滋賀報知新聞(ニュース)平成16年7月13日(火)第13846号


地元・八日市から 民主の風

参院選 自民への逆風が直撃

当選と善戦の両林氏に挟まれ泣く
=上野氏 直前一本化も功を奏さず=

同級生から祝福を受ける林さん
(全 県)
 自民・公明連立の小泉政権続投か、ストップ・ザ・小泉を掲げ政権交代を迫る民主か、両党とも中身は同じと訴える共産か。政党色を前面に押し出した参院選滋賀県選挙区(改選数一)では、民主新人の林久美子氏(31)が初当選を決め、惜敗した自民新人の上野賢一郎氏(38)とともに、共産新人の林俊郎氏(59)が善戦した。八日市市では、林(久)氏が約三千四百票の大差で上野氏を破り、二人の激戦に巻き込まれた林(俊)氏だが、無党派層への浸透を図り票を伸ばした。選挙離れが続く中で有権者の関心薄く、投票率は五五・二六%(全県五七・九八%)と前回並にとどまった。

長男洸樹君を抱いて喜ぶ林氏
 民主の林氏は二十九万六百六十票(八日市市一万百三十三票)を獲得し、自民・上野氏の二十五万千百九十六票(同六千六百九十票)に約四万票(同三千五百票)の差を付ける一方で、共産の林氏も六万三千三百九十一票(同千七百七十三票)と大健闘した。

 激戦を制した林氏は、さきがけ地元の八日市市を中心に、元びわ湖放送ニュースキャスターの全県的な知名度をフルに発揮し、全国的な民主党の風を一身に受け、年金やイラク問題など独断専行の「ストップ・ザ・小泉」を訴え、独自のママ・フェストを掲げ挑んだことも、主婦や女性の心をつかむ結果に結び付いた。

 一方、地域貢献を全面に打ち出した上野氏だが、出遅れが最後までひびき惜敗した。旧自治省や岩手県庁の経験を「滋賀の発展に生かしたい」と懸命に訴えたが、自民支持層以外へ、人物評価を浸透させるまでにはいかなかった。地方の時代を迎えて「知り尽くした専門家を国会に送れなかったことは残念」との声も。

 また、共産は「対立していても、中身は同じ」と、年金財源となる消費税アップや、国際貢献による平和憲法の改悪を中心に、選挙期間中「国民の暮しを守り、国民が主人公を政治」と訴え続けてきた。しかし、国民生活に直結した訴えも、無党派層への浸透が今一つ及ばず、善戦にとどまる結果となった。

 地元・八日市からの国会議員誕生に沸く4区選挙事務所では、深夜にもかかわらず約百人の支援者が林氏の到着を待ち受け、同級生らとともに勝利を祝った。奥村展三4区選対本部長は「政権政党でなくても、確実に仕事はできる。これを八日市から、滋賀から国政に届けたい」と、林氏の健闘ぶりをたたえた。

 当選を決めた林氏は「自民党への怒りと同時に、県民の声を聞こうとする民主党の姿勢が認められた。今の政治に欠けている真面目さ、優しさを取り戻すため、一票の重みにこたえたい。これからが本番。さらに勉強し、多くの声を吸い上げ、国政のに届ける」との決意を語った。
敗戦悔やむ上野氏

 敗れた上野氏は「年金やイラク問題などで、民主が反自民の受け皿になった。短い時間だったが、立派に戦わしてもらった」と、支持者らにあたまをさげた。岩永峯一選対本部長は「結果を真摯に受け止め、県民とのコミュニケーションを大切に、建て直しを図る」と総括した。

 4区総括責任者の西沢久夫県議は「武村同友会の基礎票(約六千票)に加え、同級生ほか女性の気持ちが共感を呼んだのではないか。何よりも地元から国会議員を誕生させようとする市民の声が結集できた」と振り返った。

