滋賀報知新聞(ニュース)平成16年2月24日(火)第13725号


身近なことからはじめよう!

愛東町 男女共同参画フォーラム

歌あり、体験発表あり、寸劇あり
=初の実行委員会組織、手づくりで=

家族経営協定による農業経営と日常生活を発表する松吉さん
(湖東・愛東町)
 “身近なことからはじめよう!”をテーマに、男女共同参画フォーラムinあいとう(同実行委員会、愛東町人権擁護課主催)が二十一日に同町総合福祉センターじゅぴあで開かれた。

 はじめて実行委員会(山田和代実行委員長)を組織しての手づくりフォーラムには、町民や植田茂太郎町長はじめ町関係者ら約百人が参加。ミニコンサートや体験発表、寸劇など和やかな雰囲気の中で、男女共同参画社会実現への理解を深めた。

 西沢義治さん、杉野之章さん、杉澤眞規子さんのグループ「ロールキャベツ」によるミニコンサートでは、「世界に一つだけの花」などおなじみの歌を通じて、男女共同参画へのメッセージを伝えた。

 「家族経営協定」を結んで実践している同町鯰江の農家、松吉すみ子さんは生活ぶりを紹介。阪神淡路大震災後の被災者の生活をテレビで見て、家族一人ひとりが何でもできるようにと、家業も、家事も、分担して、農業経営や生活そのものを見直すことができるこの協定を家族で交した。今では、仕事へのはりあい、働いた証が見えることによる向上心、それまでは認められなかった補助の受給などの成果を実感することとなり、そのメリットを出席者にアピールした。

 実行委員は一般家庭を題材にした寸劇「あなたのおうちはどうですか」で、家事を妻に押しつける三世代家族のある夕食風景と、互いに助け合いながら楽しく過ごす同家族の夕食風景を対比させることで、考え方一つで家庭の雰囲気も一変することを、参加者も出演者自身もお腹を抱えた“迷”演技で表現。「男だから、女だからと言わないで、できる人が、できることをし、感謝の気持ちを忘れないで、男女共同参画社会の実現を」と、訴えた。

 途中振る舞われた実行委員手づくりの甘酒も味わいながら、最後に全員で「上を向いて歩こう」を合唱し、フォーラムの幕を閉じた。


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永源寺の辻川さん

還暦からの挑戦で700点

「趣味のちぎり絵」出版
=残したい故郷の風景、こころ=

支えてくれた人々に感謝の気持ちを込め、思い出を詰めた作品集「趣味のちぎり絵」を手にする辻川さん(自宅の一室で)
(湖東・永源寺町)
 永源寺町の四季や民家など、ふるさとの魅力を描いた辻川駒吉さん(同町山上在住)のちぎり絵は、懐かしく温かな中にも力強さを感じる作風として人気を得ている。そんな辻川さんがこのほど、感謝の意を込めて作品集「趣味のちぎり絵展」を自費出版した。

 今年八十六歳になる辻川さん、趣味で始めたちぎり絵は二十五年になる大ベテランで、撮影した写真をもとに和紙や新聞紙をちぎっては張り合わせ、これまでに七百点あまりを作成した。もともと手先が器用な辻川さんは、紳士服の仕立て職人として腕を磨いていたが、徴兵で戦地に送られ、無事に帰還した後も荒廃の経済状況により行商業へと転職。余暇の小登山を楽しんでは鈴鹿や永源寺の風景を撮影してきたという。

 ちぎり絵は、登山に代わる第二の楽しみとして、還暦を期に始めたもので、一つひとつ張り合わせる作業に職人魂が再燃。平成十年に大手術を受けてからは、朝から就寝に付くまで作品づくりに励んでいる。

 そんな情熱が大作を生み出し、十三年の八日市市美術展・美術工芸の部で「初夏の永源寺ダム」が特選に選ばれた。昨年は、初の展覧会を地元の永源寺町立図書館で開き、色鮮やかな「紅葉の永源寺ダム」や、大胆な構図の「永源寺山門」など約四十五点を展示。風に揺れる花びらまで生き生きと描き、水彩画のような精巧さに来館者を驚かせた。

