滋賀報知新聞(ニュース)平成16年4月1日(水)第13757号


14 倍ダイオキシン異常と県認める

栗東市産廃処分場の地下水汚染

県予算特別委員会で確約
=特措法に基づき原因究明へ=

RD処分場の問題は県の本質が問われる新局面を迎える
(湖南・栗東町)
 栗東市小野にあるRDエンジニアリング社の産業廃棄物処分場問題は、三月十日に開催された県予算特別委員会での質議で、県は地下水から環境基準の十四倍のダイオキシン類が検出されたのは異常であることをようやく認め、緊急に調査と対策を行うことを確約した。

 住宅地が近接する北尾地区の法面後退工事がほぼ終わったことで、この四月から平たん部分の表層ガス調査や処分場内のコアボーリング調査を始めて本格的な原因究明を行うか、それとも“つぼ掘り”などの調査でお茶を濁し、後は覆土で幕引きとするか、県環境行政の本質が問われる局面を迎えている。   

【石川政実】


 県は平成十三年十二月、RD社に対し(1)地下水汚染の防止措置として、同社が施設設置計画の深さを超えて掘削し廃棄物を埋めた深堀か所の“必要な範囲”において、掘削により有害な廃棄物を移動し、浸透水の流出防止対策を実施する(2)水処理施設の設置(3)住宅が近接する北尾地区側の法面を二十メートル後退させる(4)沈砂池を設置----の改善命令を出した。

 同社は、深堀か所の改善は難しいと環境省に不服申し立てをしたが、同省は今年一月に棄却。県の改善命令のうち、すでに沈砂池と水処理施設は完成し、昨年十二月から着手された北尾地区の法面後退工事もほぼ終わった。このため県では三月下旬にかけて地元住民らと協議の結果、今後は平たんになった後退部分の地表下の表層ガスの調査を実施し、ベンゼンなど高濃度の揮発性有機化合物(VOC)が検知された場合は、つぼ堀りをして試料を採取・分析、さらに十六年度から本格的なコアボーリング調査をするとした。
 また十日に開催された県予算特別委員会では、北野加代子県議と森茂樹県議が、県

担当者に激しい質疑を繰り広げた。森県議が深堀か所の改善命令の“必要な範囲”を質したところ、円水成行・琵琶湖環境部長は「三十メートル×五十メートル×深さ二十〜二十二メートル以上になる。掘り出したもののうち、コンクリートなど安定四品目以外は、場外へ移動させる。汚染水の流出防止方法については、今後検討する」と、初めて深堀対策の範囲を明らかにした。

 また県が観測井戸(No3)を昨年九月に調査して環境基準の十四倍のダイオキシン類が検出されたことについて森県議は「県の調査結果報告書では、高濃度の浮遊物に起因していると、あたかもデーターが不正確なように記述されている。しかし浮遊物が混じっていようとなかろうと、十四倍は異常だ。県は発表の際に、原因は落ち葉などが分解したことによる天然由来の可能性があると言っているが、人工由来と考えるべきだ」と県を追及した。これに対し円水部長と上田一好・廃棄物対策課長は「議員のご指摘のように理解している。ベンゼンの発生地点も兼ね合いを考えて調査したい」とこれまでの認識を改める答弁を行った。

 さらに同議員は「国のダイオキシン類特別措置法(注)に基づく廃棄物最終処分場の維持管理基準を定めた省令によると、水質調査の結果、汚染が認められた場合、原因調査と必要な措置をとることになっている」と県に詰め寄ったため、円水部長は「緊急に調査と対策を考えたい」と確約することに。

 一方、北野議員らが十六年度予算に計上されたRDの調査費九百万円を質したところ、円水部長と上田課長は「二十四メートル(二か所)と八メートル(四か所)のコアボーリングやダイオキシン検査などを予定している。コアボーリング調査は、専門機関にさせる」とした。

 周辺住民組織の一つである産廃処理を考える会の高谷清代表は「県が深堀地点の流出防止範囲を明確にしたこと、地下水のダイオキシンが異常であり、その調査と対策を早急に考えると言明したことは大きい。この部長、課長答弁を後退させることなく、必ず実施されたい」と話している。

 (注)同法の最初の部分には「ダイオキシンが人の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある物質であることにかんがみ、本法の円滑な施行に万全をきされるよう」と明記されている。


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新幹線新駅凍結求める請願

=栗東市議会で「不採択」に=

(仮称)栗東新駅の周辺整備のイメージ
(湖南・栗東町)
 栗東市議会は三月定例会の閉会日である先月二十三日、「新幹線(仮称)びわこ栗東駅等の凍結を求める請願書」について採決を行ない、「不採択」とした。

 この請願書は、住民団体「新幹線新駅問題を考える会」(玉田実会長)が、駅建設や周辺整備に費用を投じれば、市財政の破たんを招くとして、一万八百六十二人の署名を添えて提出していた。本会議に先だって付託された市議会の環境建設常任委員会では、議員の意見が採択と不採択に割れたため、最終的に委員長採決で不採択とした。

 委員長報告を受けた本会議討論では、採択派の意見として、「たばこ税が大幅減少して財政難の危機の時、住民の暮らしなどを守る自治体本来の使命にもどるべき。一万八百六十二人の署名をよせた住民の切実な声を受け止めてほしい」と、計画凍結が訴えられた

