滋賀報知新聞(ニュース)平成16年9月7日(火)第13893号


八日市 市民のつどい

900人が人権尊重を訴える

差別のない明るいまちづくりへ
=日々の生活の中での行動を促す=

中村遼さん
(湖東・八日市市)
 人権文化の花を咲かそうと八日市市で四日、差別のないまちづくりを目指す「第二十六回市民のつどい」が開かれた。人権問題に関心を寄せる約九百人が参加する中で、日々の生活の中で何が求められているかを市民一人ひとりに問い掛けた。

「子供に誇れる社会」を訴える大谷昭宏さん
 ソプラノ歌手の渡辺千賀子さんが、さわやかな歌声に乗せて人権問題を訴えたほか、それぞれの体験を通して聖徳中学校の二人が意見発表を行い、中村遼さん(一年)が「友達の大切さ」を、落合祐さん(三年)は「ちがい(個性)を認め合いたい」を切々と語った。会場は静まえ返り、二人が訴えた心の痛みを自分のことのように受け止めていた。

 中村功一市長は「差別ある言動は許されるはずもなく、人権尊重の基盤づくりが必要」と話し、人権のまちづくり協議会(旧同和教育推進協議会)の澤井次雄会長も「今も同和差別が残っていると認識している。頭で分かっていても、からだ全体で受け止めなければならない」と、人権教育の重要性を説いた。

 命の輝きについて講演した大谷昭宏氏は、これまでの取材活動から「お年寄り、女性、子供が犠牲になる事件が多い。中でも青少年犯罪が全刑法犯の半数を占めていることは、それだけ大人社会がすさんでいる」と危惧を呈し、最後に「子供たちにキラキラと目を輝かせて語れる社会をつくらなければ」と締めくくった。

落合祐さん
「ちがい(個性)を認め合いたい」

聖徳中学校3年 落合 祐


 染色体異常の弟が私にはいる。

 一般的には『知恵遅れ』という表現をされがちだ。母の体内で、受精時に起きる染色体の数異常だそうで、養護学校中学部二年生だ。弟は一歳前後から京都府立医大に入院し、手術を繰り返し、私は祖父母に預けられ保育園も移った。私の気持ちを聞いてもらえず、淋しさから口を閉ざし、反抗することも多々あった。障害を持った兄弟がいると、どうしてか気持ちが屈折してしまう。

 他人に向かい、「養護」という人がいる。“養護ってどういう意味よ!”と心の中で叫びながら、頭の中で消えずに響いている「養護」という言葉にだんだん腹が立ってきて、養護学校にしか行けない弟を恨んだこともある。赤ちゃんだって、一年もたてば一人で歩き、言葉を覚え、道路の右側を歩くことや食事の前に手を洗うことをしっかり覚えていくのに、弟は、十三年間体が弱くて、生命の維持に重きをおいてきたから特に遅れている。

 だから、隠したかった。障害児が家族にいるのって本当にとても大変だ。母の手や目は全て弟に向き、食事やトイレの介助。教えても教えても覚えないの繰り返し。根気強く関わってきた母の姿に“私に対する態度と違うやん”と腹立ちながらも大変さを見てきたから、淋しいときが多かったけど、理解しなければと努力している。

 弟が障害児であることを隠そうとしてきた私自身にも、確かに偏見があったと思う。弟はだんだん体が大きくなるので先々介助が大変だと思う。誰が障害を持って生まれてくる自分を望む? 誰が障害を持った子を産もうと思う? 意識の低さから軽々しい言葉をはいてはいけない。本当に言葉の持つ力は大きい。障害者を軽視するのでなく、これも個性だと認めて、受け入れてもらえる、区別も差別もない地域に住みたい。

