滋賀報知新聞(ニュース)平成16年4月29日(木)第13781号


近畿の市民団体が大同団結

栗東市の産廃処分場の地下水汚染

“安全な水は下流の権利”
=県に特措法に基づく調査要請=

処分場の地下断面図
(湖南・栗東市)
 栗東市小野のRDエンジニアリング産業廃棄物処分場跡地の地下水から環境基準の十四倍のダイオキシンが検出された問題で、県内外の市民団体はこのほど、有害物質の実態調査などを求める要望書やアピール文を県に提出した。同市の女性団体「飲み水を守る女性の会」(尾田昭代代表)の呼びかけで、県内や下流域の大阪、京都などの百三十七の市民団体が要望書に賛同。栗東市の水道水源や琵琶湖が汚染される恐れがあるため、二十三団体から代表者が参加して懇談会を開催し、ダイオキシン類特別措置法に基づく原因物の調査と除去(注)、飲用の指導などを求める緊急アピール文を採択した。近畿の環境保護団体などが大同団結した画期的な動きを懇談会を中心に追ってみた。   

【石川政実】



 二十日、大津市で開かれた懇談会(写真)には、下流域から“おおさか市民ネットワーク”代表の藤永のぶよ氏が「財政危機の大阪府には、琵琶湖総合開発の負担金が重くのしかかり、過大な水需要のツケが住民に押し付けられている。滋賀県には、流域住民の『生命の水』の安全性を確保する義務があり、私たち消費者にはそれを求める権利がある」と要望した。

 京都の“NPO法人使い捨て時代を考える会”理事長の槌田氏は「豊島の事例を他山の石にすべきだ。住民の声を押しつぶした香川県の犯罪も問われているが、同県は後始末に苦労している。琵琶湖を抱える滋賀県が香川県の愚を繰り返すとは思いたくない」と警鐘を鳴らした。

 県内からは、“滋賀県環境生協”理事長の藤井絢子氏が「地下水の汚染については、私たち市民運動が動くと同時に、それ以上の力で行政は、安心して暮らせる滋賀をつくり、琵琶湖・淀川水系を守っていってほしい。もし異常があれば、取り除いて、未来世代に責任を持つ気概を見せてもらいたい」と指摘した。

 “びわ湖自然環境ネットワーク”代表の寺川庄蔵氏は「平成十三年夏に水上バイク規制を求めて県に調査を依頼した時、県は水上バイクが走らない時間帯をわざわざ選んで水質検査をした。栗東市のRD処分場の調査も同様のやり方が見られ、県の責任が厳しく問われている。県民の納得のいく調査をやるべきだ」と県の調査方法に苦言を呈した。

 “市民運動ネットワーク滋賀”事務局長の池田進氏も「県が有害物質を検出すると称して、事前に揮発性のサンプルを長期間摂氏百度以上で加熱する方法を採用したのは、調査目的を妨げるものだ。栗東市の産廃問題の最終的な解決は、豊島同様、不法投棄物の完全撤去以外にない」と怒りをあらわにした。

 “びわ湖の水と環境を守る会”代表委員で大阪市立大学大学院教授の畑明郎氏は本紙取材に対し「早急にダイオキシンの原因物を突き止めて除去すべきだ。そのためには、ダイオキシンが検出された地下水層(図の3参照)に着目し、(同じ深さで)上流側を何か所か調査して、原因物の場所を特定しなければならない」と述べた。

 “産業廃棄物処理を考える会”代表の高谷清代表は「市調査委員会によれば、処分場の地下水は、一日平均約一・四メートルの速さで北から北西方向(琵琶湖)に流れており、栗東市の水道水源や琵琶湖へ達しない前に、ダイオキシン類特別措置法に基づき地下水層の原因物質の調査と除去をすべきだ」と訴えた。

 また二十六日には、懇談会の参加者らが国松正一・栗東市長に対し、地下水を直接、口にする機会が多い井戸水利用世帯への注意(飲用指導)の徹底を申し入れた。

 近畿の市民団体がスクラムを組んだことで、RD問題は新局面を迎えそうだ。

 (注)ダイオキシン類特別措置法に基づく最終処分場の維持管理基準を定める省令=水質検査でダイオキシン類による汚染が認められた場合、原因の調査その他の生活環境保全上、必要な措置を行うことになっている。


