滋賀報知新聞(ニュース)平成16年9月24日(金)第13908号


蒲生野万葉まつり

万葉の森船岡山で開催

いにしえのロマン求めて
=かがり火が舞う「能」の世界=

(湖東・蒲生町)
 第二十二回蒲生野万葉まつり(実行委主催)は、二十五日に八日市市野口、糠塚両町に広がる万葉の森船岡山で盛大に催される。蒲生野を照らすいにしえの月と戯れ、かがり火が映し出す能の世界を楽しんでもらおうと、午後三時から同八時半まで開かれる。

 万葉の地に息づくいにしえの文化に触れ、新しい文化の創造や郷土文化の振興に寄与するとともに、万葉ロマンが薫る蒲生野を内外に紹介するなど、万葉の里のイメージアップと観光PRを目的に催す。昨年は三千人が訪れ、ロマン漂うまつりを楽しんだ。

 蒲生野短歌会の表彰式は、三時半からレリーフ前ステージで行われる。全国各地の百九十三人(市内二十人、県内八十人、県外九十三人)から三百七十九首が寄せられ、泉明さん(さいたま市)の作品「あかねさすひかり混ぜつつ畑打てば霜緩びきて湯気の渦巻く」が蒲生野大賞を獲得した。

 続く紫野賞の澤田進京さん(尼崎市)、標野賞の北村敦子さん(大津市)、市制50周年記念賞の多谷久代さん(京都市)らととに表彰を受ける。このほか、六時十分からの特設ステージでは、二胡とキーボードの演奏、観世流の能楽会も楽しめる。

 「いにしえの万葉ロマンが、今蘇る…蒲生野で」をキャッチフレーズに、あかね合唱団と八日市ばやしがオープニングを飾り、万葉を「味わう」「文化に触れる」「調べを楽しむ」の三テーマに分けイベントを行う。

 なお、観光ボランティアガイドのメンバーが万葉の森船岡山を無料で案内(二時から)してくれるほか、会場近くの万葉の郷ぬかづか新米祭では、減農薬米の試食と販売、米粉パン、米煎餅、ソフトクリーム、ポン菓子、新鮮野菜などの販売を行う。テーマ別のイベントは次の通り。

 【万葉の文化に触れる】オープンセレモニー(15時)▽蒲生野短歌会表彰式(15時30分)▽万葉集朗詠会(16時20分)

 【万葉の調べを楽しむ】海心「弦は海を超えて」(18時10分)魏麗玲、中嶋陽子さんの二胡とキーボードの演奏▽能楽会「観世流能楽師・田茂井廣道氏」(19時10分)月の夜、万葉の森船岡山をバックに繰り広げられる幽玄の能の世界

 【万葉を味わう】万葉茶会(三席)▽万葉の宴(万葉食「蒲生野弁当・酒付き」の販売)▽蒲生野万葉コーナー(うどん、やきとり、バラ直売、紫草名産品コーナー、郷土物産の展示即売)

 なお、雨天の場合は、短歌会表彰式と二胡演奏会、能楽会のみを五時から船岡中学校体育館で行う。テレホンサービス(TEL24―1241・2)は午前九時から。


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日本雪氷学会一般公開シンポジウム

火星に雪が降るって本当?

=26日西堀榮三郎記念探検の殿堂=

(湖東・湖東町)
 火星にも雪が降るって本当なのか。二十六日に湖東町の西堀榮三郎記念探検の殿堂で開催される日本雪氷学会の一般公開シンポジウム「火星に降る雪」で、その謎に迫る。参加自由、入場無料。

 探査機の着陸などで注目の火星について、特に火星に存在するという雪氷に着目して、研究者や専門家と実験や体験などを通して火星研究や雪氷研究の最前線にふれてみる。

 展示「火星と雪と氷」では、火星の最新情報と雪の降るメカニズムなどを紹介。このほか、「火星氷床掘削ロボットの紹介とアイスコア掘削実演体験」、体験「火星は寒い、雪と氷の世界」、火星の隕石などの展示・観察「火星にいるかも知れない生物」、「火星・雪・氷の展示と実験」、「火星想像図コンテスト」作品展、ダイニックアストロパーク天究館(多賀町)での天体観測など楽しいイベントが、午前十時から午後四時(天究館は午後六時から八時)まで繰り広げられる。

