滋賀報知新聞(ニュース)平成16年5月20日(木)第13799号


理解深めて、 イスラーム社会

甲西町立図書館が開館15年事業

「何が問題か、わたしたちに何ができるか」
=6・7月に 連続講座・映画会・写真展=

義足製作のため、日本人ボランティアに型取りしてもらう男性(アフガニスタン義肢装具支援の会瀧谷昇氏提供)
(湖南・甲西町)
 甲西町立図書館は、イラク戦争をはじめとするイスラーム社会が混乱するなか、同社会への理解を深めてもらおうと、連続講座と映画会、写真展などの一連の事業「イスラーム 何が問題か、わたしたちに何ができるか」を六、七月に開催する。同図書館は、「日本国内では、メディアから多くの情報が氾濫しており、事実をどのように整理すればよいのか、探しあぐねている状態なので企画した」としている。

 六月で開館十五周年を迎える甲西町立図書館は、今年十月の「湖南市」誕生で名称変更するのに伴って、現在の名称は残り約四カ月でなくなる。そこで記念事業として、今一番注目されているイスラーム問題にテーマを絞って企画した。

 開かれるのは、五回シリーズ講座「イスラーム 何が問題か、わたしたちに何ができるか」、イラン映画特集、アフガニスタン義肢装具支援の会代表の瀧谷昇さんの写真展「アフガニスタンを知って、忘れないで│義肢装具を通じて」│の三本立て。入場無料だが、講座と映画については事前申し込みを同図書館カウンター、もしくは電話(<CODE NUM=013E>0748│72│5550)ですること。

 三十日から始まる五回シリーズの連続講座は、国際協力の現場で実際活動してきた講師を招き、イスラーム社会とはどんな世界なのか、そこに住む人々は何を考え、どのような価値観をもって生きているのか、現場の経験を通じて語ってもらう。定員七十人。いずれも午後二時から。

 ▽「イスラームを知ろう」(30日)嶋本隆光・大阪外語大助教授▽「難民の女性と子どもたち」(6月12日)中村安秀・阪大大学院教授▽「現代イスラーム社会の女性の素顔」(6月20日)星山幸子・金城学院大学講師▽「アフガニスタンを知って、忘れないで」(7月4日)瀧谷昇・アフガニスタン義肢装具支援の会代表▽「パレスチナの平和構築のために」(7月17日)臼杵陽・さん国立民俗学博物館教授│となっている。

 映画上映では、市井の人々を温かいタッチで描くイラン映画界の巨匠、アッパス・キアロスタミ監督(一九四〇年生まれ)を特集する。ハリウッドのようなCG技術、大掛かりなセットは使っていないが、観客はハラハラして手に汗握り、最後はほのぼのした気分になれる。

 作品は、田舎の小学生が友だちのノートを返すために懸命に家を探す「友だちのうちはどこ?」87年(六月六日上映)、「友だち…」の撮影した村がその後地震に見回れ、監督が心配して見舞いにいった実話をもとにした「そして人生は続く」92年(六月二十七日上映)、「風が吹くまま」99年(七月十一日上映)で、いずれも午後二時から上映する。

 アフガニスタン義肢装具支援の会代表・瀧谷昇さんの写真展は七月三日から同月十一日まで催される。瀧谷さんは奈良市内で義肢装具製作の会社を経営しながら、ボランティアでアフガニスタンの人々へ義足を贈り続けている。展示では、瀧谷さんが現地の様子を撮影した写真パネル、実物の義足を紹介する。


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“玉虫色”で幕引きか

遺伝子組み換え作物ガイドライン

北海道を超えられず!!
=来月に素案まとまる!?=

昨年8月20日にすき込み処分された大豆(中主町)
(湖南・中主町)
 遺伝子を人工的に操作した遺伝子組み換え作物を規制するため、県は早ければ来月上旬にもガイドライン(指針)の素案をまとめ、七月十三日から始まる七月県会にガイドライン案を提出したい意向だが、県庁内外で激しい綱引きが繰り広げられている。現在のところ、北海道並みの一歩踏み込んだものは期待薄で、さらにバイオ推進学者を委員に呼ぶことで、茨城県すら下回る“玉虫色”ガイドラインになる公算が高まっている。

【石川政実】


 バイオ作物懇話会(長友勝利代表、宮崎市)の委託を受けて中主町で遺伝子組み換え大豆が試験栽培されていた問題で、栽培農家は昨年八月二十日、県と町、農協の立ち会いのもと大豆をすき込み、処分した。これは、県が市民団体の栽培中止を求める声を受け、栽培農家に処分するよう要請したもの。

 国松知事は前日の十九日、記者会見し「遺伝子組み換え作物の栽培を規制する全国初のガイドライン(指針)を策定したい」と大見得を切り、全国から注目を集めた。しかし同年十一月の会見では「国が平成十六年二月に遺伝仕組み換え作物の規制の法律を施行するので、それを見定めたい」とトーンダウン。結局、十五年度には策定されなかった。

 逆に北海道はこの三月、条例化を目指してガイドラインを策定した。内容的には<1>道農業試験場における遺伝子組み替えの研究を見合わせる<2>遺伝子組み換え作物の栽培が行われないよう、生産者に栽培の自粛を要請する−と、国よりも一歩踏み込んだ内容になっている。茨城県も同月、指針を策定したが、新味に乏しい。