 一方、自民八日市選対総括責任者の小寺裕雄県議は「立派な候補だったが、出遅れがひびき、上野氏を知ってもらう機会が少なく、残念な結果に終わった。自民一本化で何とか善戦できたのではないか」と、支持・支援者に感謝した。


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Biyoセンターで

「自然観察会」

=申込は20日まで=

(全 県)
 (財)琵琶湖・淀川水質保全機構は、七月二十五日に開く「自然観察会」の参加者を募っている。参加無料。

 魚つかみや観察を楽しむ自然体験学習で、草津市志那中地先にある琵琶湖・淀川水質浄化共同実験センター・Biyoセンターで開く。時間は午前九時半から正午まで(強雨、台風等は八月一日に順延)。講師は県立琵琶湖博物館主任学芸員の中井克樹さん。

 募集人数は五十人(応募多数の場合は先着順)。申し込みは、ハガキまたはFAXに氏名・年齢・性別・住所・電話とFAX番号・来場方法(自家用車、送迎利用、その他)を明記し、「Biyoセンター自然観察会参加希望」と書いて、〒541―0041大阪市中央区北浜1―1―30、横井北浜ビル3F(財)琵琶湖・淀川水質保全機構「自然観察会」係(06―6202―1267、FAX6202―1317、http://www.byq.or.jp)へ申し込む。電話での受け付けはしない。
締め切りは七月二十日。


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寄贈された懐かしい道具など

能登川町立博物館で「新収蔵品展」

=未来に重要な足跡=

主力産業であった麻織物や漁業・農業など、生活スタイルや歴史の一途を紹介する「新収蔵品展」
(湖東・能登川町)
 平成九年の開館から収集および寄贈を受けた歴史・民俗資料を紹介する第五十二回企画展『新収蔵品展』が、能登川町立博物館で始まり、各家庭に眠っていた懐かしい道具たちが地域の歴史文化を物語る史料として並んでいる。八月一日まで。

 同館では、常設展を設けない住民参加型の企画展を月毎に開くなど、来館者の要望や持ち込みを取り入れた展示で郷土の再発見を目指しており、前身の郷土資料館時代から集めた収蔵品七千点に、新たに民俗資料一千点、自然系資料二千点を加えた約一万点の資料を収めている。

 今回は、開館以降に集めた新しい民俗資料と、館に持ち込まれた動植物標本・岩石標本などの自然系資料から百六十一点を紹介し、分かりやすく「先人の暮らしを知ることができる資料」「町内の生産・生業を知ることができる資料」などのグループ分けを行ったほか、使用方法等の注釈を加えている。

 暮らしを知るコーナーでは、衣食住に関する約三百六十点の中から、終戦までの代替品として使われていた陶器製スチームアイロンや、ボール紙で作った電燈傘、ブリキのおもちゃなどを展示しており、いずれも五十歳代からの壮年・高齢者には懐かしい物ぞろい。

 訪れた人々は「今では乾燥剤があるけど、昔は麻の茎で湿気を取っていた」や、ベーゴマを見ながら「懐かしいな。よく遊んだよ」など、当時を振り返りながら一点ずつ見て回った。

 また、江戸末期から昭和に活躍した町ゆかりの金工作家・亀文堂(波多野正平)の銀杯が新蔵され、今後の研究テーマとして紹介するほか、昨年の「能登川駅の歩み展」をきっかけに寄贈された旧国鉄時代の帽子や腰時計・襟章も展示し、小さな子どもたちは手回し電話などを珍しそうに眺めていた。

 入館無料。月・火曜と二十一日が休館。開館時間は午前十時から午後六時まで。問い合わせは同博物館(0748―42―6761)へ。


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藤澤氏が初当選

奥野氏と2千票余りの大差

=2町合併の「白紙」決定的=

当選に喜ぶ藤澤氏
(湖東・日野町)
 合併問題をめぐり有権者に判断が委ねられた日野町長選挙の投票が十一日に行われ、同町林業センターでの即日開票の結果、新人の藤澤直広氏(48・元県職員)=清田=が七、七一四票を獲得し、前職の奥野弘三氏(77・前町長)=佐久良=を二、一五八票の大差で破り、初当選した。任期は、平成二十年七月十日まで。