 いずれも子どもでも大人でも一緒にしむことができる内容で、宇宙や科学への夢を広げてくれる。

 問い合わせは、西堀榮三郎記念探検の殿堂(TEL0749―45―0011)まで。


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映像で知る町の伝統文化

近江上布の染めと織り

=来月3日秦荘町で講演と放映会=

近江上布の伝統の技術

(湖東・秦荘町)
 秦荘町歴史文化資料館は、町の伝統文化でもある近江上布の技術を後世に伝えるため、文化庁の「ふるさと文化再興事業」の一環として昨年度、映像記録「近江上布の染めと織り」を制作した。その完成を記念して、十月三日午後一時三十分から映写会を手おりの里金剛苑(蚊野外)で開く。資料館では、地元の伝統文化を知る貴重な資料を一人でも多くの人に見てもらおうと参加を呼び掛けている。参加無料。

 映像記録の放映の前に、染色工芸家の卯川治男さんから「近江上布の歴史」について講演してもらうほか、近江上布製造工程の概略についての説明も聞く。

 問い合わせは、歴史文化資料館(TEL0749―37―4500)まで。


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応急手当てや心肺蘇生法

救急車が来るまでが勝負

=愛知郡で「上級救命講習会」=

真剣に取り組む受講生
(湖東・愛知川町)
 愛知郡消防署でこのほど「上級救命講習会」が開かれ、管内の事業所から参加した十四人の受講生が熱心に講習に取り組んだ。

 講習会は、一般住民により専門的な応急手当の方法を習得してもらうことで、救急車が到着するまでの間の救急処置を確保し、救命や症状悪化防止に役立ててもらおうと開かれた。

 講習内容は、応急手当てについての講議、三角巾を使った止血法、成人と乳幼児や子どもの心肺蘇生法、傷病者への対応と搬送、新たに導入されたAED(自動体外式徐細動器)の操作法まで、八時間におよぶ講習にも、参加者は最後まで真剣に取り組んでいた。


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井上多喜三郎の全集出版

安土が生んだ近江の詩人

今月下旬に初版本500冊
=町民有志で「刊行会」組織=

60歳の頃の井上多喜三郎(外村彰著「近江の詩人 井上多喜三郎」より)
(湖東・安土町)
 安土町西老蘇で呉服商を営みながら詩人として活躍した故・井上多喜三郎(1902〜1966)の作品を集大成した「井上多喜三郎全集」が今月下旬に出版される。

 井上多喜三郎は、老蘇小学校高等科を卒業後、家業であった呉服商を受け継いで生活の基盤を構える中で、文学活動に大きな関心を寄せ才覚を現した近江を代表する詩人。2年前に生誕100年を記念してサンライズ出版から刊行された「近江の詩人井上多喜三郎」(外村彰著)がきっかけとなって作品や創作活動が見直された。

 また、昨年12月には、遺族から家宝として保管されていた多喜三郎の詩集や自筆原稿など117点の文献資料が安土町立図書館に寄贈されるなど、多喜三郎の存在と作品が改めて知られるようになった。

 こうした動きから多喜三郎を郷土の詩人として顕彰する機運が高まり、外村彰氏や町内の有志等で全集の刊行会が組織され、作品の収集や編さんなど、出版への準備が進められてきた。

 井上多喜三郎は、気さくな人柄から「呉服屋の多喜さん」として慕われた人で、高等科時代の大正3年(1914)の詩「ああぺルジウム」が最初の作品といわれている。

 その後、民衆派の詩壇に投稿をはじめ、詩を中心とした文学活動の中で多くの文学者や芸術家とも親交を広めた。大正末期には、同人詩誌「花束」や「東邦詩人」を創刊。15年(1926)には、処女詩集「女竹(めだけ)吹く風」を発刊するなど、才覚を発揮した。

 昭和に入って、「詩人」、「月曜」などを創刊し、軽妙なモダニズム調の作品を発表し続ける活発な活動期を迎えた。昭和16年(1941)には、30冊限定の豪華本詩集「花粉」を発刊。今も多喜三郎を語る一冊になっている。

 太平洋戦争ではシベリア抑留を経験し、復員後に厳しい境遇の抑留生活の中で心の支えとなった故郷・老蘇への思いを詠んだ「浦塩詩集」を発表した。25年(1950)の「近江詩人会」創設には、中心的な役割を果たし、後進の指導にも尽力した。晩年の37年には、詩集「栖(すみか)」を発表。その中の一作品「私は話したい」の詩碑が、老蘇小の校庭に建立されている。

 41年(62歳)に交通事故で亡くなるまで、町教育委員や商工会会長、PTA会長などを歴任し、公人としても地域に貢献した。

 出版される全集は、A5判480ページ。定価6,300円(税込み)で初版本発行は500冊。問い合わせは、同町教育委員会(46−7214)へ。 

 


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