滋賀報知新聞(ニュース)平成16年3月25日(木)第13751号


継続する高濃度の汚染

15年度の県の地下水汚染調査結果

深刻な有機塩素系化合物
=県が条例や要綱などの検討へ=

(全 県)
 県人口の約三割が地下水を水源とする水道から供給を受けているが、県がこのほど公表した「平成十五年度地下水調査結果」では、一部の地域で依然として環境基準を大幅に上回る高濃度の汚染が続いて、悪化傾向にあり、県の抜本的な汚染対策が求められている。                         【石川政実】

 県環境管理課はこのほど、「十五年度地下水質調査結果」を公表した。人の健康にかかる地下水環境基準が定められている有害物質二十八項目を調査したもので、県内十六市町九十一地点の井戸のうち、ひ素が四地点(近江八幡市、草津市、山東町、近江町)、鉛が二地点(蒲生町、竜王町)、硝酸性窒素および亜硝酸性窒素が二地点(同)の計八地点で新たに環境基準を超える検出があった。

 新たに環境基準を超えて検出された井戸の周辺調査を行ったところ、近江八幡市加茂町付近では、ひ素が二地点で環境基準を超えた。草津市南山田町を始めとする湖岸地域では、ひ素が二地点で環境基準を上回った。蒲生町平林付近では、硝酸性窒素および亜硝酸性窒素が一地点で環境基準を超えた。野洲町冨波甲付近でも、両窒素が一地点で環境基準を上回った。竜王町山之上付近でも、両窒素が二か所で環境基準値を超えた。また同付近では、鉛が一地点で環境基準を超えた。

 県環境管理課では「ひ素が検出された地域は、琵琶湖岸に近く、自然由来と考えられる。鉛も自然由来か。硝酸性窒素および亜硝酸性窒素は、肥料が原因とみられる」と、深刻には受け止めていない。

 県では、有害物質が環境基準値を上回って検出された井戸については、汚染監視調査を実施している。十四年度に環境基準を超えた四十二地域で汚染監視調査をしたところ、三十九地域で環境基準を上回まわった。また前年度に比較して約三十地域で最高値が高くなっている。このように地下水汚染が進んでいる地域は、依然として環境基準を大幅に上回る高濃度の汚染が続いているのだ。

 表(参照)は、県内でも有数の有機塩素系化合物(注1)が高濃度に検出されている草津市の矢倉、野路、駒井沢付近の三地域だが、矢倉のトリクロロエチレンを除いて、すべての調査項目が前年度を上回った。またこれらの地域は、十数年に及び環境基準値を超えている。

 このような状況や昨年二月に施行された土壌汚染対策法(注2)を踏まえて、県環境審議会水環境部会土壌・地下水対策小委員会は昨年十二月、条例や要綱など新たな制度の提言や対策指針についての助言を県に行った。これを受け県では、来年度中に土壌や地下水汚染に対する新たな制度づくりを打ち出す方針である。
 しかし市町村の担当者の間では「汚染原因者の企業に、土壌撤去や地下水の浄化を徹底させられるか疑問」との声が上がっている。


 注1)有機塩素系化合物=二十年程前に電気・電子業界などの洗浄剤などとして大量に使用されていたもので、発ガン毒性がある。
 環境基準は、テトラクロロエチレンが〇・〇一ミリグラム/リットル、トリクロロエチレンが〇・〇三ミリグラム/リットル、1,1,1-トリクロロエタンが一・〇ミリグラム/リットル、シス|1,2-ジクロロエチレンが〇・〇四ミリグラム/リットル。

 (注2)土壌汚染対策法=土地所有者や汚染原因者などに、土壌汚染の調査や汚染された土壌による健康被害の防止措置などを規定している。


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近畿地方整備局

瀬田川洗堰による水位調整で

新年度から琵琶湖のコイ増加へ試み
=4月上旬〜5月中旬プラス10センチ維持=

琵琶湖の水位を調整している瀬田川洗堰
(湖南・大津市)
 近畿地方整備局が琵琶湖周辺の浸水被害防止を目的に、毎春実施している瀬田川洗堰操作による水位低下が、コイの生育に影響を及ぼしていると指摘されているため、同局は県、水資源機構と連携して水位低下を緩やかにする試験操作を新年度から実施する。

 同局は、毎年五月中旬から水位低下の操作を始め、浸水被害を防ぐため六月中旬から十月中旬までマイナス二十│三十センチに下げている。このなかで春期における急激な水位低下が、コイの産卵時期と重なると指摘とされている。

 コイは降雨で増水したのち、湖沿岸部や内湖ヨシ帯に卵を産みつける習性をもつ。ところが、雨で上昇した水位は、浸水被害を防ぐため急激に下げられる。そのため、卵のふ化や稚魚の生育に影響し、個体数の減少につながっているという。

 試験操作では、降雨による増水量をあらかじめ見込み、四月一日│五月十日の水位目標を常時満水位(プラス三十センチ)より低いプラス十センチに設定し、増水しても水位をただちに下げなくても対応できるようにする。

 このため、降雨のあと産みつけられた卵がふ化するまで五日程度かかることを配慮して、一週間程度水位を保ちながら緩やかに低下させることができる。梅雨にはいる六月十六日には、洪水期制限水位であるマイナス二十センチまで下げる。

 また、試験操作にあわせて産卵・生育実態調査を、新旭(新旭町)、赤野井湾(守山市)など琵琶湖の五地点で三│九月に実施する。


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地域で支える福祉拠点づくり

県が「あったかほーむづくり事業」でサポート

甲西町など 県内7カ所でNPOが設立
=民家活かし介護・子育て・生活支援=

あったかホーム「よっといで そよ風へ」
(湖南・甲西町)
 地域できめ細かく支える福祉サービスが注目されるなか、県内では、NPO(特定非営利活動法人)が中心になって民家や空き店舗を活用して、お年寄りや子ども、障害者がともに気軽にふれあいながら、高齢者介護や子育てサービス、生活支援が受けられる拠点づくりを進めている。これに呼応して県も、この動きを資金・運営面でサポートする「あったかほーむ事業」をはじめた。