 冊子は、七百点ある中から厳選の百点を紹介したもので、水面に映る「桜花爛漫永源寺ダム」や錦の「永源寺参門」、ススキが揺れる「木地師発祥の地 蛭谷集落」など四季折々の風景や人物画などを納めている。また、新聞のカラー広告を使ったちぎり絵も掲載し、油絵タッチの作品が斬新だ。

 冊子を手に、辻川さんは「若かき日や、行商で知り合った人々を思い出しながら作った作品で、どれも私の宝です。手術の後遺症が今の悩みだが、生まれ育った「永源寺の風景」を描き続けたい。みなさんから頂いた徳に守られ、明日につなぐ礎石となって生きて行きたい」と穏やかに話す。

 A4版カラー四十六ページ。

(飯田 香織)


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親が「しんどい」と言える環境を

=蒲生町で子育てサポーター養成講座=

叩く以外の方法について3人1組で話し合う受講生ら
(湖東・蒲生町)
 蒲生町は、子育て支援の必要性や現状、サポーターの基本的役割が学べる「子育てサポーター養成講座」を開講しており、すでに町から子育てサポーターとして委嘱を受けている人も含め二十六人が受講している。

 子育てサポーターとは、子育て支援ボランティアのことで、子育て経験者や子どもの成長・育児に関心を持つ人々が、あかね文化センターや子育て支援センター(ふたば保育園内)でのプレイステーション事業の運営に協力している。

 町の委嘱を受けた子育てサポーターは、主に保育協力が中心で、幼稚園へ上がるまでの未就学児を対象に親子で参加できるプレイステーション事業で、過去の仕事などの専門性や子育て経験を生かし、子育て真っ最中で悩みの多い母親の相談相手になったり、絵本や手作りおもちゃの製作など幅広く活動している。

 昨年度から始まった同講座は全五回で、四講座以上受講した人に修了証書が手渡される。第三回(二十日)は、「育児の不安を聞くことの大切さ〜虐待予防〜」をテーマに、県家庭相談員・久保宏子氏が、身近な存在のサポーターだからこそできることについて、受講生の体験をくみ上げながら説いた。

 受講生は、自らの子育て経験を振り返り、「母親自身の疲れや夫の協力、周りのサポートがないとイライラして、自分がすべてを背負い込んだようだった」や「(幼児期の)子育てが永遠に続くのではないかと思い、しんどくなったこともある」、「平均的に良い子を目指し、知り合いの人の『その子の良さを見てあげて』とのアドバイスでようやく長所が見えた」と打ち明けた。

 久保氏は、子育てに悩む要因として、ゆとりがない▽子育て以外に心配事がある▽相談できる友だちがいない▽育児経験がない▽夫の協力がない▽子どもの発達段階や行動が理解できない―などを挙げ、「なぜうまくやれていないのか背景に目を向けてほしい」と強調した。

 虐待については、「特別ひどい親がやっているばかりではなく、本来子育てできる親でも陥る可能性がある」と前置きし、受講生に叩いてのしつけが必要か否かを問いかけた。約半数の人が必要と答えたものの、久保氏が出した例題に対しては、受講生が三人一組で話し合う中で叩く以外に子どもに教えるさまざまな名案が飛び出した。「叩くことで他の部分で歪みができる。叩かなくても発達段階は同じ」との指摘もあり、久保氏が「叩くのは即効性があるが、他の方法を考えなくなることが最大のデメリット。叩くこと以外にできることはたくさんあり、これしかないと思い込んでいる人に、サポーターのみなさんがさまざまな選択肢を提示し、その人にできることでないと意味がないので本人に選んでもらってほしい」とアドバイス。

 親の気持ちがどうであろうと、子の発達の阻害や人格形成に悪影響を及ぼすなど害になることすべてを指し、見えない家庭の中で起こる虐待の県内の現状や傾向を解説し、「(虐待する親を)悪者扱いするのではなく、今のありようを理解してあげることが最大の援助となる。孤立を防ぎ、しんどいということがしんどいと言える環境づくりを」と訴えた。


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わがまち夢プランシンポジウム

住民が考えるまちづくりとは?