 投票率は、選挙が執行された前回(平成九年)の町長選の五九・七六%を十四・四三ポイント上回り七四・一九%だった。

 松尾の藤澤氏の選挙事務所には、開票が始まる前の午後八時頃から小・中学校時代の同級生や地元住民ら支持者約二百人が集まり「御苦労さん会」を開き、当選の知らせを待った。午後十時半過ぎ、当確の知らせが入り、事務所内は大きな拍手と歓声がわき起こり、会場いっぱいに喜びが弾けた。

 あいさつに立った藤澤氏は、町民みんなの声を聞く町政の実現を第一に訴え続けてきた選挙戦を振り返り、「町民の良識が発揮され、この結果を出して頂いた。二年数ヶ月の運動が町民に息づいた。期待に応えられるよう精一杯頑張りたい」と語った。

 また、今選挙を蒲生町との合併是非について住民投票と同じ意味を持たせたことから、「合併を白紙に戻すことを堂々と掲げた。町民の圧倒的な意思をなんとしても貫徹したい。住民の声に耳を傾け、町の課題を一緒に知恵と工夫で解決するため身を粉にして頑張りたい」と住民の反対意思が明確になったとし、二町の法定合併協議会から正式に離脱することを表明した。

 有権者が藤澤氏を選んだことについて、二町合併を推進してきた山中壽勇蒲生町長は、「蒲生町との合併を白紙に戻すといって出馬されていたのだから仕方がない。結果を受け止め蒲生町として単独で行くのか、どこかへ編入するのか、適切な判断と建て直しを考えて行かなくてはいけない」と語り、町民への責任を感じていた。

「本意をご理解頂けなかった」

合併推進掲げた奥野氏敗戦の弁

選挙事務所で敗戦の弁を述べる奥野氏
 蒲生町との合併を進めるのか、それとも白紙に戻すのか。長期的視点に立った有権者の判断が求められた町長選の最大の争点「合併問題」について、白紙を打ち出した藤澤直広氏の得票数が、合併推進を掲げた奥野弘三氏を大きく上回り、住民が合併にノーの判断を突きつけた。

 藤澤氏は、蒲生町との合併は住民合意のないままに進められているとして白紙に戻すことを掲げ、「住民の声に耳を傾ける町政」の実現や町政刷新、世代交代の必要性を一貫して訴えた。

 政策の浸透に重点を置いた選挙戦では、演説内容の分かりやすさが相手陣営の批判にも関わらず浮動票の得票に結びついた。

 中でも、壮年層や女性を中心に、中盤から終盤にかけて党派に関係なく口コミで支援の輪が広がり、地縁・血縁に縛られず変化を求める無党派層の支持拡大が追い風となった。

 また、奥野氏を全面支援したわたむき会派議員に対して、「選挙期間だけでなく普段から支援者だけでもいいので合併や町政について説明する場を設けてほしい」と願う住民の不満が藤澤氏へと流れた。

 陣営が目標にしたリコール署名数約六千八百票に大幅に上乗せし、共産党の組織票に加えて、蒲生町と合併すると「日野」という地名が新市名から消えることに反感を抱いている人が多い大票田・日野地区やお膝元の南比都佐地区、選挙母体であるふるさと日野を守る会の中枢メンバーが多く在住する西大路地区の票を固めた。

 中学校の改築や福祉施策の充実、集落ごとの車座懇談会実施といった公約やすぐに実行する改革を挙げたが、公約を実現するための財源確保はどうするのか、合併せずに自立のまちづくりを進めていくにはどのような行財政改革が必要なのかといった具体的な将来展望は示されていない。

