滋賀報知新聞(ニュース)平成16年8月17日(火)第13875号


ようかいちの環境

八日市市が白書にまとめる

次世代を担う子供へ豊かな未来を求め
=基本計画への施策推進状況をチェック=

(湖東・八日市市)
 八日市市は、次の世代を担う子供たちに豊かな未来を引き継ぐため、市民一人ひとりの環境保全と意識向上を目的に、平成十一年制定の環境基本条例に基づく基本計画の実施状況や市内の現状などを一冊の環境白書「ようかいちの環境」(十五年度版)にまとめた。この白書は、市が目指す「自然と共生する緑おりなす八日市」に沿って、協働して環境に配慮した行動とともに、健康で文化的な生活実現への指針となる。

 白書(A4判、四十六ページ)には、生活環境や自然環境、環境施策推進状況、地球温暖化対策率先行動などがまとめられ、資料として生活環境にまつわる発生源の調査結果も添付している。三百部を作成し各関係機関ほか市民へは生活環境課で配布(部数制限)され、環境施策の推進や啓発資料として活用される。

 環境保全に関しては、環境基本条例ほか市民の環境を守る条例、廃棄物の処理及び環境の美化に関する条例、水道水源保護条例で一定の網をかぶせ、公害防止と緑の協定を結び、諸法令や県条例などより厳しい基準を設けている。

 環境条例には▽生態系に配慮した自然環境の保全と創造▽公害防止と生活環境の保全▽資源の循環的利用・廃棄物の発生抑制・再利用推進・減量と適正処理・エネルギー有効利用▽良好な景観と歴史的、文化的遺産の保全▽地球温暖化の防止、オゾン層の保護など地球環境の保全▽環境負荷の低減――の六項目が掲げられ、これに沿った基本計画で公表(白書作成)が義務付けられている。

 生活環境の中で、十四年度中に寄せられた公害苦情は五十七件で、典型七公害(大気・水質・土壌汚染・騒音・振動・地盤沈下・悪臭)のうち、大気(二十二件)と悪臭(九件)が目立つ。特に騒音・振動(十一件)では、市民生活に密着したカラオケ、クーラー、ピアノなど法規制外への苦情が多く、今後の対応や改善が課題とした。

 増加の一途をたどるゴミ問題では、減量やリサイクルを目指し、再商品化や分別収集に取り組んでいるが、一日一人当たり九百五十グラムと、前年より三十グラム増えている。このことから、ゴミ収集の有料化や不法投棄の罰則規定など、ゴミ処理への厳しい対応とともに、総合的な取り組みへ責任ある行動を促している。

 自然環境では保護樹木・樹林の指定、緑の湖づくりへ生垣や緑化補助などを行い、田園環境を生き物の生息状況や緑地景観、里山保全に求めている。まちなみ環境には八日市らしさを基調に潤いや安らぎが感じられる快適な公共空間の修景整備が必要とした。

 地球環境へは温室効果ガス削減目標(六%)へ市民と連携した具体的行動を訴えている。ちなみに、十四年度の温室効果ガス総排出量(CO2換算)は三千百八十トンで、十一年度に比べ百八十四トン減少している。

 これらを根底に、環境施策の推進に目標(五十一項目)を設定し、これまで行ってきた調査から、数値の前年度対比を行っている。下水道普及率や廃食油回収、里山保全、有機栽培面積、環境講座開催数、ソーラー設置、環境ボランティア活動などが前年度を上回っている。

 このほか、生活環境上の発生源調査から、河川水質・地下水・工場排水と煙道排ガス・ゴルフ場農薬・低質・大気・光化学スモッグ・自動車騒音のデータ結果を参考資料としてまとめている。

 特に、生活・工場・農業排水が流入する河川で整備が進むものの水質に変化はみられていない。 地下水(調査十二地点)においては、四地点で大腸菌が発見され、飲用基準不適合となっている。有期塩素系化合物(九地点)ではすべて異常はなかった。

