滋賀報知新聞(ニュース)平成16年4月22日(木)第13775号


県議の公約いまいずこ

県の退職金かさ上げ問題

昨年度、県が2回特別昇給
=市民グループが監査請求へ=

福祉切り捨ての一方でちゃっかりと特別昇給の滋賀県
(全 県)
 財政危機の中で福祉事業などが相次いで削減される中で、県は今年三月末で定年退職した職員の退職金をかさ上げするために、一月一日付と退職日の三月三十一日付の計二回にわたって、特別昇給を行っていることが分かり、住民グループ「市民オンブズ淡海」(代表=田中健雄氏)では来月にも国松善次県知事を相手取って特別昇給の返還を求める住民監査請求を行うとしている。「お手盛り支給」との批判もある退職時の特別昇級について、住民サイドからメスが入ることになる。

                              【石川政実】


 県によれば、特別昇給をしたのは知事部局の定年退職者百人(勤続二十年未満の三人を除く)。一月一日と三月三十一日付で、それぞれ一号給ごとに上げた。ちなみに職員の給与は、部次長、課長など役職ごとに十一級に分けられ、その級ごとに一号給から約三十号給まで給与が細分化されている。県は従来から、退職日に国も同様だが、わざわざ基本給を一号給引き上げて退職金を「お手盛り」する特別昇給を行ってきた。さらに今回は、一月一日にも行ったのだ。退職金は、計約二千五百万円が増えたという。

 県職員課では「国に準じて十五年度に退職金を二・八%引き下げると、一人当り平均約八十万円の減額になるため、前年度の退職者との格差を縮めようと、一月にも特別昇給して減額幅を六十万円程度に圧縮した」との説明を行っている。

 退職金を国に準じて、十五年度二・八%、十六年度二・八%と二段階で五・五%引き下げようと昨年、県職員組合、自治労県職、県教職員組合、高教組、全教滋賀らと労使交渉を行い、十一月に妥結。十二月県議会に、退職金を二・八%引き下げる条例案を上程し可決されたが、特別昇給については議会に説明しなかった。

 県職員課では「県独自の財政構造プログラムに基づく給与削減(一般職員では十五年度三・五%、十六年度四%減、十七年度四・五%減予定)も考慮した。退職金カットの年度内実施に職員の理解を得るため緩和措置をとらざるを得なかった。四月以降に先送りされると、十五年度は約八千五百万円の支出増になっていた。今年度からは、国に準じて、退職時の特別昇給そのものを廃止するよう組合側と折衝する」と説明。

 また、二回の特別昇級を議会に知らせなかったことについては「県条例で、職員の勤務成績が特に良好な場合においては、一号給まで昇給できるとあり、規則でも職員定数の一五%を超えない範囲内では、当該任命権者(知事)が定めるとなっており、議会等への説明はいらない」(県職員課)とした。特別昇給は、労使間の問題であり、議会や県民に知らせる必要はないというのだ。

 一方、住民グループの市民ネットワーク滋賀(代表=大橋松行氏)が昨春の県議選前に行った公開質問で「退職日に号給を上げる制度を中止する」ことに“賛成”した当選者県議は四十一人で、“どちらとも言えない”が三人だった。

 市民オンブズ淡海の池田進氏は「県が民間企業の労使交渉のようにとらえているのは間違いだ。財政危機と言って、福祉などを情け容赦なく切り捨てておきながら、県民や県議が知らない間に職員の特別昇級をすることは、納得できない。いまのままでは労使の談合に等しい。公金である以上、堂々と表にさらすべきだ。また県議らも自分の回答に責任を持っていただきたい。住民監査請求を近く行いたい」と話した。


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あしなが学生募金

JR主要駅でスタート

「まず遺児の現状知って」

=遺児の進学支援を呼びかけ=

震災後に建設された学生寮「神戸レインボーハウス」
(全 県)
 第六十八回あしなが学生募金が十七日から全国五百カ所で一斉に始まり、県内ではJRの七駅で展開された。この募金は、親を病気や災害、自死でなくした遺児の進学を支援する奨学金と都内学生寮の建設のため、募金を呼びかけるもの。二十五日まで。

 JR石山駅では、立命館大学学生のAさん(21)をはじめ、学生ボランティア約十五人が、乗降客に募金を呼びかけた。Aさんの母親は高校一年生の時、心筋梗塞で亡くなった。トラック運転手だった父親は、Aさんの幼い弟と妹の育児に専念するため、帰宅が不規則になりがちな職を辞した。家計の収入は家業の農業のみになった。

 Aさんは以前、“遺児”という言葉が嫌いで、自分自身を隠していた。しかし、奨学金を借りて大学に入って、考えが一転した。就学・就労で苦労している遺児が社会の谷間に埋もれ、気付かれない現状を知ったからだ。