 惜敗した奥野氏は、「本意をご理解頂けなかった。住民の審判として真しに受け止めたい。今後は町の発展のために力になりたい」と無念さを語った。今後、藤澤新町政とわたむき会派十二町議との対立を懸念する声もある。藤澤氏の行政手腕が問われる。


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「私」をテーマに独自の作品展

ボーダレス・アートギャラリーNO−MA

作家5人の個性と表現手法
=ワークショップとコンサートも開催=

ボーダレス・アートギャラリーNO−MAで開かれている開設記念企画展
(湖東・近江八幡市)
 先月、近江八幡市永原町上の町屋を改修してオープンしたボーダレス・アートギャラリーNO\MAで、オープン企画展「私あるいは私〜静かなる燃焼系〜」が開かれている。9月20日まで。入場料400円。今月20日と月曜日休館。

 同ギャラリーは、障害の有無に関係なく、様々な人の作品を紹介展示することにより、人が持つ表現へのエネルギーが交差する場の提供と美術と福祉が既成概念の枠を超えて新しい協働の姿を育て上げていくことを目的に県社会福祉事業団が開設。国の伝統的建造物群保存地区に残された昭和初期の和式建築の雰囲気を最大限に生かしたギャラリーで、洋式のギャラリーとはひと味違う日本家屋の落ち着いたたたずまいの中で作品が鑑賞できる。

 今回の企画展では、「私」にテーマを置き、好奇心や独自の世界の探求心が強引に表現されている奇抜なアーティストの作品を集め、まずは人間であるという領域で創作している作家を「表現者」としてとらえ、その代表作を展示している。

 出展作家は、明治時代の陶芸作家・初代宮川香山(1842〜1916)、滋賀信楽青年荘(信楽町)に暮らしながら作陶に取り組んでいる伊藤喜彦氏(69)、精神病で入院生活を送るまでは市会議員を務めていた岩崎司氏(76・岩手県在住)、海外でも活躍し、三宅一生氏らとコラボレーションや舞台、映画にも出演して活動の領域を広げている森村泰昌氏(1951年生れ、大阪在住)、異次元の不思議な体験を感じさせる映像作品で知られる高嶺格氏(1968年生れ、京都在住)の5人。

 初代宮川香山のコーナーでは、長年かけて海外から買い戻された陶器と磁器を焼き合わせた技巧作品で、国の重要文化財の指定を受けた繊細で立体感のある陶磁器作品が展示され、来場者の視線を集めている。

 また、伊藤氏の作品では、粘土を材料に自己表現した陶芸作品22点が展示され、特徴の真っ赤な色使いと心の内面を作品に投影したような斬新な表現方法に人目を引いている。

 岩崎氏の作品は、曼陀羅にも似たような繊細な筆文字を線画と共に機密に描いたもので、1枚に費やされた作業量とともに作者の祈りを表したような作品になっている。

 森村氏のコーナーでは、17世紀の画家・フェルメールの最高傑作「画家のアトリエ」を氏の名画シリーズとして新しく創作したものを展示。コロタイプ印刷の技法を最大限に生かした初公開の逸品が飾られている。

 蔵の建物環境を生かした高嶺氏の映像作品は、浮遊する女性の身体の映像光線が、扇状の水槽の水中を屈折を重ねながら通過することにより2重3重の虚像が作りあげられていく不思議な視覚体験が楽しめる真っ暗な蔵の雰囲気が作品の効果を上げている。

 同ギャラリーでは、31日に「夏休み!あそぼうぜ子どもたち・私がつくる私のアート」と題してワークショップを午後1時から第3区自治会館で開催する。参加費200円で定員25人。また、午後6時からギャラリー裏庭を会場に「NO\MAの小さな夏祭り」と題してコンサートを開く。入場料500円(ドリンク付)。このコンサートでは、民謡でもロックでもない大衆音楽「平成歌謡」を三線やギターで演奏するユニークなもの。問い合わせは同ギャラリー(電話0748-36-5018)へ。 

 


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