  また、公害防止協定を結ぶ二十三社のうち、二社の工場排水で基準値をオーバーし、地質調査でも、ハイテク工場の布引丘陵西側で微量の重金属を含んでいることも分かった。


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市民のメッセージ刻み込む

市制50周年記念モニュメント

八日市市の各公民館で作製
=地域の歴史と未来への思い=

(湖東・八日市市)
陶板づくりに取り組む家族
 八日市市八地区の各公民館は市制五十周年記念のモニュメントづくりに取り組んでおり、住民のメッセージが盛り込まれたモニュメントが、順次、設置されている。

 モニュメントは、高さ約一メートル、幅三十センチの御影石の石柱に、各地区のキャッチフレーズが前面に彫り込まれ、住民によるメッセージの刻まれた八センチ四方の陶板九十枚が残り三面に三十枚ずつ張り付けられる。また、モニュメント上部には、布引焼のふくろう(高さ約四十センチ)も組み込まれる。

 各公民館で製作された「平和の音を未来に奏でよう」「“一視同仁”思いやりの町」「Love and Peace Foerver!」などメッセージが刻まれた陶板は布引焼窯元で焼かれ、順次モニュメントが公民館などに設置されて行く。各地区のキャッチフレーズは下の通り。

完成したモニュメント
【平田地区】歴史と水にふれあう 元気なまち平田(公民館敷地内設置)

【市辺地区】歴史と文化の薫る いにしえの郷 いちのべ(公民館敷地内設置)

【玉緒地区】玉緒は明るい未来の滑走路(公民館敷地内設置)

【御園地区】水清き蛍飛かう御園里に 心のぬくもり永遠に光らん(公民館敷地内設置)

【建部地区】みどり豊かな歴史の郷 たてべ(旧大凧ガソリンスタンド三叉路跡地内設置)

【中野地区】緑生き生き 人も生き生き 中野地区(公民館敷地内設置)

【八日市地区】二五八の 歴史を今に 八日市(公民館敷地内設置)

【南部地区】ふれ愛と笑顔溢れる 明るい南部(公民館敷地内設置)


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―燃え尽きた命が星に―

忘れてはいけない戦争の傷跡

壮絶な最後を遂げた将校一家
=悲劇が物語る平和の尊さ=

満州にいた当時の内倉一家の写真(外池寛さんが作成した「石外荘」より引用)
(湖東・日野町)
 昭和二十年八月十五日の終戦日から五十九年。「お国のために」と命を投げ出し壮絶な戦いを強いられた戦時中の人々。予期せぬ終戦の知らせに、張り詰めた心の糸がプツリと切れ、生きることの意義すら見出せず苦しみ、死を選んだ将校一家が日野町木津にいた。どんなに時が流れても、消えることのない、また忘れてはいけない出来事、先人の魂がそこにはある。

 終戦日の翌日(八月十六日)、内倉光秀陸軍中尉(当時38)は、妻・やす子さん(同34)と、長男・格治君(8)、長女・秀代ちゃん(7)、二女・滋子ちゃん(2)の三人の子の心臓部を軍刀で刺し、最後を見届けた後、右こめかみに拳銃をあて貫き、命を断った。

 自決場所に選んだ忠魂碑のあった日野町大窪の墓地では、右端に内倉中尉、左端にやす子夫人が左手で二女を抱き、右手にエキリで早くに亡くなった次男の位牌を持ち、間に長男・長女が、何一つ取り乱すことなく横たわっていた。

 誰よりもいとおしいわが子の命を自らの手で断つ。志願して陸軍に入隊し、生涯を国のために捧げようと決意した内倉中尉にとって、帝国軍人として生きる以外の道を選択する余地はなかった。

 鹿児島県出身の内倉中尉は、静岡県の浜松に駐在した第一航測連隊に配属された。昭和二十年七月初旬、同連隊は米軍による銃爆撃を受け、軍の命令で部隊を滋賀県日野町付近に移した。軍隊経験も長く有能だった内倉中尉は、残務処理のため浜松に残り、同十日頃に家族だけが先に同町へと移った。

