滋賀報知新聞(ニュース)平成16年2月25日(水)第13726号


17曲 郷愁誘う迫力の演奏

心に響く中国琵琶の音色

=愛知川町で鮑捷コンサート=

会場いっぱいの聴衆を魅了した鮑捷さんの中国琵琶コンサート
(湖東・愛知川町)
 中国天津市からの留学生、鮑捷(ホウ ショウ)さんによる中国琵琶コンサートが二十二日に愛知川町市にあるびんてまりの館視聴覚室で開かれ、その哀愁と迫力たっぷりの中国伝統音楽の魅力で、会場をいっぱいにした約百五十人の聴衆の心を揺さぶった。

 チャイナドレスに身を包んだ鮑さんは、中国伝統の音楽や少数民族の音楽をはじめ、日本の童謡「里の秋」「赤とんぼ」「旅愁」、日本の琴や現代音楽風など様々なアレンジで奏でる「さくら さくら」、テレサ・テンの「時の流れに身を任せ」、オールドファンにはなつかしい西條八十作詞・服部良一作曲の名曲「蘇州夜曲」など、日本の曲も織り交ぜながら、十五曲を中国琵琶一本で演奏を繰り広げた。

 耳から入るその豊かな音色に聴衆は、脳裏に中国の自然豊かな大地や、人々の暮らし、水墨画のような風景、ふるさとや子どもの頃の思い出などを思い描きながら、じっくりと演奏を味わった。

 アンコールの手拍子にこたえて谷村新司の「昂」を演奏のあと、会場から「北国の春」のリクエストがかかると、ステージに戻って再び演奏をはじめ、これには会場からも思わず演奏を邪魔しない程度の歌声があちらこちらから沸き上がった。

 能登川町から来たという女性は、「すばらしい音色に感激しました」と、感動を隠せない様子。また、中国から来日している人たちも大勢詰めかけ、じっくりと耳を傾けていた。

 天津市生まれの鮑さんは、八歳の頃から中国琵琶の英才教育を受け、天津音楽学院卒業(一九九八年)のあと大学で琵琶を教えていたが、一昨年、日本語を学ぶために日本に留学、勉学の傍らコンサートなど演奏活動も行っている。この春からは大学院へ進み、学生たちに琵琶を教える。

 その容姿と才能を兼ね備えた鮑さんは日本でのファンも増え、今後の活躍がますます期待されている。


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愛知川町史編さん速報展

暮らしの中の 歳事と学び

=29日まで びんてまりの館=

(湖東・愛知川町)
 愛知川町教育委員会町史編さん室の事業二周年を記念して、これまでの成果の一端を紹介する速報展「暮らしの中の 歳事と学び」が、同町市のびんてまりの館で開かれている。二十九日まで。

 今回は、愛知川の太神楽、長野西の神事社シメシ講、豊満神社の頭人の報告祭、イワシの雑煮など、正月前後に行われている町内の行事を「第一部 冬の歳時」として、庭訓往来や女大学、国語や修身など、江戸時代と明治時代の教科書を対比して展示する「第二部 村人の学び」、町史編さん室の調査の模様を紹介する「第三部 資料調査の現場から」で、それぞれ写真と解説パネルで町の歴史や文化にふれてもらう。

 「愛知川町史」は、平成十七年度に第一巻「通史編(古代・中世)」の刊行へ向けて、準備が進められている。


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痴呆症の現状とまちづくり

五個荘町で「福祉草の根教室」

=健康と地域友愛を考える=

事故のない健康な長寿を目指そうと、手遊びで脳の活性化を図る高齢者たち
(湖東・五個荘町)
 地域で支える福祉の輪を広げようと、五個荘町老人クラブ連合会と町社会福祉協議会が共催する「福祉草の根教室」がこのほど、同町小幡の町福祉センターで開かれ、老人クラブの会員や各字の福祉推進委員、民生児童委員ら約三百人が高齢者の健康づくりについて考えた。

 年を取ると物忘れがひどくてね―、よく聞く言葉だが、その影には痴呆症(アルツハイマー型痴呆あるいは、脳血管性痴呆)が潜んでいる場合もある。いまや、六十五歳以上の六〜七%、八十五歳以上になると四人に一人が痴呆症になっていると言われるが、外見からは分かりづらく、周囲の不理解から世話をする家族に相当の負担が強いられることが多い。