 精一杯生きている分、私たちより数倍輝かしい。スマップの歌『世界に一つだけの花』の歌詞の通りだと思う。みんながおのおの違う色や形を認め合わなければ……。


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子どもたちゲームやクイズなどで

むし歯予防を楽しく学ぶ

=歯科医師会湖東支部 歯ははフェスタ=

ブラッシング指導を受ける子どもたち
(湖東・八日市市)
 東近江地域二市七町と愛知郡四町の歯科医師で組織する滋賀県歯科医師会湖東支部(井田亮支部長)の「歯ははフェスタ」が八日市駅前のショッピングプラザ・アピアで五日開かれ、子どもたちや買い物客らが様々なイベントを通して、歯の大切さについて改めて認識を深めた。

歯磨きの大切さを子どもたちに訴えた人形劇
 特設ステージで私立延命保育園の園児たちのドリル演奏やカラーガード隊によるかわいい演奏で開幕。歯科衛生師や歯科医による人形劇「ムシムシバイキン劇場」、永久歯の数や8020運動などの質問に答える「クイズ」、どれぐらい磨くと汚れがとれるかを体験する「プラークとりゲーム」、むし歯菌をボールで投げて落とすゲームなどが一階セントラルコートで繰り広げられ、子どもたちの人気を集めた。

 また、四階研修室では、ブラッシング指導や歯科相談が開かれ、歯の磨き方やむし歯の治療方法、食生活などについて、子どもとその保護者に対する徹底した指導が行われた。

 ゲーム参加や指導を受けるたびに空くじなしの抽選券をもらえるとあって、子どもたちはイベントを楽しみながら、歯磨きの大切さを学んでいた。


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森の連続講座「里山七彩」

7日から7テーマで開催

国内の森林から海外の環境まで
=講師陣 現場から生の声を届ける=

柳生博さん
(湖東・八日市市)
 八日市市の里山保全活動団体・遊林会は、七日から毎月一回のペースで森の連続講座「里山七彩」(全七回)を開催する。里山に関連する分野の中から、毎回異なるテーマに添って七人の講師が、彩り豊かな話題を実際の現場から届ける。

 特徴ある講座は、木が一本もなく土壌の浸食が激しい中国の黄土高原で十年以上にわたって緑化活動を続ける現場から、そこに暮らす人々にとって身近な緑や自然を通して、中国の自然環境や住民意識などを伝えてもらう。また、ケア(福祉)と自然の結びつきについて現場の声も聞ける。

 第一回に限り、七日午後六時半から八日市文化芸術会館で開かれる市民大学を聴講する。テーマ「森と暮らす、森に学ぶ」について、自ら雑木林づくりに取り組む俳優の柳生博さんが講演する。当日会場で聴講料(二千円)が必要。

 二回目(十月)以降は、河辺いきものの森ネイチャーセンターで開かれる。申し込み不要で無料だが、先着六十人に限定されている。時間は、十月が午後七時、その後は午後二時からの二時間。各回のテーマ、講師、概要は次の通り。

 【10月16日】小椋純一(京都精華大教授)「草原の利用と変遷」屋根を葺く材料・草原の管理と移り変わり

【12月18日】島崎洋路(島崎山林塾主宰)「日本の山と山づくり」手入れ不足の山の現状と山づくりの方法、担い手の必要性

 【1月15日】宮崎猛(京都府立大教授)「身近な環境を活かすグリーン・ツーリズム」身近な自然を資源としてとらえる

【2月5日】高見邦雄(NPO法人・緑の地球ネットワーク事務局長)「中国黄土高原での森づくり」緑化実践からみる中国の環境問題の実情

 【3月5日】藤田敦子(NPO法人・千葉在宅ケア市民ネットワークピュア)「ケアの世界にとっての身近な環境」高齢化の進行と身近な環境

【未定】未定「雑木林を守るとはどういうことか」どうやって守っていくのか


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前五個荘町長と元収入役を逮捕

補償金六百万円着服容疑

=役場内を捜査=

小串容疑者
中沢容疑者
(湖東・五個荘町)
 五個荘町の小串勲前町長(72)=石塚=と元収入役の中沢嘉夫町議(61)=金堂=が、県から支払われた補償金六百万円を着服したとして、県警捜査二課と八日市署などは五日、業務上横領の疑いで逮捕した。刑事告訴していた前田清子現町長は同日夜に記者会見を開き、告訴に至る経緯と町の信頼回復に努めたいと話したが、現助役をはじめ職員、議員にも事前説明がなかったことから混乱。六日朝には、役場内で家宅捜査が入り、昨年の町長選挙以来続いていた確執が、刑事事件という意外な形で幕を閉じた。