 将校一家には、木津の岸和田みち子さん宅の離れが提供された。一家が揃ったのは、終戦の詔勅の出た十五日の夕刻。やす子夫人は「今夜は久しぶりに主人が帰ったので一家揃って部隊のお友だちの家へ行く。しばらく留守にする」とみち子さんに伝えた。

 義勇奉公のかたまりのような軍人だった内倉中尉は、帰宅するとやさしい父親で、暇があると唯一の趣味・尺八で「男のいのちの純情は燃えて輝く銀の星」の唄のメロディーをよく奏でていたという。

父・熊吉さんから守ってきた内倉中尉一家の墓前で恒久平和を祈り静かに手を合わせる岡弘太郎さん(日野町木津の墓地で)
 十六日夜、家族とともに自決した内倉中尉は、翌十七日朝の浜松行きトラック隊の出発を指揮するはずだった。時間になっても来ないため、兵隊が岸和田さん宅まで迎えに行き、みち子さんが部屋に入ると遺書のみが残されていた。

 「生きて恥かしめを受くることは鹿児島の気風として帝国軍将校として誠に忍び切れません。誠にご面倒でしょうが、永らくこの地の墓場に宿らせてください」と心の内を綴り、どうしても一緒に行くと言ってきかない妻子と幾多の戦場に散った戦友のあとを追った。

 近隣住民の捜索で見つけ出された亡骸は、部隊が荼毘(だび)に付した後、岸和田家と木津地区住民が協力して葬儀を行い、遺骨は遺書の通り木津の墓地に葬られた。

 内倉中尉一家の墓は、遺体発見者の一人である同町木津の岡熊吉さんが、八十一歳で亡くなるまで四十一年間守り通し、木津内の元軍籍のあった人で結成した「生星会」も供養を続けた。また、自決場所には石碑も建てられた。

 現在は、熊吉さんの息子・岡弘太郎さん(70)=木津在住=が、父親の遺志を受け継ぎ墓の世話を続け、今年で十八年目を迎えた。終戦当時十一歳で内倉中尉一家の捜索に参加したことをはっきりと覚えているという岡さんは、「核戦争が起こりうる世の中で、平和を唱えるとき、本当の平和とはどういうものかを考えなくてはいけない。私自身、それは、戦争の放棄であり、おろかな戦いをしてはいけないということだと思っており、いつも内倉中尉の墓前で平和を祈っている」と語る。

 終戦後、陸海空の日本軍人で自決した人は五百数十人にのぼるという。中でも、家族を伴っての自決はごく少数なだけに、過去の上に生きる者として戦争が生んだ悲劇を心に焼きつけ、決して忘れてはいけない。

あのときの思い出・・・

岡弘太郎(日野町木津)


 私たちは、小学校二年生より大東亜戦争に入り、一貫した軍事教育のもとに、昭和二十年八月終戦を迎えた。小学五年生だったので、勤労奉仕作業として、“モッコ”を担ぎ、洞穴の土運びを始め、赤松林での松脂の採取の手伝い、開墾地での甘藷などの栽培、小学校運動場の開墾、未利用資源として葛の葉・茎の採取、秋には落穂拾いなど、戦争遂行のためにと生活のすべてをかけていたことが思い出される。

 昭和十九年の暮れ頃より、戦況は悪化の一途をたどり、東の空を真っ赤に染めた名古屋の空襲、成層圏を銀色の翼を輝かし悠々と飛行するB29の編隊、空襲警報のサイレンとともに家に逃げ帰った日々。大阪の大江小学校より父母のもとを離れた町にやって来た学童の集団疎開。日野の町は老人・婦人・子どもばかりの町であったことを思い出す。

 しかし、最後は、何があろうとも絶対に戦争は勝つものと信じていた。それだけに、昭和二十年八月十六日夜、すぐ近くの墓地で起きた内倉中尉一家の悲劇は、未だに忘れることはない。それも、内倉中尉一家が、私の隣組の旧家に住まれ、生活をともにしていたからである。