 急速化する高齢社会のなかで、「どう健康に生きるか」「どう生き甲斐を見つけるか」は最大の課題となり、地域での勉強会や講演会が行われるようになった。今回の教室では、日本看護連盟滋賀県支部長・介護老人保健施設アロフェンテ彦根指導監の赤沼フサ枝氏を講師に招いて、「高齢者の健康づくりと地域友愛活動」をテーマに痴呆とまちづくりを学んだもの。

 痴呆症は、大脳の知・情・意を担っている神経細胞が壊れ、日常生活に様々な支障をきたす進行性の病気で、▽段取りを考えた行動が苦手になる(料理の手順など)▽覚えられない(ご飯を食べたことを忘れる)▽思い出せない(家が分からない)▽判断できない(家族かどうか分からない)―などと症状が進んでいく。

 残念ながら、現在の医療では根本的な治療法はないが、早期の段階ではアリセプトの投薬で進行を遅らせることが出来る。また、身に付いている行動(洗濯物たたみ、畑仕事など)はチャンスを与えてもらえば出来る力が残っており、そのチャンスを地域人が支える「回想法」などが行われている。

 講演では、痴呆にならないための予防策や早期発見、痴呆になっても安心して暮らせるまちづくりについて話し、各種福祉施設と家庭、地域を結びつける共助のコミュニティーを考えた。

 全国の医療機関では痴呆専門外来(メモリークリニック、物忘れ外来など)を設けて早期発見・早期治療に務めており、将来、かかりつけ医による診断が地域でも見られることが望まれている。

 このあと、八日市警察署員による高齢者交通安全教室が開かれ、高齢者事故の実態と原因、事故防止の要点が紹介された。

 八日市署管内における昨年の交通事故は五百九十六件、死者は九人、負傷者八百二十一人となっている。このうち、五個荘町内で起きた交通事故は百十二件、死者四人、負傷者百五十二人に及び、管内の死者九人のうち四人が町内で亡くなり、しかも内二人が高齢者である。

 教室では、高齢者事故の原因について「機敏だった人も、年を取られると運動能力や判断能力が低下します。残念な結果となりましたが、道路を横断中に事故死された高齢者も、渡りきれると思ったのでしょう。再度、これらのことを理解していただき、悲惨な事故が起きないよう気を付けて下さい」と話し、増加傾向にある高齢者の事故防止を訴えた。

 また、反射神経を鍛えようと「もしもしかめよ」の歌に合わせた手遊びが紹介され、一緒に楽しんでいた交通課の婦警は「みなさんの笑顔を見ていると私のおばあちゃんをを思い出します。どこででも出来る手遊びで元気に長生きし、事故に気を付けて下さい」と呼びかけた。


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継続審議の協議項目

前納報奨金制度 廃止で決定

保育料は現況上回らぬよう設定調整
=蒲生・日野法定協議会=

(湖東・蒲生町)
 前回任意協議会から法定協議会へと移行した「蒲生・日野まちづくり協議会」の第二回会合が二十三日、蒲生町あかね文化センターで開催され、昨年十二月から継続審議とし協議を重ねてきた納税に関する協議事項で「納期前納付に対する報奨金を合併と同時に廃止する」ことを三分の二以上の賛成により原案通り決した。 

 この報奨金制度は、日野町では平成七年度に廃止しているが、蒲生町のみで納期前に固定資産税と町民税(特別徴収を除く)を納付した場合に、決められた計算方式に基づき両税とも五万円を限度に報奨金が支払われている。蒲生町の場合、報奨金交付の約九割以上が固定資産税の全期前納者で、年間約二千五百件(納税義務者数の全体構成比三八・一%)、報奨金総額は年間約三百九十万円となっている。 

 事務局が昨年十二月一日の第四回任意協議会で提案した同事項は、前納制度自体を廃止するのではなく報奨金のみを廃止するというもの。同十七日の第五回任意協議会で協議されたが、蒲生町の委員から「住民サービスの低下につながるのではないか」との反対意見が出され、再検討を望む声が根強かったことから継続審議となっていた。 