 ●世代間交流で地域活性

 甲西町三雲の団地内にあるあったかホーム「よっといで そよ風へ」。玄関のドアを開けると、子どもたちの元気に遊ぶ声、琴の音色が入り混じって聞こえてきた。案内されて部屋に入ると、お年寄りと児童、母親が積み木で遊んだり、大正琴の演奏を楽しんでいた。

 この施設は、NPO法人「ふれあいセンターそよ風」が、地域の様々な世代が交流できる施設として、県の「あったかほーむ事業」の補助を受けて住宅を改修、今年三月一日に開設した。隣には同法人運営のグループホームがあり、居住するお年寄りも気軽に訪れる。

 同法人は平成十三年十月に法人認証を取得し、十四年にデイサービスセンターと訪問介護、十五年にグループホームを相次いで設立。あったかホームの運営経費は、これらの施設の収益とNPO会費でまかなわれるため、訪れる人の利用は無料だ。

 公務員を定年退職してNPOを設立した理事長・平井和夫さんは、「遊びに来る子どもたちは、体の不自由なお年寄りを手助けして、いたわりの心を知ってくれると思う。家に引っ込みがちなお年寄りも遊びにきて、生活の張り合いになっている」と、顔をほころばせる。

 三十年前、平井さんはこの団地に引っ越してきた。今では高齢化が進み、かつて路上にあふれていた子どもの声はなくなり、地域に活気がなくなった。「住民が互いに心で支えあい、昭和二十、三十年代のように隣近所との絆が強かった風景、ふれあいの場を再現したい」と、熱く語る。

 ●集中型から小規模ケアへ

 羽泉博史・県健康福祉政策課参事は、「高齢者福祉でいうと、従来の集中型の大規模施設から、住み慣れた地域での小規模施設への転換が迫られている。さらに学童、障害者の施設にしても縦割り行政で実施してきたが、それらの垣根を取り払って、ともに支えあう地域の福祉サービス拠点が求められている」と、県の「あったかほーむ」づくり事業の意義を説明する。

 同事業は、NPOをはじめ社会福祉法人、医療法人、農協などが民家や空き店舗などを活用して、小学校学区単位で高齢者、子ども、障害者の誰もが自然にふれあいながら、介護・子育てサービス、生活支援で支える地域拠点づくりをサポートする。

 具体的には、施設整備費の二分の一を県が補助し、残りを市町村、事業者が半分づつ折半する。事業を企画・実施するコーディネーターの配置費については、県と市町村がそれぞれ全費用の三分の一づつ三年間補助する。

 新規採択は原則として平成十五、十六年度の二年とし、各地域振興局で二カ所を想定。二月一日現在すでに採択された事業は、本紙で取り上げたNPO法人「ふれあいセンターそよ風」(甲西町)のほか、NPO法人「ひだまり」(米原町一色)、NPO法人「子育てサポートすくすく」(近江八幡市元八幡)、NPO法人「ぽぽハウス」(彦根市小泉町)、NPO法人「元気な仲間」(新旭町針江)の計五カ所、採択予定しているのはNPO法人「しみんふくしの家 八日市」(八日市市東沖野)、NPO法人「地域通貨おうみ委員会」(守山市千代)となっている。


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三井寺と琵琶湖疏水で

4月からライトアップ

=夜桜コンサートも開催=

(湖西・大津市)
 大津市の三井寺と琵琶湖疏水沿いに咲く桜のライトアップが、四月一│十七日に実施される。午後六時半から同九時半まで。

 関連イベントとして、女性二人のポップユニットjimama(ジママ)を迎えて、四月十日午後六時四十分から三井寺観音堂観月舞台で「三井寺・夜桜と光のコンサート」を開く。

入場無料。

平成十三年から京都を中心にライブ活動を展開し、今年一月にシングル「街」でメジャーデビューを果たした。

 問い合わせは、ライトアップ大津推進協議会事務局(電話077-528-2756)まで。


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春の北びわこ旅しませんか

周遊キャンペーン展開

=列車増発と巡回バス運行=

秀吉の出世城・長浜城
(湖北・長浜市)
 「春の北びわこ周遊キャンペーン」が、四月二十九日、五月一│五日の六日間、北びわこ地域で実施され、これにあわせて列車の増発、巡回バスの運行が行なわれる。期間中のイベントは次の通り。問い合わせは県交通政策課鉄道プロジェクト推進室(電話077│528│3680)へ。

 【SL北びわこ号】
 JR米原│木ノ本間の二十二・四キロを走る。発売は一カ月前から全国のみどりの窓口で行なっている。乗車券のほかに座席指定券が必要。

  【巡回バス】
 乗車料金は一日乗り放題三百円(子ども半額)。午前十時から午後五時までの間、長浜、河毛、木ノ本、永原の各駅に到着する電車に短時間で接続する。観光スポットをつなぎ、車内では観光ボランティアが分りやすく案内する。

 ルートは、「観音の里と戦国の史跡探訪コース」(国友鉄砲資料館、総持寺、姉川古戦場、小谷山など)▽「春の水辺と温泉満喫コース」(長浜城、太閤温泉、湖北水鳥ステーション、賎ヶ岳など)▽「春の奥びわ湖・眺望&湖上遊覧コース」(奥琵琶湖パークウェイ、ランタの館、北淡海・丸子船の館など)│の三コース。 

 


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