 内倉中尉は、戦争の一指導者として敗戦の責をとられたのであり、人間一生、立派なさまである。

 とりわけ個人の権利を尊重する現代の教育にあっては、到底理解できないことであるようで、改めて教育の大切さ、その結果の恐ろしさを痛感させられる思いだ。

しかし、戦後、五十九年が過ぎ去った今、私にとりまして戦中戦後の貴重な体験こそが七十歳を迎えた今日、今までの生活を通して少なくとも良き心の糧となったことは間違いない。

 こうした体験者が、年々少なくなりつつあるが、今こそ戦争の愚かさを正しく伝える責を課せられているのが、私たちであると思う。


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地震に備え、耐震アップ

木造住宅の補強技術講習

県内3会場で講習会
=建築士ら対象 20日まで=

(全 県)
 県住宅課は、木造住宅の耐震改修補助制度と補強技術等を説明する「県木造住宅耐震・バリアフリー改修工事講習会」を、県内の建築士事務所および施工者を対象に八月三十一日から県内三会場で開く。

 同補助制度は、近い将来に発生するという琵琶湖西岸断層帯地震や南海・東南海地震に備え、木造住宅の耐震性能を向上させるもので、昭和五十六年五月三十一日以前に建築された家屋を対象に診断員を派遣。倒壊または大破壊の恐れがあると診断された住宅の改修に補助する市町村への支援制度を創設した。

 講習会の時間はいずれも午後一時半〜四時半まで。会場は【大津会場】が八月三十一日にピアザ淡海(大津市におの浜、077―527―3311)【近江八幡会場】は九月七日に男女共同参画センター(近江八幡市鷹飼町、0748―37―3751)

【彦根会場】は九月十四日ひこね市文化プラザ(彦根市野瀬町、0749―26―8601)

 受講無料。資格は、事務所を県内に有し、建築士事務所登録を県知事より受けた建築士事務所に所属する建築士および工事監理者と、県内に営業所を有する法人または個人(従業員を含むが技術職員に限る)。課程を修了すると修了者名簿への登録申請が出来る。

 申し込みは、八月二十日までに所定の用紙に必要事項を記入し、〒525―0034草津市草津三丁目13番25号、草津旧庁舎三階・財団法人県建築住宅センター(077―569―6501、FAX569―6561)へ郵送またはFAXする。

 問い合わせは、同センターまたは県土木交通部住宅課・住宅まちづくり担当(077―528―4235)まで。


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田んぼだいすき!ふるさと農村

=子供絵画コンクール作品募集=

(全 県)
 滋賀県と水土里ネット滋賀(県土地改良事業団体連合会)は、九月十日まで「田んぼだいすき ふるさと農村子供絵画コンクール」の作品を募集している。

 滋賀県の農業は、琵琶湖をはじめとする恵まれた自然環境の中で行われるとともに、農業生産をとおして水や緑そして人の生命を守っている。また、農村では自然とのふれあいや、伝統的な行事が継承されている。

 そこで、次世代を担う子供達が農業や農村の現状や将来について考え、農業や農村のもつさまざまな価値をみつめ直してもらおうと、絵画コンクールを開催するもの。

 応募資格は、県内在住の小学五年生(一人一点)。四つ切りの画用紙に水彩、すみ、クレパス、版画、はり絵などで描き、最寄りの各市町村役場に九月十日までに提出する。

 題名は「農村だいすき」「田んぼの生きもの」「こんな田舎へ行ってみたい」「棚田ととんぼ」「わたしもがんばった田植え(稲刈り)」「ふるさとの棚田」「ほたるの水路」など。

 応募作品の中から、知事賞一点(賞状と副賞)、県教育長賞一点(賞状と副賞)、農政水産部長賞一点(賞状と副賞)、県土連会長賞一点(賞状と副賞)、県土連支部長賞七点(賞状と副賞)を審査・決定し、棚田シンポジウムにおいて発表・表彰する。

 問い合わせは、県農政水産部農村整備課総合整備指導担当(電話077―528―3964)または、水土里ネット滋賀総務企画課(電話0748―42―4806)へ。 

 


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