 ●庁内でも綱引き

 奈良先端科学技術大学院大の小泉望・助教授を始めとするバイオ研究者らも三月五日、ガイドラインづくりを目指している滋賀県に、慎重な検討を求める請願書を商工観光労働部新産業振興課担当者に手渡した。同九日には、県内の市民団体の「遺伝子組み換え作物・食品を心配する人の会」(河村彰子代表)が指針の早期策定を農政部農政課に要望した。県庁内では、農政部と商労部との綱引きも見られた。

 このため県では、四月二十七日、五月十七日の二回、政策調整部が間に入る形で、バイオ産業振興とガイドライン策定について、農政課と新産業振興課が協議を行った。この十七日の協議では「いろんな要望や質問がきているが、どう対応するか意見調整を行った」(農政課)という。農政課では、来月九日の県議会の環境農水常任委員会に素案を示し、七月県会にはガイドライン案を提出したい意向だったが、思わぬハプニングが起こった。

 ●バイオ学者を招いて

 それまで農政課担当者は、ガイドラインを庁内で策定してから、食用しない遺伝子組み換え作物については、専門家による検討委員会を設置して、別途で協議する予定だった。しかしこの十四日、国松知事から、ガイドライン策定前に、委員会を設置して専門家から意見を聴くように指示があった。農政課が六月上旬に素案をつくろうとすれば、検討委員会を編成する時間的余裕はない。このため既存の「湖国農政懇話会」などを活用し、ここに推進派のバイオ学者を招く苦肉の策を余儀なくされそうだ。

 いずれにせよ県が北海道のガイドラインを上回るかが焦点だが、国松知事は議会答弁で「遺伝子組み換え技術の研究開発は推進する」と繰り返しており、北海道並みはもとより期待薄。さらに専門家(バイオ学者)の意見を聞くことで、茨城県すらをも下回る“骨抜き”ガイドライン案になる公算が高まっている。


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実業家・井上好三郎が寄付した

ヴォーリズ建築「旧水口図書館」

=75年ぶりに往時の姿よみがえる=

保存改修された旧水口図書館
(湖南・水口町)
 水口町出身の実業家・井上好三郎の寄付によって、昭和三年、水口尋常小学校(現水口小学校)内に建設されたヴォーリズ建築事務所設計の「旧水口図書館」の保存整備が完了し、七十五年ぶりに往時の姿がよみがえった。七月四日の一般公開では、クラシックコンサートや子どものための絵本の読み聞かせが開かれる。

 玄関脇にたつローマ風円柱、正面入口に施されたレリーフ、塔屋上の燈台のようなランタン│。西洋風鉄筋コンクリート二階建て、延べ床面積百三平方メートルの同館は、シンプルななかにもヴォーリズらしさにあふれた作品。当時の人々は、宿場町の町並みに現れた西洋風建築に目を見張った。

 昭和四十五年まで町立図書館として使われたが、その後は教科書閲覧会場として使われるほか、一般の利用はなかった。近年にいたっては老朽化が激しく、住民から保存を求める声があがっていた。これを受けて同町教育委員会は昨年度から、約四千七百四十万円をかけて保存改修を実施していた。

 同館を寄付した井上好三郎(明治十四年│昭和十八年)は、市街中島町の守田藤吉の二男として生まれ、十五歳から勤めた大阪の金物商(現・井上鋲螺工業)の店主に勤勉さを見込まれ養子になった。経営者としては、欧米の手法を取り入れ、ネジ・ボルト販売で業界屈指の企業へ発展させた。実業界で成功した井上氏は様々な社会事業に尽くし、故郷水口にも図書館を建設。正面左側には寄付を記した銘板がある。 


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びわ湖の魚ムダなく食べよう

ニコルさんら ギル料理に舌鼓

=カレー、天ぷら、一夜干しなど=

(湖西・マキノ町)
 長野県信濃町在住の作家C・W・ニコルさんが代表をつとめる「もったない倶楽部」は十三日、マキノ町知内浜にあるオートキャンプ場でブルーギルの料理に挑戦した。ニコルさんも「生き物に悪者はない。ブルーギルも琵琶湖の資源だからムダなく食べよう」と、腕まくりして参加した。

 同会は、食文化がぜいたくになるなか、食材をムダなく料理しておいしく食べようと、京都・滋賀に住むニコルさんの友人を中心に四年前に結成された。これまで獣害で駆助されたシカやイノシシ、有機農法で使われたアイガモなどを取り上げてきた。

 今回のブルーギルは、琵琶湖のフナ・コイの卵、稚魚を食べる外来魚として、県の条例で再放流禁止されるなど「厄介者」扱いされているが、アメリカでは白身で淡白な食材として使われている。

 会場には、ブルーギル六十キロが調達され、約三時間ほどでカレー、フリット、フライバーガー、あんかけ、天ぷら、ブイヤベース、一夜干しなど多彩な料理に早変わり。参加者らは浜辺にただよう香りに誘われ、思わず出来たての料理をパクリ、舌鼓を打っていた。


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ふるさとの山

自然守ろう

=県内で清掃登山=

(全 県)
 滋賀県勤労者山岳登山連盟は、県内の山で清掃登山を行なう。開催日は三十日、六月六日で雨天決行。参加希望者は所定の用紙に必要事項を記入し、参加費三百円を添えて、実施日の三日前までに〒520-0043大津市中央一丁目五-二八大津マート二階、同連盟(077-524-8605)へ。なお、登山日程は次の通りで、詳しくは同連盟へ。

 【30日】霊仙山、竜ケ岳、御池岳、綿向山

 【6月6日】伊吹山、八雲が原(比良)、シャクナゲ尾根(同)、小女郎ケ池、天狗岩、田上山、三上山、鏡山、飯道山(水口、信楽方面の二コース)、比叡山、赤坂山 

 


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