でこのほど開催し、農業関係者や行政担当者ら約百人が参加した。 

 今回は、「イノシシの行動と農作物被害対策」について昨年三月に『イノシシから田畑を守る』という著書を出版した麻布大学動物行動管理学研究室講師・江口祐輔氏、「ニホンジカの生態と農作物等の被害対策」について滋賀県ニホンジカ保護管理計画検討委員会委員である京都大学大学院森林生物学研究室講師・高柳敦氏がそれぞれ講演した。専門家による野生獣の行動分析と防御策の効果の有無に、参加者は熱心にメモを取り聞き入った。 

 平成十一年度から同十三年度にかけて県が実施した調査によると、県内に生息するニホンザルの群れ数は百三十三群と推定される。琵琶湖をとりまく山地全体にほぼ切れ目なく分布しており、湖西が五十一群と最も多く、次いで湖東三十九群、湖北二十五群、湖南十八群の順となる。 

 また、サルによる被害調査では、同十二年の県全体の農作物被害面積は約三百七十ヘクタールで、被害金額は約三千八百万円だったが、同十四年では面積は約百四十ヘクタールと減少したものの、被害量が倍となり金額が約九千万円まで倍増したことが分かった。被害の多い市町村は、マキノ町、日野町、信楽町、安曇川町、朽木村、木之本町、大津市の順で、出荷用作物だけでなく、自家消費用作物にも及んでいる。

 さらに、家屋の破損や人家内への侵入なども発生しており、住民の精神的苦痛も大きいという。被害発生市町村では、電気柵の設置や猟友会などによる組織的な追い払い、花火などの道具を使用した追い払いを実施している。 

 研修会では、市町村の取り組みとして、日野町産業経済課・岡崎喜次主任が、同町の有害鳥獣被害対策協議会の活動内容や町内の獣害対策について報告した。

 同町では、関係集落の区長や農業組合長が中心となって、電動ガンを用いた追い払い方法を平成十三年度から導入している。電動ガンを持った巡視員が現場に行くとすぐに野猿が山の中に逃げ込むやロケット花火との併用により弾が飛んでくるのを教えられるとの効果を挙げる一方、安全であると野猿が慣れるのが心配や電動ガン貸付けの必要性拡大から一集落一丁の対応でいいのかなど課題も挙げた。

 今後は、獣害対策の普及啓蒙を目的にモデル地域を設置し、岡崎主任は「時間をかけてじっくりと取り組んでいきたい」と語った。 

 普及の取り組みについては、竜王町薬師の希望ヶ丘観光ブドウ園(三戸)でイノシシ対策を指導した東近江地域農業改良普及センター西部支所・寺本憲之主幹が、園内の被害状況や昨年度から被害が激増した要因、対策について解説した。 同園では、大型のイノシシ三頭程度が毎晩園内に出没し、一晩で百房ほどのブドウを二本足で立って食いちぎるという。被害総額は約百六十万円にものぼり、金網フェンスなどを設置し自己流の対策を講じていたが、被害が一向に減らないため同センターに相談。

 聞き取り調査の結果、過去にイノシシの侵入を防ごうとブドウくずを隣接している川岸や山側に放置しており、捕獲し切開したイノシシの胃袋のほとんどがブドウの皮だったことから、味を覚え匂いに誘われ出没していたことが分かった。

 対策として、ブドウくず放棄の禁止と特殊繊維で作られたイノシシよけ網・電気柵の設置を促し、イノシシの隠れ場所となる周辺の山林管理の指導を行い、猟友会の協力を得て捕獲にも力を入れた。昨年度よりもイノシシの被害は減り、寺本主幹は「農地や山林を一体的に捉え、農業や林業などが協力して対策を講じるべきだ」と強調した。

〔櫻井順子〕 


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湖国に息づく仲間たち

3月6日 能登川町で「共生を考える」

=愛知川水系、そして滋賀の動物たち=

(湖東・能登川町)
 豊かな自然を愛するのは人間だけではなく、湖国に息づく一万種の動植物たちも同じ、共にかけがえのない住人なのです―。開発に付随して種の絶滅が加速するなか、これらの生物と人間はどのように関わっていけばいいのか、参加者と共に考える自然環境講演会『愛知川水系、そして滋賀の動物たち』が三月六日、能登川町立博物館集会ホールで開催される。

 一千万種を超える生物が地球上に存在するなか、滋賀県には約一万種の動植物が生息し、ここでしかいない固有種が五十種以上もあると言われている。しかし、人間活動によって生息環境は悪化し、生きものの棲める場所は縮小、すでに絶滅あるいは絶滅の危機にある種が増えている。

 地に目を移せば、かつては普通に見られたタガメやゲンゴロウなどの姿はほとんど見られず、メダカやヤマネは絶滅危惧種に指定。その一方、放棄によるブラックバス、ブルーギル、ハクビシンなどの外来種は増え続け、徐々に生態系を蝕害。その怒りは虫害や自然災害などの形で人間に返っている。

 そこで、以前のような共生・循環の環境再築にはどうすればよいか、主催の能登川町みずすまし連絡協議会、ふるさと再発見Letsの会、町立博物館は、県生きもの総合調査委員会ほ乳類部会調査員を務める名和明さん(愛知県立鳴海高校教諭)を招き、「人間と野生生物の共生」について話し合う。