 調べによると、小串容疑者が町長、中沢容疑者が収入役だった平成十二年七月、二人は共謀し、同町石馬寺の「繖公園施設整備」のため、県から支払われた補償金約八千万円を町の信用金庫口座「ふるさと農道緊急整備事業会計」に入金、そこから六百万円を引き出し、中沢容疑者の実子宅の修理工事代金に当てる目的で着服した疑い。

 繖公園は、五個荘町と能登川町をつなぐ県道「きぬがさ山トンネル」(平成六年着工、翌年完成)が町有地の公園内を通ることから、県が町に補償金を支出し、この補償で同公園を再整備したもの。

 同公園内には、グラウンドゴルフ場が整備されているが、前田町長へ再整備の要望が住民から上がり、町長自身が当時の整備資料を探したところ、公金から補償金の一部が無くなっていることに気づいたという。そこで、昨年暮れから弁護士と会計士に依頼して内部調査を進め、今年二月十三日に元収入役を同容疑で刑事告訴。県警の捜査で前町長の関与が浮上し、五日に逮捕された。

 これを受けて六日、中沢容疑者が使用している議員ロッカーと机、収入役時代の会計室、総務課、産業振興課、および生涯学習課(伝統的建造物係)を中心に県警の家宅捜査が入った。

 小串容疑者は町議を経て平成三年一月に町長に当選。三期務めた後、昨年一月の町長選で前田現町長に敗れ、現在は町社会福祉協議会長。中沢容疑者は町職員出身で、総務課長や収入役、助役を経て昨年十月の町議選で初当選した。


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「西谷」が勝って豊作!

=日野町中山で芋競べ祭り=

手足を振り回すように踊りながら芋を測る東西の山若ら
(湖東・日野町)
 日野町中山にある熊野神社の氏子が丹精込めて育てた里芋の長さを東西で競い合い、豊作・不作を占う奇祭「近江中山の芋競べ祭り」が一日、同神社と野神山一帯で行われた。

 この祭りは、中山の東谷と西谷の子孫によって八百年以上にわたり守られているもので、国の重要無形民俗文化財に指定されている。
 かみしもをつけた山若(十六歳以上)とかすりの着物姿の山子(八歳〜十四歳)らが、熊野神社の社務所での三三九度の盃の後、東西別々の道から里芋をくくり付けた青竹を担ぎ、祭場の野神山へと向かった。

 午後二時頃に双方とも到着、山若らは休む暇なく古式にのっとった神事を約一時間延々と行い、詰め掛けたアマチュアカメラマンも子どもたちの表情などを収めようとレンズ越しに儀式を見守り、「これは覚えるの大変やな」と感心していた。
 いよいよ芋の長さを測る「芋打ち」へ。白い足袋の東谷が女神、黒い足袋の西谷が男神の化身と言われており、山若が手足を振り回すように踊りながら、芋の根元から葉先までの長さを、樫の木で作ったものさしで測った。

 互いに自分の方が長いと主張し一歩も譲らず、「双方長いともうしまするが、互いに欲目もあること、今一度改めさせてはいかがでござる」との声掛けに、相手の芋の長さを測り直すなど何度か繰り返した後、今年は東谷が負けを認めた。

 芋の長さは、勝った西谷が二・三二メートル(瀬川長夫作)、一方、東谷が二・二五メートル(西村栄一作)と七センチおよばなかった。

 昔から西が勝てば豊作、東が勝てば不作との言い伝えがあり、冷夏となった昨年は東谷が勝ったことからなかなかの的中率だという。今年は、西が勝ち豊作の年、訪れた人たちは実りの秋を楽しみにしていた。 

 


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