 一方、不採択派の意見では、「逆風だが計画は将来への布石。JRと協定締結していることや地権者のほぼ全員の同意を得ていることから努力する必要がある」「新駅設置に向けた二十年近くの努力、県南部の表玄関として重点課題とされてきたことを尊重すべき」とした。

 これに続いて採決がとられ、請願書に賛成する議員は、議長を除く十九人のうち過半数を下回る七人(共産党議員団三人、市民ネット四人)だったため、「不採択」とされた。


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栗東市のRD問題で

ニューハイツ住民と県

=産廃処分場調査で協議=

(湖南・栗東町)
 栗東市小野のRDエンジニアリング社の産廃処分場問題の改善工事について、ニューハイツ団地の住民でつくる「地域環境を守る特別委員会」(早川洋行委員長)と県の協議がこのほどニューハイツ自治会館で行なわれた。県は、処分場の北尾団地側の法面後退工事の実施経過と今後の調査について、周辺自治会と話し合いをしてきた。

 県の説明によると、廃棄物移動は二月末に完了。移動後の現場ではガス調査を十メートル間隔で実施し、異常が認められた地点は深さ五│五・五メートルの掘削調査のほか、ボーリング調査を六か所で行なうという。

 これについて委員会からは、「ガス調査、掘削調査を今後も実施してほしい」「ボーリング調査で廃棄物がどのくらい埋められているか総量を確認してほしい」と意見が寄せられた。

 なお、同委員会は要望として、ガス・地下水問題のほか、▽場内の焼却炉の安全な撤去▽ダイオキシン土壌の飛散防止▽許可量以上の産廃物の撤去│の三項目を要求するとしている。


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地域で人気の焼きたてパン

甲西町西峰町の通所授産施設ワークセンターバンバン

「安全・安心」「本物の味わい」求め北海道で研修
=3カ月ごとのメニュー更新できめ細かい運営=

ワークセンターバンバンで毎朝焼かれるパン
(湖南・甲西町)
 通所授産施設ワークセンターバンバンのパン工房「ラポラポ」(甲西町西峰町)の焼きたてパンが、地域住民の口コミで静かな人気を呼んでいる。手探り状態でスタートしたパン工房は今年で四年目。職員や関係者の努力の甲斐あって、ようやく同センターの看板商品に定着した。

 パン工房「ラポラポ」は、社会福祉法人「オープンスペースれがーと」が運営する通所授産施設ワークセンターバンバンの活動の一環として、平成十三年九月から製造・販売を始め、口コミや広告で評判が地域に広がった。

 当初の販売ルートは、甲賀郡内の福祉施設や甲西町役場が中心だったが、やがて地元水戸・若竹町の住宅街、工業団地で人気で上がり、今年冬からは下田地区でも販売をはじめた。そのため、売り上げもじわじわ上向き、今ではセンター運営の主な収益源になっている。

 「ラポラポ」のパンにかける意気込みは、「味そのもので勝負する」(福山良則所長)と妥協を許さないもので、パン愛好家に評価される本物志向を掲げる。このためスタッフは本格的な味わいを求めて、県内だけでなく北海道へも研修に出かけた。

 例えば食パンを取り上げると、北海道産の小麦と天然酵母を使い、かめばかむほど味が出るパンに仕上げた。一斤当たりの値段は、「食の安全・安心」を追求したため、大手製パン会社の商品と比べると二百五十円とやや高い。

 菓子パンは百円前後で、求めやすい価格が好評だ。また、売れ筋商品をはじき出し、三カ月ごとにメニューを更新している。メニューは、定番のあんパンやメロンパン、クロワッサンのほか、アップルカスタード、りんごシナモン、ライ麦など十八種類。季節メニューではムラサキイモあんなど力を入れる。

 今後の展開について福山所長は、「アトピーの人も安心して食べられるパンをつくりたい」と、おいしいパンづくりの追求はまだまだ続く。なお、北山台の宿泊体験施設を改修して新しい店舗を併設し、今春中にはパンを販売したいとしている。

 問い合わせは、「ラポラポ」(電話0748-75-7110)へ。


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在日コリアンとの

=相互理解目指して=

(湖東・近江八幡市)
 ヒューマニティーフォーラム21(近江渡来人倶楽部主催)が十八日、「多文化共生時代の日本社会と在日コリアン」をテーマに大津市のピアザ淡海で開催される。日本人と永住コリアンの相互理解を進め、心豊かな地域社会を実現するのが目的。

 午後一時からのフォーラムでは、村西俊雄・米原町長が「永住外国人の社会参加」と題して講演する。

 続いてパネルディスカッションでは、朴斗鎮・統一日報論説主幹と石丸次郎・アジアプレス大阪オフィス代表、山田文昭・大阪経済大教授が「拉致・脱北難民に見る人権意識」について意見交換する。

 最後に宋富子・高麗博物館館長がひとり芝居で、貧困・差別に苦しむ青春を経て親となり、韓国・朝鮮人として胸をはって生きるヒロインを演じる。

 参加の申し込みは、所定用紙に必要事項を記入し、ファックスで同倶楽部(FAX077-525-5300、電話077-526-2929)へ。

 


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