 参加無料。開演は午後一時半。問い合わせは同博物館(電話0748―42―6761、FAX42―8123)へ。


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蒲生東小旧講堂が生まれ変わり

地域住民の交流施設「すずがね」に

木造建築で純和風のつくり
=きょう竣工式=

旧講堂の面影が随所にちりばめられた地域交流施設「すずがね」
(湖東・蒲生町)
 昨年三月から新築工事が進められてきた蒲生町桜川東にある蒲生東小学校の体育館を兼ねた地域交流施設「すずがね」がこのほど完成し、二十一日午前十時二十分から竣工式が行われる。午後二時から同四時半までは、町内外を問わず一般の人々が自由に見学できる。

 昭和十一年に、同町で酒屋「十一屋」を営んでいた野口忠蔵さん(綺田出身)の全額寄贈により建設された旧講堂は、瓦葺きの重厚な外観が印象的で、地域住民からも親しまれてきた。しかし、六十年以上使い込まれた床や屋根の老朽化が激しく、安全性の問題から改築が余儀なくされた。町教育委員会が地域住民との話し合いの場も持ち、新築する方向性で見解が一致した。

 完成した施設は、木造平屋建てで、延床面積は約一千二百平方メートル。外観は純和風で、ステンドガラス風の八角形の窓やステージ上の柱に張り付けられた柱の一部、多目的ルームに取り付けられたシャンデリアなど、旧講堂の面影を残す工夫が凝らしてある。

 施設内には、アリーナ(約六百七十平方メートル)やステージ(約八十平方メートル)、太陽光発電のソーラーパネルが屋根に設置された多目的ルーム(約百七十平方メートル)、会議室(二十七平方メートル)が設けられた。

 総事業費は、約四億二千五百万円。林野庁から地域材を活用した地域開放型の建物として二分の一の補助を受けた。

 また、この施設の名前を昨年公募し、寄せられた約十五点の中から選考委員会が、安田元一さん(稲垂在住)の「すずがねの杜(もり)」を選出し、東小の校歌にもうたわれている「すずがね」とした。

 この施設の利用方法は、昼は主に小学校の体育館として使用され、地域住民の交流拠点を目指して、平成十六年度から夜や土・日の休日に一般利用者へ開放することが検討されている。

 竣工式後のセレモニーでは、京都橘高校の吹奏楽部とバトン部がマーチングショー(午前十一時半から)を華々しく披露し、京セラによる太陽光発電の展示(正午〜午後四時半)も催される。また、二代目・野口忠蔵さん(山梨県在住)も駆け付ける。 

 川島喜三郎教育長は、「できるだけ地域の方々に効率的な利用をしてもらい、子どもたちの学びやとしても活用してほしい」と話していた。


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住民対話で将来への判断

安土町の合併住民懇談会

「合併の必要性」は理解
=「1市1町」には消極的賛成=

町内30カ所の集会所で始まった安土町の合併住民懇談会
(湖東・近江八幡市)
 今のところ、近江八幡市との選択肢しか残されていない市町村合併について町民から広く意見を求め、質問に応える安土町の「住民懇談会」が18日から始まった。町内全自治会を対象に集会所、公民館などのべ30会場で29日まで連夜続けられる。

 町では、これまでの枠組み論に終始した住民説明会でなく、将来のまちづくりについても自由に意見を述べてもらう住民対話の姿勢を前面に打ち出した懇談会として各会場を巡回。

 町長、収入役、教育長をトップに3班体制で午後7時半から(一部地域では午後8時から)各会場とも概ね2時間の予定で進めている。

 住民からの意見や質問に耳を傾け、答えるという懇談会にするため、町では、合併の説明を開始から30分程度にとどめ、事前に配布した説明冊子をもとにした参加住民からの自由な意見や質問、思い、要望等について率直に受け止める姿勢で取り組んでいる。

 同懇談会では、町からの将来へのまちづくり、合併しない場合、近江八幡市との合併で考えられるメリットとデメリットなどを中心に説明。また、安土町と近江八幡市が合併することで可能になる「新たなまちづくり」についての解説も必要に応じて加えている。

 初日、津村孝司町長が出席した加賀地区では、約40人の住民が参加。説明の後、参加住民からは「観光資源を活かしたまちづくりを望む」や「法定協議会で協議される内容の情報を十分伝えて欲しい」、「本当に対等合併になるのか」などの意見や質問が出された。

 これまでの懇談会では、町の厳しい財政面からも合併の必要性については理解を示す意見が多いが、大きなまちと一緒になる不安感がぬぐい去れないのも事実。1市1町からの話し合いしかないのなら、消極的ながらも賛成の意向を持っているという印象が強い。

 参加住民からは、懇談会用の説明資料が事前に全戸に配布されたことは、質問が事前に考えられてよいとの評価も寄せられた。町では、懇談会の終了後、住民アンケートを実施する意向を示している。

 これまでの説明会では、これからの法定協議会で話し合われる協議内容を、相手市町の今の行政データを判断材料にして合併の是非を論ずる傾向があった。

 特に行政サービス料金は、金銭が絡む問題だけに住民の心配事でもあり、関心事でもあるのは確かだが、行政サービスの質と料金の比較は、単に相手市町の現状と対照するのではなく、合併協議会で定められる新市の行政サービスの内容や質、対価を、自分の市町の現状と比較対照して論じられることの方が現実味がある。こうしたことを踏まえ、今回は将来のまちづくりを中心にした説明に力が入れられている。

(畑 多喜男)

 


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