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甲西町の善水寺

誕生釈迦仏像

=花祭りで公開=

特別公開される金銅誕生釈迦仏

(湖南・甲西町)
 釈迦の誕生を祝う五月五日の花祭りにのみ一般公開されてきた善水寺(甲西町岩根)の秘仏・誕生釈迦仏像(国重文)が、期間を広げて1〜8日に特別公開されることになった。

 誕生仏は、生まれたばかりの釈迦が天と地を指した姿をかたどった仏像で、銅造とされるのが通例。善水寺の誕生仏は高さ二十三センチで銅造・鍍金、八世紀末頃の制作とされる。公開時間は午前九時から午後四時半までで、拝観料五百円。

 同寺は奈良時代和銅年間(七〇八〜七一五年)の創建された。寺号は、同寺の霊水を宮中に献上したところ、桓武天皇の病がたちまち治った縁から、朝廷から「善水寺」の号を賜ったとされる。ちなみに本堂は南北朝時代の再建で国宝。 

 問い合わせは甲西町観光協会(電話0748-71-2331)へ。


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門前町・大津坂本

非公開社寺めぐり

=骨董市も同時開催=

豪華な装飾が施された日吉東照宮
(湖西・大津市)
 普段は見ることのできない大津市坂本の非公開社寺の庭園、宝物が、五月一│五日に特別公開される。

 公開されるのは、滋賀院門跡の庭園・念持仏、西教寺の聖徳太子・善光寺如来像、日吉大社の日吉東照宮、旧竹林院庭園などで、拝観時間は午前九時から午後四時まで。また、大津市の古都指定を記念して同じ坂本の生源寺で、期間中の二│四日、骨董祭が開かれる。

 セットコースの料金は大人千七百円、子ども千円(乳幼児を除く)。お茶席券つき。なお、非公開社寺公開の期間中は、無料で乗車できる巡回バスが午前十時から午後三時まで運行される。ルートはJR比叡山坂本駅、京阪坂本駅、日吉大社、西教寺、平和堂坂本店となっている。

 問い合わせは、坂本観光協会(電話077-578-6565)まで。


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ワールドマスターズ権利金引き下げ問題

カイ会長「滋賀が選ばれたらイエス」

=県と協会の話し合いは平行線=

国松知事と会見するカイ会長(右)
(全 県)
 中高年対象の世界的なスポーツ大会・ワールドマスターズゲームズの開催地を選定する国際マスターズゲームズ協会は、二〇〇九年の第七回大会開催地に立候補している滋賀県で、十七│十九日に公式視察を行ない、十九日に記者会見を開いた。協会が県に招致条件として権利金二百万ドルを求めているのに、県が引き下げて百三十万ドルを示していることに質問が集中した。

 このなかでカイ・ホルム会長は、県の条件で了承できるかどうかについて、「最終決定でないので言えない」と明言を避けたが、「もし滋賀県が開催地に選ばれたとすればイエスということ」と含みを残した。

 同席した国松善次知事は、「滋賀県は権利金百三十万ドルを出すとしているが、(協会から)了解の話しはもらっていない。パッケージ(施設や開催能力も含めた総合力)で評価してもらうことなので、努力していきたい」と、意欲を示した。

 同大会は、三十歳以上であれば誰でも参加でき、オリンピックを上回る二万五千人以上が参加するビッグイベント。一九八五年から四年に一度開催されており、これまでアジアでの開催はない。今回、開催地に立候補しているのは滋賀県のほか、コペンハーゲン市(デンマーク)とシドニー市(オーストラリア)で、六月十四日の同協会理事会で決まる。


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大津観光に便利

=京阪フリーキップ=

(全 県)
 京阪電鉄は、石山坂本線、京津線が一日乗り放題できるフリーキップを販売している。大人五百円、学生四百円(学生証の提示必要)、小児二百五十円。八月三十一日まで。大津市内の名所旧跡、アミューズスポット、グルメスポットを同鉄道で巡ってもらおうと企画した。フリーキップの利用者は、特典として琵琶湖ホテル二階ラウンジのドリンク半額、観光船ミシガンの自由席二割引が受けられる。問い合わせは京阪電車大津運輸部(電話077-522-4521)。

 


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