=29日 蒲生町あかね文化センターで=

町内外からの参加を呼びかけるため作成されたポスター
(湖東・蒲生町)
 “私たちの地域は私たちが創る”をスローガンに集落単位のまちづくりを進めている「蒲生町わがまち夢プラン策定推進事業」の総まとめシンポジウムが二十九日、同町あかね文化センター大ホールで開催される。町内五地区の実践報告もあり、身近な地域住民がいかに知恵を絞り、まちづくりを考えているかを知ることができ、町内外からの参加を呼びかけている。入場無料(事前申込不要)。

 昨年度から実施している同事業は、各集落単位で歴史・文化・環境など住民自身が資源の掘り起こしを行い、今後十年間の目標と具体的な施策を盛り込んだ地域のまちづくり計画「わがまち夢プラン」を策定するもの。現在は、進捗状況は異なるものの、四十二集落中三十七集落が計画策定に向けて取り組んでいる。三月五日には各地区から計画が提出される予定で、来年度からは住民によるまちづくり実践へと移る。

 今回のシンポジウムでは、第一部「わがまち夢プラン実践報告会」として町内五地区が個々のまちづくり計画について報告する。発表するのは、区民の交流を目的にホームページ作成と光ファイバー整備を手掛けている「長峰東一区」と、一千三百年の歴史の継承に取り組んでいる「岡本区」、区民参加型のイベントを繰り広げている「桜川西区」、“人魚となんじゃもんじゃの里 寺村”をキャッチフレーズに進めている「寺区」、ケンケト祭など文化伝承と保存に力を入れる「宮川区」の五地区。

 また、第二部は、高月町雨森地区まちづくり委員会代表と膳所ブリングアップ育成部代表、愛東町大字外福祉委員会代表をパネラーに迎え、京都橘女子大学・織田直文教授の進行のもと、地域の伝統文化継承や青少年育成、福祉についてパネルディスカッションが行われる。

 開催時間は、午後一時半から。詳しくは、同町企画課(電話0748―55―4881)まで。


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斑点米対策の技術を特許申請

東近江地域農業改良普及センターなどが開発
全量が1等米に昇格

=農薬ゼロで害虫カメムシ防除=

カメムシ対策の栽培に成功した大中干拓地の実験田
(湖東・近江八幡市)
 東近江地域農業改良普及センター西部支所、県農業総合センター、JAグリーン近江の3者は19日、昨年から共同開発に取り組んでいた斑点米の被害を及ぼすカメムシ類を除去して1等米をつくる生産システムの開発に成功し、この技術の特許申請が受理された、と発表した。

 稲作の害虫であるカメムシは年々、大量発生する傾向にあり、その駆除を化学農薬に頼ることが多かった。県こだわり農産物の認証を受けた米づくりには、無農薬栽培への取り組みが必至で、これまで、農薬を使わないカメムシ対策が米の品質向上や産地格差につながる大きな課題となっていた。
カメムシ被害による代表的な斑点米

 このため、農薬を使わないカメムシ対策として知られている畦畔の草刈り時期と回数に着目し昨年、大中干拓地のほ場で栽培実験の結果、水稲の出穂期の3週間前と出穂期の2回、草刈りを実施することでカメムシの被害による斑点米が著しく抑止出来ることを突き止めた。

 さらに斑点米が集中する田んぼの周囲から稲8条幅とそれより内域との収穫を分けて、出荷も別にすることで、内域の米が1等米にランクアップする確立が顕著に高くなることにも成功。田んぼ周囲8条分の米は、色彩選別機に通して斑点米をはじき出すことで、1等米を安定的に生産出来るとしている。

 それぞれの技術はすでにあったが、これら3つの生産方法をシステムとして編み出したことが、特許として認められるものと、期待している。

 正式に特許として認められるには、実証試験や一定期間、他からの異論がないことが必要ため、3〜5年後になる見込みだが、出荷米の米袋等に「特許出願中」と明記するだけでも商品価値が上がるものと、その効果に期待している。 

 


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