 現在、Aさんは工学を学び、エンジニア志望だ。遺児には「やりたいことあれば、億劫にならずに挑戦してほしい」とエールを送り、募金活動では「まず、人々に遺児の状況を知ってもらいたい」と話す。

 活動後半の二十四、二十五日はJR石山駅、草津駅、彦根駅、長浜駅で午前十時から午後六時まで募金を呼びかける。問い合わせは神戸市東灘区の同募金関西事務局(電話078-453-9021)へ。

 あしなが育英会によると、不況のなかで今春高校入学する遺児母子家庭の年間平均収入は約百三十九万円(一般世帯の三一%)で、教育費をねん出できない困難な状況にある。高卒後に働こうとしても仕事が少なく、卒業十カ月後の奨学生の就職状況では不安定就労が四割に上っている。


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遊具5基を使用禁止

大阪の公園遊具事故受けて緊急点検

石部町では軽微な破損にとどまる
=定期点検の重要性を再認識=

使用禁止になった甲西町の上街道公園(三雲)複合遊具
(湖南・甲西町)
 大阪府高槻市の府営住宅の公園にある回転遊具で児童が指を切断した事故を受けて、甲西、石部の二町がこのほど公園遊具の緊急点検を実施した。それによると、石部町では軽微な破損にとどまったが、甲西町で遊具五基に異常が見つかり、危険防止のため使用禁止されたことが分かった。

 甲西町で異常が認められて使用禁止になった遊具は、十カ所の公園のうち、森北公園(中央五)一基、ワンワン山公園(水戸町)一基、上街道公園(三雲)一基、三雲公園(三雲)一基、雷古公園(下田)一基の計五基。さらに業者に再点検と修繕を依頼し、安全が確認できるまで使用を禁止する。

 このうち三雲公園の回転遊具については、軸になる支柱のボルトの一部が欠損し、安全性には問題ないものの使用禁止に。鳥井立公園(中央一)と角田公園(中央二)にある回転遊具については異常はなかったが、念のため同様の措置をとった。

 上街道公園の複合遊具は、すべり台の踊り場によじ登る際に使うロープがちぎれかけていた。また、踊り場からすべり台に渡る吊り橋の足場が一部朽ちており、利用者が踏み外す危険性があるため、テープを張り巡らせて使用禁止にした。

 これまで同町は定期的な安全点検は実施しておらず、地元の要望があれば随時点検・修繕を行なってきた。今後の公園管理については、とくに児童が公園を利用するシーズンを重点的に職員が点検するなど、改善を図っていきたいとしている。

 一方、石部町では、吉姫公園(石部東)一基と十禅寺緑地(同)一基の計二基で異常が見つかっが、とくに安全性に問題はないとして、一部分を除いて従来通り使用している。修繕が必要なものについては業者に依頼している。

 吉姫公園の複合遊具は、すべり台のおどり場にある落下防止の側面のアクリル板が何者かに割られていたため、合板に張り替えた。十禅寺公園の複合遊具では、ぶらさがりロープに通している三枚重ねの木製円盤(厚さ一センチ)の足場のうち一枚にヒビがはいっていた。円盤を交換するまで、ぶらさがりロープのみ使用禁止にしている。

 同町の点検体制は、職員が毎月一回、公園トイレの点検、ゴミ回収にあわせて実施している。また、ボランティアによるトイレ清掃、草刈りの際にも、異常があれば町に知らせてほしいと伝えているという。

 今回の緊急点検の結果をみると、定期点検の重要性が認識されるものになった。県は、定期点検による遊具破損の早期発見が事故防止につながるとして、新たに点検マニュアルを作成中で、市町村にも今後の参考にしてもらいたいとしている。


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まちの治安まかせて!

警察・消防OBが

=甲西安全サポーター=

役場前で行なわれた出発式
(湖南・甲西町)
 甲西町内の生活の安全を守る地域安全サポーターの出発式が十五日、町役場玄関前で行なわれた。児童へのいたずらや車上狙いなどが増える中で、これを未然に防いで安全安心な生活環境を取り戻そうと設置された。

 生活安全サポーターには、警察・消防OBの雨森理一さん(63)と、谷口勉さん(60)の二人を嘱託職員として採用した。下校時間の夕方を重点的に町内を巡回するほか、関係者と連携して治安向上に努める。

 式で谷畑英吾町長は、「住民互いの協力で地域安全の確保をお願いしたい」とあいさつ。このあと、警察のような紺色の制服に身を包んだ生活安全サポーター二人は、白黒のパトカー色で塗装した公用車に乗り込み、関係者百人が見守るなかパトロールに向かった。 

 


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