 今回は、これまでの協議の結果を、両町のすり合わせを行っている専門部会「税務部会」が報告し、▽昭和二十五年に国が制度化した町税収の早期確保と納税義務の高揚の目的の達成▽住民間の不公平感▽金銭的余裕のある人への優遇措置であるとの見方▽前納している納税義務者の大半が町外の個人と法人▽前納報奨金制度を廃止しても前納率はあまり変わらないと推測▽近隣市町で廃止の方向性にある―と廃止の結論に達した六つの理由を説明した。

 委員からは、「目的が達成されているなら、新市になる中で住民間に公平感があることは訂正すべきであると思う」と賛同意見が聞かれる一方、廃止に至った根拠について「納税義務者は町外、町内は関係ないと思う」と疑問を抱く声もあったが、挙手による採決で終止符が打たれた。

 次に、一般職の職員の身分の取り扱いについて、職員数は提案時には「新市において定員管理の適正化に努める」とされていたが、前回委員から住民説明会で人員削減の説明をしていたことから明確な計画作成を求める意見があり、その必要性をかんがみ「新市において定員適正化計画を策定し、定員管理の適正化に努める」と変更した。

 保育事業については、保育料に関して「合併年度は両町の現行どおりとし、翌年度からは国の基準や近隣市町の状況を勘案し統一する」としているが、専門部会「福祉保健部会」の説明で、両町の保育料が近隣よりも高い状況を考慮し、現状より上回らないよう設定調整を行うことが明らかになった。

 また、学校(園)の通学区域は、通学通園区域とも現行どおり新市に引き継ぐ。

 このほか、男女共同参画や姉妹都市・国際交流、保健衛生、健康づくりなど計八協議項目が原案通り確認された。

 次回は、三月三日午後一時半から日野町立日野公民館を会場に、補助金・交付金等や介護保険事業、各種事務事業(交通政策、高齢者福祉、障害者福祉、児童福祉、生活保護)の取り扱いについて話し合われる。

〔櫻井順子〕


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身近な河川の内部に迫る

近畿5府県一斉に水質調査

=NPO蒲生野考現倶楽部が日野川で=

調査セットを使って日野川から採取した水の反応を見るメンバーら
(湖東・日野町)
 住民自身が琵琶湖・淀川につながる身近な河川の水質調査を行い、昔に比べて日常生活と距離ができた水環境を見つめ直すことを目的に、NPO蒲生野考現倶楽部のメンバー九人が日野川流域で水質測定を二十一日に行った。

 これは、主催する(財)琵琶湖・淀川水質保全機構が、一目見ただけではわからない河川の水質の現状を知り、市民が将来水辺がどのようにあるべきかを考え行動するきっかけづくりとして、水質測定を行う「WAQU2(わくわく)調査隊」の隊員を募ったもの。

 水質調査は、春・夏・秋・冬の年四回、琵琶湖・淀川水系に関係する滋賀、京都、大阪、奈良、兵庫の近畿五府県で毎回一斉に実施され、水質測定値と採水場所、日時、天候、水温、気温などを記載した調査報告書を同機構に提出するしくみになっている。同機構は、届いた報告書のデータを基に、水質マップを来年三月頃までに作成する予定。

 第一回調査日の二十一日は、鎌掛・熊野・原の源流と蒲生町葛巻の名神頭首工付近の中流、琵琶湖手前の下流など日野川流域十個所を、同倶楽部メンバーが三班に分かれて調査した。

 川の流れのある場所で水を採取し、同機構から無償で配布された川の水調査セットを使って、パックテストによるCOD(化学的酸素消費量)とアンモニウム、亜硝酸、硝酸、りん酸の五項目を測定。見る見る変化する色を観察しながら、各ポイントごとの特徴をつかんだ。

 同倶楽部の総合プロデューサーの井阪尚司さんは、「琵琶湖や河川はみんなのものであるという共有意識を持ち、近くに住んでいる住民が河川の在り方や環境などについて参画・提案していくことが重要」と話していた。次回の調査には、子どもたちも参加するという。

〔櫻井順子〕 

 


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